【元ネタ】史実
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】エンリコ・ダンドロ
【性別】男性
【身長・体重】175cm・68kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力B 幸運A+ 宝具A
【クラス別スキル】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
【固有スキル】
嵐の航海者:A+
船と認識されるものを駆る才能。
集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、
カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。
盲目:A
視力が完全に存在しない全盲者。本来
マイナススキルだが、地形・環境による
視覚妨害は一切受けない上、視覚に訴える幻術・魔眼等は一切通用しない。
黄金律:B
身体の黄金比ではなく、人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。
友誼の証明:B
敵対サーヴァントが
精神汚染スキルを保有していない場合、相手の戦意をある程度抑制し、話し合いに持ち込むことができる。
聖杯戦争においては、一時的な同盟を組む際に有利な判定を得る。
【宝具】
『堕罪十字軍(クルセイド・ヴァンダリズム)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:500人
第四次十字軍を召喚する。
水上で発動した場合、自ら率いたガレー船50隻と6000名の戦闘兵が召喚されるが、
陸上で発動した場合、コンスタンティノープルで乱行を極めた十字軍騎士が召喚される。
十字軍騎士には狂化スキルが付与されており、ライダーの指揮を殆ど受け付けない。
ライダー自身は戦闘力を持っていないため、戦闘はこの宝具に頼ることとなる。
【解説】
ヴェネツィア共和国41代目元首。
「狐」の異名を持ち、第四次十字軍をヴェネツィアのいいように操った策士。
軍事でも決定的な働きを見せ「十字軍の指揮官はモンフェラート侯だが、軍の頭脳は元首(エンリコ・ダンドロ)である」と言われた。
地中海に浮かぶ貿易国家『ヴェネツィア共和国』の有力家門に生まれたエンリコ・ダンドロは、
様々な行政職を歴任した後、外交特使として成果を挙げる。
これらの功績が高く評価された結果、ダンドロはヴェネツィア共和国41代目元首に選出された。
この時すでに齢80を超え、視力も失っていたという。
老境にあっても、ダンドロは刑法典の改定、通貨改革、各国との外交など精力的な働きを見せる。
だが彼の名声を――または悪名を――決定づけたのは第四次十字軍であろう。
野心家の教皇インノケンティウス3世がフランス諸侯を糾合して生まれたこの十字軍は、後世、最も悪名高い十字軍となった。
十字軍をエジプトに運ぶため、ダンドロは国を挙げて莫大な投資を行い、合計500隻の大船団を組織した。
しかし、集まった十字軍は予定の3分の1以下の僅か1万人で、契約通りの支払いも見込めない状況だった。
投資が無駄になることを嫌ったダンドロは、契約不履行の穴埋めとしてヴェネツィアと敵対するザラの攻略を十字軍に要求。
十字軍がキリスト教国を攻撃するという事態を招き、その権威は大きく低下した。
(そもそもヴェネツィアとエジプトの間に不戦の密約が結ばれており、当初から十字軍を敵国排除に利用する計画だったとも)
さらに、東ローマ帝国の亡命王子アレクシオスの要請により、イスラムとは無関係のコンスタンティノープルの攻撃が決定される。
カトリックと正教の違いがあるとはいえ、東ローマ帝国はキリスト教国であり、コンスタンティノープルは世界的な大都市であった。
そのコンスタンティノープルで十字軍は破壊・略奪・強姦の限りを尽くしたのである。
以後、東ローマ帝国はイスラム勢力を抑えられなくなり、第四次十字軍はかえってイスラム勢力を利する結果に終わった。
また正教のカトリックに対する敵意は、イスラムに対するものよりも激しいものとなってしまった。
一方でヴェネツィアにとって、この戦いは得るものの多い戦いだった。
コンスタンティノープルの陥落によりヴェネツィアは地中海の覇権を確立したのである。
しかしブルガリアに対する十字軍に同行した時は、捗々しい成果を挙げられずに終わっている。
ともあれ第四次十字軍はキリスト教世界に対しては大打撃であったが、ヴェネツィアにとっては大きな利益をもたらした。
ダンドロの功績によりヴェネツィアは次の世紀も平和と安寧を享受できたという。
最終更新:2016年09月27日 18:51