Prishe プリッシュ

タブナジア侯国出身の神学生、自警団員。
一万年前、フェンリルによって「世界の終わりに来る者」として生まれるよう定められたため、常人を遥かに越える量の「虚ろなる闇」を宿した状態で生を受けた。
854年頃、「暁の瞳」の照射を受け、抱えていた虚ろなる闇が全て体外に結晶化して排出されたため人間ではなくなり、その結果不老不死の身となった。
老いぬ外見に加えて「心の言葉」で人心を読むようになった事から人々に疎まれ、忌むべき子として大聖堂に監禁されたが、
現在では虚ろなる闇の一部を取り戻して人間に戻っており、タブナジア侯国の復興に向けて活動している。
タブナジア侯国に生まれる。生まれつき膨大な虚ろなる闇を宿していたが、それは一万年前、エシャンタールの依頼によってフェンリルが運命をそのように操作したためである。
プリッシュは物心ついた頃から既に、虚ろなる闇の声に導かれてヴァナ・ディールの真世界化を欲しており、必然的にタブナジア大聖堂への入門を希望した。
当時の大聖堂には、エシャンタールの采配で真世界に纏わる様々な情報や物品が集まっていたからである。
しかし854年頃、プリッシュが修道女となるべく洗礼の儀を受けていた最中に事件が起こった。
タブナジア大聖堂では、ジラート遺物「暁の瞳」が「洗礼の箱」と称されて儀式に用いられており、入門者はこの箱の前で修道誓願を立てる習わしになっているが、
プリッシュの余りにも膨大な虚ろなる闇を前に「暁の瞳」が誤作動を起こし、プリッシュに向けて光線を照射したのである。
結果、プリッシュの虚ろなる闇は全て結晶化して体外に排出され、その時巻き起こったエネルギーの奔流が、立会っていた修道士達を貫き殺すという大惨事を引き起こした。
更に、虚ろなる闇を手放した事でプリッシュは不老不死と「心の言葉」を身に付けたため、忌むべき子として腫れ物扱いされるようになり、大聖堂での監禁生活を余儀なくされた。

この時プリッシュから切り離された結晶は「タブナジアの魔石」と呼ばれ、聖遺物として大聖堂に保管されたが、
ほどなくして何者かに盗み出され、「北よりもたらされた石」と偽られてバストゥークのシドに届けられた。
魔晶石が秘める強いエネルギーに感嘆したシドは北方への調査隊を提案し、これが後に「三ヵ国合同北方調査隊」の結成、引いては闇の王の誕生に繋がった。
魔石は調査隊が携行したが、調査先のザルカバードにて行方不明となった。

水晶大戦

862年、水晶大戦が勃発。タブナジア侯国は獣人血盟軍に重囲され陥落した。
プリッシュと一部の市民はエシャンタールに導かれて大聖堂の地下水道から脱出し、秘密の地下壕へと避難した。
地下壕の港には既に船はなく、タブナジア半島も聖剣の暴発によって大陸から分断されていたため、人々はこの僻地に閉じ込められ、世間の人々から忘れられたまま生活を続けた。
一方エシャンタールは洗礼の儀以来、プリッシュに寄り添い監視を続けてきたが、もはや大事は起こらないと判断し、監視器具「絆の証」をプリッシュに渡して独りタブナジアから去った。
それ以来プリッシュは、この絆の証を「親愛なるミルドリオン枢機卿から託された大事なお守りのアミュレット」と信じて、肌身離さず持ち続けた。
プリッシュは元「世界の終わりに来る者」としての才覚、及び大聖堂で修練を積んだモンクとしての戦闘力を活かし、
市民が結成した自警団のトップに君臨すると、地下壕の安全保障に努めた。

プロマシアミッション

884年、霊獣バハムートが復活し、リヴェーヌ岬を自らの縄張りとした。
プリッシュは時同じくしてタブナジアを訪れたPCと出会い、地下壕から程近いリヴェーヌ岬の調査に連れ出した。
そこでバハムートは、「世界の終わりに来る者」が未だ健在であるため、いにしえの契約に基づいて人類を殲滅すると宣言した。
プリッシュは「世界の終わりに来る者」を倒してバハムートを止めるために旅に出るが、
様々な情報を集める内に「世界の終わりに来る者」とはどうやらかつて忌み子と呼ばれた自分自身であり、
先の事件で切り離された「タブナジアの魔石」を取り戻して自決することで、バハムートを鎮められるのだと判断した。
しかしバハムートは、プリッシュは「世界の終わりに来る者」ではないと諭し、その者は神都アル・タユに封印されている「プロマシアの器」の事だと明かした。
自決の責務から解き放たれて意気軒昂したプリッシュは、PCを連れてアル・タユに乗り込み、プロマシアの器との激闘を展開。器の顔面に魔石を突き立てて止めを刺した。

世界に在りて君は何を想うのか

プロマシアの器が倒れた事でバハムートの契約は破棄されたとプリッシュは安堵したが、
魔石が器と共にクリスタルに還ったために、近い将来、魔石を核にして次なる「世界の終わりに来る者」が輪廻転生する可能性が明らかになった。
バハムートは「世界の終わりに来る者」の討伐は失敗したとみなし、改めて人類の殲滅を宣言した。
プリッシュはこれに猛然と抗議し、バハムートに直接戦いを挑んで「人間はプロマシアへの回帰を捨て、人間として生き続ける意志を持っている事」、
及び「魔石の不始末は自分達でつける意志がある事」を示した。
プリッシュの猛々しい戦い振りに感じ入ったバハムートは、その主張を認めて一時攻勢を保留した。
プリッシュらは改めてアル・タユに乗り込み、宣言通りに魔石を粉砕。「世界の終わりに来る者」の脅威を完全に断ち切ったため、バハムートは遂に契約の破棄を認めた。

「世界の終わりに来る者」を巡る旅を終えたプリッシュはタブナジアに凱旋し、現在はタブナジア侯国の復興に向けてモンスターの掃討に励む傍ら、司祭となるべく修行を積んでいる。

「……畜生。人間って、おもしれぇな。苦しいけど、嬉しいんだな。辛いけど、幸せなんだな。だから言えるんだ。心から、身体の真ん中から。
 ありがとう、PC。俺、生きていけるよ。終わりなんか待たずに、みんなと同じ気持ちで……生きていける。」


【覚書】

  • プロマシアミッションにおけるヒロインでオリジナルフェイス。
  • 洗礼の儀以来、不老不死となったため、外見こそ幼いが年齢は40代半ばと推定される。
  • 姉御肌であり口調も男勝りだが、長い旅路を共にしたPCには恋慕のような感情を抱いており、「日輪を担いて」で再会した際は照れ隠しに乙女のような言動を見せた。「わたし、普通の女の子になったんです。うふふ。」
  • プロマシアの器との最終決戦で虚ろなる闇に飲み込まれ、プリッシュの胸部に僅かに残っていた魔晶石が溶けて体内に戻ったため、現在では虚ろなる闇を宿す通常の人間に戻っている。
  • それに伴って心の言葉を失ったが、他人の胸中が分からなくなった事をむしろ喜んだ。
  • 万人に畏れられるシャントットを「おばさん」呼ばわりしたが無事だった。
  • ヒロインズコンバットに参戦した際は、空腹の余り、事あるごとに食べ物の名前を叫んだ。
佐藤 : 齋藤を笑わせようと思ってそうしたんです。「技の台詞思いついちゃった、チェックお願いします~」「あれ、なんか食べ物の事ばかり言ってるんですけど」という会話を期待して(笑)
齋藤 : ヒロインズコンバットにはカーニバルという側面もあるので「そこに行けば何か美味しいものを食べられるんじゃないか」とプリッシュが思っていたという感じですかね。(『ストーリーアルティマニア』P.178)
  • 構想段階では「世界の終わりに来る者」の正体はライオンだったため、その名残として「世界に在りて君は何を想うのか?」のカットシーンではライオンのイメージがプリッシュと重なる演出が用いられた。


【アクション】

【羅刹七星拳】ひっらめけぇえ!! 馬鹿げた夢から目を覚まさせてやるっ!!!

渾身のジャンピングアッパー。同時に対象の足元から気弾を射出して炸裂させる。
BF「暁」においてWSは普段これのみを使用する。連携属性は分解で、PCが技を繋げられるのは勿論の事、セルテウスのリヴァレーションとも光連携を作る事ができる。

【崑崙八象脚】爆っぜろぉお!! 人の想いは留まりゃしねぇ!!!

大きくバックステップしてから助走をつけて放つドロップキック。プロマシアが「まぼろしのわ(物理バリア)」か「たそがれのまほら(魔法バリア)」を発動させた後は必ずこのWSを使用する。
プロマシアのバリアを解除する唯一の手段であり、例え物理バリアであろうとも亀裂を走らせ、木っ端微塵に打ち砕く。
最終更新:2015年02月09日 20:28