闇夜に響く銃声編 過去ログⅡ

新世界・闇の世界(ダークワールド)~


ワイワイ… ギャァーッ!! ヒャッハァー!!www(闇の世界は地上とは異なった意味で賑わっている)


闇の世界の住人「おい聞いたか、例の世界大会…。(路地にて、片手にワイングラス) 」

黒い大クモ「ああ、知ってるぜ。内の種族も出てるらしいってな。 」

闇の世界の住人「ああ、だがよ、全員負けちまったらしい。 」

黒い大クモ「ああッ!?マジかよぉー!ww死んじゃねえだろうなぁ!? 」

闇の世界の住人「それが驚いたこと、殺されちまったらしい。グビグビ… 地上には化け物染みた輩がいるってもんだ。 」

カゲッチ「(住人の影から少し顔をだし)…全員…てことは、ロング一家も?いやいや…ギーちゃんとチンポコはともかく、あの人たちに限ってそんなことは…。 」

黒い大クモ「ウッヒヒwww そうかそうか、じゃあ当たってしまったのが運のつきだったって訳かね。悲運だねぇ~… 」

闇の世界の住人「おわっ!?カゲッチさん!!毎度毎度影から突然出て来ないでくさいよぉー!…いや、詳しい事は知らねえが…誰かが死んじまったらしいんすよー。 」

黒い大クモ「おお、カゲッチさんじゃねえですか!ちぃーすww(宴帰りの様で酔ってる) 」

カゲッチ「ちーす。(大クモに)マジ?じゃぁ多分ギーちゃんとチンポコじゃね?あいつらが一番早くくたばりそうだったもん。 」

闇の世界の住人「弟分とお弟子さんすか…可能性としちゃあそうかもしんねえな。グビグビ…おっと、もうなくなっちまった。ポイッ、パリィーン(空のワイングラスをその辺に投げ捨てる) 」

黒い大クモ「新米二人組が死んだとなりゃあ納得だな。うっひっww 」

カゲッチ「新米とか言ってやるなよ、あれでも一応プロハンターの端くれなんだぜ?まぁ、一応弱い部類ではあったけどさ。 」

闇の世界の住人「そうだぜ、奴等もよく頑張った。ただ相手が悪かっただけ――― 」

ダークネス「お話の最中申し訳ございません。(三人の中へ割り込むように声をかける) 」

カゲッチ「ロングさん達だって、きっと相手がしぶとすぎてタイムアップになっちゃっただけじゃないかねぇ……相手が神族だったり英雄だったっていうなら話は別だろうけど………ん?(ダークネスを見て 」

黒い大クモ「ん……!!?あ、あんたは…!!(ほころんだ表情が一気に硬くなる) 」

闇の世界の住人「なるほど…ロング様はこの世界に置いては英雄の一人。しかし地上ではかなりの厄介者とぶつかったそうっすな………だ、誰だぁ!?(汗) 」

ダークネス「フフフ…一つ伺いたいのですが、ロング様一家の住む屋敷はどちらにありますか?生憎私も住人の一人なんですが、長らく帰っていなくてうろ覚えでして。 」

闇の世界の住人「(おい、クモ野郎。こいつ誰なんだ…?)(小声で耳打ち) 」

カゲッチ「…あ!こいつ知ってるぞ、この前バリちゃんが言ってたダークネスってやつだろ!ロングさんの家ならあの山のてっぺんにあるけど何か用か!?(ロング一家の家の方角を指さして 」

黒い大クモ「馬鹿、お前知らねえのか!?(酔いのせいで小声に対し大声)例の世界大会に出てた同族の一人だよ!ダークネスっつーんだよ!  」

ダークネス「おや、私の名をご存じで?これは一驚。…なるほど、あの山頂でございますね。(雷雲の轟く山頂を見据える)ええ、まあ…。 ……では、行きましょうか。(背後にいる謎の人物に声をかけ、山頂を目指しその場を後にする) 」

カゲッチ「ご存知も何も、お前バリちゃんからの情報じゃ、人間のガキに負けたとか…あ、行っちゃった。(ダークネスを見て 」

闇の世界の住人「なにっ!!?(二人の言葉を聞いて)まさか…こんな陰気染みた路地で大会の選手に逢えるたぁーな…。 」

赤コートの人物「ォォォォォォ…!! (ダークネスの後に続きゆったりとした足取りでついていく。三人を横切った際にとてつもなく禍々しい邪気を放ち、その場を後にする) 」

黒い大クモ「ゾクゥ!!! ……!!?(邪気によりすっかり酔いがさめ、おぞましい表情で去っていった二人組を見つめた) 」

カゲッチ「(赤コートの男を見て)………何あいつ、怖い。(建物の影の中に潜る」

闇の世界の住人「……バタァ(邪気の重圧に耐えきれず失神) 」



~山頂のとある屋敷~


コン、コン…(屋敷の玄関からノックの音が鳴る)


シング「(玄関のドアを開け)はいなんでしょーか?………!あんたは……。 」

ダークネス「こんばんは。(優しそうな笑みを浮かべシングに軽くお辞儀する)…父上のロング様はいらっしゃいますか? 」

シング「あぁ、いるけど………おーい!親父、客が来てるぞー!とっととセ××ス切り上げてはよ来いやー!!(大声でロングを呼ぶ 」

ダークネス「……。(苦笑) 」

ロング「バシュンッッッ(屋敷の奥からスナイパーライフルでシングを狙撃)うるせえ!ちょっとピロートークしとっただけだろーが!!カーチャンとベッドルーム入ってたら必ずヤらにゃならんのか俺は!!(歩いてくる)…ん、よぉダークネスちゃん、久しぶりー。 」

シング「バチィッッ(バリアを展開して弾を防ぐ)ちょ、殺す気かよてめーは!部屋からいっつもやらしい声しか聞こえねーんだから仕方ねーだろ!? 」

ダークネス「お久しぶりです、ロング様。(片手を胸元まで持ってきて深くお辞儀する)本日は、私めの主が貴方がたに用があるとのことで…突然ながら参上いたしました。では…。(背後にいる人物と入れ替わる様に退く) 」

ロング「るせぇ!バーカ、 !!(シングに)……ほう、主ねぇ……。 」

赤コートの人物「(ダークネスと入れ違う)…お初目にかかります、ロングさん。 」

ロング「…ほぅ、見かけねぇ面だな……しかし、良い感じの『闇』をお持ちじゃねーの……で、あんた誰?(赤コートの人物に 」

赤コートの人物「ホホ…今"は"まだ、名乗ることはできません。それより、ロングさん…本日我々がここへ来た目的は、貴方がたにある提案を持ちかけに来た事です。 」

ロング「ほう、提案ねぇ…その提案とやら、ちゃんと役に立つんだろうな?もしくだらん提案だったら即刻ハチの巣にして、ペットの餌にするぜー? 」

シング「(まだ何も言ってねぇのに食ってかかりやがって……やっぱこいつヤッてる最中だったから機嫌悪いんじゃね―の…?)(ロングを見て 」

赤コートの人物「フフッ…ご安心を。ですが、半信半疑の様ですね…では、貴方に私の実力を知っていただきましょう。その上で提案を出したいと思います。……。(怪しげな呪文らしきものを小声で唱え始める)―――― パキィーン…ッ!!!(両手を合わせる) 」


――――メキメキメキメキィ…ッ!!ボゴォンッ、ボゴォンッ!!!!!!!(二人の間の地面から漆黒色に光る棺桶が二つ出現し、それらが開いていく。その棺桶の中には、既に死亡が確認されたはずのギースとチングの二人の遺体があった)


ロング「(2人の遺体を見て)……ありゃまぁ、この前侍気取りのクソ猫に殺された役立たずのギー坊とチ×コじゃん、何?こいつら引き取って欲しいの?悪いがお断りだよ。 」

シング「……!ギース……チン坊………。(2人の遺体を見て 」

ダークネス「ククク…これを。(赤コートの人物に、歪な模様の描かれた大きな木の実を二つ差し出す) 」

赤コートの人物「(木の実を念力で浮かせ、二人の遺体に埋め込ませる)…さあ、蘇りなさい。(二人の遺体に向かって小さく呟く) 」

ギース「………(ゆっくりと目を覚ます)…ここは……地獄じゃないのか……? 」

チング「………。(目を覚ます)……おぅ……おはよう、クソ親父…と、クソアニキ……。 」

シング「えっ……えぇっ!?(2人が蘇ったのを見て) 」

赤コートの人物「……ニヤ (不敵な笑みを浮かべる) 」

ロング「(蘇った2人を見て)…ヒューゥ、すごいねぇー……お前何、クロちゃんと同じネクロマンサー?(赤コートの人物に 」

赤コートの人物「いえいえ、私はただの魔術師でございます。それはさて置き……現・闇世界の英雄…ロングさん、私と手を組みませんか。 」

ロング「手を組むだと?…随分率直に言ってくれるじゃねぇの、この俺様に手を組めとは…。(赤コートの人物に 」

赤コートの人物「貴方がたは一家全員で『政府』や『英雄』を対象とした討伐計画を企てているようですね。大変素晴らしい野望をお持ちの様で。その際に役立つであろう戦力を提供したいと思うのですが…いかがでしょう。少数勢力よりも、圧倒的な軍事力を誇る方が得策だと思いませんか?…そう、私の手にかかれば…死人をいくらでも蘇生させる事が出来る。仮に貴方が死亡したとしても…私の手により何度でも蘇られる。永遠の命、そして混沌世界を恐怖に陥れる為にも…今一度考え直しはくれないでしょうか。 」

ロング「…ほうほう…良いねぇそりゃぁ。(凶悪な笑みを浮かべ)……気に入ったよお前…良いぜ、喜んで手を組んでやろうじゃないの………俺達一族の野望実現の為、お前の力………ありがたーーーーく、使わせていただくぜぇ。 」

シング「(2人の会話を聞いて)……マジかよ……これ今度こそいけるんじゃね?うん…絶対いけるよ…! 」

赤コートの人物「流石は闇の英雄ロング、器が違う。では契約成立という事で。また後日、駒を使って貴方がたに作戦をお伝えいたします。では、これにて…。(ダークネスと共に異空間へと消え失せる) 」

ロング「はーい、バイナラー。(手を振り)……やっべー、こりゃ良いモン手に入れちまったよ…見てろよ混沌世界のザコ共、もうすぐ言お前たちの世界は俺様のモンになるぜ…ヒヒヒヒヒヒヒ…。(物凄く上機嫌な様子で自分の部屋に入っていく 」

ギース「……な、何かよくわからねえけど、またシング兄ちゃんと暴れられるって事だよな?な?(シングに 」

シング「まぁ…そうだな、うん…とりあえず、お前姉ちゃんのとこ行って来い、きっと凄まじくビビるぜ。(ギースに)チン坊、お帰り…てめえも母ちゃんに会いに行って来い、泣いて喜ぶと思うから。(チングに 」

ギース「そ、そうだな、姉ちゃんにはちょいと悪い事しちまったし…よし、行ってくるわ、そんで多分無理だろうけど、一応姉ちゃんを説得してみる!(去っていく 」

チング「え?…あぁ、そうか、オデあの時…こりゃ母ちゃんにつらい思いせちまったな、会いに行ってやらにゃ。(ベッドルームの方に入っていく 」

シング「……今回は味方してくれるみたいだな、勝利の女神が。(屋敷のドアを閉める 」



新世界・闇の世界(ダークワールド)・とある山頂のとある屋敷~


シング「(屋敷の前で誰かを待っている様子)…そろそろか。」

リディア「(少し疲れた様子で歩いてくる)はぁ…はぁ…ごめん、待たせちゃって…。」

シング「おせーぞ、ったく…山登りなんぞ慣れっこじゃねーのかよ。」

リディア「ふぅ…最近、ちょっと疲れがたまってるみたいで…ここの所忙しいから……で、話って…?」

シング「あぁ、その…ギースから多分聞いてるとは思うけど…ケイオスでの大暴れ計画に、お前も是非参加して欲しいって親父が言っててさ…俺としても、お前がいればかなり心強いと思ってんだけど………どう?」

リディア「…!(表情が曇り)……この前ギースにも言ったけど、お断りするわ…シング君、まだそんな事を…心を入れ替えてくれたんじゃないの?」

シング「…心を入れ替えるなんぞ、やっぱ俺には無理さ……今回は親父や母ちゃんもいるし、強力な助っ人もついてるんだ、今度こそ世界に君臨できるチャンスなんだよ…みすみす逃してたまるもんか……地獄の番人共ぶっ殺して、冥界を見張ってるチビ助も眠らせて出てきたんだ、今更後戻りなんぞ出来ねえんだよ。」

リディア「…どうして…信じてたのに…あなたなら、いつか自分の間違いに気づいてくれるって…やっと気づいてくれたと思ったのに…やること成すことめちゃくちゃだけど、本当は優しくて………誰よりも仲間思いで………そんなシング君が………私………。(大粒の涙をこぼしながら」

シング「優しい…? 仲間思い…?…馬鹿じゃねぇのかお前。(リディアを睨み付け)…俺はなぁ、仲間思いでもねぇし、優しくもねぇんだよ!!!勝手な妄想しやがって…俺にとっちゃ、仲間なんぞただの道具なんだよ!!前のダチだって、全員まとめて兵器に変えてやったしな……俺は世界に君臨するためだったら、何人だって利用してやる!お前もな!!!!(リディアに銃を突き付け、引き金を引く)」


ダァァァァァァン…(一発の銃声が、辺りに響き渡った)



ロング「(屋敷のリビングで新聞を読んでいる)…いつの間にか邪魔な勢力が結構増えたもんだなぁ、おい…でも俺様は引き下がりません、引き下がる理由もありませんしー…(新聞を閉じ)誰が来ようと関係ねぇ、どの道俺様の敵ではないんだからよぉ…。(コーヒーをすすり」


コンコン (リビングのドアを叩く音がする


シング「失礼しまーす、親父殿。(リビングのドアを開け)」

ロング「失礼するなら入んなクソガキ。(そばに置いてあったいかがわしい本を開き」

シング「はいそれはどーもすいませんでした。(青筋を立て)…前に親父が戦力に欲しいって言ってた、あいつの事なんだけど…。」

ロング「あいつ……あぁ、あの落ちこぼれの弱虫メス豚の事か、あれがどうかしたんかい。」

シング「…この度、その弱虫メス豚ちゃんが俺達の力になる事を承諾してくれましたのさ。」

ロング「…ふーん、マジで?出任せじゃねえだろうな、あのガキ落ちこぼれの分際で結構強情だと聞いたが…俺様ならともかく、てめぇごときが説得できたのかねぇ。」

シング「(いちいち腹立つぜ、このクソジジイめ……#)俺を舐めてもらっちゃ困りますぜ…おーい、入んなー。」

リディア「……ガチャッ キィィ……(シングの合図と共にゆっくりとドアを開け、リビングに入る)」

ロング「…パタッ(いかがわしい本を閉じ、リディアを見る)」

シング「ほら、俺達のボスだぜ、挨拶しな。(リディアに」

リディア「…こんにちは…。(ロングに深々とお辞儀をする、目からは光が消えており、まるで死人の様である」

ロング「…おいガキ、俺達の目的は何か、分かるか?(リディアに」

リディア「…私達の目的は、混沌世界を我らの物にする事…そのために、まずは障害となるものを1人残らず排除する事……。」

ロング「…その計画に賛同する意思が、てめぇにあるか?」

リディア「…はい、全ては闇族繁栄の為に…私は命をも捨てる覚悟です……。」

ロング「…ククク…良いねぇ、そう来なくっちゃなぁ…よくやったぜクソガキ、今回は褒めてやってもいいかもな。(シングに」

シング「へへへ、親愛なる親父殿の為ですもの、当たり前じゃないですかー。(満面の笑みで」

ロング「これで大体の手駒は揃った……後は計画を実行に移すのみ。」



新世界・闇の世界(ダークワールド)・とある山頂のとある屋敷~


リング「(リビングで自分の焼いたクッキーを食べ)…ふぅ、せっかく作ったんだから食べて行ってくれればいいのに…皆忙しいのね。」


コンコン (玄関のドアを叩く音がする)


リング「あら、誰かしら…はーい、今出まーす。(玄関に向かい、ドアを開ける」

黒服の女性「(大きな箱を持って玄関の前に立っている)リングちゃーん、お久しぶりー。」

リング「(黒服の女性を見て)あら、あなたは……   どちら様でしたっけ?」

黒服の女性→シェリル「ちょっとちょっとー…親友の顔忘れるとかマジで?私よ、シェリル!シェリル=エンフィールド!」

リング「シェリル…あぁっ、シェリルさん!?(思い出した様子で)あぁ…ごめんなさい、しばらく会ってなかったから……本当にお久しぶりね。」

シェリル「もう…あんた頭良いはずでしょうに……まあいいわ、今日はあんたの旦那に届け物があってね…今旦那いる?」

リング「あぁ…主人でしたら息子と一緒に先ほど出かけて行きましたけど…それは一体?」

シェリル「マジで?せっかく頼まれたブツ届けに来たってのに、どこほっつき歩いてんのよ…あぁこれね、うちの旦那があんたの旦那の為に作った特注品のライフルよ、ちなみに2本入りね。(箱をリングに渡し」

リング「(箱を渡され)まぁ、主人の為にわざわざ…どうもすいません、そしてありがとうございます。(お辞儀をし」

シェリル「いーのよ、こちとら仕事でやってんだし、あんたの旦那にもご贔屓にしてもらってるしさ…うち今いろいろあって金銭面で結構ヤバい状況だから、少しでも多く仕事があると助かるわけよ。」

リング「それは大変ね…私達も出来ることがあったら力になるから、何かあったらいつでも言ってちょうだい、親友の為なら私も頑張っちゃうから。」

シェリル「ありがと、やっぱあんた良い奴だわ…そういや、例の大暴れ計画にうちのギースリディアも参加してんだってね、少々頼りないかも知んないけど、よろしく頼むよ、そんじゃ私はこれで……バイバイ。(歩き去る」

リング「頼りないなんて、そんなこと…あの子たちなかなか強いから、とても心強いと思うわ…今日はありがとうね、さようなら。(手を振り、ドアを閉める」


ギィィ… バタンッ(屋敷のドアが閉まる)


シェリル「(帰り道、誰かと携帯で話している)…うん、ちゃんと届けといたよ、生憎あの野郎息子ら連れてどっか行ってるみたいだから、リングちゃんに渡しといた。」

???「…そうか、ご苦労だったな……。(携帯でシェリルに」

シェリル「私、あいつマジ嫌いなんだけど…何でダーリンはあいつのわがまま許すわけ?あいつに家燃やされたこと、忘れた訳じゃないでしょ?」

???「…あぁ、そうだな……あの野郎、暇つぶしの為に人の家燃やしやがって…まぁしかし、今あいつ以外に救世主になりえる人材がいないのも事実…悔しいが、闇族繁栄のためにも、奴には頑張ってもらわなきゃな………そろそろ腹が減った、何か美味いもの買って来てくれ。」

シェリル「はーい、了解。(携帯を切り)…ダーリンだって本気になれば…。(独り言をつぶやきなら歩いて行く」



新世界・闇の世界(ダークワールド)~


全身包帯の男「………。(崖の上から海を見下ろしている)」


ピチャ…  ピチャ…  ピチャ… (湿った足音が近づいてくる


全身包帯の男「……?(後ろを振り向く」

白服の青年「……(全身ずぶ濡れ状態で、金髪に紫のグラデーションが入った髪を靡かせながら、男を見ている)」

全身包帯の男「……誰だてめえは、名を名乗れ。」

白服の青年→キロネックス「………キロネックス。人、皆、そう呼ぶ…。」

全身包帯の男「キロネックス…つーと、世界で最も凶悪なクラゲの名前だな…たいそうなこった。」

キロネックス「………名乗った、名乗れ。(男を指さし」

全身包帯の男「は?……あぁ、自分も名乗ったからてめえも名乗れと、そう言いたいのか?」

キロネックス「…そう言いたい。(即答」

全身包帯の男→ジェイク「…ジェイク・エンフィールド…近くの町で武器商人をやってるもんだ。」

キロネックス「……ジェイク・エンフィールド…。」

ジェイク「覚えにくけりゃジェイクで良い…ところで、てめえはどこの人間だ?闇族じゃなさそうだが。」

キロネックス「……人間…闇族…何?」

ジェイク「…闇族はともかく人間も知らねえのか、てめえ…てか、人間じゃねえのか?」

キロネックス「…人間……違う…キロネックス、クラゲ、そう呼ばれてる…。」

ジェイク「はぁ?てめえのどこがクラゲだってんだよ、どう見ても人間じゃねえか…それとも何か、クラゲから進化したとでも言いたいのか?」

キロネックス「進化……何?」

ジェイク「…馬鹿にしてんのか?(キロネックスを睨み」

キロネックス「………してない。(無表情でじっとジェイクを見つめたまま」

ジェイク「してるようにしか思えないんだがな……さっきから思ってたが、てめえ何で濡れてやがる?(いや、別に構いませんよ。)」

キロネックス「……………  スッ(自分の全身を見て少し考え込んだ後、海を指さす)」

ジェイク「……は?(海を見て)……まさか、海から来たとでも言いたいわけ?」

キロネックス「……海から来たとでも言いたい。」

ジェイク「……てめぇ……  ん?(携帯が鳴ったので出る)…もしもし……分かった、すぐ行く。(携帯を切り)悪いが用事が出来たから失礼させてもらうぜ、てめえみたいなアホに構ってられねぇ…(車いすに乗って去る」

キロネックス「……アホ……違う、キロネックス……(そう呟くと、海に向かって歩いて行く)」


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最終更新:2019年06月26日 14:35