アットウィキロゴ
戦国BASARA/エロパロ保管庫
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

戦国BASARA/エロパロ保管庫

かけがえのないひと9

最終更新:

bsr_e

- view
メンバー限定 登録/ログイン
「…まつ」





まつ、わかっているんだ。

わかっていたんだ。

まつの、それがしに対する「好き」は、
それがしのまつへの「好き」と、全然違うことを。

まつは、きっと、それがしのような「好き」という気持ちをまだ知らない。

まつの「好き」は、
こんぺいとうも、屋敷にやってくる野良猫も、気に入りの萌黄色の着物も、
ふわふわ散る桜の花びらも、それがしも、全部同じ。
それがしがまつに思う、大人の、もっと汚くて、悲しい、切ない「好き」ではない。
屈託のないいつものまつの笑みと、今自分に向けられている苦しげな表情を思い、
犬千代は胸が締め付けられた。


それがしのために、まつは、無理をしている。


「まつ、もう、終いだ」
「な…ぜに、ござり…まするか?」
息も絶え絶えにまつが問うた。
「それがしは、まつが好きだから―…無理はさせたくない。今は、こうさせてくれ」

まつを抱きしめると、先ほどの甘い香りが汗の匂いに混じって鼻先に広がる。
ほんの数十分前の記憶だというのに、
ひどく昔の記憶のような、懐かしい気がして、涙が出そうになった。
ひと呼吸置いて、その香りを胸いっぱいに吸い込んだ。

「いぬちよさま?」
「―すまなかった」

でも、ひとつだけ、思うのだ。
無理して背伸びをしていても、まつの、それがしを好きと思う気持ちは嘘ではない。
今はまだ小さな「好き」かもしれぬが、きっといつかそれがしに追いつく。
それから、本当の夫婦になろう。
ゆっくりでいい。まつの気持ちが追いつくまで、



それがしは、ずっと、待っている。


最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー