イクトミ

【元ネタ】北米神話
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】イクトミ
【性別】男性
【身長・体重】182cm・56kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷A+ 魔力B 幸運B 宝具A
【クラス別スキル】
気配遮断:A
 完全に気配を絶てば、探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。
 ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。

【固有スキル】
人間観察:A
 人々を観察し、理解する技術。
 ただ観察するだけでなく、名前も知らない人々の生活や好み、人生までを想定し、
 これを忘れない記憶力が重要とされる。

精神異常:A-
 精神が呪われている。
 他人の痛みを感じながら一顧だにせず、周囲の空気をあえて無視するようになっている。
 精神的なスーパーアーマー能力。
 ……ときたまアサシンは精神異常の影響から逃れることがある。

神性:A
 神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
 魔物属性ゆえか、自ら意図してか、ランクダウンしている。

無窮の叡智:E
 アサシン本人も何故所有しているのかわからないスキル。
 聖杯に与えられる現代知識の深度が大幅に向上する。

【宝具】
『蜘蛛男、網絡を紡ぐ(スパイダー・イン・ウェブ)』
ランク:A 種別:対人(自身)宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1人
 交錯する情報の網(ウェブ)を自らの蜘蛛の巣(ウェブ)として扱う。
 自らの霊体を擬似霊子化ないし概念化し、電話網やインターネットや巷間の噂などの
 情報ネットワークに潜行・干渉する権能である。
 ――"イクトミは大地に蜘蛛の巣を広げる"という予言があり、
 はじめ電話網が、次いでインターネットが近現代のネイティブアメリカンに
 「イクトミの蜘蛛の巣」だと解釈された。

【Weapon】
『妙な道具類』
 文明の利器からたガラクタまで含む、アサシンの収集物。
 本人も忘れている■■の神としての起源、ゲーム開発者の属性、子供じみた性格などが合わさって、
 アサシンは現代の様々なモノを拾い歩いている。
 もし彼がキャスターであれば最高ランクの道具作成スキルを持っていただろう。

【解説】
 ラコタ・スー族の神話に知られる蜘蛛男のトリックスター。
 元の名をクサという。
 彼は創造神イニャンの子で、イヤという名の破壊の神を弟に持つ知恵の神だった。
 あるとき母神ウンクとイヤがまぐわい狡猾な神グナスキを得た。
 しかしウンクは近親姦の上にクサの忠告を無視したことで、神々の輪から追放されてしまい、
 ウンクはグナスキの助けでクサを出し抜こうとした。
 グナスキはクサを完璧に模倣し、クサペラ(浅知恵)と呼ばれるまでになる。
 原初の人間たちにはふたりの見分けがつかなかった。
 グナスキの愚かさを通じて彼とクサは完全に縺れ合って同一化し、
 最後にクサはイクトミ、即ちクモと呼ばれるようになった。

 おそらくこれは文化英雄の側面と、教訓話での悪童としてのイクトミの二面性を説明するための神話。
 兄が善神で弟が悪神というのは北米の神話に多く見られるパターンだが
 創造的なクサと破壊的なイヤの構図もそれと同じだろう。

 ◆

 言葉、物語、名前、遊戯の発明者にして、ドリームキャッチャーを啓示した技術の守護者。
 そしてコヨーテの相棒たる、馬鹿騒ぎと愚行とイタズラが大好きな悪意ある道化。
 ――その正体は狂気に侵された知恵の神。
 行き過ぎた悪戯心に満ち、自身の出自すら覚えていないが、たまに口にする言葉は真理を付いている。
 ふざけた行いで常に周囲に災いを振りまいて回る彼だが、
 マスターが正しい心を持つならば、窮地においては英雄としての貌を見せてくれるだろう。
最終更新:2016年10月04日 23:30