マリンチェ

【元ネタ】史実
【CLASS】アヴェンジャー
【マスター】
【真名】マリンチェ
【性別】女性
【身長・体重】172cm・57kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷C 魔力B 幸運- 宝具A
【クラス別スキル】
復讐者:A+
 被ダメージによるNP上昇率が高くなる。恨み・怨念が貯まりやすい。
 自身の、復讐のためなら災厄さえ引き入れる執念と、
 「大いなる母性(凶)」スキルの兼ね合いによって特級の復讐心を宿す。

忘却補正:B
 クリティカル攻撃のダメージ値が他サーヴァントより高い。
 奴隷の憎悪は、路傍の石ころに目もくれない権力者を、必ず転ばせるという決意を宿す。

自己回復(魔力):E
 復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。
 魔力を微量ながら毎ターン回復する。

【固有スキル】
大いなる母性(凶):A
 子に愛されるスキルとしては機能せず、逆に憎悪を受けやすくなる性質。
 半ば当てつけに近いスキルであり、後世生まれたメスティーソへの蔑称に由来する。

窮地の智慧:D
 危機的な局面に於いて優先的に幸運を呼び込む能力。
 奴隷生活の中で培い、通訳として活躍した知識と天性の知恵によるもの。
 低ランクの言語理解スキルも兼ねるが、キャスタークラスとしての特性は得ていない。

軍師の忠言:E+
 軍師・参謀系サーヴァントに与えられるスキル。
 状況を把握、分析することにより味方側に助言を与えることができるが、
 彼女の場合はそこに復讐者としての私怨が混ざる場合もある。
 ――だが、その私怨が絶対に悪い結果をもたらすとは限らない。

【宝具】
『其の落胤は消えざる烙印(ロス・ヒホ・デ・ラ・マリンチェ)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:100人
 アステカと言う巨大帝国さえも呑み込む滅びの具現。
 文明浸食の概念を宿す瘴気を総身から迸らせ、周囲にある生命という生命を壊死させ尽す。
 黄金の都市さえ根から枯らして誰も生き残らせない、盛者必殺の宝具。
 瘴気は砂嵐のように蠢く黒い触手のような形状で、腕や背中などから現出する。

 本来この宝具は、対都市・対国級の性質も持つが、それらの側面は彼女ではなくコンキスタドールに付与される。

【解説】
 エルナン・コルテスのアステカ征服に協力した女性。またコルテスの妻(妾、或いは単なる通訳)。
 彼女はパイナラ首長の娘として生まれるが、父親の死後に母親が再婚すると疎まれ、
 隣国のタバスコの首長に奴隷として売り飛ばされる。
 そんな中でも彼女は、他国の言語を覚えるなどの才女振りを発揮していた。
 セントラの戦いでタバスコがコルテスの部隊に敗北すると、
 奴隷として宝物と共に彼女を含む女性20人があコルテスらに献上される。
 部隊の中で生活をするうちにスペイン語も習得してキリスト教に帰依。さらにコルテスを唆して参謀的立場を兼ねる愛人となる。
 コルテスをケツァルコアトルの化身として喧伝し、コルテスらは王都テノチティトランにて熱烈な歓迎を受けるが、
 その後の悲劇は語らべくもなし、銃・病原菌・鉄によってアステカの総人口の九割が死に絶えた。
 その後に、コルテスとの間に子マルティンをもうけたが、コルテスの跡を継いだのは後妻との間にできた弟であり、
 彼女はその後改めてコルテスの部下のコンキスタドールと結婚している。
 のちに彼女はかつて自分を売り飛ばした母親を許したそうだが、テノチティトラン陥落の6年後に若くして死去。
 その所業は売国的として後世のメキシコ人の憎悪対象となったが、近年のフェミニズム観点からは同情の声も聞かれる。
 ともあれ、彼女の本質が「スペイン人に利用された哀れな女」か、「スペイン人を利用した強かな女」かは、現在でも意見の分かれるところである。
最終更新:2017年08月13日 07:25