イザベラ・ディ・エステ

【元ネタ】史実
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】イザベラ・ディ・エステ
【性別】男性
【身長・体重】160cm・46kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力D 耐久E 敏捷B 魔力C 幸運A 宝具B
【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力

騎乗:A
 幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。

【固有スキル】
芸術審美:B
 芸術品・美術品に対する理解。
 芸能面の逸話を持つ宝具を目にした場合、高確率で真名を看破する。

麗しの姫君:A
 周囲の人を惹き付けるカリスマ性。
 世界一の女性とも呼ばれたイザベラは、ただ存在するだけで自身の守り手や賛美者を引き寄せる。

窮地の智慧:A
 危機的な局面で優先的に幸運を呼び込む能力。
 天性の聡明さと多々に渡る技能、そして夫にも勝る政治手腕を表す。

【宝具】
『太陽よりも美しく(ラ・プリマ・ドンナ・デル・モンド)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:50人
 婚姻に先立ち、フェラーラの大通りを行進した時の姿が宝具に昇華されたもの。
 宝石や金細工で飾られた馬に騎乗し、長く美しい髪は透き通るような金髪へと変わる。
 ゆったりと馬を進めている間、イザベラの美は極限まで増幅され、
 さながら光輝を纏ったかのような状態となり、周囲の人々の視線を釘付けにする。
 また「太陽よりも美しいひとりの女性」と評されたことから、太陽系の属性、神性を保有するものを大幅に弱体化させる。

『夢もなく恐れもなく(ネク・スペー・ネク・メトゥー)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:0~50 最大捕捉:2000人
 ローマ略奪の折、2000人の難民を保護した邸宅が昇華された拠点型宝具。
 相手の攻撃を耐えしのぐのではなく、そもそも攻撃対象に選ばれなくなる、という形での防衛能力を持つ。
 その特性上、どれほどの威力を持つ攻撃だろうと事実上無効化できるが、対象を取らない無差別攻撃には効果がないという欠点もある。

【解説】
 エステ家出身のマントヴァ侯妃。イザベラ・デステとも。
 ルネサンス期イタリア有数の文化人にして政治家であり、
「自由闊達で高潔」「最高の女性」「世界一のファーストレディ」など彼女を賛美する言葉には事欠かない。

 生まれながらに聡明であり、いきいきとした目と陽気な美しさをもった少女に育ったという。
 妹ベアトリーチェが大国ミラノに嫁いだ一方、イザベラは小国マントヴァに嫁ぐこととなるが、
 イザベラはマントヴァ侯となるジャンフランチェスコを敬愛しており、夫婦仲は最初は良好だったとされる。
 しかし、ジャンフランチェスコの浮気癖やお互いの器量の差が影響し、夫婦仲は徐々に冷えていった。

 イザベラが政治的力量を開花させたのは、夫ジャンフランチェスコが敵の捕虜となった折のことである。
 マントヴァ全軍を掌握した彼女は、夫に勝る果断と有能によって小国マントヴァを襲う危機を乗り切ったが、
 帰国した夫は実力の差を思い知らされて憤慨し、両者の結婚生活は完全に破綻した。

 しかし、イザベラは文化人としても大きな影響力を発揮するようになっており、
 芸術品の収集家にして芸術家の後援者として、またファッションリーダーとして、遠くフランスにまで影響を与えるなど、
 夫婦生活の破綻は彼女の人生に影を落とすことはほとんどなかった。

 夫ジャンフランチェスコが死ぬと、嫡男フェデリーコ二世の摂政として小国マントヴァを統治。
 卓越した政治力を持つイザベラの指示のもと、マントヴァはイタリアでも有数の地位と文化を獲得し、侯国から公国へと昇格するに至る。
 その統治はマキャベリの著書を参考にしたものであったが、上述のことから臣民から敬意と愛情を捧げられていたと伝えられる。
 一方で、晩年は息子と不仲になっていたという。

 能力・人格ともに彼女を賞賛する言葉は存命時から国内外に残されており、死後においてもそれは続いた。
 また、ローマ略奪の惨劇の折には、邸宅を難民保護のために開放するという大器を見せている。
 一方で芸術品の収集のためには手段を選ばない面があり、上述のローマ略奪の折、ほとんど盗みといっていい方法で美術品を集めたという。 

【蛇足】
 ちなみに彼女が後援していた詩人アリオストは「狂えるオルランド」の作中で、ロジェロブラダマンテをエステ家の祖として描いている。
 サーヴァントとしての戦闘スタイルは『太陽よりも美しく』で注目を集めつつ、相手のマスターを暗殺する隙を作る、というものになるだろう。
最終更新:2020年03月25日 21:01