「な……なにするんですか? 愛、怖いのと痛いのは厭です」
「最初は怖いのかもな。痛いってのも一回だけじゃねぇの? 慣れたら大丈夫だろ。お前を泣かしたいの
はむしろその先」
今にも泣き出しそうな顔に溜飲を下げ、政宗は不敵に嗤う。生娘は面倒だと思っていたが、愛を泣かせ
ることを思えばそう悪くないかもしれない。女として目覚めさせるというのも淫靡でいいかもしれない。
「そういうことで覚悟しとけよ。だから、食うもの食って大きくなれ」
とはいえ実行に移せるのは月役を見てからだ。愛を虐めるのはどんなに愉しいだろうと思い巡らし、獰
猛な笑みを湛えた顔を近づけると、愛は顰めていた眉を開いて、見慣れた微笑みを浮かべた。
「……なんで? お前、嬉しいの?」
頭の中ではどんな体位でとか考えているのに。呑気なものだと嘲りながら問うと、深い頷きが返る。
「政宗さまがこんなふうに笑うんだって、またひとつ知ることが出来ました」
「No kidding... damn 」
口元が引き攣って、頭の中と顔面が熱くなった。
「You idiot! お前が知ってるのは下らない、つまんねぇことだけだろ。世の中のruleなんか何も知らねぇ
くせに」
愛は女でこどもだから、まともに取り合わなければいい。だが小癪な愛はいつもこちらの神経の逆立て
る。このまま放置すると付け上がらせるだけ、罰を与えなくてはならないと思う。一刻も早く思い知らせ
てやらなければ、と政宗は意を決する。
とはいえ、女に手を上げたら自分の価値が下がる。女にとって一番辛いのは強姦だろうが、こどもの愛
にそれをすれば、素行不良の上に変態という汚名を加えて廃嫡されかねない。田村との外交問題に発展す
る可能性もある。
軽めに見積もっても、小十郎から半殺しにされるのは絶対だ。別口で喜多にもしめられたら、間違いな
く瀕死。昨年死んだ祖父と、三途の川辺で対面するのは避けたい。
子鹿のように円い瞳を見つめたまま、五秒ほど考えて、政宗は腰を浮かせる。
「愛が今日知ったなかでまともなことなんて、kissだけじゃねぇか」
言いながら両手で愛の頬を包み込み、仰向かせる。
「きす? なんですか?」
「さっき口吸ったろ。正しいやり方lessonしてやるよ。知りたいんだろ?」
即座に意味を悟り、恥ずかしさから逃れようとしたようだが、頬を挟まれていてはどうしようもなかっ
たらしい。愛は顔を火照らせて、はい、と言った。掌が熱が伝わってきて、政宗は会心の笑みを浮かべる。
「最初は怖いのかもな。痛いってのも一回だけじゃねぇの? 慣れたら大丈夫だろ。お前を泣かしたいの
はむしろその先」
今にも泣き出しそうな顔に溜飲を下げ、政宗は不敵に嗤う。生娘は面倒だと思っていたが、愛を泣かせ
ることを思えばそう悪くないかもしれない。女として目覚めさせるというのも淫靡でいいかもしれない。
「そういうことで覚悟しとけよ。だから、食うもの食って大きくなれ」
とはいえ実行に移せるのは月役を見てからだ。愛を虐めるのはどんなに愉しいだろうと思い巡らし、獰
猛な笑みを湛えた顔を近づけると、愛は顰めていた眉を開いて、見慣れた微笑みを浮かべた。
「……なんで? お前、嬉しいの?」
頭の中ではどんな体位でとか考えているのに。呑気なものだと嘲りながら問うと、深い頷きが返る。
「政宗さまがこんなふうに笑うんだって、またひとつ知ることが出来ました」
「No kidding... damn 」
口元が引き攣って、頭の中と顔面が熱くなった。
「You idiot! お前が知ってるのは下らない、つまんねぇことだけだろ。世の中のruleなんか何も知らねぇ
くせに」
愛は女でこどもだから、まともに取り合わなければいい。だが小癪な愛はいつもこちらの神経の逆立て
る。このまま放置すると付け上がらせるだけ、罰を与えなくてはならないと思う。一刻も早く思い知らせ
てやらなければ、と政宗は意を決する。
とはいえ、女に手を上げたら自分の価値が下がる。女にとって一番辛いのは強姦だろうが、こどもの愛
にそれをすれば、素行不良の上に変態という汚名を加えて廃嫡されかねない。田村との外交問題に発展す
る可能性もある。
軽めに見積もっても、小十郎から半殺しにされるのは絶対だ。別口で喜多にもしめられたら、間違いな
く瀕死。昨年死んだ祖父と、三途の川辺で対面するのは避けたい。
子鹿のように円い瞳を見つめたまま、五秒ほど考えて、政宗は腰を浮かせる。
「愛が今日知ったなかでまともなことなんて、kissだけじゃねぇか」
言いながら両手で愛の頬を包み込み、仰向かせる。
「きす? なんですか?」
「さっき口吸ったろ。正しいやり方lessonしてやるよ。知りたいんだろ?」
即座に意味を悟り、恥ずかしさから逃れようとしたようだが、頬を挟まれていてはどうしようもなかっ
たらしい。愛は顔を火照らせて、はい、と言った。掌が熱が伝わってきて、政宗は会心の笑みを浮かべる。




