LaSt wAr【光明】編 第四章 第2話 過去ログ

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バンッ!!!

マルク「うわぁ~…綺麗なのサ。(降り注がれる光を見て)」
ケケ「ふぅ… 世俗…“ポゼッション”。(身体が光となってマルクに注ぎ込まれる)」
マルク「蹴るなよぉ~><(慌てて宇宙船に入る)わっ、全く分かんない…。(コクピットを見て真っ白)」
ケケ「とんだお馬鹿さんだわ。(呆れ顔)とにかく、はよ乗れ。ゲシゲシ」
マルク「あ、なるほど……(手をポンとさせ納得したように頷く)ひゃん//恥ずかしぃ…(ノv`*)」
ケケ「(#゚,_ゝ゚)バカジャネーノ …まったく、あんた絶対機械音痴だろうし…私が操縦するのよ。」
マルク「ハッ(゜∇゜;)ま…まさか、ボクの身体を弄繰り回してあんなことやこんなことを…///」
ケケ「魔法であんたの身体に私が憑依するのよ。それなら大丈夫でしょ?」
マルク「えっ、でもそれ一人しか入れないんじゃ…。」
ケケ「ここにある乗り物は全て使用出来るわ。けど、こっちの方が良さげね。(星型の一人用小型宇宙船を見る)」
マルク「これ…全部、乗り物…!?(唖然と格納庫内を見渡す)……!これは…確かカービィの…(その中でワープスターに触れる)」

そこに広がっていたのは――――――――数え切れないほどのワープスター、及びエアライドマシンで、格納庫を覆い尽くすほど散在していた

マルク「はぁ……はぁ……はぁ… …この、先に…。(後に続く)」
ケケ「この先は格納庫、脱出口があるのさ…。……ギギィー…ッ…!(重く大きい扉を魔法の力でこじ開けさせ、中へ入る)

螺旋階段を下りた底には、ひとつの大きな扉が存在していた

マルク「はぁ、はぁ、はぁ…!…ぅ、うん…!(扉へ入り、螺旋状の階段を下りていく)」
ケケ「………!ここよ…!バンッ!(複雑な道のりを抜けた先に4つの扉が存在し、その一つ、非常階段の扉へと入る)」
マルク「はぁ…はぁ…はぁ…っ…!!(めげるもんか…絶対、ここを二人で抜け出すのサ…!)(苦しい表情を見せず走り続ける)」
ケケ「ここから先は迷路みたいに複雑な廊下が続くから、しっかりついてきなさいよね!(そう言うと早速分岐点が出現し、すいすいとその先へ進んでいく)」
アイドビン「ノンン…っ…。(額を抑えながら起き上る)…しくじったでボン…。」
マルク「あっ…!……くッ…!(全速力で煙の中へ飛び込む)」
ケケ「感心してないで、急ぎなさい!ビュン!(爆発によって生じた煙の中へ突っ込んでいく)」
マルク「やっぱすごい…ケケ……っ!!(つい感心)」

ボッカアアアァァーーーンッ!!!!(光線はそのまま鋼の扉を貫通し、爆発した)

ワドルディ兵(大群)『ぐわあああああああぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁーーーー!!!!!!(無双の如く光線で吹き飛ばされていく)」
アイドビン「――――――ッ!!!(間一髪右へと緊急回避)」

カァァァァー……――――ドオォーーーゥンッ!!!!!!!(ケケの目の前に魔法陣が出現し、そこに光の粒子が集束していき極太の凄まじい光線を解き放つ)
ケケ「(それで足止めになるつもり?笑わせないで…。)神聖…“シュプリンガー”!!(掌を前へ突き出す)」
アイドビン「ジュ ヌ プー パ(できませんよ)!それに残念ながら、このフロアはメタァー↑ル↓な壁でシャットしてる故、行き止まりになるでスィ。ここでヴたちを捕えでるソワール。チャキ…(44マグナムリボルバーピストルを抜いて向かってくる二人に構える)」
マルク「ぉ、おう…っ!(がんっばってついていく)」
ケケ「アイドビン…階級は少佐だけど厄介者よ。どれだけいようと関係ないわ、構わずついてきなさいよね。(マルクに)構ってる暇はないわ、ブッ飛ばされたくなかったらそこを退きなっ!(徐々にスピードを増していく)」
マルク「やばっ、すごいいっぱい…!(驚)……??ケケ、あいつは…?(走りながら)」
アイドビン「(外見は赤い帽子を被り、腰にピストルをさした隻眼のワドルディ)…ウィ~。 ……驚いたでソワール、マダム・ケケ。まさかヴ(「あなた」の意)が裏切ることになるとは。何故侵入者の肩を持つのでソワール?」
ワドルディ兵H「アイドビン少佐、B-56のフロアの完全封鎖完了いたしましたぁ!(背後には鋼の扉が筒抜けの道を遮断している)」
ワドルディ兵(大群)「ザッ、ザザッ!ザッ、ザザザザ…ッ!!!(廊下を抜けた広いフロアで二人を待ち構えていた)」

ケケ「雑魚共には丁度良い目くらましだ。ほら、わんさか現れたわよ。」
マルク「す、すごい…ケケの魔法…!(すれ違いざまに吹き飛んだワド兵を横目で受け流した)」
ワドルディ兵E&F&G『ぐわああぁッ!!!(切り裂かれ吹き飛ばされる)」
ケケ「疾風…“トルネイド”。ビュワァッ!ズババババッ!!!(掌を前へ突き出すと、生み出した風刃で三人をズタズタに引き裂いた上吹き飛ばす)」
ワドルディ兵E&F&G『止まれ侵入者ッ!!!(それぞれ武器を構える)」
マルク「了解、なのサ…!(ケケの背後に着く)」
ケケ「私が片づけるから、あんたはただ私を追い続けなさい。(背後へは振り返らずマルクに)」
ワドルディ兵G「構うものか、元より侵入者を捕えれば良いだけの事。(腰にさしていた刀を抜刀する)」
ワドルディ兵F「先程バッティンガム大佐から連絡があったという輩か。しかし、何故ケケ様が…!?」
ワドルディ兵E「……!侵入者か!!(廊下を徘徊していて、ふと背後を振り向くと二人が向かってきたので槍を構える)」
マルク「ダッ…!(ケケのスピードに追い付くよう精一杯走る)」
ケケ「(着いたわね…)行くわよ…!(箒に跨ったまま、扉が開いた瞬間にロケットスタート並みの速さで飛んでいく)」

ゴゥン…ッ…!!(エレベーターが目的の階に到達)ガァー……(扉が開く)

マルク「……!…上等なのサ♪(両の握り拳をつくり、無邪気な笑みを見せる)」
ケケ「(フッとほくそ笑む)なら、私も決心するわ。いいこと?これから脱出するけど…迅速に、私に着いてくるんだよ?分かった?」
マルク「ケケ……。うん、ボクは、『ボク』の為にも、逸早く助けを呼びに行かなくちゃいけない。」
ケケ「あんたも、あんたの本体も、真っ直ぐに生きる事を望んだ目をしていたわ。あんたの本体、かなりの悪だったらしいけど…さっきの状況をずっと見物させてもらったら、根っから悪って感じじゃなかったし。あんたを庇ったあいつも、あいつの意思を継いで逃げだす決心をつけたあんたも…流石だよ。あんた等を見てたら、私なんてどれほど小さい事で悩んでたか深く染みたわ。」
マルク「へ……?(きょとん)」
ケケ「…フフ、でもね。ちょうどあんたが現れてくれて良かったよ。」
マルク「…ケケ………。(悲しそうな目をして)」
ケケ「命を弄ぶという言い方はしたくないけど、本当にそんな感じ。私はとんでもない組織に加わってしまった事を、酷く後悔したわ。……先も言ったけど、ここを抜けだすのは別に苦では無かった。ただ………沢山の命を奪って、それで平気な顔して家族や仲間の元には帰りたくなかったのよ。まして、裏切りが発覚したところでそこに私がいたら、みんなだって、消されてしまうから…。」
マルク「………。(言葉が出なくなる)」
ケケ「それ以降、確かに私はより強力で便利な魔法を次々と会得していったわ。けれど、その度に生物を殺ってきた。……それがビジネスだったから。」
マルク「……どうしてなのサ…?」
ケケ「興味はなかったけれど、彼らと一緒に行けばポップスターを出て、未知なる世界へと連れて行ってくれる。あの時の私はそれ聞いて、躊躇いもせず彼らの一味に加わった。未知なる世界なら、もっと私の魔術を伸ばせられるかもって信じてたから。……けど、完全とは言えないけれど、後悔したわ。」
マルク「……。(未来軍と聞いて、心に何かちくりとした小さな痛みが迸る)」
ケケ「便利な魔法が使える事で、もっとその腕を磨きたくなって…私は一族に別れを告げ、一人、旅に出かけたの。けどある時、未来軍を名乗る連中から勧誘されたのよ。私の魔法に惹かれ「我ら未来軍の為に君の力を活かしてほしい」ってね。」

ゴゥン……ゴゥン……

マルク「す、すごいのサ…。(だから、さっきも魔法が使えて…。)」
ケケ「私はもともとポップスターに住んでいてね。一族の中で、私は天賦の才として生まれながらに魔法を使えたのよ。」
マルク「……!(ケケの方へ振り向き)」
ケケ「(何かを察したようで、天井の一角を仰ぐ)…………私がここを抜け出そうと考えたのは、今から半年以上も前の事さ。」
マルク「いや……何でもないのサ。……。(若干俯き)」
ケケ「………?何よ。(しばらくしてマルクに気付く)」
マルク「……。(静かな空間の中で隣のケケを一瞥する)」

ゴゥン……ォォォーー……(エレベーターが下の階へと降りていく)

マルク「んもぉー…(壁を突きながら自らも乗る)」
ケケ「あら、そうかしら?(悪戯っぽい笑みを見せ、ボタンを押してエレベーターに乗る)」
マルク「はぁ、はぁ、はぁ… お、お前が速すぎるだけなのサ…!はぁ、はぁ…」
ケケ「(ある程度の距離を進み、エレベーターの前に止まる)急いで。貴女って遅いのね。」

マルク「あ!ちょ、待つのサー!!><(急いで追いかける)」
ケケ「ほら、何ぼさってしているの。歩いている暇なんか無いわ、急ぎなさい。(そう言うとびゅんとスピードを増して飛んでいく)」
マルク「あ…(クッションゼリーから飛び降りて後を追う)……。(それにしても、ケケはどうして未来軍を………考えない方がいいのか…な。)」
ケケ「クス…馬鹿ね、私に任せなさい。ここの事は私がよく知っているんだから。…ついてきな。(箒を出現させ、それに跨ってゆっくりと水平に飛んでいく)」
マルク「……!ぃ、いいけど…でも、こんな広い処、何処から脱出したら…。」
ケケ「(黙って頷く)こんな処、一人で抜け出せない事も無いけれど…ちょうどあんたが掴まってくれたお陰で助かったわ。人手が欲しかったのよ。…あんた、私と一緒に此処を出るよ。」
マルク「もしかして…裏切るの?」
ケケ「私はここの者じゃないって言ったけど…ついさっきまではそうじゃなかった。言わずもがな、私は未来軍よ。今は"元"だけどね。」
マルク「え…??」
ケケ「そう…(微笑)ふぅ……ここを抜け出す為よ。」
マルク「でも…(改まった顔で)…ほんとにさっきのことは感謝してるのサ。お前イイ奴なのサ♪…ケケ、でも、なんでボクを…?(傾げる)」
ケケ「焼却(や)くぞゴルァ(゜д゜メ)(ゴゴゴ…」
マルク「いやん、変態なのサ//(*ノωノ)」
ケケ「そうよ。あんたの本体が牢屋に打ち込まれた時からずっと。身体を透明化してずっと跡つけてたし。」
マルク「……!ずっとボクを見ていたのか??(きょとん)」
ケケ「まったく、命拾いしたわね。………あんたの事は全て見させてもらったわ、マルク……の、片割れ。」
マルク「うん、じゃあさっきの声はお前だったんだな。ありがとなのサ!もう少しで見つかっちゃうところだったのサ…。」
ケケ「Σって、聞けよ!(汗)」
マルク「わっはっはっ♪♪これよく跳ねるのサ♪ボヨーン、ボヨーン」
××→ケケ「私はケケ、魔法使いのケケよ。あんたを此処へ落としたのは私よ。」

マルク「え…??(少女の方へ振り返る)ど、どういうことなのサ?じゃあ、お前は……。」
××「落ち着きなさい、私はここの者じゃないわよ。(少し呆れた表情で)」
マルク「……!!しまっ――――見つかっちゃったのサ…!(汗汗)」
××「――――大地魔法“クッションゼリー”よ。(暗い奥側から魔女の様な姿をした少女が現れる)」
マルク「Σわは…ッ!?……んむぅー…助かったぁ~…。……これ何なのサ?(舌を覗き見る)」

ボフンッ!(クッションみたいに柔らかいゼリー状の物体にマルクが乗っかる)

マルク「わっ、わわ、わっあわわ…!!ど、何処まで落ちるのサぁ~~~~っ!!!!><(落下中)」
バッティンガム「プシュー…(扉を開け入室し、辺りを込まなく見渡す)………気のせいだったか。(何もなかった為、断念して出ていく)」
マルク「へ…?だ、誰――――――ひ、ひぃゃああああぁぁ~~~!!!!(落っこちる)」

ほんと、しょーがないバカ娘ね。(突然マルクに女性の声が耳に入った)―――――ガション…ッ!(その声と同時にマルクの足場が開く)

マルク「(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいーーーッ!!!!こんなんじゃ絶対見つかるのサ!嫌だ……)…死にたくない…ッ…(目を伏せる)」
バッティンガム「………。(扉に触れようとする)」
ワドルディ兵(二人組)「…?この部屋は…Restroom(休憩室)ですね。 まさかこんな小部屋に逃げ込んだのでは…?」
マルク「(嘘…ッ!?こっちくるんじゃ…!)(扉付近でバテていた為廊下での会話が聞こえており、咄嗟に立ちあがって辺りを大きく見渡した)どうしようどうしよう…どうしようなのサ!!何処にも隠れられそうなところがないのサ!(小部屋の中央にあるテーブルを盾にしゃがんで取りあえず隠れようとする)」
バッティンガム「うろたえるな。そう遠くへは逃げていない筈だ。……そう、まだ遠くへは…。(先程マルクの入った部屋を一瞥する)」
ワドルディ兵(二人組)「くそッ!何処へ逃げた侵入者!! 確かにこの辺に回ったはず…!(右往左往としている)」
マルク「はぁ……はぁ……!!(こんな所で…見つかって、殺されてたまるか…!早く…早く脱出口を見つけなきゃ――――)―――――!?……タタタッ…(一目散に駆けだしている時、壁に施された白いプレートを横切り、急に立ち止まってその場へ戻る)部屋…っ!と、とりあえずここに…!プシュー…ガシャン…(扉を開き中へ直行する)はぁ……はぁ……はぁ…はぁ… な、なんとかここで…やり過ごせるのサ…。(入った先は休憩室と思われる小部屋)」
ワドルディ兵(二人組)『はっ!!ダダッ!!(バッティンガムの後に続く)」
×××××××→バッティンガム「(帽子を深く被り、逃げ行くマルクの背後を睨みつけている)侵入者だ…事が公にならぬ様、捕獲に専念せよ。(意外にも落ち着いた様子を取り、それからマルクの逃げた先へと向かう)」
ワドルディ兵(二人組)「(声に聞きつけ駆けだしてくる)何事ですか!? バッティンガム大佐!」
マルク「Σビクッ! やば…ッ!(振り返らず逃走する)」
×××××××「コツ…コツ…… ……むッ、何奴だ!!(マルクの背後から若干俯きながら歩いてきて、彼女が視界に入る)一体どうやってこの『カルヴァリー』に侵入した…!!(外見は黒軽装と黒帽子を身に付け、腰元に二刀を携えたワドルディ)」
マルク「はぁ……はぁ…… はぁ……はぁ……(壁に隠れて兵の様子を伺っている)なんとか……ここまで来れたのは良いけど… はぁ…はぁ……これから何処へ逃げたらいいのサ…。見つかったら―――――」
ワドルディ兵(二人組)「コツ…コツ…コツ…コツ…(並列歩行で廊下を徘徊している)」

~巨大宇宙戦艦・廊下~

マルク「(俯いた顔を上げ、天井の一角を睨み上げる)………ガバッ ダン…ッ!!(立ち上がり、鉄格子の扉を退けて牢獄室を颯爽と抜け出す)」

マルク「―――――!! …………。(しばらく黙然となる)」

行け―――――――"光"を手に入れるのサ。

マルク「……!!ま、待って…!まだボクは…ッ!」

…… … ……… ……もう時間が無いのサ。…もう一人のボク、後は任せたのサ。

マルク「ぼ、ボクが……プリンセス…。」

偉大な宇宙のプリンセス……である以上、お前も持ってなきゃダメなのサ。その証となる"光"を。

マルク「光……?光って、なんなのサ…?」

それでいいのサ。…お前は宇宙のプリンス…いや、『ボク』がプリンスなら『お前』はプリンセスか。どっちでもいいけど。……お前は、ボクには掴めなかった"光"を手にするのサ。

マルク「うん……。(ぎこちなく頷く)」

ボクの事は考えるな。それよりも事が大きくなる前に誰かに助けを求めるのサ。ケイオスの住人はみんな良い人なのサ、それはボクであるお前も分かっているはずなのサ。

マルク「そんな…ッ!!…ぇ…でも… ………ゎ、分かったのサ…。」

率直に言うと、このままじゃケイオスは未来軍によって滅ぼされるかもしれないのサ。だからお前は、ここを逸早く脱出して、この事態をケイオスの住民共に知らせるのさ。

マルク「え……ケイオスに…!?それに、向こうに本体がいるなんて…。」

奴らはとんでもなく強いのサ。聞けばこれからケイオスへ侵攻し、本部と合流するらしいのサ。

マルク「うん…知ってる。…未来軍に、掴まったのサ。」

ボクとお前は…いや、元々ボクはノヴァごとある組織に捕えられたのサ。…その時の記憶は繋がっているはずなのサ。

マルク「…………ぅん…。(躊躇い混じりの声でう小さく頷く)」

ボクに構ったらお前も殺されてしまうのが落ちなのサ。いいから黙って、今から言うとおりにするのサ。

マルク「!!? …殺されるんでしょ……それなのに…!」

来るな。お前は今から、ボクの言う事に従ってもらうのサ。

マルク「え…ッ!?そんな……ど、何処にいるのサ!!今すぐ助け――――――」

ボクは捕まったのサ。これから殺される。

マルク「ぁ……(やっぱり本当だったのサ…。)お前は今は何処にいるのサ…?」

けどその証拠に、お前はボクと同じ喋り方をしているのサ。

謎の少女→マルク(擬人化&女体化)(以下:マルク)「…!!な、なんだって…!?……そこ?もしかしてこれ…なのか。(ふと振り返ると筒状の入れ物を発見し、それを手に取る)これを飲んで…ボクが生まれた。ゎ、訳が分からないのサ!」

ボクはマルク。そしてお前もマルクなのサ。「そこ」に入っていた物を飲んで…ボクからお前が生まれてきたのサ。

謎の少女「…???ど、どいうこと…なのサ?(…口調はボクに似てるのサ。)」

……ボクはお前なのサ。

謎の少女「(誰かの声…!?)……聞こえる、お前は誰なのサ…?」

……きこ… …る… ……え……きこえ… ……聞こえるか?おい、聞こえるか?

謎の少女「……!な、何か聞こえて…。」

―――――……こ…る…

謎の少女「……ボク、捕まっちゃったのか。(檻の中にいる事に気づき)……?でも、鉄格子の扉は開いたまま…どいうことなのサ??(人差し指を顎に触れて傾げる)」
謎の少女「んー……たしかボクは……あの変な奴らに襲われて… …ノヴァごと連れ去られたはず――――――!!(はっとなる)えっ、こ、ここは何処なのサ!?え、えっ…??(完全に覚めてきょろきょろする)」
謎の少女「………ん…(微かに目が覚める)…んにゃ……ここは…何処なのサ…?(上半身だけ起き上がり、目を擦りながら眠たそうな表情で呟く)」



ワドルディ兵D「良い訳無いが、少なくとも廊下で暴れられるよりはマシだな。……ガンッ!!(牢獄室を出て重い扉を閉めた)」
ワドルディ兵C「破損した場所がこの牢獄で良かった。此処は元々研究室のガラクタ倉庫だからな。」
ワドルディ兵D「(煙の中から現れる)大人しくしろと言ったのにな。(倒れたマルクの片足を片手で掴み、引きずっていく)」

ドッゴオオオオォォーーーーン……ッッ!!!!

マルク「へ――――――(この組織……完全にヤバい…のサ――――)」
ワドルディ兵D「…ジャラ…(十字架のシルバーアクセサリーを取り出す)…“十鏡”(クロイツ・シュピーゲル)。カアァァ…!!(何かの技名を口上するとアクセサリーが円形の鏡の盾へと変形し、マルク砲をいとも容易く反射した)」
マルク「(カチン)ボクに…気安く振れるんじゃないの―――――サ!!!(口を大きく開くと、口元に光が集束していく)散れ…ッ…!“マルク砲”ー!!!(ワドルディ兵Dに向けて口から破壊光線を放つ)」
ワドルディ兵D「カチャカチャ…ガチャン!(錠に鍵を差し込み、檻の扉を開ける)大人しくしろ。(マルクを連れ出そうとする)」
ワドルディ兵C「口を慎め。…おい。(隣にいるもう一人のワドルディ兵に)」
マルク「……けッ…ワドルディの分際で生意気なのサ。」
ワドルディ兵C「コツ…コツ…コツ…コツ…(階段を降り、マルクのいる檻の前に現れる)来い、我らが指揮官がお呼びだ。」
マルク「……!!(ま、不味いのサ…!と、とにかく……っ!)(辺りを大きく見渡し、器具が被っている布を口で引っ張る)んぎぎ……ぃ、お前だけでも…なのサ…。(少女を奥側へ転がせ、布を被せる)」

ギィィーー……ガンッ…!!(牢獄の上部で、何者かが重い扉を開けて入って来た)

マルク「副作用、なのか…??ケッホ…ぁ、頭まで痛くなってきたのサ。………こいつ、どうしよう…。(汗)」
謎の少女「…んー……だりゅーい…。(寝言)」
マルク「……。(ボクが『シルヴィ』だった頃の記憶が流れ込んできて、その事も知っていた…。あの薬は、元々カービィ達の為に造られた物…。一口飲めば人間になれる……けど、今目の前にいるこいつは誰なのサ?もしも今さっき、ボクが飲んだのが擬人化薬だったとしたら…ボク自身が人間になるのが当たり前のはずなのサ。)(少女を凝視する)」
マルク「この帽子…ボクのに似てるのサ。それにこの髪の毛の色も……まるで、なんだかボクにそっくりなのサ。…………!!!…ま、まさか、さっきのアレは……ッ…!?(筒状の入れ物と少女を見比べる)……そんな…いや、でもこれは……『擬人化薬』じゃあない、のか…?」
謎の少女「すー……すー……(マルクに似た帽子を被り、髪の毛は不思議な色をしている。少女は、気持ち良さそうに安眠している)」
マルク「なっ…ぇ、え…??(だ、誰なのサ…?)」

気絶から目覚めたマルクの傍に――――――― 一人の少女が横たわって眠っていた

マルク「―――――――――………ぅ…ん…(目覚める)……死んでない…のサ。じ、じゃあ…さっきのは一体――――!!(辺りをゆっくりと見渡した時、仰天した)」

マルク「ぐッ…あ…ッ…!!あ、ぁぁ……うあああぁぁぁああああーーーーーーッ!!!!!――――――――(全身が激しく発光し始める)」

――――――――ドグン…ッ…!!!(その時マルクの体内である異変が起きる)

マルク「(薬物…いや、毒か…?)……。(しばらくそれを見続け、覚悟を決めように目を見開き、よろよろと立ち上がる)………どうせ死ぬんなら……今、ここで…。(入れ物のふたをこじ開ける)……グイッ(口元に近づけると躊躇するも、目を瞑って思いっきり飲み干した)」

筒状の入れ物の中で、怪しい青色の液体が揺れている。

マルク「はぁ……はぁ…… ……こ、これは……?(荒い息を立てながらそれを見る)」

ドシャーン…!!(マルクの身体が機具にぶつかり、その上に乗っかっていたクリアケースがマルクの傍に落下し、中身の物が全て出てくる)コロコロ……(その中に、筒状の透明な入れ物がマルクの目の前に転がって来る)

マルク「…ノヴァ… カービィ、フラン…… (どうせこんな日が来るんなら、ちゃんと挨拶くらいしておきたかったのサ…。こんな……こんな…――――)…ケホッ、ゲッホゲホッ!!ガ…ッ…はぁ…ッ…!…ぁ、ぁ……あああぁぁぁッ!!!(酷く吐血し、そのちょっとした衝撃で全身に激痛が迸り、のたうちまわる)」
マルク「ぜぇ……あいつら、見かけこそは、カービィにそっくりなのに… 強さは化け物、まるでシルヴィみたい…だったのサ…。…………ボク、ここで死ぬのかな……。」
マルク「(…なんで…ちょっと、興味が出ただけで…こんな目に、なのサ…。こんな事になるなんて……思わなかったの…サ…)…ゲホッ、カハァ…ッ…(僅かに吐血する)」

牢獄室は非常に暗く、マルクの閉じ込められた檻の中には布が覆いかぶさった、使い捨てと思われる古びたいくつもの機具があり、壁には割れた鏡が掛けられ、天井のライトからは僅かな火花が飛び散っているだけで点灯していない。

マルク「(傷だらけの身体、意識朦朧としたまま冷たい鉄の床に横たわっている)……。」

~巨大宇宙戦艦・牢獄~



マルク「んぐッ…(冗談じゃない……冗談じゃないのサ!!)――――うあああぁぁぁあああーーーーッ!!!!(翼を広げ迎え撃つ)」
ジェクラン「未来軍の名の元――――――ノヴァは強奪させていただく!!  ダッ!ダダダッ!!(跳躍すると後の三人も続き跳躍し、マルクに襲いかかる)」
×××××「マルクが相手じゃあ、話は丸く収まらねえか……なはははは!!wwwジョークジョーク!!ww(ジェクラン同様、目だけは笑っていない)」
×××「やれやれ、大人しく下ればこんな目にはならない筈ですのにね。」
クークィン「う゛ぃーッ!!言う事を聞かねえ甘ちゃんにゃあー…痛い目みて貰おうかぁッ!!?」
マルク「……!?(身構える)」
ジェクラン「……。(失望したかのようにがっくりと肩を降ろし、そして邪悪な笑みを零す)そうか…ならば止むを得ないな。」

マルク「ギリ……(歯を食いしばり、一歩前に出て四人を睨みつける)…失せろ…ッ!」
ジェクラン「止めないか、お前たち。…いやぁ…内の者が大変失礼をかけたな。さてマルク君、先程キミの申した事がちょーっと聞き取りづらかったんだ、もう一度言ってくれるかい?今度は、大きな声で、ねえ?(表情では笑っているようで目は笑っていない、どす黒い雰囲気を漂わせる)」
マルク「お前ぇーッ!!!!(憤怒が表情に満ち出ている)」
クークィン「ウィハハハハ!!!今時兵器を屋敷にしてる輩がいるもんだなぁ…?ノヴァもそんな風に使われてさぞ悲しいだろうなぁ~?おー、よしよし。俺様が同情してやるぜぇ?(床を撫でる)」
マルク「くッ…うるさい!!とにかく失せろ、ここはボクの屋敷でもあるんだぞ!!」
×××「ポップスターの征服という悪事目的でノヴァを使用していた貴方の口から、そのような事を聞かされるとは…驚きましたね。」
マルク「ふざけるなッ!!!(翼を展開する)ボクはお前たちに協力した覚えはないッ!それにシルヴィ軍にはいろいろと狂わされてきたのサ…今更下る訳が何処にも無いのサ!!勿論ノヴァも渡さない。ノヴァを悪事に使わせやしない…ッ!!!」
ジェクラン「ほう、それは本当なのかな?マルク君。ならこれは運命である。マルク君、我々はこのギャラクティック・ノヴァの力が欲しくやって来たのだ。もしよければ、もう一度我々に協力して、更にこのノヴァを譲っていただけないだろうか?」
マルク「ぐッ…。(汗)」
×××「マルクさん、貴方は確かシルヴィ軍の一員でしたね。同胞から情報は得ていますよ。軍のメンバーに貴方の名が記されていたのを覚えています。」
ジェクラン「ほう、流石にシルヴィ軍の名だけは知っていましたか。」
マルク「し、シルヴィ軍だって…!?(驚きを隠せない表情)」
ジェクラン「おや、ご存じないようですね。かのシルヴィ軍の後継として結成されたこの最高の組織を存じないとは……。」
マルク「未来…軍……?(目を細くし傾げる)」
ジェクラン「ああ、そうだったな。やあマルク君、初めまして。私の名はジェクラン。そして私を含んだここにいる四名は、みな―――――【未来軍】である。」
×××××「ああ、俺っちも知ってるぜ!(ジェクランの背後から出てくる)テレビで見たぜ~、ブラジル出身のサッカー選手だよな!あ、それはビスマルクか!なはははっwww実にジョークー♪ww」
×××「(クークィンの背後にいて、前へ進み出てくる)…マルクですよ。彼の名はティントでも有名です。このノヴァを使い、ポップスターを襲撃した際カービィに敗れたとかなんとか。」
クークィン「(ジェクランの横に立っている)う゛ぉい!”アイツ知ってるぜ。ハルカンドラの餓鬼だろ。」
マルク「お、お前たち誰なのサ!?どうやってここへ侵入してきたのサ!!」
ジェクラン「フフ…御機嫌よう。君がこのノヴァの主かね?……おや、君の姿はどこかで見覚えがあるな。はて、なんだったかな…?(不敵に笑みながらマルクを見つめる)」
マルク「―――――!!………。(身体がゾクッと飛び跳ね、恐る恐る振り返る)」
ジェクラン「――――ああ、お構いなく。たった今到着したからな。(マルクの背後にいつの間にか立っていた)」
マルク「……!!?な、何のサ…?何が起こったのサ??(モニターに映る画面を超能力か何かで別の画面を映す)…こ、これは…!食堂部屋に大きな穴が…!?だ、誰かが侵入してきたのか!(慌てて部屋を出ていこうとする)」

ドゴォン…ッ…!!(突然ノヴァが揺れる)

マルク「おーーい…!……気付いているよね。(モニターの前で飛び跳ねている)」

クークィン「ウィハハハハ!!そういうことか!面白い!!(ジェクランに続き出ていく)」
ジェクラン「未来軍本部への土産として持っていく。あれを改造し完全な兵器となれば我ら未来軍の大きな戦力となる。行くぞ。(部屋を出ていく)」
クークィン「おいおい、あんなデッケえの回収してどうするんだよぉ?」
ワドルディ兵B「はっ!ピコピコピコ…(緑色に光るキーボードで船を操作する)」
ジェクラン「ノヴァとの距離を一定間開けておけ。」
ワドルディ兵A「はっ!(急ぎ足で部屋を出る)」
ジェクラン「これより、ノヴァの回収作業に入る。砲撃は絶対にするな。【OVERKILL】の誰かを二名ほどよこせ。私とクークィンとの四名でノヴァに侵入しジャックする。」
クークィン「どーすんだアレ?壊すか?なら俺に任せ――――」
ジェクラン「あぁ、すまない。……。(ギャラクティック・ノヴァ……かつてシルヴィ軍は、混沌世界でアレを使い大戦争を始めたようだな。破壊されたとは聞いていたが、誰かが修復したのか?しかし、これは…この『兵器』があるということは、実に使い物になる。これより混沌世界の未来軍本部と合流するのだ、ここはひとつ、大きな土産として持っていくのが一興。)」
ワドルディ兵B「あの、ジェクラン様!ご、ご指示を!!(汗)」
ジェクラン「しつこいぞ!!(振り返って怒鳴る)」
×××××→クークィン「あ゛?あ゛ぁ…悪ィ。でさぁっ!!!」
ジェクラン「分かっている、少し声のボリュームを落とせクークィン。貴様はいつも耳障りで仕方が無い。(モニターから目を離さず)」
×××××「(部屋にずけずけと入室する)う゛ぉい!ジェクラン、何やってんだぁ!?ていうか、テッメー外のアレ見たかぁ?ノヴァだぜノヴァ!所詮伝説と思ってたあの大彗星が今目の前によぉ~~!!!!」
ジェクラン「……。(ただモニターを黙視している)」
ワドルディ兵B「こちらへ接近してくる模様です!いかが致しましょうか…!?」
ジェクラン「(黒いシルエットで外見が掴められない)あれは……ギャラクティック・ノヴァ…!何故、あの伝説の大彗星がこんな所に…。(モニターを凝視)」
ワドルディ兵A「(コンピュータールームと思われる暗く広い部屋にて、無数にある小型モニターの中に、ノヴァの映る画面に気付く) ジェクラン様!(背後に振りかえり呼び掛ける)」

その頃、巨大宇宙船内にて…

ギャラクティック・ノヴァ「……パチ (目覚める)OK >REDAY……3……2……1……GO (巨大宇宙船にゆっくりと接近していく)」
マルク「んん?(モニターを見る)うっはぁ~♪でっかいのサー…!……そうだ!ちょっと挨拶でもしにいくのサ。第一こんな所で誰かと会うなんて滅多に無い事だし。…ノヴァ!あの船に近づくのサ!」

その時、部屋の上部にあるモニターに、巨大な宇宙船が宇宙を進行しているところが映し出された

ゴウン……ゴウン…… ゴウン……ゴウン……(一隻の巨大宇宙船がノヴァ付近を進行していた)

マルク「(ポップスターで聞いた噂じゃシルヴィはもう死んだのか…。ふん、ざまあみろなのサ。)さて、と…ノヴァが完全に直ったら久々にケイオスに遊びにいこっかな。カービィ、フラン…元気かな。(無邪気な笑みを浮かべる)」
マルク「くッ…思い出すだけで頭に来るのサ、あの笑い声が…。ガブッ、モシャモシャ…(テーブルの上に置かれてあるバスケットから林檎を食らう)…うん、甘い。」




シルヴィ「ようこそ、マルク。お前を歓迎するぜぇ。…ムヒャヒャ……アッヒャヒャヒャッ!!!!――――――――アーーーーーヒャヒャヒャヒャヒャヒャッ!!!!!」
マルク「―――――――――……。(しばらくして目が見開くと、目が赤く変色していた)アハハ……なんだか気分が良いのサ。(邪悪な笑みを浮かべる)」
ナイトメア「ククク……これより貴様も『シルヴィ軍』だ。光栄に思うんだな。(マルクを掴んだ手が怪しく発光する)……。(マルクを降ろす)」
マルク「ぐ…ぁ……ッ…(掴み上げられる)」
ナイトメア「(砕けた黒い世界から凄い勢いで出現する)任せよ―――――ガシッ(倒れたマルクの頭を鷲掴み、そのまま掴み上げる)」
シルヴィ「だが…その力、全く持って欲しいもんだなぁ…?止むを得ねえな……ナイトメア!(背後へ叫ぶ)」
マルク「そんな――――――――うあああぁぁぁああああーーー!!!(衝撃波により大きく吹き飛び、地に落下する)」
シルヴィ「馬鹿が、逆上した奴ほど仕留めやすい獲物はいねぇッ!!―――――――ムッヒャァッ!! ブォンッ!!!!!(片手で薙ぎ払うと凄まじい衝撃波が生じ、光の矢を全て吹き飛ばした)」
マルク「ボクの前から消え失せろ!!シルヴィィィイイイーーーーッ!!!! シュドドドドドドッ!!!!(翼から無数の光の矢を解き放つ)」
シルヴィ「(しばらく呆然となる)………アッヒャヒャヒャ…アーーーヒャヒャヒャヒャッ!!!!…ちったぁ話の分かるやろうかと思ったんだがな、これだから餓鬼は好かねえ!!(邪悪な笑みを浮かべ、上空へ飛翔したマルクを見上げる)」
マルク「(キッと睨み上げる)ボクはボクだけの世界が欲しい、だから誰かの下に着くことなんて考えられない!たとえ誰かに邪魔されるんなら、返り討ちにしてやるのサ。それが、自分より上であろうとね…ッ!!(翼を展開し、空中へ飛翔しシルヴィに牙を向く)ボクは宇宙のプリンス、マルクなのサ!お前も僕を邪魔するなら、容赦しないのサ!!」
シルヴィ「あぁん…?俺様と共にくれば欲しい物が手に入る上、邪魔者による襲撃の懸念もいらねえんだぜぇ?こんな出逢い、今後ねえぞぉ~?」
マルク「くッ……!やっぱり、嫌だね。」
シルヴィ「ああ、そうだぁ。(にたにたしている)」
マルク「……お前を信用すれば、本当にボクは…」
シルヴィ「俺様の名を借りて好き放題に動け。金も力も地位も名誉もお前のものだ。どうだぁ…悪くねえだろ?」
マルク「えッ…?………。(若干顔が俯く)」
シルヴィ「宇宙には…想像していた以上の輩がうじゃうじゃいるもんだ。アッヒャヒャヒャ……そんな輩共に、自分の住処が奪われていいか?突然やって来た輩共に、自由が奪われていいか?俺様は全てを手に入れ、それを平等に分け与える。マルクと言ったな?俺様と共に来い、そうすればお前の空間を俺様が保証してやるぜぇ。」
マルク「―――――――!!!(その光景を見て酷く仰天する)」

ピシ…ッ、ピキキ…ッ―――――パリィィーーーン…ッ!!!!!(真っ白な空間に罅が入り、砕けた箇所から黒い世界が徐々に展開していく)

シルヴィ「――――ムッヒャァッ!!! ドンッッ!!!(拳を横へ突き付ける)」
マルク「そんな……だ、だけどノヴァがいる限り、そんな奴らなんてすぐに抹殺できるのサ!お前なんかも――――――」
シルヴィ「だから俺の言う革命ってのは、言うなれば征服だ。だがその為に、まず外界の輩共をぶっ潰し、何れ刃向かってくるだろう邪魔者を皆殺しにするのさ。…宇宙は広い、星の数だけ生命が住む。だから奴らは更なる欲望を求め、他の星を襲撃しに来る。俺様もそうさ、ムヒャヒャヒャッ!!」
マルク「んぐ…っ…。」
シルヴィ「自分が手掛けてきた夢物語は、第三者によってリライトされてしまうのがリアルなんだよ。その証拠に、お前は夢を見てカービィに敗れた。…違うかぁ?」
マルク「何ッ…!!」
シルヴィ「もしもだ。昨日我が物になった星が、何処の馬の骨とも分からん輩の手により奪われたら、と、考えた事はあるか? 」
マルク「な、何が言いたいのサ…?」
シルヴィ「小さな世界を征服してそれで夢を弛むつもりだろうが、それでハッピーエンドならそれこそ夢物語だろうがよ。てめぇは現実を生きているんだろうがよぉ。」
マルク「なッ…なんだと…!!(怒りをあらわに)」
シルヴィ「(握り拳を作り、それを見下ろす)俺様に言わせりゃ、世界征服など小せぇ。そんな事を夢見る奴はそれ相当に小せぇ輩なんだよ。」
マルク「何…?」
シルヴィ「アッヒャヒャヒャ……本当にそう思うか?(不敵な笑みを浮かべる)」
マルク「革命…だと?それも宇宙だって。…はん、馬鹿馬鹿しい野望の持ち主だね。僕なら絶対、世界征服に決まってるのサ。思うがままにやりたい放題。そんな最高過ぎる夢を置いて、革命だなんてお前…頭が可笑しいのサ。」
シルヴィ「俺かぁ?俺は世界…いいや、宇宙全域に革命を齎す者だ。」
マルク「何でもお見通し、なのサ…。(冷や汗が頬を伝っていく)お前は…何者なのサ!」
シルヴィ「名前だけじゃあねえさ。…お前はギャラクティック・ノヴァを使いポップスター全土を支配しようと企んでたろう。その為に住人の顔を装ってカービィを利用した。……ムッヒャヒャ、なかなかいい悪っ面してんじゃねえか。」
マルク「…!!ど、どうしたボクの名を…!?」
白いカービィ族→シルヴィ「アッヒャヒャヒャ……俺様はシルヴィ。てめぇの事は全て知ってるぜぇ、悪戯坊やのマルクぅ。」

マルク「――――!だ、誰なのサ…!?(振り返る)……!!か、カービィ……なのか…?でも、違う…。お前は、一体…?」
白いカービィ族「そうだ、お前は死んだのさ。(マルクの背後から)」
(回想)マルク「……ハッ… …ここは…何処なのサ…?(真っ白な空間の中に佇んでおり、辺りを見渡す)…ボクは…ノヴァと共に消滅して…死んだはずじゃ――――」




マルク「……全ては"アイツ"との出会いから、か…。」
マルク「(ノヴァ内の豪華な自室にて)ふぅ……(日付の付いた掛け時計に目をやる)ノヴァの修復に1年と2か月が経っちゃったのサ。ボフッ(ふかふかのソファに飛び乗る)……。(天井の一角を見つめ瞳を瞑ると、大戦争時代のヴィジョンが脳内で巻き戻しされていく)」
ギャラクティック・ノヴァ「Zzz……(広大な宇宙空間の中で、一つの星となって漂う機械仕掛けの大彗星は呑気に居眠りをしている)」

~宇宙・ギャラクティック・ノヴァ~

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最終更新:2013年01月12日 16:56