金富軾

【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】金富軾
【性別】男性
【身長・体重】164cm・74kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力C 耐久B 敏捷C 魔力A 幸運B 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成:C
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 だが彼が作るのは工房ではなく、史書を綴る“書斎”である。

道具作成:-
 道具作成スキルは、スキル『エンチャント』によって失われている。

【固有スキル】
エンチャント:C
 概念付与。他者や他者の持つ大切な物品に、強力な機能を追加する。
 史実・伝承、あるいは物語を綴って英雄の名と業績を広めた者が獲得するスキル。
 キャスター の代表作は史書であるため装飾性が不足しており、このランクに留まっている。

【宝具】
『三国史記』
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大捕捉:1人
 キャスターが編纂した朝鮮半島の歴史書。
 これに記される英霊を、該当項を開いて膨大な魔力を消費することで召喚する。
 英霊の能力の再現精度は「三国史記中の史実性の薄さ」に」左右される。
 史実性が薄い逸話が綴られている英霊は、つまりその分“キャスターの創作した架空の英霊”という
 側面が強いということであり、故にキャスターが思い描く通りの英霊の姿と能力に近づくのである。
 ただし、召喚された英霊がキャスター本体に牙を剥かないという保証はなく、
 高麗王朝正当化のために汚名を着せられた英霊などは、自死を承知でキャスターの首を狙うだろう。
 キャスターはあくまで三国史記の編纂者であり、創作者ではないのだが、
 しかしこの史書を手掛けて広めた者として、清濁併せて責任は負うべきと彼自身は認識している。

 ―――なお、『三国史記』 は英霊だけでなく、三国の興亡と文化の歴史を内蔵する大書である。
 それ故にこの宝具は対国宝具でも滅ぼせないほどの強固さを有しており、鈍器としてもまあまあ使える。


【解説】
高麗の官僚・儒学者。1075年生誕。1151年没。
22歳で科挙に及第した才媛であり、晩年に『三国史記』を編纂したことで知られる。
中国の使臣からは「博学強識で古今に明るく、彼を凌駕する者なし」と評されており、
また詩文や画像などにも堪能だった。
李資謙が権力を握っている時から徹底して儒教的な信念を持っていたことで知られる。
当時の中華では女真族が金王朝を立てて高麗に君臣関係を要求したが、
高麗内で台頭しつつあった西京勢力がこれに反対するべしと主張し、
また風水に則って西京に遷都すべしと王に主張した。
金富軾は儒教的合理主義に基づいて西京勢力の遷都案に反対し、
金王朝への君臣関係も受け入れるよう王に主張した。
結局、王は金富軾の案に寄り、それを感じ取った西京勢力は蜂起したが、
王の命を受けて金富軾が元帥として鎮圧した。一年にも渡る長い戦いだった。
この金富軾の勝利によって高麗社会は儒教中心の門閥主義の道を進んでゆく。
金富軾は鎮圧の功績から最高官職に登ったが、後進のために68歳で辞職した。
引退した金富軾は王の命で三国史記の編纂に取りかかり、後に仁宗実録も編纂した。
金富軾は朝鮮人が自国の歴史を殆ど知らないと嘆いており、
それ故にこの史書は朝鮮史上に於いて非常に大きな意味を残した。
ただし、三国史記は編纂者の恣意が混じっているのが見られ、
儒教思想に寄りすぎているという批判もある。
また後世に民族自主独立の気運が高まると、金富軾という人物自体も、事大主義者として酷評された。


【コメント】
軍事経験もあるので一応戦闘もそこそこ出来る。
適正クラスは特にないが、型月的には文筆家英雄はキャスターだろう。
最終更新:2020年03月25日 20:55