【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】イシュヴァラロカ
【性別】男性
【身長・体重】173cm・68kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷D 魔力A 幸運B 宝具B++
【クラス別スキル】
陣地作成:A+
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
”神殿”を上回る“大神殿”を形成する事が可能。
道具作成:B
魔力を帯びた器具を作成できる。
特に治水や建築のための工具作成に優れる。
【固有スキル】
神性:B
神霊適性を持つかどうか。最高神シヴァの化身を称する神聖王の1人。
カリスマ:B
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。
皇帝特権:A
本来持ち得ないスキルも、本人が主張する事で短期間だけ獲得できる。
ランクがA以上の場合、肉体面での負荷(神性など)すら獲得する。
魔杖の支配者:B
クメール帝国の神聖王が所持していたという刑杖(ダンダ)によるスキル。
「皇帝特権」によって魔術的な使用法が可能となった。
生命の水:A+
国家の生命力たる聖池を造営したことにより獲得したスキル。
ダメージを負った後、毎ターンHP自動回復効果が発生する。
聖池を造営した後代の王たちにもこのスキルは備わっている。
【宝具】
『神祝く天地の賜よ(インドラタターカ)』
ランク:B++ 種別:対軍宝具 レンジ:10~99 最大捕捉:1000人
キャスターが掘削した大貯水池(バライ)の具現と戦闘活用。
巨大な九頭の竜種(ナーガ)の形の水塊を発現させ、使役する。
クメール王朝の“水の帝国(シテ・イドロリック)”としての威光そのものであり、
それがカンボジアの土着の水神である竜蛇と結びつき、この形となった。
クメールの大貯水池は『乳海甘露(アムリタ)』を模していたことから、
この水竜の雫は治癒や増強の効果を持つ生命の水としてが本来の使用方法。
キャスターが望めば攻撃性は消失し、浸かるもよし飲むもよしの万能聖水となる。
なお、この宝具は“大神殿”を築いてからでなければ発動できない。
【キーワード】
『水利王/豊穣王』
クメールの神聖王の多くはシヴァ神の化身と考えられており、キャスターも同様であるが、
そもそも神聖王には
インドラ神の化身であるという概念も内包されている。
インドラヴァルマンとは『インドラとして守護する者』を意味し、豊穣を司る天候神の力を求めて
キャスターはインドラ神を己の名に冠したのだと思われる。
そしてキャスターが建設した大貯水池の水利システムが、帝国に豊穣と繁栄をもたらしたのだった。
『天水聖池(タターカ/バライ)』
クメールの大貯水池はヒンドゥー神話上の乳海を模しており、雨水が池を満たし農作物を実らせる過程を、
乳海攪拌によって不死の聖液(アムリタ)を生むエピソードの再現と見なしていたという。
乳海たる貯水池は“神の住まい”である都城や神殿の近くに掘削され、神話的宇宙世界が演出された。
同時に貯水池はカンボジアの土着水神である竜蛇(ナーガ)そのものとも考えられていた。
キャスターの宝具は帝国の栄華をもたらした現世の実益と、神話領域を兼ねたが故に絶大な力を宿している。
【解説】
クメール帝国三代目の王。インドラヴァルマン1世。
在位877–889年。諡号イシュヴァラロカ(イシュヴァラ神の元へ向かった者)。
元は先王ジャヤヴァルマン3世の高官で、共に象狩りに出かける仲だったという。
先王を擁立したのもインドラヴァルマンの手腕によるものとすら言われ、
政治的実力者であったことから、即位する前から国内の実権を握っていたという。
クメールの強大な帝王たちの中では珍しく戦争記録が乏しいが、この王の偉大さは武力ではない。
ロリュオス遺跡として残る王都ハリハーラヤ造営、祖先崇拝のプリヤ・コー神殿と
国家祭儀のバコン神殿の建造、そして帝国初となる大貯水池(バライ)の掘削などの建築事業である。
アンコール地方には地震と台風は無いが、旱魃と洪水は度々起こる国土である。
インドラヴァルマン1世はこの地に大貯水池を最初に掘削し、これによって乾季や洪水でも
農業を運営できる伝統的システムが成立し、クメールは『水の帝国』、『水利都市』とまで称された。
後代の大英雄スーリヤヴァルマン2世とジャヤヴァルマン7世の盛んな活動力は
この水利システムに支えられていた面が大きい。
インドラヴァルマン1世はクメールの農業及び経済発展の礎を築いたのである。
初代ジャヤヴァルマン2世は諸国を統一し、帝国を創建した偉大なる英雄王として伝えられるが
その割には当時の碑文があまり残されておらず、事業の内容を伝える碑文は後代に作成されたことから
このインドラヴァルマン1世こそが実質的な統一帝国を築いた王であるといわれる。
帝国統一と豊穣システム構築の二大事業を成し遂げたインドラヴァルマン1世の功績は
計り知れないほどで、王朝史有数の偉大な王と言えるだろう。
【コメント】
戦争記録が殆どないので個人武勇は高くはないが、王としての偉大さは歴代でも上位に入る。
なお、貯水池計画自体はジャヤ2世の在位から既にあったんじゃないかとも言われる。やっぱ2世は凄い。
後代の王達にも生命の水スキルはあるけど、いちいち表記つけんのが面倒だから、ああ書いた。
適正クラスは特にないが、せっかく偉大な王なので無理矢理キャスターにした。
まあクメール王は祭儀執行者で神殿建築者だから魔術師適性はあるか。一人称は儂(クメール)。
最終更新:2020年03月25日 21:26