墨子

【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】墨子
【性別】男性
【身長・体重】165cm・59kg
【ステータス】筋力E 耐久A 敏捷C 魔力A 幸運B 宝具A
【属性】秩序・善
【クラス別スキル】
陣地作成:A
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 宝具『墨子之守』によりいかなる場所であっても瞬時に陣地を展開可能。

道具作成:A
 魔力を帯びた器具を作成できる。
 仙薬の調合に加え、その時代にある素材から、さまざまな道具・兵器を作り上げられる。

【固有スキル】
守護の誓約:A+
 陣地防衛に対してプラス補正。
 自陣メンバー全員の防御力を向上させる。

カリスマ:B
 軍団を指揮する天性の才能。
 墨家の初代鉅子(指導者)であり、一国の王にも匹敵するカリスマを持つ彼の死が墨家の分裂に繋がった。

軍略:B
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具や対城宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具、対城宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

殺戮技巧(道具):A
 どのような道具を作成しようとそれらには本来とは違う殺戮用途が付加されてしまう。
 本来はアサシンやバーサーカーに該当する英霊が持つとされるスキル。
 使用する道具の「対人」ダメージ値にプラス補正をかける。

道術:A
 仙人の業を簡易化させた道教系の魔術。
『神仙伝』によれば老境に至って道法に打ち込み地仙となったと伝わる。

【宝具】
『墨子之守(ぼくてきのまもり)』
ランク:C~A 種別:対軍宝具 レンジ:30~99 最大捕捉:900人
 不敗の防衛戦術と公輸盤と繰り広げた机上の模擬戦が宝具に昇華されたもの。
 衣服の帯を城壁に、木札を様々な兵器に変え、堅牢な防御陣地を構築する。
 すでに存在する建物に重ね合わせる形で発動することで鉄壁の要塞を築き上げることも可能。

『墨子五行記(ぼくしごぎょうき)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
 仙人に授かった道書の要旨をまとめた書物が昇華された宝具。
 第一宝具『墨子之守』を放棄することで発動。
 所持者の道術スキルの効果が大幅に増強され、詠唱時間も短縮される。
 Aランクの道術スキルを持つ墨子であれば神仙の域の術行使が可能だが、あえて他者に預けるという使用法もある。

【解説】
 中国戦国時代に儒家と並んで名を馳せた墨家の初代鉅子(指導者)。
 墨家は兼愛非攻を主とした平和主義、平等主義的な思想を説く一方で、
 防衛の為の戦を否定せず、国家間の戦争においては守る側に助力する一種の傭兵集団でもあった。

 出自については判然としないが、高度な学問を修めていたと思しい。
 儒学を学ぶもその根底を差別愛であると看破して離脱し、平等愛を根底に置いた墨家と呼ばれる集団を形成したと伝わる。

 墨家の論は平等愛という理想を根底としながらも、秩序の安定、労働・節約に重点を置くという実用主義的側面を持ち、
 祭礼を重視する儒家と激しく対立した。
 また、兼愛非攻をはじめとした平和主義的思想は、当時の領土を広げんとする戦国の指導者達に煙たがられた。
 それでも平易かつ平等主義的な思想から墨家は強い支持を集め、諸子百家の中でも儒家と並ぶ最大勢力に成長したという。

 また、墨家は平和主義ではあったが防衛戦争の為の軍備を否定せず、
 彼ら自身も守城、防衛の技術に長けた武装防御集団として各国の防衛戦で活躍した。
 さらに墨子は楚の恵王の宋侵攻の意図を知ってこれを留めんと単身乗り込み、
 彼の腹心である公輸盤との机上模擬戦を経て、その侵攻を防ぐことに成功している。

 しかし、墨家の統制は指導者である墨子の没後に崩れ、三墨と呼称される三つの勢力に分裂。
 それでも大勢力を誇るものの、秦の中国統一ののち勢威が衰え消滅する。
 一説によれば、分裂した一派の中に秦に仕えて活躍した秦墨があったが、墨子の法を重んじて秦の法を軽んじたことで粛清されたとも。

 ちなみに墨子自身には神仙伝承が残されており、
 それによれば82歳のときに世俗を捨てて道法に打ち込むようになったところ、その努力を見た神人に数々の道書を授かり、ついには地仙となったという。
 後世、漢の武帝の時代に存命が確認され招聘されるも応じなかった、とも。
最終更新:2020年03月23日 22:12