ムハンマド・アル=マフディー

【元ネタ】イスラーム伝承/シーア派・十二イマーム派教義
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】ムハンマド・アル=マフディー
【性別】男性
【身長・体重】194cm・88kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力A 耐久B 敏捷B 魔力A 幸運A+ 宝具EX
【クラス別スキル】
対魔力:EX
 セイバークラスの対魔力と神の加護による防御。
 自身のみならず、ムハンマドが擁護する者を抗魔力の庇護下に入れられる。
 ただし、回教の秘跡に効果はない。

騎乗:A
 騎乗の才能。
 幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。

【固有スキル】
無冠の武芸:-
 驚き戸惑う衆愚から浴びせられる不信と嘲笑。
 初見の相手からは全パラメータとスキルのランクが実際のものより一段階低く見える。
 真名が明らかになると、この効果は消滅。

預言者の双典:EX
 宝具『全知者の謂(アル=ジャフル)』『司法者の術(アル=ジャミア)』の所持。
 両書を介して世界にアクセスすることで、確定・経過した情報を随意に修得することが出来る。
 これにより、セイバーは過去に対して任意全知である。

啓示:A
 目標の達成に関する事象全てに最適な展開を“感じ取る”能力。
 預言者ではない只人にして、この精度は破格といえる。

カリスマ:A
 大軍団を指揮する天性の才能。
 Aランクはおおよそ人間として獲得しうる最高峰の人望といえる。

【宝具】
『再臨する正義の剣(ズルフィカール・アルマハディ)』
ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
 回教至上の剣。救世主が振るう力の大源。破魔の武器。
 大天使から預言者、大英雄、歴代のイマームを経てセイバーの元へ至った宝具。
 刀身で増幅した魔力を“讃頌の音”として放出し、神霊レベルの魔術行使を可能とする。
 天地に響き渡る聖音は、音の直撃を食らわせずともその余韻で万魔を祓い、
 唯一神に従う者の心に気力と希望を沸き立たせる。
 終末において解禁され、偽預言者(ダッジャール)と怪物達を切り伏せる聖剣。

『王の時代(アル・キヤマー)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
 別次元に存在する救世主(マフディー)の降臨。
 通常セイバーの本体が存在する『ガイバ次元』を圧縮し、自己そのものとする。
 “次元”自体への干渉手段が無い限り、彼には一切の干渉が届かない。
 また、概念的に次元一つを素材とするその肉体は、事実上無尽の魔力を内包しており、
 それは即ち、セイバー/マフディーが持つ宝具の使用――
 “聖剣ズルフィカールの無制限行使”が可能であることを意味する。
 無敵の救世主を顕現させる以上、弱点と呼べるのはマスターぐらいのもの。

【Weapon】
『ガイバ次元』
 “隠れた”マフディーが現状存在している異相次元。
 召喚されたセイバーはこの次元に現界し、再臨の時まで“影”が活動を代行する。
 異次元から投影される“影”は、宝具を持たない以外セイバーと同等の性能を保有している。
 セイバーにダメージを与えるにはこの次元への干渉手段が必要である。

『啓典兵装』
 異次元から降臨したセイバーが身に着けている、預言者ムハンマドの鎧と武具。
 見た者に着用者の真名と権威を強制的に理解させる効果を持つ。

【解説】
 ムハンマド・イブン・アル・ハサン・アル・マフディ。
 イスラム教における救世主。ムハンマド・ムンタザル(待望された者)。アル・カーイム。
 ウマイヤ朝以来の理想君主的マフディー像と、シーア派を主とするメシア論的マフディー像が存在するが、
 基本的にこの鯖は具体性と神秘性に富む12イマーム派の伝承を元に作成した。
 つまりセイバーはスンナ派的未来王ではなく、シーア派的な、アリーの後継者にして子孫(即ち預言者の末裔)、
 真王(イマーム)の座と聖剣ズルフィカールを受け継ぎ、幽隠(ガイバ)から帰還するものである。

 イスラームにおける終末論と救世主伝説は、荒廃した世界におけるイーサー(イエス・キリスト)の再臨と、
 それに続いて降臨するマフディー(導くもの)による世界救済の形をとる。
 後代、偽預言者(ダッジャール/アンチキリスト)を倒すのがイーサーではなくマフディであるとされたり、
 イマームの存在に代表されるように、スンナ派とシーア派で解釈が決裂したりもしたが、
 基本的な終末の構造は一応一貫しているといっていい。

 ムハンマド・アル=マフディー、この第12代イマームは、神秘思想の強いシーア派の中でも
 特にその傾向が強く、彼にまつわるハディースは数多い。
 当初人々はマハディから逃げようとするだとか、預言者ムハンマドの鎧を着てズルフィカールを持ち再臨し、
 預言者ムハンマド著の“世界のすべてが書かれている本”を持ってくるだとか、やたら逸話が多い。
 ちなみにソースはwiki。

 某所でアリーがソロモンの指輪を持っている云々という話が出ていたので調べてみたら、
 どうやらアリーがアクスム(エチオピア)の皇帝より聖櫃を献上されたというシーア派の伝承があるらしい。
 ズルフィカールもソロモンの指輪も元は聖櫃の中にあったものだ、とか
 マフディーが再臨する前兆として聖櫃が海の中から現れる、とかいう伝承があるらしいが、
 そこら辺でいいかげん調べるのがめんどくさくなってやめた。
最終更新:2016年10月01日 15:30