カトリーヌ・ド・メディシス

【元ネタ】史実
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】カトリーヌ・ド・メディシス
【性別】男性
【身長・体重】163cm・57kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力A 幸運B 宝具C+
【クラス別スキル】
気配遮断:D
 サーヴァントとしての気配を絶つ。
 隠密行動に適している。

【保有スキル】
芸術審美:B
 芸術作品、美術品の蒐集による知識。
 芸能面における逸話を持つ宝具を目にした場合、かなり高い確率で真名を看破することができる。

耐毒:B
 多くの毒を無効化し、無効化出来ない場合も効果を軽減する。
 この効果は味方にも与えられる。

魔王:A
「毒を盛る女」「マダム・サタン」「蛇姫」――
 生前の行いから生まれたイメージによって、過去や在り方をねじ曲げられた怪物。能力・姿が変貌してしまう。
 無辜の怪物とは似て非なるスキル。

【宝具】
『蠱惑の遊撃騎兵隊(ラ・エスカドロン・ヴォラン)』
ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大捕捉:300人
 アサシンが生前従えた諜報用の美女部隊を召喚・使役する。
 総計300人の美女たちは、その尽くがB~Aランクのフェロモン・諜報スキルを擁しており、
 男たちを籠絡し意のままに操ることに特化している。
 アサシンが調合した毒薬を持った場合、暗殺部隊としても機能する。

【Weapon】
『毒薬』
 魔王スキルの効果により、サーヴァントに対しても効果を発揮するようになった毒薬。
 自身の手袋に毒を染み込ませ、近接武器として用いる事もできる。

【解説】
 フランス王アンリ2世の王妃。
 イタリアの新興富豪メディチ家に生まれ、フランスはヴァロワ朝に嫁ぎ王妃となった。
 野蛮なフランスにイタリア文化を持ち込んで洗練させた他、政治的な功績でも知られる。

 教皇クレメンス7世の肝いりでヴァロワ朝の王族アンリ(後のアンリ2世)に嫁いだが、フランス側から冷たい仕打ちを受ける。
 彼女自身の(血統は十分なのだが)身分が低く、
 教皇の死去により結婚持参金が持ち込めなかったのが大きな要因と言われている。
 夫の愛も彼女ではなく愛人に向けられており、政治的な実権も愛人に与えられていたという。

 転機となったのは夫のアンリ2世が馬上槍試合で事故死を迎えたことである。
 以後、終生を黒い喪服で暮らしたカトリーヌではあったが、夫の死を悲しんでばかりいられる状況ではなかった。
 後継者は若年の上に早世、国内はカトリックとユグノー(プロテスタント)の対立が激化しつつあったのである。

 カトリーヌは10歳の王シャルル9世を輔弼する摂政として実権を握ると、カトリックとユグノーを和解させるべく動いた。
 一時は内戦状態(ユグノー戦争)に陥るものの、彼女は精力的に働き、一時だが和解させることに成功している。

 しかし内戦が再び勃発するなど両者の対立はなおも続き、カトリーヌは不遜なユグノーに対して憎しみを抱くまでとなった。
 ユグノー陣営の盟主アンリ・ド・ブルボンと娘マルグリットの結婚式の途上、
 式に招かれたユグノーの有力者達を尽く粛清したのも、彼女の怒りのほどを表している。(ただしどこまで関与したかは定かではない)
 この事件――サン・バルテルミの虐殺の熱狂は、やがてフランス全土に飛び火。
 ユグノーは貴賎を問わず殺戮されたが、フランスは安定へと向かいつつあった。

 だが、シャルル9世の死去以降、彼女とフランスの運命は暗転する。
 後継者アンリ3世は虚弱体質な上に母の統御を跳ね除けた。
 その弟フランソワは、王位を望むあまり内戦を積極的に助長し、王権の弱体化を招く愚か者だった。
 かくてユグノーは再び勢力を盛り返し、カトリックの反ユグノー感情は過激化した。

 内戦を避けようとカトリーヌは宥和政策に奔走するも功を奏さず、
 ついにはヨーロッパを股にかけたカトリック・プロテスタント(ユグノー含む)戦争にまで発展。
 アンリ3世は王でありながらカトリック同盟の支配下に置かれたが、
 これに不満を抱いたアンリ3世は、カトリック同盟の盟主ギーズ公を暗殺するという暴挙に出る。

 この行いが破滅を招くと悟っていたカトリーヌは、息子の暴挙に絶望し、病に倒れ死去するに至った。
 ギーズ公暗殺の後プロテスタントに寝返ったアンリ3世もカトリックに暗殺され、ヴァロワ朝は断絶した。
最終更新:2016年10月01日 21:54