バル・シャルモン

【元ネタ】ユダヤ伝承
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】バル・シャルモン
【性別】男性
【身長・体重】170cm・61kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷C 魔力B 幸運A+ 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:A
 悪魔の加護により、セイバー級の対魔力を持つ。
 これを与えたもの以外の存在が、彼を呪いによって傷つけることは許されない。

騎乗:-
 船に乗っては海を凪にし、鳥に捕まってはあらぬ地へ落ち、
 悪魔に送ってもらってはじめて目的地に辿り着きうる彼の騎乗の才能は絶無である。
 ただし、乗り物に相当する宝具は所有している。
 一応、彼は正規のライダーなのだ。

【保有スキル】
黄金律:C
 人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。
 一生金には困らない。

精神異常:A
 虚言癖。あるいは典型的なサイコパス。
 契約と禁忌に理解を示さず、平然と誓いを踏み躙ることができる精神性を持つ。
 他人の痛みを感じず、周囲の空気を読めなくなっている。
 精神的なスーパーアーマー能力。

悪魔の寵愛:A+
 どれだけ悪魔的存在に愛されているかを示すスキル。
 裏切りを重ねても信用度を低下させず、また何をせずとも敵が勝手に破滅していく強運を表す。

【宝具】
『彼方に在りし魔境の国(エルゲツ・ヴァイト)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 魔都エルゲツへの滞在が許された時、その背中に与えられた悪魔の大翼。
 伝承では悪魔の領土でしか機能せず、故郷に帰るには役に立たないシロモノだったのだが、
 宝具化により伝承が逆転、現世と魔都を繋げる特異点となった。
 スキル「悪魔の寵愛」を物理的に作用させ、ライダーの魔人化や悪性霊の大量召喚を可能にする。

【Weapon】
『悪魔の翼と悪魔の服』
 この翼で故郷に帰れないと知った時、彼は大いに落胆した。
 “ライダー”である彼が騎乗するのは、このセット、あるいはエルゲツ、またはその王女である。
 ……ただし、嫌われているため、どうあがいても岳父の助力は得られない。

【解説】
 ユダヤ人の民話に語られる、魔王アスモデウスの義息となった男。
 海運で財を成したマル・シャルモンの息子。
 父の遺言で「船に乗るな」と言われそう誓いながら、
 海外に父の財産があることを船長から知らされると一瞬で誓いを反故にして貿易船に乗り込んだ。
 だが凪で数日船が停止し、その不運の責任を取らされて無人島に置いてきぼりにされる。
 樹上の鷲の脚を掴み、飛ぶ鷲にぶら下がりながらなんとか街にたどり着いたものの、
 着いた先はなんとエルゲツ(?)なる悪魔と妖精の都市であった。
 住民の協議では「死の床の父親に誓った約束を破る奴とか殺してもよくね?」という結論が出かけたが、
 彼に好意的な人外のラビ(!)のとりなしにより、街の王アスモデウスの裁可を仰ぐことになった。
 アスモデウスとの会話で確かな教育を受けているところを見せると、
 魔の都の裁判では「父の海外の財産を知らなかった」「王が教養ある彼を王子の教育役にしたがっている」
 ことからとりあえずの温情をかけられる。
 アスモデウスの息子と親友になり、教育役の勤めを果たした彼は魔王のお気に入りとなり、
 あるとき地方の悪魔の反乱を鎮圧しに王が居城を離れるとき、城の鍵を預かった。
 例によって「開けてはならない」とされた扉を開いた彼は美しい王女と出会い、
 「私はあなたの妻になるはずだったのに、開けてしまったからにはあなたは死なねばならなりません」
 と言われ、死を覚悟するが、アスモデウスは二人の結婚でこれを許した。
 時が経ち彼ら夫婦の間には息子が生まれたが、
 彼は帰郷を望み、妻を拝み倒して悪魔に故郷まで送ってもらった。
 人間の妻(ここでいきなり出てくる)と再会した彼は約束一年が過ぎて迎えに来た悪魔を無視し、
 また妻が息子と出向いてきてもこれを素気無く迎えた。
 「離婚するなら持参金を返してもらうわ!」という王女の言葉にうなずき、
 最後の接吻を交わす。と、彼は死んだ。
 偽証と背約の罪により死すべき運命だった彼を生かしていたのは、今奪われた悪魔の力だったからである。
 この物語はソロモン伝説と同じく、アラビアで成立しヨーロッパに広まったものだとか。
 悪魔がみんなまともなで主人公がキチガイなのが笑える。
最終更新:2016年06月20日 20:19