【元ネタ】史実など
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】マネトー
【性別】男性
【身長・体重】165cm・48kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷B 魔力A 幸運C 宝具A+
【クラス別スキル】
陣地作成:A
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
大神官であるため“工房”を上回る“神殿”を形成することが可能。
道具作成:B+
魔力を帯びた器具を作成できる。
当然、ミイラ作成は履修済み。
彼の場合は、さらに“神格作成”の影響で新様式の神像や祭具について明るい。
【固有スキル】
エジプト魔術:A
古代エジプトの宗教魔術を縱橫に駆使する。
ミイラや死霊に纏わる有名所の魔術はおおむね抑えているという。
また、ヘレニズム時代の神官であるためか、古代ギリシャの魔術に関しても一部精通しているところがある。
神格作成:EX
新たな神霊を紹介し、人々に認知させる技術。
セラピスを承認した二人の神職の内、エジプト側の神官だったマネトーは当然に保有する。
【宝具】
『太陽式護国儀礼(ヘリオポリス・ネオ)』
ランク:A+ 種別:結界宝具 レンジ:40~100 最大捕捉::900人
ヘリオセラピスの威光を擬似的な次元断層として投射し、かつてのアレクサンドリアを覆う規模の護国防壁を展開する。
守護神としてセラピスを認定した逸話、セラピスとヘリオスの習合、ヘリオポリスの神官としての技能などの集大成。
日が差していれば驚異的な省魔力で展開し続けられる。
ヘリオポリスから多くのモノが流入したアレクサンドリアはいわば「新しいヘリオポリス」であり、
マネトーが太陽神殿からヘルメス・トリスメギストス(つまりトート)の奥義書を持ち出し、
プトレマイオス2世フィラデルフォスに献上したという『ソティスの書』の逸話は神都と信仰の盛衰を表している。
【Weapon】
『複合神性セラピス』
冥界神オシリスと聖牛アピスの合成神。
ギリシャ神話のハデスと同一視されたヘレニズム的神格の一柱であり、後のローマ帝国では妻とされた女神イシスとともに
各地で崇拝を集めることになる。
新たな帝国が新たな神を戴いた事例は数多いが、
セラピス崇拝はその成功例として、シンクレティズムの典型として記録されている。
セラピスは一説に、アレクサンドリアがラコティス(ラーカデト)という港町だった時代より崇拝された神という。
おそらくは首都となる街の地方神が国家神に格上げされる慣例に倣って小神から大躍進した
シンデレラゴッドであり、
テーベのアメンと同じく太陽神と習合されてヘリオス-セラピス(ヘリオセラピス)となり、
また最高神としてゼウス-セラピスともなった。
【解説】
マネトーン、あるいはマネトースというギリシャ語形の名前でも知られる
プトレマイオス朝初期のエジプト人神官。
ゲオルギオス・シンケロスによればヘリオポリスの神官長である。
知られる限りにおいてはギリシャ語で記述した最古のエジプト人。
名前の古代エジプト語形は失われているが、おそらくは「トートに愛されたもの」を意味した。
新参の支配者に向けて『エジプト史(アイギュプティカ)』を執筆したことで
『バビロニア誌』のベロッソスと並び称される。
プルタルコスによれば彼はプトレマイオス1世の時代にセラピスをアレクサンドリアへ導入したという。
出生地は「メンデス」「セベンニュトス」などとされるが、スーダ辞典は同名の著作家が混同されているとし、
アイギュプティカを記したマネトーはそのどちらの生まれでもないと述べているとか。
ギリシャ人に正史を教えようとした彼の試みはほぼ功を奏さず、
同時代のギリシャ人がヘロドトス的エジプト観を捨てた様子は全く見られないが、
ローマ時代にはエジプト史の権威として偽書が登場するほどの認知を受け
キリスト教徒にも普遍史の材料とされた。
今日では作品のほとんどが散逸して僅かな断片しか知られていないが、
それでもアイギュプティカ断片の王朝区分論は修正されながらも一般に受け入れられており、
古代エジプトを語るのに欠かせない人物の地位を守っている。
マネトーはラテン語形か。
『ソティスの書』は紀元一世紀頃にマネトーを騙って書かれた偽書。
プトレマイオス2世を皇帝(
アウグストゥス)と呼んでいる辺り露骨にローマ時代の本なのだが、
フラウィウス・ヨセフスなどはこれを真作と信じたとかなんとか。
シンケロスが引用する同書の内容は明らかに普遍史観に基いており、
アイギュプティカのような王朝分けもされず、
アポフィス王がエジプト史上29番目の王であり、
ファラオ(パロ)と呼ばれた最初の王だとか、
ヨセフが仕えた王とか書いてあって草生える。うひゃあ。
……、マネトーから数百年後のストラボンはヘリオポリスに廃墟しか見なかった。
新たなファラオたちが太陽崇拝に関心を示さなかったためである。
セラペイオンの境内にアレクサンドリア図書館の分館を収めた逸話やヘルメス文書の逸話から
図書館宝具(図書館の写本からヘリオポリスの“原本”にアクセスする感じの)も考えたが飽きてやめた。
最終更新:2020年03月22日 20:44