ギヨーム九世

【元ネタ】史実(フランス)
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】ギヨーム九世
【性別】男性
【身長・体重】178cm・75kg
【属性】混沌・中庸 / 中立・善
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷B 魔力E 幸運A 宝具E~C+
【クラス別スキル】
対魔力:C
 二工程以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法等、大がかりな魔術は防げない。
 彼自身に対魔力が皆無なため、セイバーのクラスにあるまじき低さを誇る。

騎乗:C
 正しい調教、調整がなされたものであれば万全に乗りこなせる。

【保有スキル】
変容(偽):D
 肉体でなく精神の変容、『双面神の詩人』と謳われた二面性。
 二つの属性を切り替える事ができる。

語り手:D
 物語、伝説を語り聞かせる技術。
 書物に物語を書き記す技術とは全く別の、即興性に特化した物語伝達能力。
 だいたい自分ネタである。

反骨の相:B
 大君主でありながら権威を蹴り飛ばす性質。
 同ランクの「カリスマ」を無効化する。

【宝具】
『剣呑なる雅の華(ダンジュローザ・ミスティカ)』
ランク:E~C+ 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1個
 ギヨームが十字軍遠征から持ち帰った水晶の花瓶。
 活けた花を剣身に、花瓶は柄へと変じさせ
 花の種類に応じた特性、瑞々しさに応じた強度と威力を持つ剣と成す。

【解説】
 11世紀後半~12世紀前半にフランスの三分の一を支配した最大級の封建貴族、
 アキテーヌ九代目の公、ポワチエ七代目の伯、アリエノール・ダキテーヌの祖父、
 名と作品が残る中では最古の吟唱詩人(トゥルバドゥール)であるギヨーム。

 東西の文化人・楽人を招いて文化の粋を集めた陽気な馬鹿騒ぎ宮廷を作り上げ、
 宮廷趣味(クルトワジー)の理想を自ら詩に表現した最初期の詩人であり、
 宮廷恋愛(アムール・クルトワ)のもととなる新たな愛の概念を掲げた人物。

 「世にも稀なる雅な人で、女を騙す手管に最も長けた男の一人」
 「あらゆる神聖なるものの敵」「悪徳の泥沼に這いつくばったる者」
 快楽主義者、漁色家、道化者、皮肉屋、挑発者、冒涜者、背徳漢等々高い評価を持つ。
 性格は軽はずみで向こう見ず、他人と同様に自分の事にも頓着しない大らかなもので、
 三十代初めに参加し盛大な失敗に終わった十字軍の体験も面白おかしく皆に聞かせた。
 夫の乱行に疲れた一人目の妻、二人目の妻、娘はフォントヴロー大修道院に入ったが、
 ギヨームはこの院の創設者をからかい、大修道院をもじった遊女屋を作ったという。

 188回もやってやった、お蔭で色々と壊れる所だったぜヒャッハァ!とのマッチョ文、
 遜って貴婦人を高く持ち上げ敬愛する宮廷恋愛詩、両極端な十一篇の詩が現存する。
 どっちもお遊び・どっちも本気(並行)・どっちも本気(変化)等と議論があるとか。

 二度破門され、1114年にその通達に来たポワチエ司教の髪を掴み、剣を振り上げて
 「赦免せねばぶっ殺してくれる!」と叫んだが、司教が通達を済ませ首を差し出すと
 「やめだ、あんたを天国へ送る手助けをする事もあるまい」と彼は剣を納めたという。
 後になってこの司教を捕らえ幽閉し餓死もしくは毒殺させた、心温まる後日談が残る。
最終更新:2020年03月23日 22:00