ジョゼフ・フーシェ

【元ネタ】史実 フランス革命
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】ジョゼフ・フーシェ
【性別】男性
【身長・体重】174cm・66kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力C 幸運A+ 宝具B+
【クラス別スキル】
気配遮断:B
 サーヴァントとしての気配を絶つ。
 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。

【固有スキル】
自己保存:A
 自身はまるで戦闘力がない代わりに、マスターが無事な限りはあらゆる危機から逃れることができる。
 つまり、本人は全然戦わない。

単独行動:B
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

狼顧の相:B
 常に他者の謀略を警戒し、また周囲の隙を窺う気性。
 どれほどに人脈を広げても真の友を得られない孤独の星である。
 策謀の成功率・回避率を向上させる。
 その特性上、軍事から政争に至るまで幅広く効果を発揮する。

【宝具】
『遍在する冷血動物(カメレオン・エスピオン)』
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
「同時に至る所に存在する特技の持主」とまで評されたスパイ網の逸話が宝具化したもの。
 使い魔として、Cランクの変化、Aランクの諜報スキルを備えた分身を、魔力が保つ限り召喚・使役できる。
 分身たちは本体と思考を共有して情報収集にあたる他、
 一般社会を巻き込むことも辞さず扇動・誘導・欺瞞工作を実行し“聖杯戦争という状況”そのものを操作する。

【解説】
「フーシェが人間嫌いなのは自分自身をよく研究したせいだろう」
 政敵タレーランにそう評されたフーシェは『冷血動物(カメレオン)』とあだ名された非情な謀略家であった。
 近代警察の創始者として知られる諜報の達人であり、ナポレオンにも畳用されたが、
 ナポレオンは能力を評価する一方で、常に多数派に味方し、反覆常ならないフーシェを嫌悪していたという。

 政治家としてのフーシェのスタンスは保身と能力の行使にあり、それ故に常に多数派に味方した。
 特定の政治思想を持たず、密偵によって情報を収集し、属する勢力が落ち目になるとあっさりと鞍替えする。
 ルイ16世の処刑、リヨンの虐殺、テルミドールのクーデター、ナポレオンの政権奪取――
 彼はその全てに関与し、常に勝者の側に立ち続けることで、流血の熱狂冷めやらぬフランス革命を生き延びた。

 その高い情報収集能力はナポレオンにも評価され、警察大臣として辣腕を振るうことを許される。
 フーシェは国家のあらゆるものを秘密警察によって監視し、王党派を壊滅させるなど功績も大きかったが、
 ナポレオンの私生活まで監視し、時には秘密裏に越権行為を行って政治を左右するなど、面従腹背の体であったという。

 ナポレオンの百日天下では、ナポレオンに味方する振りをしつつ、政敵タレーランや各国と連携してナポレオンの抹殺を画策。
 この功績で王政復古体制下においても警察大臣の職を得たが、
 ルイ16世の処刑に関与したという過去が復古体制下においては不利に働き失脚、亡命生活を送ることとなった。
 多くの恨みを買っていることを自覚していたフーシェは、亡命生活の間も情報収集を怠らず、保身に務めたという。

 感状を面に出さない冷徹な政治家である一方で、個人としては清廉、実直な良き家庭人。
 政治家になる前は教師であり、生徒に慕われていたという。
 そんな彼が政治的思想を持たないにも関わらず権力の掌握を目指したのは
“自らの政治的才能を行使すること”そのものを喜びとしていたためとも言われる。
最終更新:2016年10月08日 23:00