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草加雅人「(
森ノ宮やサムスたちを先導するように駆け出していた) 俺が前に出よう。エゼルダームの連中が俺たちを待ち構えている可能性もあるからな―――― (振り返ることなく、警戒心を剥きだしつつ走り出す。得体の知れない男ではあるが、こうして先陣切ってくれる存在は仲間としては実に頼もしい限りである。そう思われていたが――) 」
草加雅人「―――――― ぐ ッ … ? ! (刹那―――脳裏に稲妻が貫いたような激痛が迸り、足を止めて片膝をついて蹲ってしまった)ぐ…ぁ……ッ……!ハァ、ハァ……!?(外見に外傷はない。何者かの見えざる奇襲を受けた様子もない。突発的に起こった症状の悪化に、草加雅人だけが呼吸を乱していた) 」
森ノ宮「(周辺警戒を怠ってる様子もない、こりゃ相当こういうのに慣れてるな。疑ったのが申し訳なくなる程、の――――)――――おい、どうした!?(蹲る草加に駆け寄り、顔を上げて周辺を警戒した後、草加を見つめ)……攻撃、じゃないよな。大丈夫か?動……くのは厳しそうだな 」
草加雅人「がぁぁああッ……!?ハァ…ハァ……ッ……!(次第に悪化し続ける容態に、男は自らの頭を抱え込むように押さえつけて発狂する)……あ、あぁ……すまない……だが、何が起こったのか……俺にも分からない……ただ……――――― 」
草加雅人「 ス ッ … ―――――――(ようやく落ち着きを取り戻したのか、ゆっくりと立ち上がる。気を取り直して先へ進むかと思われた、次の瞬間―――――)――――――― ゴ ッ ! (突如、心配して駆け寄ってくれたはずの森ノ宮を殴り飛ばしたではないか)…………ようやく、"思い出した"だけだ。俺の……本当の「使命」を……!(そのまま彼らの方角へと振り返る。その姿勢はまるで、"対峙"を示すかのように――――) 」
森ノ宮「(持病か何かが持ってたとすると、少し不味いな……このゲーム内に監禁されてから、もう暫らく経つ……)……無理はするな、これからは俺が先頭を代わる。そっちの……えー……サムス?さんもそれで良いだろ、お前も一歩下がッーーーーーーがっ!?(不意討ちの形で草加の殴打を受け、吹き飛ばされ)………がっ、くそ……どういう心境の変化か、知りたいとも思わねえが……(立ち上がり、草加に向かって構えを取り)……悠長に説得出来る状態じゃあ無いらしい、だったら……相手してやるよ 」
草加雅人「……待っていた。この時を…ずっと…!(今の今までの攻略戦や
プランダラとの熾烈な戦いにおいて、目に余る行動が多少なりとも見受けられた男だったが、少なくとも直面するいくつもの戦いにはプレイヤーたちと共に臨んできた。しかし、今、森ノ宮たちの前にいるこの男から漂う空気が――――変わった)……プレイヤーの誰かが…いつか、この「カーディナルゾーン」へ辿り着く。その時…「お前たちのような侵入者」を排除する為に、俺は……――――― 」
草加雅人【オムニロイド】「―――――――― 攻略組として 『 オムニバス 』に派遣されたのだ (首元に巻かれた黒いチョーカーを自らの手で剝ぎ取ると、覆われていた首筋の表面にあるコードが晒される。そこに刻まれていたのは、型式番号「OM-913A/001」――― そう、プレイヤーと思われていたこの「草加雅人」という人物の正体こそ、運営「オムニバス」の傀儡である『 オムニロイド 』だったのだ) 」
森ノ宮「つくづく思うぜ、俺で良かったってな………本気であんたを信頼してた連中には、酷な状況だよな(身体に"気"を纏い、完全に戦闘態勢に移行)―――サービスはさっきの一発だけだ。余計な真似する前に……ぶっ壊してやる 」
草加雅人【オムニロイド】「 ニ タ ァ (邪悪な笑みを浮かべたアンドロイドは森ノ宮たちに掌を突きつけると――――) ガ チ ャ ン ッ ―――― ズ ド ド ド ド ッ ! ! (手中から銃口が伸び出したではないか。彼らに突きつけた銃口を、ゆっくりと天高く頭上へと射出。銃弾は闇の天蓋の彼方へと消えていく) 」
草加雅人【オムニロイド】「 ス ――――(意味深な挙動をした直後、ようやくカイザフォンを手に変身を―――)――――― バギッ ベギィ ボ ギ ィ ッ ! (――― しない。あろうことか仮面ライダーカイザに変身するために不可欠な変身デバイスを握力だけで粉砕し、その残骸が足元へ儚げに散乱していく) 」
草加雅人【オムニロイド】「――――――― ス ッ (粉砕した変身デバイスにとって代わるように懐から取り出したのは、スライド式携帯から進化を遂げたスマートフォンのようなデバイス「ネクストカイザギア」) ピロリ、ピロリ、ピロリ… ――――― \ Standing by / (起動した端末に変身コードの「913」を入力し、ENTERを押す) 」
草加雅人【オムニロイド】「―――― 変 身 ―――― 」
草加雅人【オムニロイド】 → 仮面ライダーネクストカイザ「 \ Complete / (その端末を、予め装着されていたカイザギアに装填することで全身に黄色いネオンライトが迸り、装甲へと変貌を遂げて新たな姿として顕現される。カイザを越えたその進化形態… 仮面ライダー「ネクストカイザ」として――――) 」
ヒ ュ ゥ ゥ ゥ ウ ウ ウ ウ ―――――――― ン ッ ! ! (草加雅人が真の正体が明かされたその直後、先程天に向けて放たれた銃弾がエネルギーを纏って、ネクストカイザに向かって垂直に落下していく――――)
仮面ライダーネクストカイザ「―――――――― フ ン ッ ! ! ( ゲ シ ィ ッ ! ! )(垂直落下してきたエネルギー弾を華麗に蹴り払い、対峙する森ノ宮たちを牽制した) じゃ…死んでもらおうかなァ…? (コツ、コツと不気味な足音を掻き鳴らし、侵入者を始末するために動き出す――――) 」
森ノ宮「―――援護頼むぜ、接近戦は任せといてくれ(視線を動かし、サムスにそれだけ伝え)(……尋常じゃないエネルギーを感じる。あの手の変身は何度も見たが………相当なレベルだな、面倒な仕事を振られたもんだ)誰も死にゃしねえよ、悪趣味な鉄屑がスクラップになるだけだ―――タッ、タッ……(対峙したネクストカイザに向かって、一歩ずつ歩いて距離を詰める。こちらも目的は、眼前の"敵"の破壊。そのために―――) 」
最終更新:2025年05月13日 23:45