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早太郎

【元ネタ】長野県・静岡県の民間伝承
【CLASS】アーチャー(アサシン)
【マスター】
【真名】早太郎
【性別】雄
【体長・体重】108cm・18kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷B 魔力E 幸運B 宝具C

【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

単独行動:C
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクCならば、マスターを失っても一日間現界可能。

気配遮断:D
 サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。

【固有スキル】
戦闘続行:B
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、致命的な傷を受けない限り生き延びる。
 また、致命傷を受けても主人の下まで帰り着く能力。

野生:B+
 狼の本能。発達した五感と危険察知能力を有する。
 暗殺者ではないので、アサシン能力「気配遮断」を使えないが、
 野生動物の本能としての気配遮断を行うことができる。

【宝具】
『見付天神山津白羽矢(みつけてんじんやまつしらはや)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
 山神が人身御供の娘を選定するのに用いた白羽の矢。
 この矢で指し示した対象の容姿・気配といった外面を模倣し、敵を欺く事ができる。
 ただし、自らが攻撃態勢に移るとこの効果は解除される。
 また、能力・精神といった内面を模倣する事はできない。
 この矢で選定された娘に代わって箱に隠れ、山神を待ち受けたという伝説の具現である。

【解説】
 長野県駒ヶ根市、並びに静岡県磐田市の伝説に登場する英霊犬。
 今は昔、一匹の山犬(狼)が信州信濃(現在の長野県駒ヶ根市)の光前寺の縁の下で子供を産んだ。
 光前寺の住職は彼女らを手厚く世話してやり、その事に恩義を感じた山犬は山へと帰る際、子犬を一匹、寺に残していった。
 住職はその子犬に早太郎と名付け、我が子のように大切に育てていた。

 同じ頃、遠州府中(現在の静岡県磐田市)の見付村には毎年、秋の祭の夜、山神に人身御供を捧げる因習があった。
 人身御供として捧げられるのはいずれも年若い娘であり、その娘の家には予め山神によって白羽の矢が突き立てられていた。
 そうして見初められた娘を白木の箱に入れて夜の社に置いておくと、翌朝にはいなくなって二度と帰る事はなかったという。

 ある年、見付村にやって来た旅の僧が山神の正体を暴いてやろうと隠れて様子を窺っていた。
 すると年老いて妖怪と化した巨大な狒々が現れ、

「信州の早太郎おるまいな、早太郎には知られるな」

 等と歌いながら。人身御供の娘を攫っていった。
 それを聞いた旅の僧がすぐ信州へと向かって捜して見れば、早太郎とは光前寺で飼われている狼の早太郎の事であった。
 子犬から精悍な狼へと成長していた早太郎は旅の僧に乞われ、共に見付村へと向かう事になった。
 そうして翌年の祭の夜、早太郎は人身御供の娘に代わって箱の中に隠れ、狒々を待ち受けていた。
 やがて昨年と同様、歌いながら現れた狒々に早太郎は襲い掛かり、死闘の末に噛み殺す事に成功する。
 しかし早太郎自身も戦いの中で致命傷を負ってしまった。

 その頃、光前寺の住職は一晩中、眠る事なく経を挙げていた。
 やがて明け方になり、血だらけになった早太郎が住職の下へと帰って来た。
 そうして最期に一目、住職の顔を見た早太郎は一鳴きして息を引き取ったのである。
 旅の僧は早太郎の菩提を弔うべく『大般若経』六百巻を写経し、光前寺に奉納した。

 この霊犬伝説には地方によって幾つかの異なる箇所があり、
 中でも霊犬の名前は静岡県では悉平(しっぺい)太郎、長野県の一部では疾風太郎、兵坊太郎であるとされている。
 類似する伝説は『今昔物語集』や『宇治拾遺物語』等の説話集にも収録されているという。
 また、この伝説の取り持つ縁で磐田市と駒ヶ根市との間には姉妹都市の関係が結ばれている。
最終更新:2016年09月30日 23:20