【元ネタ】
インド神話
【CLASS】アーチャー
【マスター】
【真名】プリトゥ
【性別】男性
【身長・体重】180cm・74kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力A+ 耐久A 敏捷D 魔力A 幸運B 宝具A++
【クラス別スキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
単独行動:B+
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。
マスター無しで魔力炉は動かないが、事前に増産した魔力を貯めておくことで、
現界時間を追加できる。
【保有スキル】
神性:A
その体に神性属性があるかないかの判定。
神霊との血縁性は薄いが、ヴィシュヌ器官を内蔵するため高い神性を保有している。
恵みの乳:EX
プリティヴィーの牛乳を所持する。
飲んだ者の体力とコンディションを全快させる。
またこの神乳は地脈の活性化に応用可能な特殊性を持っている。
魔力放出(風):A
武器に猛々しい荒廃の暴風を宿らせる能力。
大地の乙女を追い詰めるその姿は彼の恵みの偉業に反し、干魃神の類型にも当てはまる。
カリスマ:B
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。
【宝具】
『大黒よ、地を均せ(アジャガヴァ・マハーデーヴァ)』
ランク:A+ 種別:対城宝具 レンジ:5~70 最大捕捉:400人
ピナーカ弓による破山掃射。
山々を粉砕するとされた威力を驚異的省コストで実現した、地形を変える多段連撃。
さらなる繁栄のために大地を破壊する武器であるため、
傷つけた土地の力を大局的に見て活性化させる能力を備えている。
あまりにも強力な破壊力に目を奪われがちだが、
農耕の起源として“世界を変容させる人間の力”を象徴している宝具でもある。
まあ、物理法則の安定した現代ではそれも意味が無いのだが。
『光輪よ、王に宿れ(アーディラージャ)』
ランク:A++ 種別:対己宝具 レンジ:- 最大捕捉:一人
一部のプラーナにおいてヴィシュヌのチャクラムと同一視される、輝く円状の王権象徴。
ペルシャ神話における「支配者の光輪」と同起源の宝具。
アーチャーの体内に内蔵された縮退炉めいた王熱機関(キングエンジン)。ヴィシュヌ器官。
生み出す魔力量は、A+ランク対城宝具を一週間に渡って撃ち続けるという狂気の所業すら可能にし、
マスターが存命な限りは魔力切れを引き起こさないレベルにある。
【解説】
インド神話において王権のはじまりを司る、最初の王(アーディラージャ)。
「神々はヴィシュヌ神に『人間の中の第一人者(martebhyah sraisthya)』を示すよう願い出た。
ヴィシュヌは自己の息子としてヴィラジャス(Virajas)を創出したが、
彼は王位よりも出家を求め」た。
数代後の子孫が地上界を征服してヴェナがその全地統治者の地位を受け継いだのだが、
彼は暴君であったので聖仙(リシ)たちに殺された。
ヴェナの罪は小人の形をとって体から逃げ出した。
あとに残った純粋な肉体、その右腕から生まれたのがプリトゥである。
女性器(ヨーニ)を介さずに生まれたがために欲望に妨げられず、ダルマに即していたという。
彼は史上はじめて王(ラージャ)という称号を受けた。「ヴィシュヌは王権を確立するため王の体内に入り、
人民はプリトゥを人間の姿をした神として崇拝した。」プリトゥはヴィシュヌの化身ともされる。
その時人民は暴政の時代に食物を奪われて飢えていたので、彼は「大地」を狩り殺して収穫を得ようとした。
「大地」は牛の姿で逃げ出し、王に自分を殺すより乳を絞るよういった。
彼はそれを受け入れ、乳が広く流れるよう幾百幾千の山を根こそぎにして万里を平らにし(農耕の起源)、
牛の乳を搾ると、今に見られるようなすべての植物と穀物の種が溢れでた。
全地に命を芽吹かせた彼は大地の父親のごとしであり、
今や「大地」はプリティヴィー(プリトゥの娘)と呼ばれる。
なお彼はスヴァヤムブヴァ・マヌの時代の人間。出典によっては村や町(定住?)の発明者とも。
種と乳が同一視されるところや、乳を地に流すために耕作するという概念、
また多くの理想郷が蜂蜜や乳が流れる土地である点などが豊穣信仰に対する重大な示唆を含んでいる。気がする。
精液と母乳を混同する神話は、探せば他にもあるかもしれない。
プリトゥはルドラと同じく犠牲を求める偉大なる王であり、
またあるバージョンではシヴァの弓アジャガヴァ(ピナーカ弓の別名)を出生時に授かるあたり、
パラシュラーマと同じくその原型はシヴァに連なる英雄(豊穣神?)なのかもしれない。知らんが。
最終更新:2016年10月08日 21:33