概要
アイスバーンとは、気温が氷点下になり道路上の水分(積雪や降雨した後の水溜り、結露・霜など) が凍りつくことである。アイスバーンはドイツ語でスケートリンクを意味する言葉から来ており、日本語では語義通り「路面凍結」という。
特徴
アイスバーンは主に圧雪アイスバーン、ブラックアイスバーンに分けられ、圧雪アイスバーンは文字通り道路上に降り積もった雪が通行する車両によって踏み固められることによって発生する。ミラーアイスバーンと呼ばれる鏡面圧雪も圧雪アイスバーンの一種であり、スタッドレスタイヤによって磨かれた圧雪アイスバーンが鏡のように光を反射するような状態になったものを指す。
ブラックアイスバーンは圧雪アイスバーンと異なり、路面に薄い氷の膜ができ、見た目は単なる湿潤路面(水でぬれて黒くなっているように見える) であるのに実際は凍結しているような状態である。溶けた雪が再び冷えて凍ったり、降った雨がその後の気温低下により凍結する場合のほか、降雨がなくても空気中の水蒸気が直接結露、あるいは霜となって路面で凍結して発生する場合もある。
いずれも降雪その他の理由で道路に圧雪が生じたり、氷が張ることによって発生するアイスバーンであるが、雪がなく、地上の気温が0度以上でも、橋の上など道路環境によっては発生する可能性があることに注意が必要である。
実例
対策
まず、雪道や凍結した路面をノーマルタイヤで走行することは極めて危険であるため、スタッドレスタイヤへの履き替えを行うか、タイヤチェーンを携行すること(なお、チェーン不可の冬タイヤ規制を実施している道路もあるため、事前によく確認しておくこと)。
スリップによるトラブルの危険性があるため、3急運転(急発進、急ハンドル、急ブレーキ) は厳禁。ゆとりを持った運転に努め、発進するときはゆっくりとアクセルを踏み込むこと。そして、先行車との車間距離は長めに。一般的には普段の二倍は取ることが望ましいといわれる。
アイスバーンは雪道以上に滑りやすいことにも注意が必要である。特にブラックアイスバーンは一見して分かりにくい場合が多いので、冷え込みが強い夜間や明け方は滑ることを前提に慎重な運転をすることが望ましい。特に風通しの良い橋や陸橋、トンネルの出入り口付近などはブラックアイスバーンが発生しやすいので注意すること。
また、気象情報や道路交通情報を事前に確認しておくことや、余裕を持った運転をするためにも、時間にゆとりを持って出かけることも大切である。
出典
最終更新:2021年09月18日 19:14