戦国BASARA/エロパロ保管庫

木賊3

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bsr_e

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「なぁ」

鼻をうずめた髪の匂いは日向の新緑。
裸の腹とくっついた薄物の単越しの背中は半ば沈んだ太陽と同じ緩やかな温もり。
気の利いた言葉を考えるより余程早かった。
元親は再び台所に向かったまつを背後から抱きしめた。


「元親殿?」

背中から不意に伸びた腕の巻きついたこの状況を理解できずに、まつは不思議そうな声を上げた。

「どこか、お体の具合でも?」
「アンタが欲しい」

まつの右の肩口に埋まった顔が、見えないまま僅かにくぐもった呟きを届ける。
驚いたのは一瞬で、すぐにまつは困ったような微笑みを浮かべた。

「・・・まつは、犬千代様の妻にござりまするよ」

手にしていた杓子を置き、まつは諭すように両肩の前に回された元親の手に触れた。

「知ってる」
「わたくしはあの方をお慕いしておりまする」
「分かってんだ、でも、アンタが欲しい」

元親はまるでだだをこねるように、高い鼻梁を左右に往復させた。
髪からは若葉の芳香と共に作りかけの夕餉の匂い。
そしてまつ自身からは汗と混じって微かに甘い香りがした。

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