工事中 秘書が主人公になる御話 R-15不可避(大嘘)
メモ帳で真剣に物語を創造中、暫く待たれよ···。
話毎最後、謎の数字は行数。完成するまでこれを見てバランスとるつもり。
第零話 黒塗りの機体 ~全ての始まり~
最終話完成後編集予定。この物語の歪んだ真実が明らかに。
非常に危険な戦場で獲得した塵達を練り上げて出来たような金は何処へ行くのか。そしてその金は賢明に使われるのだろうか?
第一話 生と死の狭間 ~逆襲の始まり~
部隊を率いていたパイロットと化した秘書、戦力を大幅に削られ、遂に撤退命令を出す。自分は時間稼ぎで敵の相手をすることになった。その時、すべてが終わったのである。
非常に危険な戦場で獲得した塵達を練り上げて出来たような金は何処へ行くのか。そしてその金は賢明に使われるのだろうか?
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「ここは・・・?死んでいたのか?」
ある瓦礫の下、黒塗りの防術機に乗る秘書は目を覚ます。機体を起動させ、ディスプレイに映るメインカメラからの映像を見て初めて発した言葉だ。死んでいたと考えているが、何故生きているのだ。
この機体はEMPによって停止していたのである、おまけに暫く身動きを取らせないために瓦礫を沢山置いていったのだろう。
・・・ただそんな瓦礫達はどうってことないのだ。
一方機体を扱い、ステータス等の受信も行う社内のある大部屋では・・・
「『常闇ノ夢』システムオンライン、生きていたな・・・直ぐに社長を呼んでもらいたい。秘書は社長にとって掛け買いのない人だ。」
この部屋の長であるイリス(エレメントドール)は部下にそう知らせ、『常闇ノ夢』との通信を開始する。
「瓦礫の下で無茶してるのね・・・」
「なんで分かったのさ?」
「9割が勘で1割は想像と言ったところ?」
自分は勘が異常にいい人なのだ。
社長が到着、すぐにマイクスタンドへ向かった。
「瓦礫の下にいました。」と言っておいた。
ここの社長は白夜(ヘルドール)、怨霊らしい。前世は普通の幼女だったとか。ある村で元気にすんでいたが、盗賊によって銃殺されたのだ。
「幽霊になってないね、よかったぁ・・・。すぐ回収を…」
「私が危険な目に会うと必ずそれ言いますね。もうとっくに戻ってますよ。」
「ハッ・・・!(技術部め・・・『アレ』を作っておいて正解だったわ)」
プツリ
「中庭で会おu・・・」
「社長さん・・・」
通信は切断されていた。察しの悪い社長さんなのである。
「ぅあ^~うどんのおっぱいたべたい。」
そう言って社長さんは中庭に行ってしまった。
何かあればいつも『ぅあ^~』と発言する不思議な社長さんなのである。そして変態だ。
「彼女のこと非常に愛しているのね・・・」
『うどん』は秘書の愛称とでも言っておこう。食べはしない、愛する・・・らしい。
一方中庭に到着した社長。実は秘書には予め通信を扱い中庭に来るよう伝えておいたのだ。
揉みたい・・・揉みたい・・・
約束通りいた。走り出す、あの巨乳に突っ込むのだ・・・!
うどんの後頭部を押さえ抱きつき倒す、あとは巨乳にスリスリ。感触は最高だ。
「よく生きていたね、EMPということは分かっていてもそれ以降が心配で・・・」
「またあなたに会えて嬉しいです!でもそんなにおっぱいまくらが好きなのですか?」
一旦離れ、見合う。左目から生暖かい感触がある。きっと血の涙だろう。
それからは二回も抱きついた。
通信が来た、I.S.H.S.C-OSを起動、社長さんからだった。
『中庭に来てうどん、愛そう!』
しょうがない、行ってあげよう。
そういうこともあり行くことにした。
社長さんは待っていたのかのようにこちらを見ていた
「遅かったじゃない!」
「相変わらず二人ともラブラブで羨ましいよ。」
「ほら、イリスちゃんもおっぱいまくらに抱かれな?」
「いやそんな・・・」
楽しい時間を過ごした。社長さんは何故そこまで胸枕が好きなのか?
それぞれ仕事場に戻り、時は過ぎ行く。そして夕方の頃である。
この社長室には白い猫がいる。ある日産み立てで直ぐに放棄されているであろう野良猫だったのだ。私の机を占領していた。
それぞれの職場に必ず猫を住み着かせる謎の決まりがある。特に心配されていた技術課だが、開発室には立ち入ることは出来ないようにしたため、安心できる。
「今日の夕飯はどうしますか?」
「いつもの超冷凍かけうどんでお願い!」
「了解です!」
冷たい物本当に好きですね・・・
9階から1階へ降り、社員が集う大食堂へ移動しうどんを注文、私が食べるてんぷらうどんも注文しておいた。
9分後、呼ばれて食事を貰う。計1200Brだ。
そして社長室のある9階へ戻る。社長さんのはキンキンに冷えているため、溢す心配がない。
「アツイ!」
社長室までの道を歩いていたその時である。底を持っていると言う事もあり、熱が伝わってきたのだろう。
「ツメタイ!」
右手に持つ社長さんのうどんは非常に冷えている、ドライアイスには及ばないが、その温度を保っている。
「戻りました。」
「あらおかえり。」
社長さんにうどんを渡す。近くにある装置で解凍を開始させている。1分程度経って液体になってきた頃だったのか止めて取り出してきた。
そう、社長さんは極度の猫舌なのである。
いつも通り食事をする。いい時間なのだ。
「今日はどうだった?」
「一時期は命がないと思っていましたよ・・・」
「ログを確認しているとやはり2個のEMP被弾があって、一つ目は離れていたから影響は無かったのだけど・・・」
「二つ目は近いということですね。」
「あたいの指揮が悪かったみたいで死と隣り合わせにさせてしまたわけ、ゆるしてもらいたい。」
「いいですよ。最愛の社長さんですから!」
『こっちだって好きだ。』なんて思っているであろう。
夕飯を食べ終え、食器を戻しに向かい戻る。それから通常の業務を行う。10時、就業時間終了の時刻だ。
そしてそのまま社内で眠る。社長の希望もあり、ダブルベッドで寝る事になっているが、抵抗は一切無い。
「あっそうだった、今回の戦闘報酬がまだだったね。こっちも色々悪かったから追加あって・・・240万Br!」
「そんなにいいのですか?通常の報酬で129万Brですのに・・・」
「いいの!経済的な面では心配しなくていいよ!」
「・・・」
多分今も社長さんは揉みたい気持ちで一杯だろう。
そして眠りに付く。
数時間後、透き通る大きめな物音によって私は目覚めた。落ちたな、と確信した。
予想通りベッドから落下している社長さんがいた。
少し前に落下シーンを撮影して社員に見せ回ったことがある。いい思い出だ。
仕方なく近くの3人程度が座れるソファーへ移動させ、膝枕をすることに。時計を見ると既に日付が変わり1時となっていた。
おやすみなさい。
やったな。
演技は完璧に成し遂げれた。膝枕だ!
イミル(エンドール)ちゃんのは最高だな・・・
ついついおっぱいに手が行ってしまった・・・
「きゃっ!」
唐突に触られてつい・・・いつものことだ。社長さんはいつもそうなのだ。
寝よう。
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第二話 アルビノ会談 ~異常の始まり~
ある傭兵が雇われる。初任務はどうやら調査、秘書も社長もこの初任務依頼は可哀想に思えてきたがそのまま続行させることになった。今日は保管室を見て回ることになっているのである。アルビノ機とは一体何のことか。
非常に危険な戦場で獲得した塵達を練り上げて出来たような金は何処へ行くのか。そしてその金は賢明に使われるのだろうか?
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昨日も散々触られて時間が過ぎ、寝たのは2時だった。
現在は6時、社長さんを起こさない様にゆっくりとソファーに寝かせ、いつもの書物を開き、睨み付ける。
見ていくと、どうやら今日はある傭兵さんの初任務だそうだ。依頼の種類としては『調査』に当てはまる、戦闘でないのが少し可哀想に思えてきた。
ただ、傭兵は逆らうことは禁忌だ。続行してもらうことになるだろう。社長さんも多分望んでいる。
そこから暫く仕事をして時間は8時。その前の話になるが7時位に社長さんを起こしておいた。何故か目覚めが良い。
何時も7時に起こしてくれている。すぐに身体を起こす。
「ぅあー良くねたぁ~!」
天に向かって腕を伸ばす。夜遅くに触ったから手(それだけ)は活性状態!
「おはようございます、社長さん。」
「オッスオッス!」
いつもこれだ。あたいに何処か合っていない感じがあるが、お気に入りなのだ。
「社長さん、今日はあの傭兵さんの初任務ですよ!」
「ウン。スヤァ・・・」
駄目だった。目覚めが良いのは最初だけで、少し時間が経つとこの様となってしまう。だがすぐに起き上がる。非常に短い仮眠として知られている。
「ウゥ・・・」
そろそろ例の時間となる。通常の人には伝わらない事を言う。
「社長さん、8時ぃ・・・始まりますよ。」
普通の人には意味が伝わるわけが無いが予想できているのである。
「傭兵との面談行かなくちゃ。」
「待って下さいよ、私を置いてかないでくださいよぉ・・・。」
そうして社長さんと面談室へ行くことになるのだ。
「氏名、エリナ。傭兵です。」
「活躍してくれるさ、期待しよう。」
「最初の任務が調査なのでやっぱり可哀想に思えてきますね・・・。」
「立派な任務だよ!」
到着。それから少し待つことになる。
ドアからノックが聞こえる。受付嬢さんが連れて来たみたいだ。
「傭兵さん連れてきましたぁ~」
「ありがとう!通してくれ。」
「ここに来てから態度が変わっちまったな・・・どうしたんだ?」
「社長との会話はこんな感じです。社員なら上下関係はあっても敬語とかって言うのはあまり重視されない企業ですよ。」
ガチャン!ゴン!
「失礼します。では、お願いします。」
そう言って傭兵を面談室に置いて急ぎ受付カウンターへ戻る。
一応任務の資料は貰ってあるので目を通すことにした。
「調査。それに初任務なの?こっちには意見を言う権利はなさそうだし、いいか。」
見ていたら整備士がやってきた。興味深い話をしてくれた。
「ちょっと製作や量産を失敗して塗装エリアを通さなかった機体があってね、白塗りの機体があるのさ。」
「でも動くんですよね?」
「もちろんさ、彼等は『アルビノ』になってもらおうって・・・社長のアイデアにはお手上げさ。」
「性能とかって言うのはどういった感じになるのですか?」
「多少は変化するね、例の面談始まったんでしょ?」
「もう連れて行きまして戻ったところです、なので終わるまで少し時間はかかりそうです。」
「面談が終わったら社長も秘書も見に来るらしいし一緒に見ていかない?」
「いいですね。」
「初任務は調査だが頑張ってもらいたい。報酬は確り出す、約束しよう。」
「戦闘以外でもやり遂げてみますよ。」
この言葉を聞いて安心する。いい人材だ。
実はこの面談室にも猫がいる。癒される。
机の端には謎めいた人形が置かれている。巫女のような服装だ。小さいから握りたくなる。
「今回の任務はこれから少しの休憩を入れてすぐに偵察班と調査班を同行させて出撃してもらうことにるよ。」
「休憩場所は・・・?」
「8階にある810室を自室としているからそこで休憩したり色々回ってきてもいいよ。」
どこか縁起の悪い番号である。どうしても空きがなかったのだ。
「わかりました。」
これで面談を終える。秘書は殆ど話す機会がなかったと恨んで来そうだ。いや、そんなことはない。
「じゃあ保管室に行ってみますか?」
「ん?ちょっと待って欲しい。」
I.S.H.S.C-OSを起動、着信があった。
『保管室には受付嬢も同行させてやって。』
こう返す。
『うん、わかった。』
平凡な返答だとは分かっていた。
「受付嬢も例のモノに興味を抱いたらしいね。」
「じゃあ一緒に見るのですね。」
受付カウンターへ向かい、付いて来る様に伝える。
到着、あまりにも見たいのか受付嬢はすぐに走っていってしまった。
「穏やかそうでもやんちゃな一面もあるんですね。」
「ゆっくり見に行こう。」
一番最初に目に付いたのは損傷しているメアちゃんだ。
私が囮となり、EMPを喰らって命を失いかけた機体である。
「メアちゃんの修理は一週間で終わりそうですか?」
「どうやら今日には修復されているらしいよ。よかったじゃない!」
「本当ですか!」
歩いていくと例の武装試験機を見つけた。
「これが傭兵が乗り込む機体、本人としてはあまり速度は無くても問題はないと言ってくれたからね。」
審査の影響で武装と機動性が制限されている。
何か見逃したと思えば、武装試験機とメアちゃんに挟まれている白塗り?の機体があった。
「これが噂の・・・」
反対側で受付嬢さんが見ているのが分かった。
「『ナイトメアファイター アルビノ』量産に失敗した結果塗装ゾーンを通過させずそのままの状態なのさ。」
こちらに受付嬢さんがやってきた。
「社長、これが噂のアルビノ機ですよ!」
「少ししたらこれも運用することにしよう・・・。」
「さんせー!」
「私以外が乗るのですか?」
「その通りさ!」
「今回の任務について確認を行います。」
傭兵と偵察班、調査班、そして調査班へ無線で任務の確認を開始する。
一通りの確認を終える。
「調査エリアで見つけた機体は報告、持ち帰ること。」
面白いのが見つかりそうだ。
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第三話 壊れし防術機 ~修理の始まり~
任務が開始される。調査地域のある場所で壊れかけの機体を見つけた。発見後少しすると偵察班長が遠くから機体が接近していることが報告された。こちらにはあまり戦力が無い、なんとか戦闘を回避することは出来るのか?
非常に危険な戦場で獲得した塵達を練り上げて出来たような金は何処へ行くのか。そしてその金は賢明に使われるのだろうか?
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「調査地域に到着。どうぞ。」
「そちらを捕捉できました。調査を始めてください。どうぞ。」
「調査、了解。」
無線を止め、部隊にこう告げる。
「偵察班は四方の偵察を開始してくれ。調査班・回収班は後ろから追尾を頼む。」
『○○班○号機了解。』の声が次々と聞こえてくる。偵察班にかかっている、頼むぞ。
この一体は雪で覆われている。今乗り込んでいるのはILFの武装試験機『Protoedge』である。履帯のお陰で埋まりそうに無い。それどころか雪が薄い。
暫く当りを見渡すと遠くに小さな物が転がっていた。高倍率サブカメラで見ると、何処か壊れているような機体だと分かった。
「損傷したと思われる機体を発見。どうぞ。」
「こちらでもその機体を捕捉しました。回収作業を行ってください。どうぞ。」
「回収、了解。」
「偵察班、担当方位の様子を伝えてくれ。」
「こちら偵察班長、複数の機体を確認、接近しています。」
「了解。他の方位は?」
『異常なしです。』が三回繰り返される。
「了解。距離としてはどれくらいだろうか?」
「まだ十分余裕があるでしょう。」
「了解。あの機体に接近しよう。」
引き続き調査班と回収班に付いて来させる様にした。
「調査班、この機体が何だか分かるだろうか?」
「こちら調査班三号機、ロゴを発見、『N』の様な形をしています。」
「調査班二号機、データベースを探ってみてくれないか?」
「了解。 ・・・ このロゴは『名蟻技術研究機関』と一致、機体は『N2装脚』と一致しました。」
「よし、では回収作業を開始しよう。」
そこから回収班の作業が開始される。
「こちら偵察班長、2分後複数の機体が到着する距離となりました。」
「了解。回収班、あとはどれくらいかかりそうだろうか?」
「もう少しです!」
「よし・・・あとは転送を待つのみだな。」
「こちら回収班長、回収作業を終えました。いつでも帰還できます。」
「了解、偵察班もこちらへ集まってくれ。」
全機が集合、一機足りないなんてことはなかった。無事任務を終えた。
「そろそろ複数の機体が到着するだろう。転送準備を開始してくれ。」
オペレーターとの無線を開始させる。
「損傷した機体の回収を終えた、あと1分で複数の機体が到着する予定だ。あの機体の正体を知りたい。どうぞ。」
「あれは、回収班ですね。どうぞ。」
「では転送を行う。どうぞ。」
「了解。」
「いいのが見れましたよぉ~。アルビノってなんでしたっけ?」
「先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患がある個体の事を指すけど、機体たちも白塗りよ。」
秘書は仕事があり、社長より先に社長室へ行った。ロングスカートの韋駄天である。
「何処か調子が悪かったりするのですか?」
「性能だね、量産中装甲に異変があって、製造中止したのさ、塗装せずにテスト操縦したら機動性がとても良かった。戦場で扱おうとも検討されている程よ。」
「可愛らしいですよね。」
「そろそろ戻らないと。」
「いってらっしゃい!」
社長を見送り、こちらも仕事を再開することにした。
仕事を終え、ゆっくりと御茶を飲もうとすると社長さんが戻ってきた。慌てて湯呑みを用意した。
「ギャーッ!」
混乱してつい声を出した。
「わざわざあたいに用意しなくても・・・」
「奉仕です。飲んでくれないと気が済みません!」
「プハー。」
至って真剣だ。気付くとお茶を入れてくれた。
「はい、秘書ちゃん♪」
ここにあるのは輪転茶と言うものである。名前通り生き返る程度の成分がある・・・らしい。何処かインチキくさい。
「本当に生き返る程度の成分ってあるのですか?」
「怨霊には分かる。」
「ずるぅい!私も怨霊になりたい!」
私は幽霊混じりな人間だ。同じ幽霊でも味覚は異なるのだろうか・・・?
再び秘書を連れ保管庫を訪れて損傷の激しいILFで作ったものではない機体を少し遠くから眺める。
「これは・・・?」
「データベースからN2と判断した機体で修理中よ。」
砲身が見事に切断され、折れ曲がっている。近寄って見ることにする。無残な姿、戦闘の恐ろしさを改めて知ることになる。
「動かしてみたところ純正機に比べてかなり機動性が劣っていたからね。」
「至る所が剥がれていますね・・・これはその一部ですか?」
機体の近くにあったN2の一部と思われるパーツだ。
「そう。それも装着しないとね。」
回り込む。傷跡が目立つ。
「この傷跡は歴戦の印ですね。痛々しい。」
「埋めるつもりは無いらしい、そのまま残しておくらしいよ。」
「面白い趣味していますね・・・整備課長さんは。」
そうして再び社長室へ戻ることにした。
「まずは修理からしないとね・・・。バラバラさ。」
整備士との会話が始まる。整備士の名はアロマ(クロムドール)。エリアUSから異動した信頼できる社員である。
「銃身を見る限りある程度使われた感じがあったのです。何かに変えたほうがよさそうですの。」
「エネルギー兵器でも乗せようか?」
「いいですね!」
そうだなぁ・・・やっぱり火力のある単発系がよさそうだな。
「単発系の武装を乗せたいが、どうしても扱いが難しそうになりそうで。何かいい案はありそう?」
製作課長であるアリア(クレセントドール)が案を求めてきた。いいのがありましたよ!
「銃身の横にある装甲に低レートのエネルギー兵器を積み込みましょうよ!」
「凄いアイデア、羨ましいよ。」
「序にエネルギー兵器のホーミングランチャーがいいと思うのです。」
「もう言葉を失いそうだ。」
脱帽並みのアイデアセンスがあるのか、非常に機嫌が良くなった。
武装保管庫の何処かに汎用エネルギー兵器がある筈だ。あれでも付けてみようかな。
「武装保管庫を見に行きませんか?」
「そうだね。修理だけで時間が掛かりそうだし、流用できそうな物を見つけに行こう。」
そうして武装保管庫に向かうことにした。
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第四話 直りし防術機 ~改造の始まり~
ILFによって回収されたN2。その防術機は修理され、次は改造を始めるようになった。どのような改造が施されるのだろうか。そして初運用の任務が出てきた。問題無く動くのだろうか。
非常に危険な戦場で獲得した塵達を練り上げて出来たような金は何処へ行くのか。そしてその金は賢明に使われるのだろうか?
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「これで完成ということにしよう。」
「なんとかなったのです。社長に報告するのです。」
「そうだね。」
修理と改造を終え、出来上がったN2を見上げる形で見ている。装甲をある程度強化したため、機動性は劣っているに違いない。
「その前にテスト運転しない?」
「やっていいですの?」
「基本許可無しでテストしていいのよ。」
「そーか。」
と言う訳でテスト運転の為の広めな施設まで移動させ、様々なテストを行った。予想通り機動性が劣っていた。支障はないだろう。
「いいですね!」
「じゃあ報告しましょう。」
「・・・ん。・・・嬢さん。」
「ハッ!!」
不幸にも意識が飛んでいた。恥ずかしい一面だ。見ると製作課長と整備士が並んでいた。
「あっどうも!御苦労様です。」
「一緒に社長室へ行かない?」
「社長なら今は大食堂に行っていますよ。」
「そーか。じゃあ大食堂へ行くのです。」
「社長自らが大食堂に行くのは珍しいね。」
「あっ興味深そうなんで付いて行きたいです。」
そうして三人で大食堂へ向かうことになった。時間が昼前ということもあり、大食堂にいるのもおかしくない。
「うどんはやっぱり超冷凍♪」
「身体が冷えますよ。」
「多分大丈夫さ!・・・ん?三人してこっちにやって来てる!」
それは受付嬢、製作課長、そして整備士だった。
「社長、N2の修理と改造を終えました。」
「御苦労様です!」
「おつかれ!今日はしっかり休憩してね!」
「あっそうだ社長、新たな任務がありますよぉ。」
「内容としてはどんな感じだろうか?」
「この辺を北上した辺りにある地域にて謎の部隊がいるとのことです。と言っても2機しかいないのですが。」
「じゃああたいと秘書ちゃんと傭兵で出よう。すぐ終わらせるぞぉー!」
あまりにも唐突な任務に同行することになった事に驚いた。でも社長さんと一緒なら・・・
「傭兵さんに連絡を入れますね。」
そうしてI.S.H.S.C-OSを起動させ、任務についての連絡を入れる。
「大食堂に来るよう伝えときましたよ。」
「うん、ありがとう。」
雑談を交わしていると数分後やって来た。
「おまたせ。」
「役者は揃ったのです。」
「ここで簡単にミーティングを行っていこう。敵機は二機と報告を受けている。簡単にいく任務だろう。」
「機体にもよるんだがな。」
「きっと大丈夫ですよ!」
「ターゲットは現地で決めていこうと思う。ただし空中にいる機体は随時ターゲットをしてもらいたい。ここまでで質問は?」
傭兵さんが挙手し、質問をする。
「今回使用する機体を知りたい。」
「あたいは修理と改造を終えたN2を使用、今回初運用となるのさ。秘書ちゃんはいつもの。それでエリナには同じく初運用となる・・・」
「ナイトメアファイターⅡのアルビノだな。」
「勘がいいですよね。」
「偶に言われるんだ。自分では勘は悪いほうだと思っているけど。」
話している途中に口を挟むとは・・・
「他にはありそう?」
「肝心な事が、EMPはないですか?」
「きっとない。大丈夫。あったとしても微弱だろうし、問題はないと思うのさ。」
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作戦地域へ移動を終えた。この辺は荒廃していないため、障害物があまりなく、隠れようがなさそうだ。
「この辺ですね、社長さん。」
「本部に無線を繋ぐ。静かにな・・・」
「こちら通信課本部、無線の接続を確認。どうぞ。」
「無事繋がったみたいだね。」
無線が無事繋がったことを確認し、レーダーを表示するようI.S.H.S.C-OSに指示を出す。
「レーダーの表示を頼む。」
『1kmパワーレーダー異常なし。レーダーを表示します。』
「敵はこの付近にいた、気をつけてね。」
「きっと勝てますよ。無傷で帰りましょうよ。」
「・・・! 雑談はここまでだ、敵の御出座しだ!」
傭兵の素早い敵の発見に正直驚く。この言葉を聞いて2秒した程度に銃弾が飛んできた。
「あまり精密な射撃をしてこないですね。ターゲットの指定をしたほうがよさそうです。」
「近接武装を持つ方をターゲットにしていこう。」
あたいは突撃し、4発のエネルギー弾を一度に射出していく。正確に当てていったため、装甲がある程度歪んで来ているのが分かった。もう少しで御臨終となるだろう。
「いい狙いだ。そろそろ破壊できるだろう。」
「こちらで推定の敵機耐久力を計算しました。現在ターゲットしている機体はあと僅かです。もう一機を一機で妨害すると良いでしょう。」
「では、秘書ちゃんに妨害を頼もう。」
「望むところです!」
秘書ちゃんが乗る悪夢ちゃんは非ターゲット機を正確に射撃する。偏差撃ちの腕は一流だ。
そうしているうちに、ターゲットしていた機体が停止した、数秒後爆発四散。とても恐ろしい。
「順調に戦っているようですね。あと一機です・・・敵が撤退を試みるようです!」
逃げられるとまずい。どうにかして破壊してもらいたいものだ。
「全機最後の一機に集中砲火!逃がすわけにはいかない!」
社長も逃げられるとまずいことを分かっているようだ。
「敵機が上昇しています!今のうちです!」
「永遠の別れだなぁ!さっさと堕ちてくれ!」
武装が持つ限り撃ち続ける。それを回避できず餌食となっている一機。これが見方の機体だったら・・・
そんな事考えているうちに撃破していた。思った以上に早かったため、焦って無線に向かう。
「早いですね、撃破対象を全ての撃破を確認しました。いつでも帰還してください。」
「戦闘はやっぱり数♪」
「ですね!」
「さっさと帰りたいぞ。」
傭兵はノリが悪いですね。
「周囲に気になる物はなさそうですね。」
「お陰様で。では帰還しよう!」
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第五話 束の間の休息 ~不穏の始まり~
任務を終え、帰還した3人。僅かに歪んだ装甲を直してもらうため修理へ出す。保管庫へ行くと違和感を覚えた。何があったのだろうか。
非常に危険な戦場で獲得した塵達を練り上げて出来たような金は何処へ行くのか。そしてその金は賢明に使われるのだろうか?
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「疲れたああああああああああっ!」
「大声出すと余計に疲れますよ。」
いつだって社長はこの通りだ。ただし、今回の任務は少し体にだるさを感じた。社長さんも同じ状態・・・だったのだろう。
「そういえば社長さんはこれからどこへ?」
「810号室さ、前の報酬を払い忘れていたし、今回の分もまとめて払ってしまおうかなってね。」
傭兵さんも報酬の事を忘れていたみたいだ。そして受付嬢さんの前を通る。そうすると声がかかった。
「例の傭兵ならとっくに部屋へ戻っているからね~。」
「ウン。」
非常に小さな声で返事をしているが、聞こえているのだろうか。
「おっ社長さんお疲れ様です。秘書もご苦労様。」
やっぱりいた。この辺一帯の清掃を担当している睦巫(シンドール)とすれ違った。掃除と言っても、けして雑用ではない。
「いつも掃除ありがとうね。」
「いいのですよ。これと会議室長が仕事ですから。」
「薩輩神社の賽銭箱の様子はどうですか?」
「絶好調だね。4分の3以上あって成果が出ている感じをね。そういえばこれからどこへ?」
「傭兵のところに用事があるんだ。付いて来る?」
「興味深いし、行きたいな。」
と、そこへ二人がやって来た。
「御姉様ー、全清掃区域を一気にやっていきましたー!」
三つ子が揃った。何故か睦巫が長女扱いされている。
「つかれた・・・」
前者は優巫(スンドール)、弱音を吐いたのは陽巫(タンドール)。この人達は共通して「巫」の字が入っている、読み方は「み」であり、当て字のようなものである。そして3人は白雷シスターズである。
「いつも御疲れ。そういえば今日は賽銭箱に沢山入っていたからね。ボーナスが入りそうよ。」
「ボーナスゥ!」
「ボーナス?」
この話、ちょっと止めなければ。
「まぁそれはいいとして、一緒に810号室に行かない?」
「いきたーい!」
「えっ・・・」
この三つ子は何故か性格が全く異なる。特に陽巫ちゃんは素直な気持ちになれない末っ子扱いだ。
こんな大人数で810号室に収まるのか?全員で7人いる状態になるんだ・・・
「行きましょう、社長さん。」
そしてエレベーターから810号室前までは無言が続いた。とても嫌な空気である。もっと会話をして欲しい。
「ここ・・・来た覚えがある。」
「がっちゃーん!」
優巫が扉を勢いよく開放する。中には壁によりかかって体育座りの状態で寝ている傭兵、エリナがいた。何か困りごとでもあるのだろうか。優巫の大声ですら起きなかったが、入って少ししたら目が覚めた。
「あっ・・・!いたた・・・」
あまりに驚き背中を強打してしまったようだ。間違いなく痛い。
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第六話 幽霊の前世と ~怨霊の始まり~
社長の過去に迫る。秘書の前で一度だけ語られし黒歴史。二度と語られなかったであろう怨霊と化した社長の真実とは・・・?
非常に危険な戦場で獲得した塵達を練り上げて出来たような金は何処へ行くのか。そしてその金は賢明に使われるのだろうか?
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ある村で幸せに暮らす両親の間に生まれた元気で陽気な女の子。この子が社長になるとはね。では始めるとしよう。
ある一日の事である。いつもの盗賊が姿を現す。人数は4人程だったかな?そこから始めよう。その時は6歳だっただろう。
「あれは盗賊と言って悪い人達なのよ。」
「それはそうとさっさと隠れないと命がない。特にうちの娘は掛け買いがないしな。」
両親がいち早く遠くから歩いてきている盗賊を見つけ、そうあたいに話す。恐怖でいっぱいだ。そんなことしている内に盗賊がやって来て、近くの村人は剣を向けられていた。よくある脅迫である。
「おらぁ!金は何処にある!さっさと出せ!」
「すいません!今出します!」
その流れを見ていると別の盗賊が他の村人を脅迫している。あたいはその時やめさせようとする気持ちでいっぱいだった。これが引き金になったようなものだ。
つい家と飛び出して盗賊へ走っていた。今振り返ってみれば自殺行為だ。
「こらーやめなさい~」
「あぁ?お前に何が出来る。」
蹴り飛ばされた。地面を3m程滑り止まる。僅かに擦り剥いた。
「う・・・ひどいよぉ!」
「仕事だからな。次をどんどん当っていこう。」
近くにあった石を投げつける。当らなかった。それに気付かれ、銃口を向けられる。
「三度目は無いからな。よく反省するんだ。」
「そんな・・・」
その時自分の両親とある両親が盗賊の背後から強襲した。見事に失敗し・・・
撃たれてしまった。それも心臓に近いだろう。
「あっ・・・」
口をあけたまま絶望していた。すべてが終わったような感覚がある。恨み、恐怖、不安、様々な感情が交差する中、捨て身のタックルを繰り出した。
「ってぇなぁお前よぉ。これ以上は容赦しないからな。」
カチッと言う音が聞こえ、その後凄まじい音を聞くと同時に右足に生暖かい感触に気付く。そう。撃たれたのだ。
「あああああああああああああっ!いだぁああああい!」
「じゃあな。痛みに苦しむのだ。」
「待ちなさ・・・ぁぁぁ・・・ぃぁぃ・・・」
去って行ってしまった。その時だった。この村に住む剣術のオッサンが姿を現すのである。だが結構遠くだったため、よく見えてはいなかった。一応声だけは聞こえていた。
「待たれよ、盗賊よ。帰る前にこちらの戦に付き合ってもらおう。悪い話ではないだろう。一人だけだ。死にたいものは前へ出ろ。」
「だれだよこのオッサンよぉ。なめられては困るんだ。」
盗賊の一人が前に出る。
「さぁ来いよ。オッサンよ。」
「いざ参る!」
一瞬だった。オッサンが圧勝したのだ。その盗賊に命はもうない。
「くっ、あのオッサンなかなかやるな!ずらかるぞ!」
そう言って死体を残し、三人で逃げていった。
オッサンはあたいの存在に気付かず。そのまま家へ戻っていってしまった。
なんとしてでもオッサンの家へ向かうことにした。下半身は動かそうとしても痛みで動かせそうに無いため、手だけを動かし足は引き摺る形で家へ向かうことにした。
「うっ、ぃだっ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
痛みを堪え、殆ど何も考えずに移動した。時々後ろを見て自分の血で出来た赤い道を見る。
「くぅっ、ぁとふこひあ・・・ぁんばろ・・・」
(あたい・・・もう死んじゃうの?)
日が沈んできてしまった。その日は寝るしかなさそうだった。痛みがあまりにも睡眠を妨害していたが、何とか眠りにつけた。
そして日が変わり、早朝の事である。突然強い痛みが出たため、目が覚めた。
「いたああああああい!」
目を開けると誰かの足が見えた。
「おっ目が覚めたな。出血量が多すぎる、手当てしないとな。」
「あなたは・・・?」
「近所の剣術のおじさんだよ。とにかく家で手当てしようか。」
そう言ってオッサンはあたいを抱き上げる。まさかの御姫様抱っこだ。
家へ到着。傷口を消毒され、包帯を巻かれる。
「オッサン・・・消毒痛いよぉ・・・」
「ちょっとの辛抱だ。我慢してくれ。」
脳内で両親が射殺されたシーンが再生される。トラウマだ。もう二度と見たくない光景だ。
「ぅゎあああああ!」
「驚いたな・・・どうしたんだ?」
「なんでもない。」
「隠し事があるな。なんでも言ってみるんだ。」
「あたいの両親が・・・盗賊に射さ・・・う・・・」
「非常に悲しいことだよな。最愛の両親が目の前で・・・だな?」
「うん・・・」
「復讐というのを知っているかな?あの悪党共に復讐したかったら弟子入りでもしないか?この世に生き残る為の剣術をな・・・」
「いいの?」
「少し長くなりそうだ。覚悟はあるようだな。始めるにはこの怪我を治さないとな。」
そうしてオッサンの弟子入りを果たし、何年間に渡る剣術の練習を行った。銃弾も弾ける様にならないとね。
そしてある日、どれまで実力が上がったか試す日が来た。と言ってもオッサンと竹刀で叩き合い、先に叩いた方の勝ちのルールだった。
その周辺には生き残った村人が集まり、白熱した試合を見ていた。竹刀同士が衝突する透き通った音が何度も響き渡る。少ししたら後退し、様子見をする。
「強くなったな、我が弟子よ。」
「まだまだ強くなれるよ!」
「二戦目だ、本気で来るんだ。」
そして更に激しい叩き合いが始まる。村人達も盛り上がりを見せている。なかなか叩きに出れない攻守の激しい戦いだ。流石オッサンは強い。だがこれはどうかな?
「ぬぉっ!?」
「すきゃぁり!」
オッサンの竹刀を強く弾き、胴体に向かって横切りを出した。快音と共にオッサンは泣き出した。きっと嬉しいのだろう。
「我が弟子よ。おじさんを超えてしまったようだな。教えることはもうないだろう。長い修行ご苦労さん。」
そうしてオッサンと抱き合った。
「そうだ、足の調子はどうだ?」
「もう完治しているよ!」
「それはよかった。」
そんなわけで剣術がオッサン並に上達したわけなのさ。そして数年後、またもや盗賊が姿を現した。しかし今回は2人だった。
「また来やがったな悪党共め・・・」
「敵は二人。ここはこっちも二人で出たほうがよさそうだよ?」
「いや、君は引っ込んでおけ。何かあったら出てくるんだ。」
そう言ってオッサンは盗賊に向かって歩き出す。
「お前は・・・何年ぶりだ?どうでもいい。敵討ちさせてもらおう!」
「村人達の怨念、ここで晴らす!」
銃声が聞こえるが、その後には銃弾を跳ね返す透き通った音が聞こえる。これはあたいも習得している。
「くっ、弾くとはな。サシで行くぞ。オッサンよ。」
そうして盗賊は剣を出す。気付くともう武器同士が弾きあう音が聞こえる。
敵が後ろに回りこんだとしても冷静に回避又は防御するオッサンの戦術はとてもいい。
「どうやらお前達も腕を上げたようだな。」
「あぁそうだ。」
オッサン一人して本当に大丈夫なのか?今すぐにでも出て行きたいが。オッサンの命令には従うことにしている。
その時だった。
「ぅおっ!?」
「バァン。 はっはっは・・・ さらばだ、オッサンよ。」
銃声が凄まじく聞こえた。銃弾はオッサンの心臓を貫いたようだ。
「なっ・・・」
必死に涙を堪え、盗賊に向かって走る。
「そこの悪党共よ。おじさんの怨返し・・・ここが貴方達の死に場所よ。ようこそ墓地へ。」
「お前は・・・またか。また足を撃たれたいんだな。馬鹿な奴め。」
オッサンを銃殺した盗賊の方に飛びつき抜刀と共に刺しに掛かる。見事に心臓を貫いた。
「クソッ、よくもやりやがったな!」
バックステップを行い距離をおく。そして再び弾き合いの始まりだ。
当った・・・と思ったら浅すぎた。
「ってぇなぁお前よぉ。ならこうだ!」
盗賊は突撃してきて何処かを斬りに掛かったように見えた。気付くと足元に風がよく通るようになっていた。
「あたいのドレスどうしてくれるのぉ?」
スリットスカートになってしまった。折角のお気に入りが台無し・・・だが、身動きだけは軽くなっただろう。
「高かったんだからな!死で償ってもらおう!」
盗賊は二本目を取り出し、双剣の状態になった。それに対抗するかのようにこちらは振る速度を上げた。
「どうした、甘すぎるぞ。」
「近接戦闘に不利などない!」
ヤケクソの状態で振りまくってしまった。そんなんじゃあ良い具合に当らない。
「終わりにしよう。」
盗賊は右手に持っていた剣を捨て、何処からか例の銃を取り出してきた。すぐに撃ってくるな・・・
来た。あの時に撃たれた右足に向かって撃ったらしい。素早い反射神経で銃弾を弾く。
飛びついてきた。防ぐと弾かれてしまった。
そして、予想通り、撃たれた。撃たれる部位は予測すらしていなかった左目だ。見事に撃ち抜かれた。
「ぅ゙あああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
勿論左目を撃たれた後は死後。何も分からない。心臓だけは少しの間生きてはいただろうが。
死後十数年すると、実体の有る怨霊・・・怨霊に生まれ変わっていた。これが最後の復讐になるだろう。そんなことを思っていても現在でも復讐は何回もやっている。全ての悪党共をこの世から消し去ることを誓った死者、それがあたいなのさ。
そうだった、今回の件もきっと盗賊の仕業さ、下手な勘ではないよ。当たり前のことさ、外れはしない。
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↓先のあらすじ↓
社長室へ戻ると扇風機に足を向けてうつ伏せの状態で猫を抱いている社長さんがいた。
「やっぱり暑がりなのですね。」
「猫ちゃんだって涼しいのが好きだから偶にはそういうものも味わいたいのさ。」
任務地域へ行ってみるとそこは恐ろしいほど荒廃した場所だった。
持って来た方位磁針を見るとぐるぐるしている。何処かに磁力があるのだろうか?
↓大食堂メニュー↓
表メニュー
帝国醤油ラーメン
日本海塩ラーメン
日中味噌ラーメン
豚骨ラーメン
粉骨ラーメン
超冷凍かけうどん
てんぷらうどん
ライス定食
王道流唐揚定食
ティアーズ・オブ・ランド定食
輪転茶碗蒸
餡掛炒飯
猫鍋
闇鍋
五穀御握弁当
大自然カレー
海軍風カレー
木野子弩理亜
チキンブロス
天丼
リロー丼
輪転茶
アイスティー
くぉーら
すぉーだ
フロート系統各種
†裏メニュー†
山う大定食
病気平癒子孫繁栄家内安全五穀豊穣交通安全天候平穏唐揚定食
〆鯖ァ!
アイスティー(異端)
クォクォア
バニラモナカジャンボ!
チョコモナカジャンボ!
グリー丼
にんじんしりしり
七つのメニュー追加 ありがとう!
↓メニュー募集中!↓
- ライス定食 -- 名無しさん (2017-04-23 23:24:02)
- リロー丼 -- 名無しの防術機乗り (2017-04-25 10:45:47)
- ジャマーたっぷり! 闇鍋 -- ■■■ (2017-04-28 22:55:10)
- ティアーズ・オブ・ランド定食(泥水) -- ■■■・朝野川 (2017-05-01 00:09:40)
- チョコモナカジャンボ! -- チョコモナカジャンボ (2017-05-01 23:16:45)
- グリー丼 -- ウェイン・カットポリス (2017-05-15 17:55:29)
- にんじんしりしり -- るりま (2017-05-15 17:56:52)
- リロードオリジナル それは特別な存在だと、感じました -- ■■■ (2017-06-10 03:34:46)
- あんこ入りパスタライス -- 名無しさん (2017-06-10 14:26:09)
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最終更新:2024年05月17日 01:10