管理者メモ:水の備蓄について

必要な水の備蓄量

  • 一般的な成人の水の必要量は、1日あたり2.0~2.5L程度と言われる。
  • 災害備蓄として必要な水の量は、余裕を持って3.0L程度が望ましいとされている。
  • 上記はあくまでも一般的な必要量であり、疾病、体調、体質などにより前後することに注意が必要。
  • 一般的な住宅地(市街地や市街地に近接したベッドタウン等ある程度利便性が確保された土地)においては、給水車の手配が完了するまで3~4日程度かかることが、これまでの災害の経験で判明している。
  • 一般的には、上記にさらに余裕を持たせ、5日分の水の備蓄が必要とされている。
  • もっとも、交通困難地(山間部など)においては、さらに救助や支援までに時間を要するため、7日分程度の備蓄が必要な場合も考えられる。
  • 上記より、一般的な住宅地に住む平均的な成人1人あたり、15L程度の水の備蓄が必要であると言える。
  • 自分が置かれた状況や自分自身の体質などを考慮し、更なる備蓄が必要な状況であれば調整すること。
  • 注意が必要なのは、精神的な不調から胃腸にダメージが行きやすい人。被災の際のショックで不調に陥りやすい事が多いので、少し余裕を持った備蓄を心がけよう。
  • なお、1日に必要な水分量はあくまでも大人の場合の目安で、子どもは「表面積が大きい(体温が外気の影響を受けやすい)」「代謝が高い」「水分比率が大きい」等の理由で、更に多めの水分を必要とすることに注意。
  • 個人差はあるものの、体重1kgあたり最大で、乳児:150ml/kg、幼児:100ml/kg、児童:80ml/kg、大人:50ml/kgと言われる。
  • 中学生以上に関しては概ね大人と同程度で構わないが、代謝は大人と比べてまだまだ高いため、少し水増しした分量を備えておくことが必要。

備蓄の工夫について

  • 夏は水が大量に必要なため、夏の間は多めに備蓄を確保しておくことが望ましい。
  • 夏は冬より余分に備蓄を確保しておき、秋ぐらいに賞味期限を確認し、古いものを消費する感じで行けば、定期的に備蓄の入れ替えが可能になる。
  • 昔から5年、今では10年の保存が可能な長期保存水が出ているため、そういうものであれば1年に1度くらいの確認をすれば十分であるため、このような保管方法が可能である。
  • また、粉末タイプのスポーツドリンクや水出し可能な麦茶の素などをいくつか一緒に確保しておくことで、熱中症対策にもなるうえ、非常時に役立つ。こういったものは普段使いのものをローリングストックしておくのも良い。

水のローリングストックについて

  • すべて長期保存水で揃えておくこともいいが、普段使いするようなミネラルウォーターを備蓄に加えておくのもあり。
  • 一般的なミネラルウォーターも2リットルペットボトルのものは賞味期限が2年ほどあるため、十分備蓄として活用することができる。
  • 上に書いたとおり、夏の間余分に確保しておくのであれば、余分に確保する分の飲料水は主に一般的なものを活用し、消費期限が切れそうなものから普段使いをしたり、備蓄の確認の際に消費していき、ある程度長期保存水が無くなってきた時点で長期保存水を買い足すようにすることで、余分な負担を減らすことができる。
  • ペットボトルのミネラルウォーターは、容器の通気される特性によって水が容器から蒸発することで内容量が徐々に減る。賞味期限は、記載された内容量を守れる期間として設定されている。未開封で適正に保管していれば、賞味期限が過ぎたペットボトルのミネラルウォーターも十分飲める。(しかしながら、原則としては定期的に備蓄を確認し、賞味期限が切れそうなものから入れ替えていき、備蓄の賞味期限が超過しないように管理しておく癖をつけておくこと。賞味期限が切れた飲用水のストックを積極的に推奨するものではないことに注意)
  • 直射日光の当たる場所や高温多湿を避け、匂いの強いものと一緒に保管しないようにすること。正しく保管しないと品質は落ちてしまう。


長期保存水としての備蓄水の一例






ローリングストック向け備蓄水の一例



最終更新:2022年07月04日 22:00