Selh'teus セルテウス

神都アル・タユ出身の若者。ジラートであったが若くしてクリュー分裂症を患い、アル・タユを離れてソ・ジヤへと移り住んだ。
それまでの詳しい来歴は不明だが、生まれついての神童であったようで、エルドナーシュやイブノイルらジラートの王族とも親交があった。
またソ・ジヤではクリューの指導者的な立場を担い、ジラートとクリューの間に戦争が勃発した際には、クリューを代表して霊獣と共闘の契約を交わした。
戦争末期、突如出現した「プロマシアの器」と戦うも、勝機なしと判断したセルテウスは、プロマシアの器が求めた「虚ろの器」内の「虚ろなる闇」を飲み干して自決。双方の痛み分けを図った。
その直後フェニックスの霊力によってセルテウスは蘇生したが、虚ろなる闇を飲み干して「母なる光」を失った彼の肉体は人外となってしまい、以来不老不死となって一万年後の今日まで生き続けている。
一万年前、ジラート王国の神都アル・タユに生まれる。ジラートの王族と交流があり、特にエルドナーシュとは親友であった。
当時蔓延し始めていたクリュー分裂症を患い、イブノイルに連れられてジラート王との謁見を果たした後、ソ・ジヤへと移り住んだ。
この時、ジラート王から意思疎通装置「絆の証」を手渡されている。

古代戦争

ソ・ジヤに移ってからはクリュー達の指導者的な立場を務め、ジラートとの戦争勃発後はクリュー分裂症の治療に取り組んで、徹底抗戦よりも和解を目指した。
しかし当時最大の希望であったディアボロスによる治療が失敗した事を受け、最終的にセルテウスは戦いを決意。霊獣と共闘するべくバハムートと次のような契約を交わした。
その内容は「セルテウスが人類合体の中核を担う『世界の終わりに来る者』を倒せなければ、霊獣は全人類を滅ぼす事でその合体を阻止して良い」という共闘の代償としては非常に大きいものであった。

戦争末期、「神の扉計画」によってアル・タユ一帯は高次元世界ルモリアに時空点転移し、セルテウスもそれに巻き込まれる。
世界が高次元化した事でアル・タユ市民は次々と合体を始め、霊獣の言う「世界の終わりに来る者」、即ち「プロマシアの器」を形成した。
セルテウスはプロマシアの器と対峙し、契約に従って戦いを繰り広げるも敢えなく敗北。
進退窮まり、プロマシアの器が求める「虚ろの器」内の「虚ろなる闇」を飲み干して自決する事で一矢報いようとした。
しかし膨大な量の虚ろなる闇を抱えたまま死ぬと、今度はセルテウスが「世界の終わりに来る者」として輪廻転生しかねないため、フェニックスは自らの半身をセルテウスに与えて強制的に蘇生させた。
結果息を吹き返しはしたものの、体内を虚ろなる闇に満たされて「母なる光」を失ったセルテウスは最早人間ではなくなってしまい、この時より不老不死として生き続ける宿痾を背負う事となった。

戦い自体はイブノイルが自らの命と引き換えにプロマシアの器を封印する事で決着し、
ジラートとクリューの戦争も「メルト・ブロー」による文明崩壊という形で幕を下ろした。
セルテウスはアル・タユに留まってプロマシアの封印を監視し続ける事にし、一方崩壊を逃れたエルドナーシュら一握りのジラートは、荒廃した環境の回復を期待してデルクフの塔で長い眠りに就いた。

プロマシアミッション

854年、ヴァズのマザー・クリスタルの力を浴びて闇の王が誕生した。
この時巻き起こったエネルギー流がクリスタルラインを通じてデルクフの塔に流れ込み、塔のシステムが再起動した事で、エルドナーシュらが一万年振りに覚醒した。
エルドナーシュは神の扉計画を再開し、各マザー・クリスタルからエネルギーを吸い上げ始めた。
そのためアル・タユのマザー・クリスタルはエネルギーが枯渇し、それに伴って位相を堅持できなくなったアル・タユはルモリアからヴァナ・ディールへと落下を始めた。
このままでは封印されたプロマシアの器がヴァナ・ディールに降臨しかねないと判断したセルテウスは、
他のマザー・クリスタルからエネルギーを運搬するためにヴァナ・ディールへと帰還した。
その際セルテウスはフェニックスの加護を借りてエネルギー流と化し、クリスタルライン内部を駆け抜けるという荒業でヴァナ・ディールに辿り着いたが、
如何にセルテウスが人外とはいえ、それは余りにも過酷な手段だったため、デルクフの塔のクリスタル・ターミナルに排出された途端にセルテウスは昏倒した。

ジュノ親衛隊によって保護されたセルテウスは病院に搬送され、そこでPCとの運命的な出会いを果たした。
セルテウスは直感的にPCがマザー・クリスタルのエネルギーを運搬する「光の器」役に相応しいと判断し、各マザー・クリスタルを虚ろなる闇で包んではPCをおびき寄せ、次々とエネルギーを集めさせていった。
そして最終的にPCをアル・タユのマザー・クリスタル近辺で殺害し、そのエネルギーをアル・タユに注ぐ算段であった。
既に虚ろなる闇に満たされているセルテウスは「光の器」にはなる事ができず、代わりにエネルギーを運搬する者がどうしても必要だったからである。
しかしセルテウスは非情な冷血漢というわけではなく、PCがその大役を果たした暁にはフェニックスの残りの半身を使って蘇生させるつもりでいた。
運搬の最中、眠りから覚めたバハムートがかつての契約を履行しようとPCらを急襲した。
フェニックスの庇い立てのおかげでPCは事なきを得たが、その代償としてフェニックスは落命し、PCを蘇生させる計画は実行不可能となった。
セルテウスは一時逡巡するも「それでも人類のために死んでくれないか」とPCに懇願したが、運搬に同道していたプリッシュがその理不尽な要求に激昂したため、
セルテウスは考えを改めて、PCと共にプロマシアの器を撃破するという乾坤一擲の作戦に切り替えた。
一行は旅路の果てにプロマシアの器を討ち取り、期せずしてプロマシアの器に集められていた魂がアル・タユのマザー・クリスタルに還った事で、
アル・タユのマザー・クリスタルは、ルモリアに留まれるだけの充分なエネルギーを取り戻し、ヴァナ・ディールへの落下は防がれた。
セルテウスはPCに感謝し、完全に禍根が断たれたアル・タユで終生を守り人として過ごす事を誓い、現在も神都で暮らしている。

「ありがとう。PC、プリッシュ、そして試練を乗り越えた人々よ。私はここアル・タユの守り人となり、君たち人の世界ヴァナ・ディールをずっと見守っていこう。」


【覚書】

  • プロマシアミッションにおける味方NPCの一人でオリジナルフェイス。
  • 肉体的に死者同然となった事のデメリットとして発声ができなくなってしまった模様。その一方でフェニックスの霊力で虚ろなる闇を抑えつけているため、心の言葉は使用できる。
  • 当初はプリッシュ及び絆の証を持つ者だけがセルテウスと意思の疎通を図れる状態だったが、光溢れるルモリアではPCを始めとする現生種の誰もが彼の心の言葉を聞く事ができた。
  • ルモリアではフェニックスの半身が顕現し、背中に赤い翼と白い翼が生える。また顔付きも若干ではあるが大人びたものになる。
  • BF「暁」にて使用する技は、闇に侵されているはずのセルテウスにしては光り輝く眩いものばかりであり、こちらもまたフェニックスの加護がなせる業だと言える。


【アクション】

【リヴァレーション】

光る四本の楔を射出する。セルテウスの特殊技は構え時に赤い集中線が出ないため一見して特殊技とは分かりにくいが、
このリヴァレーションには連携属性の核熱が備わっており、タイミング次第でプリッシュの羅刹七星拳と光連携を作る事ができる。
revelation とは「天啓」の意。

【ルミナスランス】母なるクリスタルの光よ! わが手の平にて聖なる楔となりて、死を砕け!

カットシーンでも見せる大技。光る巨大な楔を生み出して投擲する。
連携属性は無いがプロマシアを30秒間行動不能に陥らせる効果があり、PCにとっては一気に攻め込むチャンスとなる。
Luminous Lance とは「光の槍」の意。

【リジュヴァネーション】フェニックスよ! 人の子らに、生きる意義を与えてくれ!

フェニックスの半身を解き放ち、自身、プリッシュ、PCのHP・MP・TPを全快させる。セルテウスのHPが25%を切った時に一度だけ使用する。
BF「暁」ではセルテウスが戦闘不能に陥ると敗北となるにもかかわらず、セルテウスには一切ケアルができない仕様になっているだけに、この技の存在意義は大きい。
Rejuvenation とは「活性化」の意。
最終更新:2015年02月08日 13:14