カオスファンタズマ Re:辺獄篇 第2区画 戦闘ログ⑦

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メノア「―――――……!(何処かから聞こえた衝撃音に反応しながら、それでもなお疾走を止めることなく進行していた)……今の音……もう、何処かで衝突が始まっているみたいね……! 」

ムスカ「恐るるに足りませんよお嬢さん。不届き者はすべて私が焼き払ってやる!今度こそ、オムニバスにもプランダラにもラピュタの恐ろしさを味あわせてやるのだからな!ハッハッハッ…!! 」

デイダラ「他所で爆発音が聞こえたってことは……オイラの芸術(爆発)も他の奴らに届くってことだよなあ!?これはやるしかねェな…うん!いっちょ、ド派手にかましてやるか!! 」

サソリ「せいぜい頑張れ。俺はお前に巻き込まれたくないから遠巻きに見物しといてやる 」

メノア「あーはいはい勝手にしてくださいな。(相も変わらずの塩対応)……ちょ、は…派手にかますって…まさかアンンタそれ…冗談で言ってるんじゃ―――――― 」

デイダラ「オイラのアートに嘘も偽りもねェ!!かますぜ!!うん☆(走りながら起爆粘土を練り上げる)そもそもこんな煩わしい迷路なんかオイラの芸術でまとめて吹き飛ばし更地にしてやるぜ!そうすりゃあ好都合だろう!?最初からこうしてやればよかったんだ、うん! 」

メノア「やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー! 」

デイダラ「ここはド派手にC4カルラで行くぜ!喝――――――――――――(手で印を結び、とっておきの爆発を引き起こそうとした、次の瞬間だった―――――) 」


[生体反応 ヲ 検知] [対象 ヲ 認識中 確認]


[敵対存在 迎撃モード発動] [防衛 ヲ 開始システム 『 論理爆弾《ロジックボム》 』 起動]


サソリ「言っても聞きやしねーよこいつは。せめて巻き込まれない遠巻きで冷ややかに見てやれ 」


ギ         才        ッ    (無機質なアナウンスが空間に残響したその瞬間、デイダラの体に微かに砂嵐(ノイズ)が垣間見え―――――)


デ ■ダ  繝ゥ「     ! ! ?    (刹那、その全身に歪なノイズが迸る。ノイズは実態のある身体に多大なる影響を及ぼす。それは身体の一部が黒い四角形に変換されたり、首の位置が10cm以上ズレたりなど、奇天烈な現象がその身に絶えまなく起こり続けるのだった) ■ういう 縺とだ ッ  !?  オ■  ラの  変   だ■   !?  な繧薙■だコレ■  ?!  」

メノア「――――― ! ? (流れ出す不穏なアナウンス、その直後、絶叫したデイダラへと振り返り…彼の身に起きたその不可思議な現象に大きく目を見開いた)……なッ……!?なに…なんなの…"ソレ"……!?……これ、は……(絶え間なく全身に起こり続ける異常現象に絶句しつつも辛うじて冷静さを取り戻し、技術者的観点で観察しようとするが――――) 」


ガシャンッ、ガシャンッ、ガシャンッ、ガシャンッ―――――――― ! ! (騒乱に包まれる一同の前方、暗闇の空間より「巨大な何か」が地響きを起こしながら接近。ついにその正体が曝け出される――――)




ドラガンゼイド「 ガ シ ャ ア ァ ン ―――――― ッ ! ! (それは、巨大起動兵器。4本の脚と巨大な刃が付いた2本のアームが備わる怪物。モノアイ型のカメラセンサーが特徴の頭部で眼下の侵入者たちの姿を捉え、ピコピコと起動音を掻き鳴らしていた) 」

メノア「何か、来る……――――――!?(自響く音の接近に身構え、その主体が巨大兵器であることに更なる驚愕が走る)…これは…まさか…オムニバスの防衛機構…!? 」


―――――― イエ、イエ、違いますよォ~ 『 メノア 』サン  (何処からともなく流れる女性のアナウンス音。その発声源を特定しようと彼女たちは何度も振り返ったが、その「声」が、目の前に出現した起動兵器の内部からだと察したのに時間はかからなかった) 」

メノア「……その「声」……!まさか……『貴女』は――――――(聞き覚えがあるのか、起動兵器の中から流れた謎の女性の声に唖然とした眼差しを向ける) 」




技師長「―――――――― ドーモ、お久しぶりですネェ。覚えてマスか?(起動兵器のカメラセンサーから、操縦席に居座る存在を映したウインドウが投影される。そこにいたのは、薄着のタンクトップを着用したロングヘア―の女性。目元を覆っていたバイザーを左手でぐいっと上げ、その素顔を曝け出した) 」


―――――――― 【エゼルダーム】 "開発部責任者兼幹部" 『 技師長 』




サソリ「知り合いか。なるほど、中々いい傀儡を持ってるじゃねえか。ならこっちも…… 」

メノア「………やっぱり……"そういうこと"だったのね……っ……(信じたくはなかった、そう言いたげそうな苦い表情を浮かべたまま目を伏せ、ゆっくりと顔を上げる) 」

ムスカ「……お嬢さんの知り合いかね? 」

プロフェッサー『 シャ コ  (巨大な戦斧を展開しながら、白い髪を揺らす傀儡。)』

ウェアウルフ『 ギャ ンッ (人狼のような牙を鳴らしながら、両手より爪を展開する傀儡。)』

ファイアワークス『 グ ィン(狙撃銃の如く大筒を構える、スコープ状の瞳が煌めく傀儡。)』

インサージェント『 ブ   ゥ ン(そして、我が道を切り拓く光剣を纏いし傀儡が、サソリの周囲を固める)』

メノア「………昔同じ技術部にいた親友……"だった"娘よ。もう絶交したけど。袂を分かった後は行方を晦ませていたけれど……まさか…こんな形でまた会うことになるなんて……っ……(ギリィ、と歯を噛み締める) 」

技師長「久方ぶりの再会だというのにそういう顔をするんですネェ。まあいいデスよ。ワタシは過去のコトなどもう忘れ去ってしまいマシタので!デスが…こんな偶然もあるんデスネェ?これから排除すべき相手に、アナタが来るとは思っていませんデシタよ、「メノア」サン。 」

メノア「それはこっちの台詞よ。もともとトチ狂ってたけれど、まさか「あんな連中」に下ったなんて心底吐き気がするわ。 」

技師長「……あんな連中…?『ワールドセイバー』のことデスか?あー!そんなコトを言うんデスネェ? 「セレディ」サマは、行き場のなかったワタシに新たなキャリアを与えてくださったのデス!お陰でワタシの長年の悲願は達成されマシタ!ご覧いただけマシタか? 『アレ』を。 (そう言うと、得体の知れない現象に見舞われたデイダラを視線で促す) 」

サソリ「第三陣形、全展開(フルキャスト)。にしてもでっけえな 」

繝イ繝?  ■「お■ッ…!!なん   ■もいイから、オ繧、繝ゥの『コレ』■なん      とか縺励m  ! (浸食は、鎮まることも消えることもなく、ただ本来の実体を蝕み続けている) 」

サソリ「……そこのバカに何をしやがった。これはまともな外傷じゃねえぞ 」

メノア「……何なのよ『アレ』は…っ……?(目にした不気味な歪に、寒気の混じる戦慄の片鱗を伺わせる) 」

技師長「  『  バグ  』――――― デスよォ  (女は、口辺を不気味に吊り上げる) ゲームには『 バグ 』が付き物デスよね?アナタと出会う前、かつてのワタシも"そっち側"の人間だったんデスよぉ?知りませんデシタか?まあ過去の話はこの際いいデス。デスガ、私はその過去に一度、『 バグ 』に殺されたことがあるんデス。正常な人間だったワタシがはじめて経験シタ、解析も理解も不可能な出来事…!そして死んだワタシはこのカオスなワールドで生まれ変わり、アナタと出会ったんデスよ、メノアサン。 」

技師長「 ソシテ、ワタシの研究は新たな道へ辿り着きました。ソウデス。ワタシも手に入れたのデスヨ―――― 『バグ』の力をネェ!  」

メノア「……『 バグ 』……ッ…?"これ"が……っ……?(嘘でしょ…と絶句したように表情が青褪める) 」

技師長「ゲームの舞台となったこの巨塔において、『 バグ 』は最大の障害なのデス。ユーシューな人材を取りそろえたオムニバスの科学者たちでさえ、100%摘出することは不可能。どんなモノにも欠陥があるんデス。ダカラ『 バグ 』は、必要にして必然に生まれるものなのデス! 」

技師長「ワールドセイバーに下ったワタシは、この研究をずっと続けておりマシタ。そして、よーやく完成したのデス。意図的に『 バグ 』を付与する発明…それがワタシの『 論理爆弾《ロジックボム》 』デス!ルシオンサンと共同で開発した「トロイ」もまた、この『 バグ 』を利用した不正アクセスデバイスだったように…この『爆弾』はプレイヤーのアバターたちにも影響を与えマス!『 バグ 』の浸食を受ければ原型を失い、最悪、その存在はなれの果てとしてその場に留まり続ける!死ぬことも、生きることもできマセン!一生『 バグ 』ったままそこに居続けることになるのデス! 」

サソリ「なるほど。こいつは図らずして永遠の芸術となったわけだな。まあ芸術とするには少しばかり、意図と造形美が足りないが、うん……まあ、悪くないんじゃないか。この様子に美を見出す感性も無くはないだろう。芸術に意味を作るのは作者であり、同時に閲覧者でもあるからな。似合ってるぞ 」

デイ 繝?繝ゥ「サソ■リの旦 ヲ驍!!そん   縺ェ縺と言わ    ず■に  な ん繧かして  くれ■ ッ!クソッ!! 」

ムスカ「この体が金属なのか粘土なのか、それすら我々の科学力ではわからないのだ。ここを見てくれ、脅えることはない、こいつは始めから死んでいる!(バグの浸食を受けたデイダラを指差す) 」

デイ■ ラ「死んで縺ュ縺ーよ!!! 」

メノア「………滑稽ね…これが、貴女の"発明"…?笑わせないで…っ…!こんなものは開発なんかじゃない。ただの"破壊"よ…ッ!あの時の貴女はどこに行ったの…!?純粋にモノ作りに励んでいた…技術者としてのプライドは何処へ行ったのよ…ッ!? 」

技師長「…………(無言。伏目。しかして決意は変わらず狂気の発明家は顔を上げる) メノアサン、言ったでデショウ。?モウ、昔のことナド忘れてしまったト。スベテ"消したい"んデスよ、ワタシは。形あるものもないものもすべて、全部、何もかも!バグまみれにしてやらないと気が済まないんデスヨ!!この…!ワタシの、「発明」を、本当の意味で完成したと呼べるまでネェ!! 」

メノア「このバカ…っ……!技術者として良い腕を持っていた貴女が、こんなくだらないことのために道を踏み外してほしくなかった…っ……!言っても分からないのなら…――――― ジ ャ キ ィ ン ッ ! (黄金槍をその右手に手繰り寄せ、鋭い先端を突きつける。ウインドウ越しに対峙する、女性に―――)―――― ぶっ叩いて壊してわからせてやるんだからっ!! 」

ムスカ「あの暗闇の向こうにラピュタがある!お取込み中悪いが、先へ通させてもらう!(構えだしたメノアに続くように拳銃を対峙する起動兵器に突きつける) 」

縺ァ イダラ「こうなりゃ ■…!意地■も 蜿悶り戻してやる 縺 らなッ!うんっ!(バグった体のまま起爆粘土を構える) 」

サソリ「俺は純粋に技術として気になる。よぉく見せてもらうぜ、俺が新たな表現方法を知るためにな 」

技師長【ドラガンゼイド】「……アー、モー…!いーですよ!やったろうじゃありませんか!!(ヤケクソ気味に声を張り上げると操縦席を映すウインドウが消滅。自身が操縦する巨大兵器がついに動き出す―――) コンディション…オールグリーン!エゼルダーム幹部が一人!開発室 『 技師長 』がお相手いたしマス!エゼルダームのタメ!研究のタメ!わたしのキャリアのため!死んでもらいマスよ!! (ブレードを備えた二対のアームを広げ、彼女が手繰る起動兵器が攻略組に襲い掛かる―――) 」



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最終更新:2025年05月13日 23:47