ブーディカ

【元ネタ】史実
【CLASS】アヴェンジャー
【マスター】
【真名】ブーディカ
【性別】女性
【身長・体重】173cm・56kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷B 魔力C 幸運E 宝具A
【固有スキル】
軍略:C
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

カリスマ:B
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。

戦闘続行:B
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。

現世の亡霊:A
 死後も亡霊などとして現れた逸話を持つ者のスキル。
 呼び出される年代、土地に関わらず知名度や信仰の補正が最大になる。

【宝具】
『復讐の炎は地獄のように我が心に燃え(ネメシス)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:400人
 かつてローマ帝国を脅かした仲間を無数の亡者の軍勢として呼び起こすことによる蹂躙戦闘。
 召喚した亡者や武装全てが強力な炎を帯びており、全てを焼き尽くしながら疾駆していく。
 亡者はそれぞれがBランク相当の『狂化』スキルを保有し、強力な狂戦士として戦う。
 彼らは自軍以外の目に映る者全てを破壊の対象として認識する。
 名前はモーツァルト作曲の歌劇「魔笛」より。

【Weapon】
『父王の剣』
 死んだ父から譲り受けた剣。

『戦車』
 後輪に刃物の付いた当時としては一般的な戦車。

【解説】
 西暦60年ごろに活躍した古代ケルトの伝説の女王。闇の女王。復讐の女神。ブーディカという名前は「戦いの女王」を意味する。
 背が高く、腰下まで伸ばした赤い髪を靡かせ、荒々しい声と鋭い眼光を持つ知性溢れる女性であった。
 現在のイングランド北東部に住んでいたイケニ族のブーディカは王であった夫の死後、王位を継いだのだが、
 女が王位を継ぐことを認めなかったネロ帝時代のローマに公衆の面前で半裸に剥かれて鞭を打たれ、娘二人を陵辱される。
 娘たちはブーディカに自害を哀願するが彼女はこれを許さず、ローマへの復讐を決意した。
 復讐に立ち上がったイケニ族に他の部族も参加し、軍勢は数万という規模だったという。
 彼女が率いて攻め落とした都は、徹底的に焼き払われ、今でも地面を掘ると大量の灰が出てくると言われる。
 ローマへの憎悪と復讐から怒り狂った彼らは降伏を受け入れず、兵士もその家族も女子供問わず一人残らず皆殺しにしたのだ。
 こうして、約7万人のローマ人がブーディカの率いる反乱軍によって虐殺されていった。
 復讐の女神と化したケルトの女王は、これまで、無敵を誇っていたネロの軍隊に最大の軍事的敗北を持たらしたのである。
 反乱軍はブリテン島にいたローマ軍を圧倒する数で、ローマ軍をブリテン島から排除できる可能性をもっていた。
 しかし最終的に統率力と戦術に長けたローマ軍に敗れ、最終決戦は戦場に8万もの屍を残す悲惨な結果に終わる。
 ブーディカの二人娘、エスィルトとネッサンもこの時死亡。
 15才のエスィルトは健気にも死者から奪った剣で戦っていたが、ローマ兵に胸を一突きにされボロ布のように崩れ落ちていった。
 13才になったばかりの妹のネッサンは、 横転した戦車の下敷きになって息絶えた。
 その死は、目を見開いたまま、一言も発することなく、最後まであどけない表情を残したままであった。
 ブーディカは負傷したもののどうにか戦場を脱し、娘の死を知ると故郷への帰還を決意する。
 優しい乳母に迎えられ、なつかしく麗しいイケニの砦へ辿り着くと、彼女は眠りの水に満たされた杯を手に寝室へと消えて行った。

 また、ブーディカのさまよえる魂の目撃情報がイングランドで報告されたことがある。
 それによると、19世紀中ごろから多くの旅行者や自動車運転手がチャリオットに乗り何処かを目指す彼女の姿を見たというものである。
 この情報が様々な言い争いを喚起し、ある者はブーディカの亡霊は彼女の死からずっと彷徨っていると言い、
 またある者は19世紀頃から高まった彼女の故事についてのイギリス国民の興味がその魂をこの世に召喚したのだと主張した。
最終更新:2016年09月29日 18:49