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戦国BASARA/エロパロ保管庫
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戦国BASARA/エロパロ保管庫

影身に添う・弐7

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「そうか」
想像したほど、小十郎の声に落胆の色は見られなかった。
もともと政宗の命に従っただけで、風魔の伊達軍加入には乗り気でなかったのだろう。
そう思って風魔は、小十郎が部屋を出ていくのを静かに待った。
「だったら……うちの畑で野菜でも作るか?」
「!」
あまりのことに、風魔は小十郎の言ったことの意味が理解できなかった。
それなのに、身体は動揺して震えてきた。
風魔は乱れた心を落ち着かせるため、爪が食い込むほどに両の拳を握りしめた。
小十郎の真意が分からない。
「何にせよ。一度奥州に帰らねえか。道中、ゆっくりと考えればいい。
 もし、お前の出した答えが政宗様の意向に合わなかったとしても、政宗様なら受け入れてくれるさ」
「……………」
「俺もお前に逃げられたとあっちゃ、政宗様に顔向けできねえ。俺の顔を立てちゃくれねえか」
最初の契約のときといい、上手く乗せられている気がした。
しかし、しばらく考えた後、風魔はこくりと頷いた。

 ◇

小十郎の戦後処理が終わるのを待って、風魔は小十郎と揃って奥州へと発った。
諜報活動の際などは、三日三晩寝ずに道なき道を移動する風魔だったが、今回は小十郎と行動を共にするために、袴姿の男装に笠を目深にかぶって馬上の人となった。
もちろん立ち乗りではなく座っている。
怪我の具合は、左頬の火傷を残して完治していた。
残った左頬も、薬を塗り続ければそのうち治るという。

奥州に近づくにつれ、風魔の心は複雑に乱れた。
忍から足を洗ったとして、いまさら普通の女の生活が送れるだろうかと。
そしてふと、畑で小十郎を相手に頬を染めていた娘の姿が脳裏に浮かぶ。
あれが自分の未来か。
大勢いる百姓や使用人の一人になれば、ずっと見ていることはできるが、いずれ小十郎が相応の身分の女を妻に迎えるときも傍観するしかできないのだ。
胸が苦しくなって、風魔は着物の前を握りしめた。
女としての自分にはそれ位の価値しかないのだと、あらためて思った。


その日は、前日の雨の影響で足元が悪く、日が落ちても次の宿場街に辿り着くことができなかった。
暗い街道を連なって馬を走らせていると、どこからともなく狼の遠吠えが聞こえてくる。
騎馬を襲うはずはないと思っていても、段々と近づく遠吠えに風魔は不安を覚えた。
前を行く小十郎が、速度を速めるよう手で合図を送ってきた。
頷いた風魔が馬に鞭打ったちょうどそのとき、街道の前方を黒い影が横切った。
手負いの狼だ。
そう認識した瞬間、複数の別の狼が目の前に飛び出してきて、二人は馬を棹立たせて何とか衝突を避けた。
「囲まれたか!」
小十郎が舌打ちする。
驚いて暴れる馬を二人が宥めている間に、大量の狼が街道の前後と右手の崖上から二人を威嚇していた。
その数、十五、いや十八。
風魔は素早く気配を探った。
恐らく、縄張りに侵入したはぐれ狼を追いたてていた狼の群れだろう。
侵入者との争いに殺気立っているため、風魔と小十郎にも敵意を剥き出しにしている。
馬を傷つけられては厄介だ。
今にも襲ってきそうな雰囲気に、小十郎が馬を下りて抜刀した。
風魔は馬上から狼一頭一頭に気を配る。
――どれが頭だ。
手負いの狼がまき散らした血の臭いに、狼たちは目を爛々と輝かせて興奮していた。
「!」
そして、目の合った一頭に風魔は何かを感じとった。
こいつが一番強い。
風魔は迷うことなく馬上から跳躍し、崖上に陣取った一回り大きい狼に向かって、くないを放った。
山間に甲高い鳴き声が木霊する。
傷を負った狼を睨みつけると、狼はあっさりと尻尾を巻いて逃げていく。
頭に倣うように、他の狼も牙を収めて森の中へと帰っていった。
「すごいな、お前」
素直に感嘆の台詞を吐き、刀を鞘に戻した小十郎の横に、風魔は飛び降りた。
「……………」
笠越しに、幾多の修羅場を潜り抜けてきたであろう精悍な顔立ちを見つめる。
――こいつは私の獲物だ。
狼の野生のさがを見せつけられ、風魔は自然とそう思った。



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