「なかなか、やるじゃないか」
口の端を歪めながら小十郎が笑った。
「いいね。真剣勝負は。ぞくぞくするぜ!」
姿勢を正して刀を正眼に構える。
口の端を歪めながら小十郎が笑った。
「いいね。真剣勝負は。ぞくぞくするぜ!」
姿勢を正して刀を正眼に構える。
風魔はすっと分身を消して、両手の刀をくるくると回した。
今の風魔には、迷いも、怒りも、殺意さえもない。
純粋に自分の強さを極めたいという欲求だけがあった。
目の前の男を倒せば、またひとつ高みに登ることができる。
そして風が動いた。
再び二人は切り結んだ。
小十郎は強い。
けれども、負ける気はしなかった。
風魔は自然と笑っていた。
それは、本当に微かな笑みだったけれど、小十郎にはそれと分かった。
今の風魔には、迷いも、怒りも、殺意さえもない。
純粋に自分の強さを極めたいという欲求だけがあった。
目の前の男を倒せば、またひとつ高みに登ることができる。
そして風が動いた。
再び二人は切り結んだ。
小十郎は強い。
けれども、負ける気はしなかった。
風魔は自然と笑っていた。
それは、本当に微かな笑みだったけれど、小十郎にはそれと分かった。
二人の間に無数の閃光と剣戟音が飛び交う。
つかず離れず、攻撃と防御を繰り返すその様は、息の合った剣舞のようでもあった。
どちらが勝ってもおかしくないと、お互いが思っていた。
そして、この戦いが長く続けばいいと。
つかず離れず、攻撃と防御を繰り返すその様は、息の合った剣舞のようでもあった。
どちらが勝ってもおかしくないと、お互いが思っていた。
そして、この戦いが長く続けばいいと。
しかし、決着は不意に訪れた。
風魔の忍刀が小十郎の右腕を掠め、怯んだすきに刀を弾き飛ばすと、すかさず蹴りを首の根元に叩き込み、風魔は容赦なく小十郎を地面に張り倒した。
風魔は倒れた小十郎の胸板を踏みつけて、その喉元に刀を突きつけた。
風魔の忍刀が小十郎の右腕を掠め、怯んだすきに刀を弾き飛ばすと、すかさず蹴りを首の根元に叩き込み、風魔は容赦なく小十郎を地面に張り倒した。
風魔は倒れた小十郎の胸板を踏みつけて、その喉元に刀を突きつけた。
「……負けちまったか」
やけに爽やかに小十郎はそう言った。
「本当、お前には色々と降参だ」
笑顔さえ覗かせる。
が、すぐに真顔に戻って、小十郎は真摯な瞳で風魔を見上げた。
「お前の好きにしろ……」
「……………」
「ただ、政宗様にこれだけは伝えてほしい」
政宗への遺言を語り出そうとする小十郎を見て、風魔はその逞しい体躯に馬乗りになった。
「おい、何を」
怪訝そうな顔をする小十郎を見下ろしながら風魔は兜を脱ぐと、突きつけていた刀を放り投げ、さらに何かしゃべり出そうとする口を自分の唇で塞いだ。
「!」
形の良い唇に吸いつき、舌で舐めとる。
――欲しいものは自分で手に入れる。
風魔は両手を小十郎の顔に伸ばすと、より深く繋がるように口付けた。
やけに爽やかに小十郎はそう言った。
「本当、お前には色々と降参だ」
笑顔さえ覗かせる。
が、すぐに真顔に戻って、小十郎は真摯な瞳で風魔を見上げた。
「お前の好きにしろ……」
「……………」
「ただ、政宗様にこれだけは伝えてほしい」
政宗への遺言を語り出そうとする小十郎を見て、風魔はその逞しい体躯に馬乗りになった。
「おい、何を」
怪訝そうな顔をする小十郎を見下ろしながら風魔は兜を脱ぐと、突きつけていた刀を放り投げ、さらに何かしゃべり出そうとする口を自分の唇で塞いだ。
「!」
形の良い唇に吸いつき、舌で舐めとる。
――欲しいものは自分で手に入れる。
風魔は両手を小十郎の顔に伸ばすと、より深く繋がるように口付けた。
◇




