ハルシャ・ヴァルダナ

【元ネタ】インド・史実
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】ハルシャ・ヴァルダナ
【性別】男
【身長・体重】cm・kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷C 魔力C 幸運C 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:C
 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

騎乗:C
 騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、 野獣ランクの獣は乗りこなせない。

【固有スキル】
信仰の加護:A
 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。
 仏教に帰依しながらも、大国の王として雑多な諸宗の教えもいたずらに排除することはなかった。

仏の加護:C
 仏の加護による守り。即位に当って観世音菩薩の示現を蒙った。
 本来被害を蒙るはずの状況下にあっても、奇跡的な幸運により逃れる可能性を発生させる。

カラリパヤット:C
 インド固有の総合武術。このランクでも英霊ではない常人の及ぶところではない。

呪歌:D
 優れた統治者であると同時に優れた詩人でもあり、学芸を保護しながら、自らも詩や戯曲を作っている。

【宝具】
『無遮大会の衆生に安息より他は無し(ダーナ・ニルヴァーナ)』
ランク:B 種別:対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
 諸王と共に大伽藍を築いて供養しながら、異教徒の放火により焼けた際のセイバーの在り方の宝具化。
 嘆く諸王に対して諸行無常の理が示されたものとし、却って火災を奇禍としたという。
 諸行は無常。常住なるものは仏と法とそれを信じる者たちの集いのみ。
 万物が生滅する中で、自己と自陣営の存在や救済せんとする周囲のみを生滅を超えた存在とすることで発動中のあらゆる災厄・攻撃を無効化する。
 発動する時間は魔力はもとより、自陣営や周囲との精神的紐帯の度合いにより変化する。

【Weapon】
『無銘・剣』
 5年間財を蓄え、6日で僧侶や貧困孤独の者達に喜捨し尽くしながらも、兵器だけは手放さなかった。
 他者のために王の装飾品まで手放しても、手元に置き続けた武器。
 生前「喜捨した財産は金剛石の如き功徳を生んだ」ことから、助けた人数に応じて強度が増す。

【解説】
 北インドを統一したヴァルダナ朝の君主。漢訳では戒日王とされる。
 16歳で王位を継承するとカナウジ(『大唐西域記』で逸話が紹介されている曲女城)を都に定め、
 数万に及ぶ象兵・騎兵を率いて周辺を統合、南インド侵攻には失敗したものの、一大国を築き上げた。
 元々はインド在来の神々を信仰していたが、後に仏教に帰依し、渡印した玄奘三蔵を歓待している。
 政治的・軍事的に有能だったばかりではなく、素手で暗殺者を捕えて役人達に引き渡す身体能力や、
 暗殺の関係者が多数に及ぶ中で主犯以外は赦免するなどの寛大さも備えていた。


【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】ハルシャ・ヴァルダナ
【性別】男性
【身長・体重】178cm・74kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久B 敏捷D 魔力B 幸運A 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成:B
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 “工房”に匹敵する城塞の形成が可能。

道具作成:-
 宝具と引き換えに道具作成スキルは失われている。

【固有スキル】
高速詠唱:D
 魔術詠唱を早める技術。
 彼の場合、魔術ではなく原稿の進みに恩恵があるようだ。

芸術審美:C
 芸術作品、美術品への執着心。芸能面における逸話を持つ宝具を目にした場合、
 中確率で真名を看破することができる。

カリスマ:B
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。

政教和平:A
 30年近くも戦争が起こらない平和を築き上げた手腕から。
 自身を含めた味方全員のACが時間経過で上昇し続ける。ただし上限は+100で、それ以上は上昇しない。
 上昇したACは防衛戦でのみ機能し、自身から戦闘を仕掛けた瞬間、初期値に戻る。

【宝具】
『王の劇作(シーラーディトヤ)』
ランク:B 種別:特殊宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 劇作家として3つの仏教劇を著した事から得た宝具。
 仏教に纏わる物語を書き上げることで、物語に登場する生命、物品を召喚する魔導書へと変えられる。
 また、この宝具で作成された魔導書は、持ち主の仏教への信仰心を魔力に変える力を持つ。
 ただし、召喚後、魔導書となるのは3冊目までで、以降はただの書物となる。

【解説】
 古代インドにおいて北インドを統一したヴァルダナ朝の大王。戒日王(シーラーディトヤ)と号す。
 ハルシャ、シュリー・ハルシャ、ハルシャ・デーヴァなどとも呼ばれる。
 文武両道の名君であると同時に、仏教劇の劇作家としても名を残す人物。

 はじめ兄ラージャ・ヴァルダナが王位を継いだものの、
 ベンガルは金耳国(カルナスヴァルナ)の支配者シャシャーンカの奸計で不慮の死を遂げ、若干16歳にして後継者となる。
 王となったハルシャは四方に兵を進めつつシャシャーンカへの報復に力を注いだ。
 シャシャーンカの討滅後は国土豊かなベンガルを領土に加えんと大軍を発し、これを平定する。

 かくて大王と呼ぶに相応しい領土と功績を挙げたハルシャ王は北インドの支配者となり、
 その首都カナウジは北インドの政治の中心地となった。
 しかし、チャールキヤ朝のプラケーシン2世との戦いには敗れ、南インドへの進出はならなかった。

 その統治は独裁的だったが善政であり、30年近くも平和が続いたと伝えられている。
 武勇に優れるのみならず、文芸の愛好者でもあったハルシャ王の宮廷には数多くの詩人や学者が集まり、
 自身もまた劇作家として『竜王の喜び(ナーガーナンダ)』『プリヤダルシカー姫』『ラトナーバリー姫』といった作品を残している。

 また、ハルシャ王はシヴァ神を奉じるヒンドゥー教徒であったが、後に仏教に帰依し、その教団に惜しみない援助を与えた。
 この事により諸外国からも学僧が来訪するようになり、中国は唐の名僧『三蔵法師』こと玄奘三蔵もハルシャ王の下を訪れている。
 晩年には唐と使節を交換をはかったが、有効な成果が上がる前に自身が病没している。

 ハルシャ王が後継者を残さずに死んだ為、王国は急速に分裂。
 区別できないほどに混ざりあった諸王朝、諸民族が相争う群雄割拠の時代に突入した。
最終更新:2020年03月26日 22:22