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― ソロモン公国・コロシアム会場付近 ―
ネモ「…ふわぁ~…っ…(大きな欠伸をしながら目的の地へと歩いている)ねっむい…結局あの後興奮しすぎて全然寝付けなかった…遠足が楽しみ過ぎて前日寝られないっていう、あれじゃんこれ…(スマホの時間に目を通す)……(12:17…なんとか時間までには間に合いそうだけど…こんな眠気全開な状態ではたしていつものパフォーマンスが出せるもんか…) 」
ガヤガヤ…(国内にある唯一の闘技場。コロッセオをモチーフにしたような古風な円形の建造物、その出入り口と思われる前に人だまりができていた。出場選手から観戦者、運営役員が入り混じっているのがわかる。しかし、そこから聞こえる声は意気揚々とした喝采というより、何かを訴えかけるような罵声にも近い叫びだった…)
剣士「おい、どういうことだよ…!?何で入らせてくんねーんだよ!!(役員を前に突っかかっている) 」
電話猫「どうして中に入れさせてくれないのですか?どうして… 」
竜騎士ひこにゃん「いつものメンテだ……狼狽えるな新米ヒカセン共……(14年前の地獄を味わった他とは違う面構えで会場の人混みを前に立ち尽くしている) 」
ネモ「ホッ、間に合った…!(人だかりを見るや否や小走りでそこへ向かう)…うひゃあ…受付に時間がかかりそう……??(あれ、これ何処から並べばいいんだろう……ていうか、何、この騒ぎ…?)(小柄故か、最後尾辺りでぴょんぴょん飛び跳ねながら前の様子を窺おうと試みる) 」
はらぺこあおむし「(人混みの中に隠れミッキーならぬ隠れあおむしとして紛れてハロウィンのアルバイトをしている) 」
ちょび髭のおっさん「畜生めー!!!(取り巻きと共に騒いでいる) 」
ハンネス「 >>取り巻きの中に全部で16人ハンネスさんが隠れてるよ!さがしてみよう!<< 」
ルルネット「きーっ!なによ、もうっ!せっかく早起きしてまでスタンバってたのに「中止」ってどーゆーわけー!?事前告知もなくさー?ちょ~~~~ありえなくなーいっ!?(ぷんぷんと頬を膨らませながら役員と思われる人物の胸元を人差し指でぐさぐさ突き刺す) 」
小紫の女性剣士「えぇ…そんな……遠渡遥々、この日のためにやってきたのに…突然伐刀劇祭を中止するって…(人混みの中で不安な声を密かに漏らす) 」
ネモ「……んー……?どうしたもんかな、これ…全然進む気配がしないんだけど…(その場で呆然と立ち尽くしている) 」
メトロ「あ、ネモちゃん…!(人混みから外れてネモのもとへと駆け寄っていく)よかった、また会えて…!(ふぅと大きな息を吐く) 」
錬一「(説明しよう!昨日の深夜のこと、何故か僕のツミッターのアカウントが兄さんのアカウントからブロックされていたのを確認しパニックになってしまった!夜も眠れず、かといって直接聞けるような時間でもなくアレヤコレヤと検索していると、僕のアカウントのプロフに『猫botです』という文言があり、『bot』を自動的にブロックするシステムに引っかかってしまったらしい! それがわかって床についたのは深夜の5時。目覚めたのは案の定遅刻は必定という時刻だった!)————いやーーでも間に合ってる、ラッキー!(てへぺろウィンク)えっ、中止……?ニャーン…… 」
ネモ「
メトロちゃん~!(おいすーと手を上げて挨拶)人いっぱいだね~。ねえ、これちゃんと時間までに中に入れそうかな?(悠長に人混みを指さしながらけらけら笑っている) 」
キャロルチャンズ「デッデデ デッデ デッデデデデデッデデ デッデデデデ デッデデデデ(混乱に乗じて適当な取り巻きの一人を棺桶に押し込み棺桶ダンスをしている) 」
美優「なんでぇ、せっかく暴れられると思ったのに中止ー?(両腕を頭の後ろで組みながら) 」
メトロ「 ネコチャン!! あ…!錬一さんじゃないですか!よかったぁ…お二人に再会できて…!(ネモと遅れてきた彼を前に胸を撫で下ろす)まさか一夜限りの出会いになるかと心配して…( ゚д゚)ハッ! ちがうちがうっ、そうじゃなかった!大変なんです…!実は、突然…事前告知もなく伐刀劇祭が中止になったんです…! 」
泉北「ちゅっ……中止かぁ……どうしようかな、観光して帰ろうかなあ……(コーヒーの入ったカップを片手に) 」
夢華「なんかあったのかな(美優の横で) 」
ネモ「…ちゅーし……??? ……えっ、なんで?(いきなりのことすぎて驚く間もなく真顔で問いかける) 」
鯨波兵庫「バットウサイィィィィイイイイイイイイイ!! 」
侑紗「……しょうがない、観光しよっか(凪沙の腕に組みつく) 」
笠間「いやいやいやいや……粘らなあかんやんそこは…(怪訝な顔で泉北に)制式に魔道騎士だったでしょ確か、何か事情なり聞いてみてからでも… 」
凪沙「ですねー、昨日は練習で行く時間もなかったですし…まぁ、このまま中止になるかはまだわからないですけどね(イチャイチャ) 」
メトロ「 えと…じ、実は数時間前…早朝ですね。隣国の「アクレーム」にある「レスティア」という街で"爆発事故"が発生したらしいのです。ただの爆発事故なら国で対処できたらしいのですが…その、爆発と共に、街や人が"白く染まる謎の現象"が起きたみたいなんです…!今朝のニュースではただの爆発事故として速報が流れていたのですが、先程衛兵の方からそのようなお話を聞いて… 」
比丘尼「なんと……見れぬとな?(たこ焼きmgmg) 」
ネモ「爆発事故…?そんな……(ニュース…普段から見ないから全く知らなかった…←)(大汗) 」
弥彦「残った左腕でうんぬんかんぬん!!!!!(鯨波の前で自らの左腕を砕く!!!!) 」
文花「…………観光する暇はないみたいだねー(
メトロの話を聞いて)下手したら外出禁止もあり得るかもしれないよ… 」
メトロ「人や物が白く染まる…「白化現象」。それによって被害を受けた人たちから、症状の悪化を訴える人が後を絶たなくなったみたいです。これは事例がまったくない、大変危険なこと…なので、周辺国全体で緊急事態宣言が発令され、この国でも独自の防衛体制を早急に実施することになったんですよ…!…その関係もあって、伐刀劇祭は選手の身の安全を確保するため数日間中止が決定して…… 」
泉北「レスティア……レスティアかぁ………(片手で顔を覆い)大会じゃなくそっちで招集される奴だこれ… 」
錬一「あ、
メトロさんも足止め食らってたんですねー!いやーよかったよかった、この人混みじゃ連絡取り合っても会えないかもしれないですしねー(ホワホワした糸目ではにかむ) (ニュースとか聞く前にホテル飛び出したし知らなかった……!!)えと、お知り合い? 」
笠間「白化現象……わかんないっすけど化学物質とかじゃなく伐刀者案件な気がするなあ……私もちょっと事務所に連絡入れとかなきゃ……(ぽん、と泉北の背中を叩き、携帯を取り出し) 」
辻村「えーーーーーー!?わし大会なんかどうでもいいから会場内のたこ焼き屋台に寄って醤油ガバガバ飯ガバガバして帰る手はずだったんじゃがーーーー!?あっ、これ招集されるやつじゃ。もう帰ってもいいかのう(取り巻きの中に意図せず巻き込まれている) 」
碧「まぁ、仕方ないですよ(リンゴをかじっている)命の危険ですからね… 」
ネモ「ええぇ…っ……??…なに、それ… ………そうだね…それなら仕方ないこと…でも、どうしてそんなことが急に……?(話をしている最中に錬一ト目が合う) 」
Ko-ike大会役員「密です!!ソーシャルディスタンスをお願いします!!(ATフィールドを展開) 」
美優「んー、大変なことになったなぁ(糸目で)ぜってー人為的なもんだろ?ブレイザーの仕業だ(腕を組む) 」
メトロ「はい……あ、ご紹介しますね!こちら、ネモさん。昨日の前夜祭でお会いした方で、錬一さんと同じく伐刀者の方です。なんでも、魔導騎士のお父様から推薦をいただいてこの地へ来たそうで…すごいですよね!(錬一にネモを紹介)ほんと、急すぎて私にも何が何だか…と、とにかく!祭りの中止も一大事ですが、今回の爆発事件による二次災害の方がもっと大変です!下手すれば、この国にも大きな被害が出る可能性だって十分にあり得ますから… 」
???「――――――…ふっふっふ…どうやらこの街に魔の手が迫っているようだな…! 」
民衆「おい、あれはなんだ!? 鳥か!?飛行機か!? いや、あれは―――――ッ!!! 」
???→ブレイレッド「 炎の伐刀・ブレイレッド! 」
ブレイブルー「 水の伐刀・BLAZBLUE(ブレイブルー)! 」
ブレイグリーン「 風の伐刀・ブレイグリーン! 」
ブレイきいろ「 地の伐刀・ブレイきいろ! 」
ブレイブレラ「 幼の伐刀・ブレイブレラ! 」
ブレイピンク「 愛の伐刀・ブレイピンク! 」
ブレイレッド「 五人揃って! " 伐刀戦隊 "!!! 」
ブレイジャー『 ドォ ――――― 『 ブ レ イ ジ ャ ー 』 ―――――― ン!!!!!(五色のカラフル爆発) 』
ブレイブレラ「レッド!俺たちの中に変なのが混じってるぞ! 」
ブレイレッド「おめーだよ。(ブレイブレラを蹴り飛ばし即刻解雇) 」
錬一「お父さんから推薦状を!僕とそう年も変わらなそうなのに……っ(ちょうどネモと目があうと既に尊敬の眼差しを向けていた。きらきらおーらが漂っている) うわ語呂がいいのになんだか残念そうな人達が来た……。どうしてそんな恥を晒すんだ 」
ネモ「あッ、あれはァーーーーッ!!! 日曜の朝9時から始まる特撮番組「ブレイジャー」なんじゃ~~~!!!?(※ファン)あは、そ、それほどでも…あは、あはあは(錬一の前でぽりぽり) 」
ネモ「…そうだよね……残念だけど、事態が落ち着くまで大人しくするしか… あ~…でも、数日間分の宿泊代とか食費とかどうしよ…そこまで持ち合わせていないんだけど… 」
泉北「……(薬物とかじゃないよなアレ)(ブレイジャーの足元に目を向けながら)参加者の宿泊費とかは最低限だろうけど連盟から補助金が出る……とは思うんですけどね、贅沢は出来ないでしょうけど 」
メトロ「おそらくそちらの方(泉北)の言う通り、魔導騎士連盟から補助金は出ると思います!大会運営側からも、遠方から来た伐刀者のために最低限の生活ができる
寄宿舎のような宿泊施設も無償提供していただけるみたいですよ!先程役員の方が話してたのを聞いちゃいました。 」
ルルネット「えっ!?特別給付金がもらえるの~!?わふ~~~♡ 」
メトロ「えっと、あの…伐刀者の方だけ対象でして… 」
ルルネット猫「どうして…(号泣) 」
錬一「えっ……あれそんなに有名な方々だったんです…?あれっ……あちらの方々が……ッ?(わなわなと手を震わせブレイジャーとネモを交互に見やりながら目を丸くする) ああ、それに関してはに……二階の人も言ってました、ホテルの。(あっぶなァ~~)というより僕は昨日その制度の助けなかったら野宿たんだんですけどね。とほほ…… 」
ムスカ「はっはっは……!私の宿を奪おうというのかね!(涙目) 」
ネモ「そっかぁ…それなら少し安心、かな。…でもしばらくまともに外に出られそうにないってのがなぁ…なんとか早く収拾してほしいところだけども… 」
クロイツ「—————そして素顔を封印されし6人目のニューフェイス。 王 の 伐 刀 ・ ブ レ イ キ ン グ ! ! >>┣¨ン!!<< (ちゃっかりブレイジャーの最後尾に紙袋のマスクを被った謎の男(大嘘)が即興で考えたそれっぽいクソダサポーズを決め、衆目を集めようと声高らかに名乗り上げた) 」
メトロ「あっ!(いけない!とはっと我に返る)ネモちゃん、こちらは錬一さんです!昨日お会いしたばかりの方です!おに……ぎりが大好物なんですって!(思わず「お兄様」と言いかけた)私は知りません、なにも見てません(※ブレイスルー) それにしても、白化現象なるもの…研究員を目指す者としては、少し興味が… 」
ブレイグリーン「見てレッド!見た目すげー地味なのに俺たちよりめっちゃ目立ってるパチモンがいるぞ!! 」
ブレイピンク「え、やだ…イケボ…♡(ブレイキングにうっとり) 」
ブレイきいろ「感激しました。 」
ブレイレッド「ブルーと(アイコン)被ってるからなんか強そうなあいつ起用しね? 」
現場猫と化したブレイブルー「冗談はヨシてくれ! 」
錬一「ブレイキング……だって……ッ!?そんなバカな、恥知らず過ぎる……!語呂がよければハロウィンの仮装でもいいと思っているのか恥を知れ恥を!!(歯ぎしりをしながらブレイキング(笑)を指差しその正体を知らずブーイングを飛ばす) いちばん好きな具はシャケです!ふぉーるゲいすの勝負服もサーモンピンクを選んでますっ!(
メトロの紹介に合わせどんと自らの胸を叩き迫真ドヤ顔) 」
辻村「いや……ニューフェイスだけダサくね……?濃いけれども、いろいろと……いやていうかあれ、あれじゃね……?(毛虫の上に落ちた苔むしている腐ったチーズパンを見るような目) 」
ネモ「おにぎり?あ、あぁ…美味しいよね♪ よろしくね!(錬一に)ああいう「ヒーロー」に憧れるんよな~私… 」
泉北「あっやっぱり出るんだ給付金、折角だしそこそこのホテルに泊まる気だったのに…どうせそこまで勝ち上がるのも難しいだろうし…ブッ(
クロイツの声を聴くなり噴き出し)……まあ居ない訳無いか……にしても凄いなあ声だけで分かる…… 」
男性「…コ、ツ……コツ……コ…ツ……(重苦しそに息をしながら、コロシアム前の人だかりに向かって覚束ない足取りで歩いていた) 」
クロイツ「ス………(客受けがよくないと察し、穏やかな笑みを浮かべ紙袋マスクを取りブレイブルーに紙袋を託す)今日から君が、ブレイブルークロスタッグバトルくんだ……任せたぞ……!(サムズアップ) お集まりの皆さん、本日はご来場くださり誠にありがとうございますッ!!今日は残念だったが、今日より明日、明日より明後日!!日程遅れてしまった分、より素晴らしい閃劇をご覧入れることを約束しましょう!ですのでッ と う (会場屋根からスーパーヒーロー着地。ゆっくりと腰を上げ) 」
クロイツ「—————キングチェイスタイムだ!!今から3時間かけて俺は走る、この街を超走る!!制限時間以内に俺に追いついた先着一名にこのマントを差し上げよう!遠慮はいらない、さあ皆!俺についてこい!!(例のキングポーズを決めた後、重量感あるマントを翻し、取り巻きを扇動するようにして会場から全力疾走で走り去る) 」
ネモ「(。´・ω・)ん?なんだ気のせいか… (。´・ω・)んん?? (何処かで聞き覚えのある声に振り替えり、再度振り返る)……………――――――― あ~~~~~~~~ッ!!!!!!!(ブレイジャーよりも目を見張るものを前に、ようやく眠気のすべてが消し飛ぶほどに仰天した)あ、ああぁ…っ……あわわっ……あ、あの人って……!!(
クロイツを見て口元を手で覆う) 」
ブレイブルー→ブレイブルークロスタッグバトルくん「キングタイムマーーーーーーン!!!(目が王冠になる) 」
おおっ!あれは『キング』なのでは…!? すごいわっ、
クロイツ・オルランドよ! 本物なのか!? すっげぇーッ!!(彼の存在に気づいた人々が次々とコロシアム前の人混みから抜け出し、彼を追いかけるように立ち去っていく)
メトロ「……?今の人って……もしかして…?(密かに錬一に目を向けながら) 」
男性「はぁ………はぁ……だ、れ……か…っ……(掠れた声を上げながら、尚も歩き続けている) 」
笠間「まあ帰れないなら帰れないでこの騒ぎを楽しむのも……ああいややっぱり普通にアレな気がしてきたっすねえ(ちゃっかりと
クロイツを携帯のカメラで撮影し)ブレイブルークロスタッグバトル!簡単操作で2on2が楽しめる例の格ゲー! 」
衛兵「―――――!!そこのお前ッ!!止まれッ!!(突然、衛兵の数人が槍を手に男性の前に立ちはだかる) 」
錬一「(兄さん……随分前にやりたいことができる算段ができたって言ってたけど)ああいうのやりたかったのかな……(
メトロの一瞥に気付く余地もないほどに精神は磨耗していた。こころなしかやつれて見える彼の双眸は走り去る紙袋仮面だった
クロイツの姿が見えなくなるまでしんでいた) 」
ネモ「もしかしなくてもわかる…!今のは間違いなく…!(ようやく念願の人に出会えた喜びにいたたまれない気持ちが爆発し、人々に釣られ
クロイツを追いかけようと駆け出した、次の瞬間) ヴゥ―――ヴ―――ン…ッ… ! ! ( ッ ! ! ? )(…"また"…ッ……!?)(突如頭蓋に走る激痛。まるでこの痛みに何度も耐えてきたかのように歯を食いしばり歩みを止める) 」
男性「…ま、待ってくれ…っ……!たすけ、てくれ…っ……お、れは……(衛兵たちに武器を突きつけられても尚歩みを止めず、助けを求め続ける) 」
比丘尼「―――――ピクッ。……この空気、何事だ? ちっ、少々浮かれすぎたか 」
メトロ「……(錬一さん)(昨日見た優しい表情の彼からは決して拝むことのなかったその複雑な表情に、それ以上の言の葉を紡ぐことを控えた)……?なんの騒ぎでしょうか――――!?ね、ネモちゃん…っ……?だ、大丈夫…?(ネモのもとへ近寄り彼女の肩に手を添える) 」
衛兵『止まれと言っているんだ! それ以上近づくと強制的にお前を押さえつけるぞ! おい、本部と病院へ急いで連絡を!この男、間違いなく… 』
男性「俺、は…く、ぐるじぃ……ッ…―――――― た す け て く れ゛ え゛ え゛ え゛ ぇ゛ ッ゛ ! ! ! (その男、肌身の一部が"白く染まって"いた―――) 」
衛兵『 取り押さえろぉッ!!! (数人の衛兵が男性を四方から囲み、リーチのある槍で男性を地面へ叩きつけ、そのまま全員で抑えつける) 住人たちの避難を呼びかけろッ!!「感染者」がソロモンへ踏み込んだッ!!! 』
泉北「(何かを察したか、男性の下に歩み寄り)はーい、各所に連絡お願いしまーす……お兄さんちょっと、落ち着いて下さいねー 」
錬一「————っ(刹那、男の悲痛な叫びが耳に届き、我に帰って移ろいでいた瞳の色が変わった)今のは……
メトロさん、さっきの声聞こえ……っ ネモさん!?(慌てて片膝をついてしゃがみ様子を伺うようにして顔を覗き込む)大丈夫ですか、どこか具合でも……(————さっきの声、この空気……ただ事じゃない……っ。どうする、とにかく今は二人だけでも安全な場所に……) 」
男性「ぐあ゛ぁ゛ッ…!!(多くの衛兵に身柄を拘束され、うつ伏せに地面に抑えつけられた)頼む…ッ……!助けてくれェッ!! 俺は…俺は悪くない……ッ…!街の病院は患者でいっぱいでッ、まともに治療も受けられないんだぁ…ッ…!!たすげでぐれ……お願いだァ……ッ……(悲痛な叫びと共に零れる涙。だが無慈悲にも、その肌身を覆う「白」はじわじわと侵食していたのだった…) 」
××××「————コツッ……(石畳の床を突くヒールの音を響かせ、黒づくめ、しかし高級バッグやアクセサリーでアクセントを効かせた、このような状況でなければ人目を引く長身の女性が会場奥から歩を進める。プラチナブロンドのウェーブが掛かった長髪をなびかせたその女、優麗な仕草で衛兵が取り押さえた男へ手をかざした)————『コールドゲーム・ロック』 」
ネモ「はぁ…ッ……はぁ…ッ……!!(耳を劈くようなノイズ音と共に、頭痛は悪化)……こんな、時に…ッ……(男性の助けを求める「声」が、そのノイズに紛れて聞こえてくる。まるで、男性の声に強く反応しているかのように、男性が声を叫べば叫ぶほど、ネモ自身の頭痛もまた比例していく――) 」
比丘尼「(人混みの中から男性の容態を覗き見、一瞬顔を強張らせて、場を鋭く睨みつける)……あれが白化現象か。そしてその感染者…奴はここまで自力で、誰にも止められずに歩いてきたのか?(いや、ここ近辺で急に発症したというのなら…だとしたら感染元は……) 」
笠間「あーこれこの匂いこれか、例の症状って奴…!寧ろ隔離まで考えて医者の応援まで必要な奴じゃ……まあいいや泉北ぅーがんばってー(後ろから様子を見ながら) 」
××××「 ┣¨ ゴ ンッ (一般的な成人男性の背丈を遥かに上回る高さを誇る『トランプ』が、地中から衛兵を振り払いつつ男を囲むようにして現れ円陣を組む)————患者の拘束に人命を使うことはありません、相応のリスク・リターンを見越した上で命は投資するように(冷淡に衛兵へ言い放つと、スマホを取り出し)マグノリアです。会場前に感染者一名。ええそうです、衛兵が接触しました。ええ、関係省庁に連絡し病棟を至急手配。それと、あの馬鹿者を早く呼び戻してください。よろしくお願いします 」
衛兵『 はっ! 』
メトロ「……!?「感染者」って、ひょっとして……!!(遠くで取り押さえられている男性が視界に入る。そしてその男性の頬が白く染まっているのを見逃さなかった)……あれが、「白化現象」の被害者…この国になだれ込んできたということは…向こうでは、もう……っ……!ネモちゃん、しっかりしてください…!頭が、頭が痛いんですか…?……!そうだ、確かこの時のための…(ぶかぶかのコートをおもむろに開いてベルトに装着されたいくつもの小瓶を目に「ええっと…」と指を這わす)……こ、これ!ちょっと苦いですけど、私が作った鎮痛剤です…!飲んでください!(ネモの口元に小瓶を近づけさせる) 」
ネモ「はっ、はぁっ……(
メトロから渡された小瓶を口に付け、鎮痛剤を喉へ流し込んでいく)……ぷはっ……!はぁ…はぁ…はぁ……っ…!…ごめ、
メトロちゃん……ありが、とう…っ……(こめかみの右側に手を当てながら小瓶をそっと返却する)……時々…"こう"なるんだ…へ、へへ…(心配かけまいと無理やり笑顔を取り繕うが、尋常ではない汗がしたたり落ちている)…はぁ……はぁ……(謎の女性に捕縛されゆく男性を垣間見て、ようやく事の重大を理解する) 」
泉北「(衛兵を数人引っ張りながら、トランプに囲まれる男から離れ)トランプの固有霊装(デバイス)……いいの持ってるなあ… 」
メトロ「頭痛、ですか…?それにしても、すごい苦しそうでした…(返された小瓶を両手に心配そうに彼女を見つめる)び、びっくりしちゃいました…感染者の方が現れた直後にネモちゃんの容体がひどくなったものですから、ひょっとして…と……あ、ご、ごごめんなさい!不謹慎なことを…(念の為にネモの肌を密かに隈なく見渡しているが、特に目立った症状もなく少し安心する)…錬一さん、とにかく…ここを離れましょう。なにか、すごく嫌な予感がして… 」
ルルネット「ぎゃーーーーー!!!ちょ、ちょ…ッ…!感染なんてまっぴらごめんよ!!(慌ててその場から逃げ出した) 」
錬一「無理しちゃダメだ。状況が状況だけど、幸いここには大会に参加予定だった魔導騎士が大勢集まっている。今は安全な場所に行かないと(泉北と捕縛される男性を交互に見やり、
メトロにアイコンタクトを送る)有事の際は彼女の誘導をお願いできますか。ここから離れるにしても彼女だけじゃ心配だ(あたかも、そこに自分は含まないような物言いでじっと
メトロの目を見つめ) 」
メトロ「わ、わかりました…っ…!念のために、ネモちゃんは私の研究施設へ連れていきます。ここから近いですし… ……?錬一さんは…? 」
××××「—————全く。『ちゃんと駅まで野次馬を誘導』しているといいのですが……(
クロイツが走り去った方向を見やり軽く舌打ち)開催国変更も念頭に入れてスケジュールを組み直さないと……それと魔導騎士連盟への報告…… ああはい。病棟とベッドの確保が終わりましたか。わかりました、搬送します パチン(スマホを耳につけながら男には一瞥もやらず指を鳴らす。すると) グルンッッ (円陣をなしたトランプ群が渦を巻いて回天しバラけた。そこには感染した男の姿は影も形もなく)"到着しましたか"。ええ、厳重に施錠及び監禁を。念のため接触した衛兵もそちらへ送ります。検査の手配を早急に———— 」
笠間「(泉北の傍まで近寄り)連盟のお仕事でしょうしアレだったらお仕事手伝いますけど……っていうかあの人めっちゃタイプなんすけど…(泉北の傍で耳打ち) 」
錬一「………。(先に男性を拘束した女性を一瞥し、眉を潜めいつにあく穏やかではない表情をした)————。兄さんは……きっとパニックを避ける為に皆を誘導したんです。(再度、明確に意思を伝えるべく真っ直ぐな目を
メトロへ向け)劣等生でも、ヒーローの弟なんです。人としてできることが、僕にもある筈ですから『マリウス』さんに相談してみます 」
ネモ「は、は……いいよ…気にしてないから…………――――(
メトロと錬一が会話している中、自分に流れる時間が緩やかになっていくような感覚に陥る)――――――(…この感じ…前にも、どこかで……)(緩慢化する空間の中で記憶を巡らせようと試みる) 」
10年前。何処かの会場。逃げ惑う人々。爆音。空に響き渡る叫び。怨嗟の声。そして、初めて感じた、あの激しい頭痛―――― ネモの脳裏に、色褪せた光景(ヴィジョン)が走った。
メトロ「…錬一さん……わかりました…!錬一さんも、無理なさらないでくださいね… ネモちゃん、立てますか…?すぐに安全なところへ避難しましょう。(そう言うとネモの両肩に手を添え、彼女を連れて自分の研究施設へゆっくりと向かった) 」
ネモ「………っ…(色褪せる記憶が消え、元の時間へ戻されたように我に返る。そのまま
メトロに支えられながら、その場を後にした) 」
泉北「(笠間に軽く平手打ち)いや分かったからそういうんで来てるんじゃないでしょ今回……移送は……(男が姿を消しているのを確認し)…囲んでフィールドを展開できるタイプの固有霊装(デバイス)かな…?この国でも全員検査くらいしてもよさそうですねえ、特にあの場に居た野次馬……私も含め…… 魔道騎士の泉北です、防疫等の対応でお手伝いできる事があれば言って頂ければ(魔道騎士免許をトランプの女性に見せながら) 」
××××→マリウス「————失礼、掛け直します(泉北の気配を察すると一方的に通話を切り踵を返す)実行委員会のマリウス・マグダリアです。ご協力感謝致します。(手早く身分証明証を見せ自己紹介を終えると軽く会釈を交わし)現状、専門家の見解を伺った上で直ぐに動けるよう衛兵を配備するように治安当局へは依頼はしていますが……現在は住人のパニック、暴動といった二次・三次被害が危惧されています。ばk……今頃
クロイツが駅へ誘導しているかと思われますので、感染の可能性が疑われる住民達を一箇所へ押しとどめられるようにしていただければと 」
泉北「現に感染者が発生している以上、ね……現地警察と連携して、避難所を設けて貰いましょう。幸いこの辺りは魔道騎士の言う事は聞いて貰えるタイプの地域ですし…(笠間の首根っこを掴み、一礼)彼女は私の友人で、まあ……伐刀者では無いんですが、"仕事"でもよく一緒になるので。彼女にも手伝ってもらいます ほら胡桃ー、お仕事お仕事(そう言って振り返り、近くの警察署がある方向に歩き始める) 」
錬一「————あの、すみません!(泉北と入れ違いになる形でマリウスに駆け寄り声を張り上げる) 」
マリウス「そうですね。万が一情報を聞きつけ感染者が国外へ移動してしまえば事態は世界規模拡大しかねません。避難所の手配承りました。笠間さん共々、何卒よろしくお願いいたします(二人の背が見えなくなるまで、斜め九十度に頭を下げる。見送りを終えると、ポーチから一枚の封筒を取り出し)—————さて。私の仕事はいつも決まって厄介ごと……ね。 —————(うんざりと言いたげに肩を落としたところ、錬一の声が耳に入り背越しに横目をやった)————何か? 」
錬一「(周囲に誰もいないことを確認すると、マリウスの背へ再び呼びかけた)自分は風磨 錬一と申します!
クロイツから………兄から紹介はあったかと思います、何か… …なんでもいいんです!僕に協力できることはありませんか!いえ、させてください!おねがいしますッ!(風切り音を立てて、協力を志願……いや『懇願』した) 」
マリウス「———————(世迷いごとか、混乱に乗じたイタズラか。そんなタカをくくった冷たい一瞥をやり、さっさと『霊装』で駅の方へ追いやろうと手をかざすが)————— (その前のめりな姿に誰の面影を重ねたのか、何か確信めいたものを得てこの女は)—————。ああ、なるほど(『何も期待していない。むしろ明確な嫌悪を込めてさけずむように』目を細め、冷淡な声を紡いだ)ええ、あのおろかもn……
クロイツより話はかねがね。生憎ですが、今は現役の魔導騎士に加え治安当局が全力で自体の収束に向けて動いています。ボランティアであれば復興の際に正式な手順を経て申し出てください。それでは 」
錬一「————— お 願 い し ま す ッ !!!!(足早に立ち去ろうとするマリウスの腕に掴み掛かり、焦り、強迫観念に後押しさえされているような、引くに引けないという鬼気迫った心情を切に目で訴えた)伐刀者として期待されていないのはわかっているんですっ!誰にも言いません、身分も隠します、隠し通します!あなたにも、
クロイツにも迷惑はかけませんからッ……! 」
マリウス「—————。(対照的に冷ややか、それでいて気だるげに何処かへ目を逸らす。忌むものを目に入れるべきでないと言いたげに錬一には一瞥もやらずどうしたものかと考えあぐねていたが……) ! (ある考えが浮かんだのか、そっと錬一の肩に手を添えてそっと距離を離し)————そこまで言うのであればわかりました。本来、
クロイツより直に『個人的に依頼』されていた案件でしたが、これに対応している場合ではありません。しかし、『有事』を見越して依頼していたのも事実です。 この封筒を、宛名の人物まで届けていただけますか。(半ば押し付けるように、錬一へ封筒をあてがう) 」
錬一「————— 有事を見越して……?(充てがわれた封筒を不思議そうに眺める。宛名に見覚えはなく、なん度も見返していたがやはり該当する人物は思い当たらない)—————あの、この宛名の人はいったい……? 」
マリウス「————
クロイツの学友、正確には『先輩』に当たる人物なのだそうです。もし、自分一人の手では対処しきれない事が起きれば"彼女"を頼るように。そう言っていましたが、さて……『バシリア』に山籠りしているような変人奇人に何ができるのか。 まあ、期待はしていません。とにかく今は大人しく避難し、体調を整えてからその人物の捜索を行っていただきます。よろしいですか 」
錬一「—————— (兄さんの先輩……頼りにしている人……そんな人がいたのか……?)————わかりました、必ず届けます。あの人が誰かに助けを求めるなんて、そうあることではありませんから(意を決し、決意を持って力強く応えて見せた) 」
─ ソロモン公国 某ホテル ─
美優「っはー……大変なことになったなー…(ベッドに寝っ転がっている) 」
夢華「よしなさい、はしたない…(寝っ転がっている美優を見て)… 」
文花「先生がチェックアウト終わり次第他のホテルに避難する…かぁ、悠長なもんだねぇ、お上も(荷造りをしている) 」
侑紗「しかし大変な事になりましたね…いわゆる感染症ってやつ…えっ、会場内に感染者の男性が…!?(テレビのニュースを見ている) 」
― 魔導騎士連盟本部・会議室 ―
「白化現象対策本部」―――会議室前の廊下にその簡易看板が設置されており、関係者が次々と入室している。
コシヒカリ「…元「覚醒能力者特別対策係第2班」改め「異能力者特別対策係零課」、『舎人米輔』(とねり よねすけ)軍曹と申します。この度は緊急の合同会議にご参加いただき、誠にありがとうございます。(演壇に立ち、収集された多くの魔導騎士、政府関係者を前にお辞儀する) 」
ダイナ「クチャクチャ…(テーブルにだらしなく肘掛け、くちゃくちゃと音を立てながらガムを噛み続けている)チッ…禁煙か……はえーこと終わらせて一服してェもんだ。 」
辻村「政府合同かぁ~~肩筋張るのう……。もちっとこの冷凍庫に放置して半年間忘れてた羊羹みたいな雰囲気どうにかなんない?ならない、そう……(ポッキーを口にくわえ頬杖を突きながら気だるそうに天井照明を仰ぎ見る)というかあのお天気お兄さんはどうしたんじゃ。好き放題やってこう言う地味な事務仕事はモーターに丸投げか。自由じゃなほんとなぁポリポリ 」
泉北「(シュッとした”お仕事モード”と言った表情で礼を返し、着席する)此方こそ宜しくお願い致します。 」
シクラ「……(「シクラ・フォータムル」―――ある時は魔導騎士、ある時は教師、そしてある時は…ひとりの娘を持つ父親の男)ピラ……(厳つい顔を浮かべながら手元の資料に目を通していた) 」
コシヒカリ「たった今を持って、「白化現象対策本部」を設置!お集まりいただいた方々には、そのメンバーに所属していただきたく存じます。では、本日の議題を三つに分けて報告いたします。まず一つ目は「白化現象」について、二つ目は「事件経緯」について、そして最後に「今後の対策」についてでございます。以上よろしくお願いいたします。 」
コシヒカリ「さて、隣国アクレームの市街地レスティアで起きた爆発事件…ならびに、白化現象『ホワイトアウト』について解明された点をご報告いたします。(照明が落とされ、背後のモニターに映像が映し出される) 」
カ シ ャ ッ (モニターには、白く染まる街、そして同様に白化した人々が病院へ搬送される映像が次々と映し出される)
コシヒカリ「白化現象(ホワイトアウト)は、世界にその記録が見られない、前例のない全く未知の不可思議な現象です。事件勃発から27時間以上たった今、被害地の被害状況は進行。街や住民の白化は止まらず、既に14名もの死者が出ております。 」
コシヒカリ「爆心地はレスティアの役所外部とみられ、建物の一部分が爆発によって瓦解しておりました。また、その部分を中心に火山灰のような物質が発見されました。それも尋常ではない量です。爆発に使用されたと思われる破片機材も発見されており、ここが爆心地である可能性が極めて高いことが分かっております。調査班の結果によりますと、爆弾は時限式であり、中には少量の火薬に対し大量の灰が搭載されていた模様。 」
シクラ「……(爆破テロではなく、もはやバイオテロ…爆発によって灰が瞬く間に街中に拡散し、それによって感染…か……) 」
泉北「(テロだこれ……それもかなり計画性が高い、恐らくこのタイミングも何かしらの思惑が……)…主目的は灰の拡散、ですね……バイオテロの類と考えるべきでしょう 」
辻村「時期によっては風に乗って結構な距離飛ぶのうこれ。火山灰のようなんじゃろ、超飛ぶわなこれ。防止対策も期待できんし早々に下手人の首取れればてっとり早いんじゃがなぁ 」
コシヒカリ「また今回の事件で死去した住人の死体解剖をした結果、同様の物質が全員の体内から検出されました。科学班によりますと、今回甚大な被害を齎したこの灰は…世界で新種となる、未発見の「有毒物質」であることが判明しました。灰を体内に取り込んだ生命は肌身が白く染まり、徐々に細胞破壊を繰り返しながら進行し、やがて死に至るという症状であると。 」
コシヒカリ「先程も申し上げた通り、前例がないため治療薬やワクチンも当然存在せず、医療機関はあらゆる手段を使って治療に臨みましたが…残念ながら、結果及ばず… 現在、迅速に新たな治療方法の考案がなされている状況です。 」
泉北「(多分、空気中に飛散した粉塵から感染……すると考えるべきかなあ……)感染経路は飛沫でしょうが……何かしらの方法で防ぐ手立てが無ければ下手に動けませんね…… 」
ラタティム「……こりゃあ、早速に迅速に即急に、なるはやで対処する必要があるなァ…?(同じ意味の言葉を繰り返すこの男、「ラタティム・トルフェルク」。魔導騎士国際連盟から収集されたAランクの魔導騎士であった―――) 」
コシヒカリ「そして、今回の件を受けてアクレームと周辺国の国境にてバリケードを設置。他国間の行き来をしばらく禁じ、各国が提唱する独自の防衛システムで被害の抑制を図ります。詳細は省きますが、お手元の資料に各国の防衛対策の詳細が記載されております。非常に対策が難しいため期待値は望めませんが…現在出来得る最大限の取り組みを努めてまいります。 」
コシヒカリ「…では続けて、今回の事件経緯について。2028年6月5日 午前4時30分"ちょうど"にレスティアの役所にて爆発事故が発生。役所付近の監視カメラの日付にて明かされました。監視カメラの記録映像を遡った結果、3時10分頃に役所付近で奇妙な人影が一名確認されました。 」
カ シ ャ ン ッ (再び変わる映像。役所と思われる建物のわき道を堂々と歩き、何かを抱えながら敷地内に入り込んでいく大柄の男のような姿があった)
コシヒカリ「映像解析の結果…男が羽織っていたコートに――――「ソロモン公国」の国章がありました。確認したところ、現在のソロモン公国の衛兵が着用しているものと全く同じものでありました。残念ながら素顔はカメラに映し出されていなかったためすぐに特定できませんでしたが、現在ソロモン公国国王の了承の元、全衛兵の身柄を拘束。徹底の尋問に取り掛かり、また他に仲間が潜んでいないか現在確認中です。 」
ダイナ「おうおうおう~…?こいつァきな臭ェなァ…?マジでソロモンの連中がやらかしたのか、ありぃは他国のスパイが齎したもんか……犯人がわざわざ監視カメラの写るところにんなもんを羽織った姿を堂々と見せつけるあたり、こいつァある意味なんらかの"宣戦布告"だと見たぜェ。 」
政府軍将校「口を慎め、ダイナ・アンデルソン!ここにはソロモンの関係者も参列している!そのような前で国家間の陰謀があるなど抜かすは言語道断! 」
辻村「衛兵の頭数が事件勃発前後で減ってないか確認するのも必要かもしれんの~~(ポッキー入りの袋を逆さにし折れた物が残ってないか確認しながら)んー……宣戦布告っつーか…………いやわからんのうこれ 」
ダイナ「あァん?相変わらず体裁なんてちんけなもん気にしちまってよォ…?今回のは誰がどー見てもテロだ。主犯格が堂々と姿を現わし、特定国を恐怖のどん底に叩き落とした。まるで「見せしめ」とでも言わんように、なァ…?こんなこと、一個人で真似できるようなもんじゃねェだろ! 」
泉北「”一部過激派”や、それこそ偽装の可能性もありますから……まだ公国に対して高圧的になるべきではないかと……(コーヒーをちびちびと飲み)……しかし、参ったなあ…… 」
凰凱「悪戯に国際情勢の不和を招くような発言は確かに歓迎し難いのですが、まあこれは何を最優先とするかによっては悠長な事言ってる場合でもないんじゃないですかね(黒髪に白、赤のメッシュをかけたパンクロッカー然とした風貌の痩せこけたこの男。名を『Cランク魔導騎士:森 凰凱』)————いやまあ皆さんお綺麗でいたいですもんね。ええ構いませんよ、『ソロモン戦役』も希望的観測に基づいた腹づもりで長々やってた結果『アレ』でしたからね……もう慣れました…… 」
ラタティム「俺の記憶が正しければ、北方じゃあ戦後初となる。それまでは「グリム帝国」が北方全土に無差別に攻撃を仕掛けてきたことで各地で戦争紛争闘争がいくつも勃発してきたが、今回に類似した事件ってのはなかったはずだ。大陸でそんな野蛮なことをしでかすのは「帝国」くらいしかねぇ…だが、「奴ら」は滅んだ。『
グリム戦役』にて完全に、な。 」
辻村「つうか白化現象じゃったか。ああいうの人為的にバラ撒ける技術って予算いくらかかるんじゃ、つうかそんなん開発できるのか? そんじょそこらのチンピラで扱える代物なのかのう……わしとしてはウィルスの入手ルートを明らかにするという点においても他国に協力を仰いだ上で調査したほうがいいと思うんじゃが。ほら、将を射んとすれば兄がし的なあれ(水筒を何の気なしに取り出し湯飲みに注ぎながら) 」
シクラ「…たとえソロモンが主犯だとして、北方大陸の中で最も潤沢な国力があり、周辺国からも絶大的な信頼を誇っていた公国が他国を攻め落とすとはにわかに信じがたい。これは悪質な成り済ましによるものだろう…それも、ソロモンに対して何らかの恨みを抱いた者たちによる… 」
泉北「帝国残党やシンパの線は考えられるでしょう。とはいえ、実際に行動に移すにあたって調達ルートも気になります。何らかのバックアップがあったと考えるのが自然でしょうね……(ため息を吐きながら) 」
漆黒の騎士「…………。(漆黒の鎧兜に覆われた謎の騎士が会議室の片隅で沈黙を貫き佇んでいる) 」
辻村「まあ順当に行くとそこな作家先生のおっしゃる通りな訳じゃよな。他に考えうるのは『白化現象を人為的に起こし得る異能持ち』の関与か……まあ異能の可能性をあげるとキリがないしね。————で?具体的にわしらはどう動くことを政治屋連中等は要求しとるんじゃ。ここで下手人探しをするべく安楽椅子探偵やってくれって脳筋なわし等集めたわけでもないんじゃろ? 」
コシヒカリ「静粛に!犯人追及につきましても、我々で徹底に徹底を重ねて行っていくものとします。何か気がかりな点、心当たりがある点がございましたら、本会議終了後に報告書として提出をお願いいたします。では最後に、今後の対策についてですが……その前に!現在、ソロモン公国を中心に各国から多くの伐刀者が集中しているかと思います。 」
コシヒカリ「伐刀者は世界的に見ても類稀なる人種。今回の事件と何らかの関係があるとみてこちらについても調査を重ねる必要があるかと思われます。よって、魔導騎士を数十名現地に派遣し、学生騎士の身の安全を徹するよう命じていただきたく存じます。 」
辻村「うん、これ魔道騎士だからって無作為に集めたね!わし保護者とか無理だもん!(にっこー)戦になった時に改めてくれんかのう、それまでは資金援助なりなんなりしてやるからさぁー(テーブルに突っ伏す) 」
泉北「(一瞬ゲッ、とした顔をするが、直ぐに冷静な大人的な表情を取り直し)……まあ、我々の立場からすれば…学生騎士に当たるべきでしょうね… 」
コシヒカリ「世界政府本部は科学班の指示の下、現地レスティアの調査を続行。警視庁は犯人追及に専念しつつ、各国の交通機関の制限ならびに停止の呼びかけを。魔導騎士国際連盟は北方大陸各国の国境にて支部を構え、各国と提携し被害拡大の抑制を。そして先程も申し上げた通り、連盟からは数名を抜擢しソロモンへ派遣。主犯がソロモンの衛兵を装っていることが分かった以上、あの国に何らかの危険が迫っていることは明白。厳重態勢で監視を徹底するように! 」
コシヒカリ「――――― 以上、解散ッ!! 」
バ タ ン ッ ―――― (会議終了と共に大勢の参加者が各々の目的を果たすべく颯爽と散っていった)
ダイナ「…さぁーて…となれば、俺は…(ガムを吐き捨て、懐から取り出した煙草を口に咥え会議室を後にした) 」
ラタティム「面倒で厄介で煩わしいがやるしかねえか…(ぼりぼりと髪を掻きむしりながら退室していく) 」
シクラ「……っ………(……「ネモ」……)(誰もが退室していく最中、深刻な表情を浮かべながら項垂れる) 」
―― ソロモン公国 某ホテル ――
辻村「なんでわしが世話係りなんじゃかなぁーーーーおっかしぃのぉーーーーはぁぁぁーーーーどっかになぁーーーーーわしそっくりの世紀末美女おらんかなぁーーーー面倒ごと全部ぶん投げたいなぁーーーー小林幸子だって影武者いるんじゃからなぁーーーー(下から順にスリッパ、寝間着の上に着込んだコート、抱きかかえた湯たんぽ、ボサボサの頭髪という平時ならばあり得ないだらけきった背格好で枕を引きず廊下を寝ぼけ眼に闊歩していた)つぅか世話係ぐらい魔導騎士じゃなくてもできるじゃろJOE式的に考えてのぅ……あ~~がき共~~学生なにがしのガキ共どこかの~~~ 」
小紫の女性剣士「ええっと…406号室…406……あれ…??えっ?4…17??……通り過ぎちゃった…?あれ……(部屋番号のプレートで人差し指で追いながら、覚束ない様子で廊下を歩いていた) 」
辻村「————待てよ(コナン的閃きSEと共にシリアス顔のカットインが挿入される)ここはいっそのこと風邪ひいたことにして念のため検査入院とかそういうのにしたら安全なんじゃね?わしったら今日も天才。 よしそうと決まれば早速部屋に戻って体温計をお湯————(自らの部屋番号のプレートを目で追いつつカニ歩きし、その奇行がたたったのか) どむっ(ネームプレートを指差していた女性剣士の指が頰に刺さる) 」
小紫の女性剣士「 ぷ に っ ( ん? ) ……ん?(。´・ω・) (指先に感じる柔らかい感触に「何か変だ」と歩みを止め、恐る恐る首を曲げてその指先に視線を向けた) ひぇああああぁっ!!? (まるで幽霊でも見たかのようなリアクションと共に辻村のあられもない姿に絶叫して飛び退く)あわわわわわっ……!!すすすびばせん…!わわ悪気はないのです!(ぐしゃぐしゃに歪んだデフォ涙目とともに、突き出した両の掌をぶんぶん振りだす) 」
辻村「————(デフォ半目でしばらく目をパチクリさせその様子に呆気にとられていたが)んまぁなんじゃ、虫歯んとこ突かれたわけでもなし。そー大事にするでないわぁぁあふぁあぁぁーっふぁぁぁ(目尻に雫を浮かべ大きなあくびをかます) 」
小紫の女性剣士「そ、そうですか…?いえでも、本当にごめんなさい…!(何度も平謝りする)……!(…あれ?確かこのホテル…大会運営の方から提供されたところだったはず…。ということは……この人も……)(欠伸をあげる辻村の顔を呆然と眺め、ひょっとしたらと小首を傾げる) 」
辻村「んーなんじゃ、わしになんかついとる?(午後の昼下がりにも関わらずほぼ起きたて同様の姿など気にとめる様子もなく、小首を傾げる女性剣士に眠たげに首を傾げ)———— ハッ!!(しもうたわ、ここ運営側!魔導騎士連盟の提供するホテルじゃった!! くっ……まずい、いかんぞ。ここにプロの魔導騎士なにがしがおると周囲に知られたら軽々に面倒な仕事を振られる!無給で畑の借り入れの如く振られてしまウゥゥゥ!!いかん、いかんぞなんとかしなくてはうごごごご)カタカタカタカタカタ 」
碧「んー…(ホテルのトレーニングルームから出てくる)やっぱり朝からトレーニングするのって気持ちいいな… 」
泉北「(この世の終わりみたいな絶望的な足取りでエレベーターから出てくる)こんな……こんなバタバタするなんて……(ビニール袋を手から提げ、揺らしながらふらふらと廊下を歩く) 」
小紫の女性剣士「……??(…いや、でも…大きなホテルだから一般の方も宿泊しているだろうし…ここは安易に素性を聞かないのが常識というものでしょうか…)…あ、や、な…なんでもありません…!……あ、そうだ…えっと…すみません、一つお聞きしたいのですが……406号室ってどの通路を辿ればよいかご存じですか…?…ここ、通路がたくさんあって迷ってしまいまして… 」
辻村「—————(一連の動作から素性について干渉しない様子に違和感を覚えながらも胸をなでおろし安堵する)ふぅ…… 危なかったのじゃ へん?↑406号室じゃ?ああそれならの、ここが4階でここが12号室じゃから……———(得意げに部屋番号のプレートを指差し廊下の奥まで視線誘導するように動かすが)————(あれ、全然わかんねnnnnn ハッ!?)げぇーーー!? 昨日ブラック労働会議で見たかも死んない顔ォォォー!?(指の先にあるエレベーターから出てきた泉北の姿を見るや仰天)いや違うんだよ?わしさぼってないのじゃ?夜勤だからわし? 」
碧「……よっと(ポケットから取り出したりんごを真っ二つに割る)さて、部屋に戻ってシャワーでも………?(辻村達が目に入る)あの、何かお困りですか? 」
泉北「ちゃっちゃっと大会出て観光して終わりだったのーにぃー……(ガクリ、と壁に手をつき) え?40……あっここ4階か……うわっ間違えた……(辻村と目が合い)いやもう……マジで… 」
辻村「んー、困っとるのは欧米じゃな。はよ平和になるといいネ なーさっかせんせ、わしらこの際資格返上してバックレねぇ?せんせの新ネタきんぶるで売ったら儲かると思うんじゃよな公僕なんぞより。あーあー、わしも印税でがっぽがっぽ稼ぎたいなーせんせのネタで。スタンドライターになりたいなぁわし、スターツジムラとかのう(耳穴に指をつっこみおもむろにほじくりながら)ガキどものおもりしんどない? 」
碧「欧米……あぁ、都乱布と梅伝なるものが騒いでいるあの国………分断すれば平和になりますよきっと(爆弾発言)(辻村に) 」
???「――――――…ふっふっふ…どうやらお困りのようだな…ッ…!! 」
モブ剣士「あ!!!あれは!!!まさかァ―――――ッ!!! 」
辻村「げぇーーーーー!?あいつらはブラジャーズ!?なんで?!夏終わってるのに! 」
???「 BGMスタート!!! ( カチッ )(自前のラジカセを起動) 」
BGM♪:『燃え上れ!伐刀戦隊・ブレイジャー!!』 作詞:ワッタソ 作曲:ぶれケケ (元ネタ:コーラルQの変形体操)
???→ブレイレッド「強いぞ~♪ ヤバいぞ~♪ 吠えちゃうぞ~♪ 」
ブレイブルー「伐刀戦隊・ブレイジャー! 奮い立たせろ 魂(デバイス)を~♪ 」
ブレイグリーン「正義の刃 みせてや~れ~♪ 」
ブレイきいろ「 「ブ・レ・イ 」と(ツミッターで)呟けば~♪ トレンド入りが決まるのさ~♪ 」
ブレイピンク「そんなに俺たちが好きならば~♪ 一緒に呟け タグつけろ~♪(#ブレイジャー) 」
ブレイブレラ「ブレイブレイ!ジャンジャンジャー!ブレイブレイ!ジャンジャンジャー! 」
ブレイレッド「1 ・ 2 ・ 3 で 変身だァーッ!! 」
バックコーラス「 \ ヘンシンダァー ! ! / 」
ブレイレッド「決闘!劣等!!超葛藤!!! 伐刀戦隊・ブレイジャー!!! 」
ブレイレッド「………フッ、決まった…――――――(迫真のすまし顔) 困った市民の強い味方!『ブレイジャー』参上!! 」
ブレイブレラ「レッド!歌詞の割り当て一人おかしいのがいるぞ! 」
ブレイレッド「おめーだよ。(ブレイブレラを蹴り飛ばし即刻解雇) 」
碧「そう、この真っ二つに割れたリンゴのように…食べますか?(先ほど真っ二つに割ったリンゴの片割れを辻村と泉北に差し出し) 」
泉北「いやまあ正直別の収入があるし何回も考えた事はあるけど色々そうもいかな……あっ頂きます……(碧からりんごを受け取るが、眼前のブレイジャーを見た瞬間疲労が復活し倒れる) 」
辻村「うんそれ解決しとらんの。一個しかないひとつなぎの秘宝をルフィとティーチが取り合ってる時に『真っ二つにしちゃえば円満解決じゃね?』って言ってるようなもんじゃの。 あ、じゃあこれの処理任せるのじゃ。すまんのー確定申告に困ってる時にお越しいただいて(レシートの束をレッドにドーン)あとこれ住民税部下の社会保険税とか諸々の書類な(グリーンに書類の束ドーン)あとこれなんか適当に頼むわ(ブレラにクレカの領収書をドーン)あとお前これな(ブルーにアケコンとブレイブルークロスタッグバトルとテレビをドーン)よし、年末はこれでだらけられるのう 」
碧「そしてそこのあなたも……(もう一つリンゴを取り出して真っ二つに割り、その片方を小紫の女性剣士に渡す) 」
辻村「印税なんて全自動札束生みATMそのものじゃろうがい!ほうっておkば金がばがば飯うまうまできる鐘のなる木じゃろうがい!もうわし老後みたいな生活したいんんじゃよ楽して心穏やかに!語尾も『のじゃ』じゃし今から年金生活しても是非もないよね!?(泉北の襟首を掴み血眼になってゆさゆさと揺らしまくし立てる) 阿藤もご丁寧に(リンゴをかじり口から赤が吹き出す)歯槽膿漏ブシャーーーーー!!!!!!! 」
ブレイジャー『Shit(しっとぅ)!悪党!!超面倒!!!(全員涙目)』 」
小紫の女性剣士「ええぇぇ……(愉快な戦隊にドン引き)…!林檎ですか、ありがとうございます!果物大好きなんです。(ありがたく半分に切られたリンゴを受け取るとお辞儀する) 」
碧「倒れちゃった………(倒れた泉北を見て真顔で)いえいえ、ありえない話ではありません。昔は独国も東西に分かれていたと言います。西欧米と東欧米に分かれても不思議な話ではありませんよ?…あ、そんな…リンゴだからって赤く吹き出さなくても…(ぇ(口から血を吹き出した辻村を見て) 」
泉北「印税収入と……怪しい事務所のお手伝いと……いやマジで収入はアレなんですけど……しがらみが……多くて……(無抵抗で辻村に揺さぶられながら) 」
辻村「ふむ(礼儀正しい子じゃの。学生騎士かこやつ)ところで404じゃったの。すまんがわしここには来たばっかじゃから案内はちとのぅ…… そうすると今度はどこぞの中東よろしく、本国が元カノにつきまとう元カレみたいに『お希は俺のものだ』的な感じで支配しいって来ない?大丈夫? 作家先生ェェェーーーー!!(ゆっさゆっさ)くぅ……そんなえらい数の掛け持ちをしていたとは……副業の自由すら奪うのか魔導騎士連盟!鬼め!30代で定年退職で年金暮らしできたあの頃を返せよぅ!!(涙を飲み込んで床を苦悩する主人公風に殴る) 」
泉北「そんな国が分かれるレベルの大ごとを軽く例えに出さないで……現場は…!!現場は血が流れる……!!! 」
泉北「そんな国が分かれるレベルの大ごとを軽く例えに出さないで……現場は…!!現場は血が流れる……!!! (目をカッと見開いて)えらい数って言うか……色々贔屓されてた側なので……まあ、色々ね…… 」
小紫の女性剣士「そうですか…わかりました。ちょ、ちょっと来た道を戻ってもう一度探してみます…!(「失礼しました」と頭を下げた後、通路を過ぎていった) 」
碧「そうなんですか!ではぜひぜひ、こちらもお受け取り下さい!(先ほど割ったもう片方も女性剣士に渡す)んー、それはきっと都乱布が鎮めようとするでしょうね、梅伝ごと(ぇ 」
辻村「応、力になれんくてすまなんだ。達者でのう(泉北を抱えたまま、その女性が見えなくなるまで手を振り見送る)—————。のうさっかせんせ、このヤマ早々にカタがつくとは思えん。掛け持ちの副業もいいがほどほどにしないとガチ過労死じゃぞ(遠目にその女性のあった場所を眺め続け、自らに言い聞かせるように囁く) 」
泉北「ちゃんと道分かるかなあの子……結構迷うタイプに見えるけど……(女性剣士を見送り) 鎮めるってそんな……手を向けて「破ァ!!」で鎮まる様な……鎮まるか…(遠い目) んー、今回は副業諸々ストップでお友達に頼りますかねー…… 」
辻村「そうするのがよかろうて。頼れる友がおるだけ作家先生は天運に恵まれていると言うものよ。わしあれじゃ、いろいろネジ外れた部下共しかおらんからのう(よっこいせと腰を持ち上げ気だるげに上体を前のめりにしながら歩き出す)う"ーやけ酒が今になって祟って来たのじゃ…… わしちと48時間ぐらい寝るからあとはなんかよろしくの……(トボトボ……) 」
都乱布(イメージ)「破ァ!!!! 」
栗ン丼(イメージ)「ギャリック砲ォォォ————————!!!! 」
碧「あの人ならきっと鎮まります…そんな力がある気がします。そしてお疲れのようならこちらを持っていってください(リンゴジュースを泉北に差し出し) 」
泉北「変なイメージ出て来た!?(例の二人を見ながら)48時間かぁ……サボって48時間寝たろかな……でも対応多いしなあ今これ……(リンゴジュースを受け取り)……うん、私も部屋で寝るかぁ……(ふらふらと立ち上がり、部屋に向かって重い足取りで歩いて行く)……それじゃあ、また…… 」
碧「ええ、ではまたお会いしましょう。(見送り)…見た感じあのお二人は魔導騎士で、もう一人は同じ学生騎士かな…(ぉ 」
凪沙「あ~おい!(背後から現れて碧に声をかける)トレーニングから戻ってこないから気になって見に来たよ。 」
碧「…というかさっきのイメージはいったい………あ、凪沙。ごめんごめん!ちょっとさっきまでいろんな人とお話ししてて…多分私たちが出るはずだった大会の関係者だと思う。 」
凪沙「へぇ…そういや碧のところに来る途中で紫色の髪の人とすれ違ったんだよね。迷子になってたようだったけど… 」
碧「……あぁ、その人もいたね。部屋を探してたみたいで…(凪沙と共に歩いていく) 」
少女「各隊前線を押し返せ!このままではじり貧だ!(まだ15歳といったところの少女が軍服を纏い、だいの大人達に命令を下している。だがその表情は完全に逼迫したもので、なんとしても死守せねばならないという凄味が一層深くなっていく) 」
兵士「(少女が指揮を執り続けたその数分後、駆け足でテントの中を潜り、眼前に立つとビシッと敬礼)隊長!ご報告いたします!北西から攻め入って来た帝国軍の勢いが弱まりました。他の部隊の学生騎士殿達が現在奮闘中。このまま前線を維持できれば…… 」
少女「(その報告を聞いてパッと表情が明るくなる。希望が見えてきた)うむ、各隊に伝えよ! このまま……―――――――(だが、その瞬間にも希望は打ち崩され、絶望へと変換される) ドゴゴォオオオオオ……ッ!!!!! (突如響き渡る爆撃音染みた衝撃にバランスを崩し、地面に尻餅をつく)な、なんだ……!? 敵の砲撃か!? 」
兵士「(深い焦煙の中からテントへと走ってやって来る)た、た、大変です!敵襲です! 」
少女「敵襲だと!?(キッと表情を歪めつつ立ち上がり)バカな、観測はなにをやっていた!バードウォッチングに連れてきたんじゃないんだぞ! 」
兵士「そ、それが……敵は、真っ先に観測を撃破し、そして、周囲にいる部隊を瞬く間に……壊滅させたようなのです 」
少女「壊滅、だと? バカな!! 各部隊には私同様伐刀者がいる! 中にはAランククラスと言ってもいいくらいの達人もな! それを……瞬く間にだと!(テーブルに拳を打ち付け憤慨する。淹れたてのコーヒーは先の衝撃で半分以上零れていたが、これでカップごと地面に落ちて消え果てた)……それで、敵の規模は? 中隊か? 」
兵士「それが……その……(少女の問いかけにどもってしまう。あまりの煩わしさに少女が再度怒鳴るように聞き返すと彼はこう答えた)―――――ひ、ひとりです! たったひとりの剣士にすべてを……! 帝国軍の出で立ちをしていないあたり恐らく傭兵と考えられますが、その力は…… 」
兵士の報告に、目の前が真っ暗になった。ただでさえ前線維持が精一杯というような現場で、敵がそれ以上の戦力を持って来るとなれば対応しきれない。他の部隊に援軍を呼ぼうにも、そんな余裕は連合軍にはないのだ。こうなれば自分が討って出る他ないと拳を握りしめた直後だった 」
ぐわぁああ!ぎゃああああ!! あ゛あ゛あ゛あ゛、あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!!(自陣近くから発せられる断末魔、そして)―――ザシュ! ズバァ!
少女は思わずテントの外に出る。そこにはあり得ない光景が広がっていた。―――――青いコートの男がたったひとりで兵士や伐刀者を相手に大立ち回りを繰り出していた。右手には大太刀、左手には大剣という和洋折衷ともいえる二刀流。彼の剣技はまるで見たことがなかった。全てを破壊する直線的な剛かと思えば、変幻自在に胎動する曲線的な柔の力。それらすべてが合わさって、彼の眼前全てを無に還していく。―――思わず目を見張った。そして"魅了"された。 」
まるで彼等の持つ力全てをねじ伏せ否定するかのように、剣は炎と嵐を纏って命という命を屠っていった。そして強大な一撃の下地面を大きく抉るほどの威力が彼女達を襲う。
少女「(聞いた……ことがある。戦場で、裏の世界で武功を上げ続け…………かの刀剣武祭においても、凄まじい戦績を残し、た……。まさか、帝国が、……彼を雇っていた、とは………)がはっ!!(衝撃波によりフッ飛ばされ意識が朦朧とする中、その人物の正体を割り出した。地面を転がり岩に激突する) 」
――――ルドゥラ・ヤマト……。そう呟いたとき、足音が自分に近付いてくるのがわかった。ぼんやりとした視界に浮かぶ蒼と黒のシルエット。抵抗しようにも体が動かなかった。
少女「ぁ……く……ぅ(呼吸は荒く、頭部からの出血は酷い。彼が真正面に来ても、指の一本も動かせない自分に情けなさを感じながらも、彼女は目を背けずにジッと彼を見続けた。相手もジッと少女を見ている) 」
ルドゥラ「……ス(大剣を空間にしまいと、刀を逆手に持って突き刺そうと切っ先を少女に向けた。そして敵将を討たんとその刃を突き立てようとした次の瞬間)…………。(黙って横の方向、戦場を見る。何か聞こえているようだ) 」
少女「……?(なにを、見ている? 伝令か? それ、とも……)(気になって視線を動かしたが、やはり霞んで見えないし耳鳴りも酷く聞き取れない)……ッ!(しばらくしていると、
ルドゥラが刀を納刀し、踵を返して戻っていくのがわかる。戦いは不要となったのか、それともこんな小娘相手にと途中で止めたのか、それはわからない。無性に腹が立った。馬鹿にされたようで。情けをかけられたようで。実際はそんなことはないのかもしれないが、それでも、あれだけ部下達を殺しておいて大将首である自分を無視するのはあまりに悔しい。手を伸ばし文句を言おうにも力が出ない。涙が溢れる。意識を失う直後、数人の兵士達が駆け寄ってくるのが見えた) 」
―――――デ様、エルフリーデ様!
エルフリーデ「………………ッ。(かつての少女、エルフリーデと呼ばれた女性は執務室で目を覚ます。いつの間にかうたた寝をして昔の夢を見ていたらしい)……すまない、我としたことがうたた寝をするなど(今では美人とも言える大人の女へと成長し、このソロモン公国にて魔導騎士の上位の者として日々を生きている)」 」
部下「大分お疲れの用ですな……ここのところトラブル続きで休んでおられません。しばらく休暇を取られては(そう言うもエルフリーデは首を横に振る。しかしわかっていたように頭を軽く垂れる。ここまでがデフォなのだから、流れは知っている。ただ、尊敬する彼女には身体を労わってほしかった)……では、温かいコーヒーなど淹れましょう。とても良い豆が手に入ったそうなので 」
エルフリーデ「頼む(短くそう答えると、椅子をクルリと後ろの窓の方に向けて、街の様子を見渡す)……(コーヒーが出来るまでの間、彼女はただじっとそのまま陽光を浴びていた。そして昔の夢のことを繰り返し脳内で描いていた。それは勿論、あの男のことも。裏で彼の情報を集めようとしているが、居所が掴めない為仔細不明。もしくはすでに……)……それは、ないか(小さくそう呟いた) 」
美味しそうなコーヒーの匂いが、こちらまで漂ってくる。ブラックで飲むのが好きだが、今日はミルクと砂糖をふんだんに淹れてもらった。なぜかはわからないが、そんな気分だ。入れられた栗色のコーヒーの薫り。そしてひと啜り。甘みのある温もりが、彼女の身体の中で生の実感を与えた。
― ソロモン公国・某所 ―
兵士「なんとしてでも砦を守り抜け! 魔物をこれ以上進行させるなぁ! 」
公国の東にある場所では防衛線がしかれており、兵士達が魔物の群れを相手に戦っていた。しかしどうも旗色が悪い。
兵士「 くそう……援軍は、援軍はまだかよ……。あれからもうどれだけ経ったと思ってんだ!! 」
士気も落ちてきて、兵士が毒を吐き始めたそのとき――――――
エルフリーデ「バサァ!(マントのように翻る上着、黒の出で立ちに白銀の長髪、そして手には女性が持つにはあまりに大きな黒剣。それも片手に持って戦場に現れる)よもやよもや、か。白化現象で国が大騒ぎになっている時に、しかも我の担当管轄地区でこれほどの進行を許すとは………Aランク魔導騎士として実に不甲斐無し。次の会議で他の魔導騎士にからかわれそうだな……(表情はまるで鉄のひんやりとした冷たさを思わせるほどに冷淡。しかしそれとは対照的に、黒い大剣はヒビ状の熱を帯びていく)こういう時、世間ではこういうのだったな。―――――『穴があったら入りたい』と。 」
兵士「 エ、エルフリーデ様……ッ!(彼女の堂々とした雰囲気と、その手に握られた大剣を見てごくりと唾を飲む) 」
エルフリーデが前線へと一歩踏み出る。それだけでガラリと空気が変わった。魔物達の勢いが一瞬にして止まり、兵士達もまた彼女の姿に呆然とした。 」
エルフリーデ「(ゆっくりと天に掲げるように構え)――――『黒剣・アルトリウス』、抜錨ッ!!(叫んだ直後に横一閃に振り抜いた)ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!(轟音を上げて前方一体が火山噴火のような爆発に巻き込まれた。その一帯にいた魔物達は悲鳴を上げる間もなく巻き込まれ、火炎の泥に飲み込まれていった) 」
兵士「 ぐわぁああああ! な、なんだこの威力は!? ま、まるで戦略兵器以上の……ッ!! こ、これがAランク魔導騎士の、……エルフリーデ様の実力……ッ! 」
治平氏「 嘘だろ? あ、あんなにいた魔物の群れが一瞬で…………。まさか、Aランクって皆こんな強さばっかりなのか?(味方とは言え、そのあまりにも規格外の力に腰を抜かす。エルフリーデの前方には広域にマグマが広がるばかり、それを眺めるように佇む彼女の背中を見ながら震えを起こす) 」
兵士「 (いや……今のはほんのひと振り。エルフリーデ様は勿論、他のAランク者にとっても、きっとこの『程度』の戦場は苦難ですらないのだろう……)(もしも自分がソロモン公国所属ではなく、他国でしかも敵対関係にあるのだとしたらと思うと、思わず悲鳴が上がりそうになった。立ち向かうこと=死でしかないのだから) 」
エルフリーデ「……うん? まだ生き残りがいたか。慈悲をかけてやる、べきなのだろうが……そうはいかない。(大熱を帯びた刀身を振りながら、一歩ずつ焼け爛れた大地に踏み台していく。真っ赤な溶岩地帯となったこの場に、黒衣の彼女の姿がよく映える)お前達は我の部下達の命を奪った……ならば相応の報いを受けてもらおう。―――――この圧倒なる『力』で、私はお前達をねじ伏せる 」
大剣が宙を舞うごとに灼熱の剣圧が大地と空間諸共魔物を焼き切っていく。地面に叩きつければ、急激に熱された大地がマグマとなって巨大な爆発を起こした。迫ろうにも1000℃以上もあるマグマには近付けない。その中を悠々と歩く彼女の重い一撃は確実に命を刈り取っていった。熱気と剣気が一個の災厄となって魔物達を滅していく。近くにいるだけでもこの灼熱で死んでしまいそうなのに、美女の姿をしたこの黒衣の死神が決して逃がしてはくれないのだ。
エルフリーデ「ぬんッッッ!!!!!(錐もみ状に前方に跳躍しながらの斬撃。圧倒的な力から逃げる術もなく、魔物達は殲滅されていく)…………(そんな中で彼女は『ある人物』の背中を思い出す。そして、かつて見た十刀剣武祭の映像。その決勝戦)………―――――ズアァァアッ!!(一気に目の色が変わった。あの氷の世界を振り切るように、眼前の世界を赤黒く染めていく)……………――――――力。(そう呟いた後、ふっと表情をもとの落ち着いたものに戻し、全滅を確認した後に踵を返して自軍へと戻っていく) 」
味方から歓声が上がる中、エルフリーデはある種の孤高な気分に身を委ねていた。全力の炎で焼き尽くしたい衝動を抑えながら、彼女は黒剣をしまった。
―― ソロモン公国 某ホテル ――
文花「っはー…ここの温泉気持ちよかったー…(首にタオルを巻きながら廊下を歩いている) 」
碧「トレーニングの後だと特に…生き返ったような気分になりますよね~…(文花の隣でぽわぽわした表情で)で、こっからどうします?ゲームコーナーで遊びます? 」
文花「んー…そーだねー。なんか面白そうなゲームとかないかなー…(碧と共にゲームコーナーへ向かう) 」
???「ハッハッハ――――!ゲーム選びにお困りのようだなァーッ!!? 」
モブ剣士「こ、この声はァ―――――ッ!!! 」
ブレイレッド「ブレイレッドのオススメは!大乱闘スマッシュブラザーズだッ!!(聞いてない) 」
ブレイブルー「BLAZBLUE(ブレイブルー)のオススメは!ブレイブルークロスタッグバトルだッ!!(友達を失うぞ) 」
ブレイグリーン「ブレイグリーンのオススメは!エビバディスゥーパァーソニックヒーローッ!!(知らんがな) 」
ブレイきいろ「ブレイきいろのオススメは!ジェンガッ!!(なんか違う) 」
ブレイピンク「ブレイピンクのオススメは!オシャレ魔女 ラブandベリーよッ!!(古いがな) 」
ブレイレッド「忘年会はサイゼでゲーム大会!我ら、伐刀戦隊ッ!! 」
ブレイジャー『 ドォ ――――― 『 ブ レ イ ジ ャ ー 』 ―――――― ン ! ! ! 」
ブレイブレラ「レッド俺たちに隠れてライザのアトリエ2をやってる奴がいるぞ! 」
ブレイレッド「おめーだよ(ブレイブレラをゴミ箱へぶち込む) 」
文花「……………メダルゲームやるか(ブレイジャーを見て糸目で) 」
碧「……………また現れましたねー、なんかのヒーロー?(ブレイジャーを見て) 」
ピカマン「セガサターンシロ 」
文花「というか聞いたことないな、ブレイジャーって…大会のヒーローショーでもやるつもりだったのかな?(椅子に座る) 」
赤ちゃん「そんなものはない。 」
デッドプール「マヴカプしようぜ! 」
サトシ「おーーーいみんなーーー!ポケモンしようぜーーー! 」
ピカチュウ「ゼニゼニィ! 」
サトシ「だ、誰だお前はっ!! 」
碧「マヴカプ…?(クレーンゲームでリンゴを取っている) 」
ピカチュウ「通りすがりの伝説の遺伝子ポケモンメタグロスだ!覚えておけゼニ!!(ミストバースト) 」
文花「…………ブレイジャーって何?(ポカーン 」
碧「…もしかして今回の事件のために来たりして…なーんて…(クレーンゲームでとったリンゴを真っ二つに割る) 」
文花「事件のために?そう言えば、会場にも現れてたな…(碧の話を聞いて) 」
碧「まぁ…力はどれくらいあるかはわからないですけどね(ゲームコーナーから出てすぐのロビーでリンゴをかじる) 」
文花「確かにね。まぁ学生騎士のあたしらがどうこう言うことでもないけどさ(碧を横目で見ながらメダルゲームで遊ぶ) 」
ネモ「―――――………ん……っ…(パイプベッドに寝そべった状態から静かに目覚める)……ここ、は……(目を指で摩りながらゆっくりと起き上がっていく)」
メトロ「カタカタカタ………? よかった…目が覚めたんですね…!(デスクトップPCを前に黒縁眼鏡をかけて作業をしていたが、ネモの目覚めに気が付いて振り返り屈託のない笑顔を見せる)今、眠気覚ましの温かい飲み物を淹れますね。(メモ用紙や得体の知れない機材が散乱している床を慣れた足取りで進み、キッチンへと向かう)」
ネモ「
メトロ、ちゃん……?…ボクは…なんで、ここに……(う~んと小さなうめき声を上げながら手の甲で額をぺちぺち叩く)」
メトロ「(しばらくしてキッチンから、湯気立つマグカップを両手にやってくる)ぐっすり眠れたみたいですね。ネモちゃんに飲ませたあの鎮痛剤、睡眠促成効果の薬を配合しているので、効き目が出てよかったです。( *´꒳`*)(「はい」とほっとレモンティーの入ったマグカップを彼女へ差し出す)」
ネモ「……そっか…あの後、頭痛で気を失って…(「ありがとう」と両手で受け取り、そっと口に付ける) ススス…はぁ… …迷惑かけちゃったね。」
メトロ「いえいえ、そんな!気にしないでください♪ かなり散らかってて居心地が悪いかと思いますが…よかったらもうしばらくここで休んでいってください。 いだだっ!>< (言った傍から小物を踏みつけてしまう)」
ネモ「……ぷっ…(彼女の優しさやその挙動に噴き出す)…そういえば、あの感染した人は…あの後どうなったの……?」
メトロ「連盟に捕縛されたそうです。いきなり医療施設に感染者を入れるのはまずいからと、まずは隔離施設の方に連れられてしまったみたいです…感染の被害が拡大化しなかったのはよかったんですが… ……あ、そうだ…!見てもらいたいものがあります。(そう言うと奥へ向かい、しばらくして蓋をされた試験管を二つ持ってくる)」
ネモ「……そう……(マグカップを握る両手をゆっくり下ろしていく)……?(「それは?」と目をぱちくりさせ)」
メトロ「実は、ネモちゃんが眠っている間に…もう一度あの現場へ行ったんです。感染者の方が取り押さえられたとき、地面に付着したあの白い灰のような物質が辛うじて残っていたので採取したんです。元々透明な液体が入っていたこの試験管に…(透明液体の入った試験管を見せつけ)採取した灰を入れて振ると、このように…(そう言ってもう一本の試験官――禍々しいほどにどす黒く染まった液体――を見せつけた)やはり、あの灰のようなものは有毒物質だということが分かりました。それも、かなりの致死量を持つ…とんでもなく危険な… 改めて、私たちはこれに感染しないよう注意が必要です。(黒縁眼鏡をくいっと上げながら)」
ネモ「……!(変わり果てた液体に嫌悪を剥きだしたように目を細めた)…うん、そうだね……気を付けよう…。……
メトロちゃんは、すごいね。本当に研究熱心だね。(感心したようにふっと柔らかい笑みを浮かべる)」
メトロ「ほぇっ…!?//(意外な発言に眼鏡がズレる)いっ、いえっ…!そんな…(わたわたと片手を振って否定を示す)……と、ところで…!容態の方は大丈夫ですか?まだ痛みを感じたりしませんか…?(照れ隠しで視線を逸らしながら)」
ネモ「うーうん、もう平気だよ。ありがとね。………時々、あんな風にすごい片頭痛に見舞われることがあるんだ。生まれつき…というわけじゃないんだけど…いつだったかな……あ。(記憶を巡らせる中で何かを思い出す)昔、何かの大会で「ある女の子」とステージで対戦したんだ。ボクとおんなじ位の年齢だったかな… でも、とっても強くて…まるで歯が立たなかった。悔しくて、戦いの中で何度も大きな声で叫んでしまったんだけど…その時から、かな?何か、強い声のようなものを感じるようになって…それが頭に反響して…キンキンする。さっきも…そうだった。」
ネモ「……ああ、思いだしたら…また会いたい気持ちでいっぱいになってきちゃった。はははっ。」
メトロ「…そうだったんですね…。……?…お友達、ですか?今は何をしていらっしゃるんでしょう。(近くの椅子に腰かけネモの語りに耳を傾ける)」
ネモ「…「友達」、か…ボクはそう思いたいな。向こうは、ボクのことをどう思っているのか知らないけどさ。(苦笑しながら)……『
ペルシカ』。それが名前。ずっと斬り合ってきたボクのライバル…でも、一度も勝てたことがなくてね。不愛想で、冷たくて、何を考えているのか全然わかんないけど……それでも、ボクの中では…何故か見捨てられないとっても大きな存在…(起動したスマホの待ち受け画面に映る二人の少女に視線を落とし、ふっと笑った)」
ネモ「…パパから聞いたんだ。
ペルシカは…この国で生活してるらしいって。今回の伐刀劇祭でも、もしかしたら会えるんじゃないかって……だから、きっと他の誰よりも大会の日を待ち焦がれていたんだ。憧れの人、目標となる人…会いたい人が、たくさんいるかさ…」
メトロ「ほわぁ~……離れ離れになったお友達との再会…感動的です…!友達のいない私もいつかきっとその感動を味わえる日が来るのでしょうか。( *>꒳<*) (ネモの話に心躍っている)…はれ?でも…そういえばその、「
ペルシカ」さんって方の名前…聞いたことがあります!確か、現在この国の公国騎士団団長補佐の方だったような…?」
ネモ「……!…やっぱりいたんだね…(それを聞いて嬉しそうに口角を上げた)すごいなぁ…学生騎士を早くに卒業したって聞いてたけど、もうそんな位置にいたんだ。やっぱすごいなぁ。」
メトロ「まさかそんな人がネモさんのお友達だったなんて…すごいです!……ぁ……(だが一転、その表情が陰る)」
ネモ「……どうしたの?」
メトロ「…………あまり、こういう話はしたくありませんが……… そうですね…しばらくここに長居することになるのであれば、やっぱり話しておきましょうか…初めて会った時に話していたことを、覚えていますか?その中で、この国で起きた悲劇について少しだけ触れたと思うんですが…」
ネモ「…確か、大きな戦争があった…とか…?でもそれって、遥か昔の話じゃあないんだよね。ここへ来る前、パパはそんな話一切しなかったし…したとしてもボク歴史とか苦手だから多分聞かないとは思うけどさ…(イタズラっぽく舌を出す)」
メトロ「(舌を出すネモに苦笑する)……そうです。ただ…その……ネモちゃんのお友達が、もし…その戦争に出ていた…となれば…お話を聞いてもらえますか…?(言いづらそうに)」
ネモ「 !? …
メトロちゃん、どういうこと……?(表情が一変する)」
『グリム戦役』――― 北方大陸で起きた100年以上と続いた戦争。
小国がひしめき合う北方大陸において、最大規模であった北端のグリム帝国が、その極寒な環境故の資源枯渇を解消する為に、周辺諸国に対する侵略を始めたのが発端。
秩序を乱し戦乱を齎す帝国…その侵略を防ぐため、各地の平和維持を掲げ多くの機関が周辺諸国への支援を表明したことで結成された北方連合軍が、これに対抗。
かくして連合軍と帝国軍との100年に亘る激しい戦いを繰り広げられることとなった。
そして、100年と続いたその戦争の中でも、特に苛烈を極め、そして終戦ともなったものが、一年前に起きた…―――『ソロモン公国攻防戦』。
戦いの舞台はここ、ソロモン。潤沢な資金資源、その国力を持っていたソロモンは帝国の格好の餌食として標的に。
苛烈を極め追い込まれた連合軍…その一角である魔導騎士連盟は、苦渋の決断の末、学生騎士の動員を余儀なくされた。
結果、帝国軍は敗北。北方周辺諸国と停戦条約を結ぶことで、100年続いた戦争はついに終わりを迎えた。
メトロ「―――……その攻防戦で、特に大きな戦果を挙げた十二名の英傑が居ました。彼らは《ソロモン十二使徒》と呼ばれ、この国では英雄視されるほどの偉業を成し遂げたのです。…その中の一人こそ…"聖雷"の異名を持つ―――「ペルシカ」さんがいたんです。」
ネモ「……
ペルシカが、戦争に……っ…?そんな……そんなことって…!」
メトロ「…正直、ネモちゃんの前で話しづらかった…でも、きっと早かれ遅かれ、彼女の名は知れ渡ることになると思います。なので、混乱する前にお伝えしようと…… ごめんなさい。」
ネモ「……!……う、ううん…大丈夫…教えてくれて、ありがとう…。(レモンティーの水面に映る自分の顔に視線を落とす)……ボクは、
ペルシカと違って戦争なんてものとは無縁な暮らしをしてきた。…でも、ママはその昔、戦争で亡くなった。パパは気を遣ってあんまり話してはくれなかったけど…戦争の怖さは、嫌でもわかる…」
ネモ「…もう平気だよ。だって、大事なのは命ある限り生きることだから。ボクもパパも、今日まで二人で頑張ってきたんだもん。それに…
ペルシカも、大丈夫…!だってボクなんかより遥かに肝が据わってて強いし!」
メトロ「(彼女の表情を窺い安心したように微笑む)……でも…驚きましたよね。私の故郷でもそんな話は聞いたことありませんでした。ましてや、訪れたばかりの国でつい最近まで戦争が起きていたなんて……この国には、戦争参戦者の方々がたくさんいます。大人の方から、我々と年端の変わらない方まで。当然、みなさんその件については触れてほしくないでしょうし…ましてや私たちのような余所者は、触れないのがいいのかもしれませんね。お互いの頭の片隅に置いておきましょう。」
メトロ「…もちろん、暗い話ばかりじゃありませんよね!その戦争で戦った人たちを弔う名目で立ち上げられた今回の「伐刀劇祭」だって、きっと再開すれば楽しいものになると思います。それに、私も…その戦争で発見された「花弁の力」の研究が捗れば…より多くの伐刀者の方が救われるきっかけが見えてくるかもしれませんしね。」
メトロ「…今は、外で危険な事件が起きていますが…きっと連盟の方たちが懸命に解決に当たってくれているはずです。私たちは大人しく、安全に待っていましょう…!」
ネモ「……そうだね…うん、きっと大丈夫。ボクも信じるよ。」
ネモ「…………(レモンティーを口にしようとマグカップを唇に近づきかけた時、ふと窓の外を見やる)………信じてる、から…――――― 」
ネモ「…スゥ……スゥ……(ベッドの上で寝そべらず壁に凭れかかったまま転寝している) 」
メトロ「カタカタ…(試験管に採取した灰を傍らに、PCを前に調べごとをしている)……何か、手掛かりがあればいいのですが…(手元にあったほっとレモンティーのマグカップに手を伸ばそうとした、その時…――) 」
ワァーッ、ワァーッ ! ! ウワァーッ ! ! (窓の外から喧騒の声が轟いてくる)
メトロ「……?お外が少し騒がしいですね…なんでしょう…(ネモが寝ているベッドの傍にある上下開閉式の窓に手を伸ばしガララと音を立てながら開ける) 」
民間人男性「はぁ、はぁ…! おい、そこの君!窓を閉めるんだ!「奴ら」が襲ってくるぞ!(
メトロの研究所前まで走り逃げてきた男性が、偶然窓を開けた彼女と視線が合い注意喚起する) 」
メトロ「……っ…?? あの、いったい何が……――――!(「奴ら」って、まさか…) ……ひょっとして、「感染者」が…!? 」
ネモ「―――――― ピ ク (
メトロの発した「感染者」に反応し目が半開きになる) 」
民間人男性「それもヤバいが…この事態に他にもヤバい奴らが押し寄せてきたんだ!見つかったら食い殺されてしまう……!う、うわああああーーーー!!(その後男は何かから逃げるようにそのまま走り去っていった) 」
ネモ「(――――!) ガ ッ ! (刹那、壁に立てかけていた刀を急いで手繰り寄せ、
メトロが開いた窓の縁に足をかける)―――― 行ってくる!(それだけ言い残すと窓から勢いよく身を乗り出し、逃げゆく人々とは正反対の方角へと走り抜けていく) 」
メトロ「(…食い殺され……?)……!もしかして…――――!あっ、ネモちゃん!?(「待って」と制する前に飛び出していった彼女をぽかんと見つめていた)…………ハッ!いけない…ネモちゃんが危ない! ぎゃんッ! (慌てて窓を閉めて身支度しようと踵を返した途端に天井からぶら下がっていたランプにおでこから激突し目が×になる)ぴえぇ~…っ!ま、まってぇ~~!! 」
― ソロモン公国・街・バリケード付近 ―
ホワイトウルフ『 アオオォォォオオオーーーンッ!! (大群の白狼――二足歩行に発達した両腕に鋭い爪を持つ――が街境に設置されたバリケードを強行突破して突き破り、街中へと侵攻していた)』
村田「ひ…うあああーーーー!!!!お……………オオカーーーーミ!!!!どああああああああ!!おあ……おああああああああああああーーーーーー!!!(大群のホワイトウルフを前に大絶叫) 」
田中「逃げろォーーーーーーー!!!村田ーーーーーー!!!やば過ぎるこれはーーーーー!!! 」
ナレーション「これは…とても恐ろしい 集団心理である…――――― 」
モブ民『魔導騎士連盟!!連盟はまだかーー!!! なぜ来ないー!!! 一体どうなってるんだーー!!! 魔導騎士たちが!!遅すぎるぞォォーーーー!!! 早く… 助けてくれ… オレの命が…』
ナレーション「そう…魔導騎士連盟はまだ来ない… なぜなら!!!もうお分かりだろう!!! 」
ナレーション「誰も…―――――魔導騎士連盟を呼んでいないのである!!! 」
モブ民「早く!! 助けてくれーー!! 命だけはー!! 誰かーー!! 」
ナレーション「誰も!! 助ける人がいないのである!! 」
解説おじさん(鳴滝)「おかしい… これは…何かがおかしいぞ… 」
その辺のネスサン「え…?? 」
解説おじさん(鳴滝)「ソロモン在住の魔導騎士連盟は大変に優秀で、本来は通報から5分以内には到着するように設定されている。 」
その辺のネスサン「え!! そんなに早く!? 」
解説おじさん(鳴滝)「うむ。通報から1分以内には、もう連盟は出動していると言われる。そしてその出動から 4分以内には到着できるよう、連盟というものは、本当に点々と!配置されているのだ!!なのに、いまだにサイレンすら聞こえないとは…これは、絶対におかしい…。何かが、あったに…違いない… 」
その辺のネスサン「一体、何が… 」
ナレーション「そう、もうお分かりだろう…―――――誰も!! 魔導騎士連盟を呼んでいないのである!!! 」
ナレーション「この偉そうにうんちくを語っていた、このしぶいおじさんでさえも――――――魔導騎士連盟を呼んでいないのである!!! 」
泉
キャロル「れ、連盟は!??まだ来ないの!??どーして!!!私の方が早いなんて!!! 」
ナレーション「そう!!!!まだ魔導騎士連盟は来ないのだ!!!なぜなら!!! 」
ナレーション「――――――誰も!!!魔導騎士連盟を呼んでいないからである!!! 」
泉
キャロル「どうしてー!!!連盟は一体何をしてるの!!! 」
ナレーション「こう、泣きながら叫んでいる泉
キャロルちゃんでさえ!!! 」
ナレーション「―――――――魔導騎士連盟を呼んでいないのである!!! 」
ホワイトウルフ『アオオオオォォーーーーーンッ!!!』
ナレーション「恐ろしき集団心理!!『傍観者効果』!!! 」
???「そこまでだァーーーーッ!!!悪党どもォーーー!!! 」
モブ剣士「あ……あ……!あああぁーーーー!!!あれは…!!あれは、まさかァーーーー!!! 」
???「さあここで!画面の前の君も一緒に歌って踊ろう!! BGMスタートッ!!! カチッ (自前のラジカセを起動) 」
???→ブレイレッド「早いぞ~♪ でかいぞ~♪ 照れちゃうぞ~♪ 」
BLAZBLUE(ブレイブルー)「伐刀戦隊・ブレイジャー! 奮い立つぜ魂(デバイス)が~♪ 」
ブレイグリーン「正義の刃 くれてや~れ~♪ 」
ブレイきいろ「 「ブ・レ・イ」と見つめれば~♪ 婚活勝ちが決まるのさ~♪ 」
ブレイピンク「そんなに俺たちといたいなら~♪ 一緒に繋ごう ブレイの輪~♪ 」
ブレイブレラ「ブレイブレイ!ジャンジャンジャー!ブレイブレイ!ジャンジャンジャー! 」
ブレイレッド「1・2・3 で変身だァーーッ!!! \ ヘンシンダァー ! ! /(※バックコーラス) 」 」
ブレイレッド「弁当!本当!!超真っ当!!! 伐刀戦隊・ブレイジャー!!! 」
ブレイジャー『正義の味方!『ブレイジャー』参上!!! \ ドーーーーーーーーーーーン!!!!!/ (五色のカラフル爆発)』
ブレイブレラ「レッド!一人だけ二番なのに歌詞が全く変わってねーのがいるぞ! 」
ブレイレッド「おめーだよ。(ブレイブレラを舞台から蹴り落とし即刻解雇) 」
モブ剣士「ブレイジャーだ!勝った!!ハルジオン第三部・完!!! 」
ホワイトウルフ『グルォォォオオオオオンッ!!!(突撃する大群がブレイジャーに蹴散らしていく)』
ブレイレッド「お前たちの悪事もそこまでだァーッ!!覚悟しろ化け物たち!行くぞブレイジャー! かかれーッ!!(※)ぐわァーッ!!!(※この間1秒) 」
ルルネット「ちょちょちょっとぉ!!待ちなさいよぉー!!か弱いか弱いお姫様、このルルネットちゃんを置いてわれ先に逃げるなんて無礼!ほんっっっと無礼!!ちょっとそこの無礼でブレイなあなたたち!私の肉壁になりさ…ひっ、ひいいいいぃぃぃぃっ!!!(ゴミ箱の上へ避難する) 」
ホワイトウルフ『グァルルルッ……(獰猛な獣の群れはついに街の中心部へと侵攻。眼前に広がる人型の獲物を捉え、ギリギリと歯軋りしながら粘っこい唾液を歯間より零し続けている)』
ネモ「―――――――(右手に納刀された刀を握りしめ、遠く視える群狼を冷静に見据えながら、誰もいない路を悠然と歩いていた) 修行に明け暮れていた日々を思い出す…行くよ――――― 」
ネモ「―――――――― 灯せ、《 イグニーズ 》 ―――――――― 」
――― シ ュ ホ ゙ ォ ッ … ! ! ! (それはまるで窯のように、密閉された真っ暗な鞘の中で焔が生まれ揺らめく。焔はみるみると刀身を包み込み、鋼の刃は高熱を帯びていく)
ネモ「――――『 001 』! カ シ ャ ン ッ … ―――― チ ャ キ !(鞘より鍔が離れ、鞘内部に酸素が吸い込まれていく) ス ル ル … ―――― ズ ボ オ ォ ァ ァ ア ッ ! ! ! (酸素と結合し急激に高熱を帯びた赤黒い刃が振り抜かれると、己を軸に紅蓮螺旋が舞い上がった)――――― かかってきなよ。(燃え盛る松明のように路をその日で照らし、焔に揺れる黒影の刃が獣の群れに牙を向き返す) 」
――― Vs. ホワイトウルフの大群(A~F +@) ―――
ホワイトウルフA「―――― グルルォォォオオオンッ!!(先頭に佇む一匹がネモへ向かって駆けていく)ダンッ―――ズシャアアアァァアッ ! ! !(野生の環境で鍛え上げられた脚力から繰り出される跳躍から、発達した両腕から生える鋭利な爪を突き立てながら落下する) 」
ネモ「 ズ ボ ォ ア ァ ン ッ ! ! (頭上より迫る白狼の爪を屈んで避けると同時に熱を帯びた刀を振り抜き、その白毛が覆う胸部に峰打ち。まさに「胸を焦がす」熱い一撃が、獣に炸裂。そして…)シャキンッ―――ズギャギャギャッ―――ザキン、ザキン、ザキィンッ ! ! ! (滞空する白狼に鮮やかな剣裁きを間髪入れることなく叩き込み、火花と共に斬撃を散らしていく) 」
ホワイトウルフA「グギュグギャアアアァァアアッ!!!(環境故ただでさえ熱に弱い狼にその熱帯びる斬撃に断末魔のような絶叫を上げ、口内から涎ではなく黒煙を吐き出しながら冷たい地面へと倒れ落ちた) 」
ホワイトウルフB~D『グァルルル…――――― ドッ ドドッ !! (激しい敵意を剥きだした狼たちが次々と走り出す)』
ヒュ ッ ————(小石、ビール瓶のガラス片等の鋭利な投擲物がホワイトウルフ達の『目』に狙いを定め飛来してくる)
ホワイトウルフB「 ギャンッ…!!(その一匹の目に投擲物が被弾し、首を振りながら一歩退いた) 」
メトロ「はっ、はっ……ふぅ…間に合った…!(現場へ駆けつけるや否や建物の影に身を潜める)やっぱり私の予感は的中…あれは、「ホワイトウルフ」の群れ…!極めて寒い環境に生存する白い狼… その昔は人間の食べ物を強奪しに街まで繰り出し襲い掛かってくることがよく見られたみたいですね…(ぶかぶかのコートから取り出したスマホに映るデータを閲覧している) 」
ジュデア「よいっしょォォォォー!!!(両脚に固有霊装を現界させた、やや中性的な少女が投擲物とは逆方向から、猛スピードの跳び蹴りでホワイトウルフに突っ込む!!)学生騎士!!ジュデア・アルノ―2年!ただいま現着しましたァ!! 」
錬一「 フゥゥゥ———……ッ (小物を投擲した張本人がネモの方向へ向かうホワイウルフの群列の脇に立つ。眉間に皺を刻んだ強張った面持ち、己を鼓舞こそしているが決して小さくない恐怖に唆され足が僅かに後方へ退けぞっている)————ネモさん、それに
ジュデアさん……!俺が数匹引き受けます、戦力を分担し時間を稼ぎましょう。市民の皆が一帶から避難するまで……!(手に取ったのは固有礼装ではなく『鉄パイプ』それを斜めに振り払い声を張り上げた) 」
メトロ「…ふむむむ……(ただの衛兵でも取り押さえるのがやっとなほどすごい筋肉を持った狼…この国でまともに対処できるのは魔導騎士だけだったみたいですね。魔導騎士連盟という防壁のおかげで近年はその被害件数が減ったみたいですが…今、連盟は先の事件で本部に収集されていて…まさに手薄になっちゃってる…!狼さんたちはこの気を狙って……むむむ、人間に劣らずなんて賢い…!)…って、感心してる場合じゃない!ネモちゃん気を付けてー!>< 」
ホワイトウルフC「ダッ、ダッ、ダッ―――― ギャッ!(前方から突撃する
ジュデアへ真っ向から突っ込むも、勢いの差に打ち負かされ吹き飛ばされる) ズザザァー…ッ…!! グルルルッ……グァアッ!!(まるでストレートパンチさながらの挙動で
ジュデアに爪を突き立てようと再び迫る) 」
ホワイトウルフB「ブンブン…! クルォォオオオオーーーンッ!!(錬一に並々ならぬ怒りを覚えた白狼は遠吠え、その肉体を噛み千切ろうとぐっぱりと開けた口を向けながら突撃する) 」
ネモ「来るか―――――!(投擲物が飛んできた方角へ首だけ振り返り、知り合って間もない錬一の姿を捉え意外そうに目を丸くした)分かった、無茶しないで!(練一にコンタクトを送り大群の中へ特攻していく) 」
錬一「(見栄張ったけどやっぱり一匹でもしんどいぞこれ……!(内心笑みを保ったまま冷や汗が頰を伝う))ッ————!!(瞬時に着地点を予測し摺り足で過不足なく間合いを開け、ホワイトウルフの口が目の前で閉じられる)よし見える……ッ ゴッ(空振りの隙を逃さず鼻先に拳を宛行い挑発の上乗せ。すかさずバックステップを踏み大人一人通れる細い袋小路に誘い込もうとする) 」
ホワイトウルフB「ルルゥ…ッ!!(狙い通り錬一の挑発に乗った狼は、何度も噛みつきながら――その度にバックステップで避けられ――前進し、彼の軌道に誘導されていく) 」
ジュデア「どうも!!遅れましたけど援護しま……すっ!!(身を屈めてホワイトウルフCの爪を交わしながら、カウンター気味の回し蹴りを放つ!)いや、ちょっ、早いんですけどこいつら!? 」
ホワイトウルフC「グギィァ…ッ…!(回し蹴りが顎元に炸裂し蹴り飛ばされるも、すぐに態勢を整え直すように身を起こす)クォォオオーーーンッ!!(両腕を広げて遠吠えると、発達した脚部を曲げ、地面を強く蹴って勢い付けた爪による斬撃を
ジュデアへ繰り出そうとする) 」
美優「……………ったく、ちょっと外に出てみればこれだ!(バッと現れ、ホワイトウルフFに対しかかと落とし) 」
小紫の女性剣士→陽彩「はっ――――!(路面を蹴り上げ狼の一匹を居合抜く) 『御影池陽彩』(みのいけ ひいろ)、推して参ります!(黒制服をはためかせ、携えた刀を手に果敢にも立ち向かう) 」
錬一「(野生の狼……取り分け寒冷地の奴は少ない獲物に対する執念が強い。正面から反撃しようものならサイドに回避され視覚から喉を噛まれて終わりだ……なら!)—————ザシャァァッッ(袋小路の行き止まり手前、ターンしつつ足を止めホワイトウルフに向き直り剣術のの基本”正眼の構え”を取った)—————来いッ!!(左右に回避する余地のない袋小路を利用し、真正面から縦一文字の振り下ろしを繰り出す。ホワイトウルフ自身の突進力を逆手に取った”カウンター”でもあった) 」
ホワイトウルフE&F『 ズギャァッ!!(陽彩の居合、美憂の踵落としにそれぞれ退けられる) ガルォーーーーンッ!!(二匹の狼がそれぞれ8の字を描くように交錯しながら走り出し、陽彩と美憂に突撃を仕掛ける)』 」
ホワイトウルフB「タン、タン…グルル…――――グァアッ!!(袋の鼠・錬一を追い詰めた狼はついに眼前の獲物をしとめる―――はずだった)ギャギィ…ッ!!(目と鼻の先まで迫った途端、縦一文字に斬り払われ再び退く)グ、ググゥ…ッ…!!(脳天を勝ち割られたような痛みに悶えながら、狼は怯みを見せる) 」
ジュデア「いやでも正面から突っ込んでくる一辺倒なのは……流石獣というか!!(ホワイトウルフが飛び掛かってくる、その瞬間……此方もホワイトウルフに向かって飛び、渾身の飛び膝蹴りを叩き込む!!)良かった、こっちも数が揃ってきた!! 」
陽彩「……!(この方は…ホテルで度々見かけた…)……力及ばずながら、助太刀します!(美憂にそう告げると抜刀した刀を再び鞘へと納め、居合の態勢へ)――――居合“山折”!!(身を地面すれすれまで落とし込み、ホワイトウルフEの懐へ潜り込む。そして、頭上の腹部、その急所目掛け上へ弧を描くように居合抜きを繰り出した) 」
美優「…なめるな!(飛び上がり、ホワイトウルフの体を容易に飛び越える)食らえ!(そのままホワイトウルフの頭部目掛けてもう一発踵落としを仕掛ける) 」
ホワイトウルフC「 ゴ ッ ! ! (互いに宙へ跳び上がり、両者一斉に攻撃を繰り出す。だが狼の爪はそのまま
ジュデアの顔の横斬り、同時に
ジュデアの膝が狼の顔面にめり込むように炸裂) ギ ャ゛ ッ゛ ! (強烈な一撃に白目を向き、大の字に倒れ落ち気絶した) 」
錬一「っ……(”怯み”に一瞬常人めいた、否、常人以上の”優しさ ”或いは ”弱さ”に心が揺らぎ眉を潜め歯噛みする)ごめんっ……眠ってくれ……!(野生の狼にとって損なえば致命的な能力、”嗅覚” ”運動能力” これを避けた”峰打ち”を狙い横腹を狙い鉄パイプによる袈裟斬りを振るう。だが遅い、判断も、剣速も先の振り下ろしより遅い) 」
ホワイトウルフE&F『 ギッ゛!! / ギャウ゛ッ!!(陽彩から放たれる至近距離の居合、そして美憂の豪快な体術に二匹がそれぞれ吹き飛ばされた) 」
美優「…ナイスアシスト(陽彩に告げ)…まだやるか? 」
ホワイトウルフB「ギィィイッ―――― ガグァ゛ッ!?(一瞬の判断が鈍った隙を狼は決して見逃さなかった。爪を立て、牙を向き、三度目の正直と言わんばりに爪を振るうが、その切っ先は彼の横髪を掠める結果に終わり―――鈍い金属音が狭い空間に響いた)……ドサァ…!!(横腹に金属の重い一撃を受けた狼は痙攣しながら倒れ落ちてしまった)』
ホワイト・ベオ・ウルフ「 ズ シ ィ ィ ―――― ン ッ … ! ! (群狼が蹂躙されていく最中、大きな影――他の子分よりも一回り大きな体躯の親玉狼がついに頭角を現した)グルオオオオオオォォォォォオオオオオオーーーーーーンッ!!!(激しい遠吠えが寒空に木霊する。それはまるで衝撃波のように、優しく降りゆく雪を吹き飛ばす) 」
メトロ「……!おっきな狼さんです!きっとあれが、親玉…でしょうか? 」
美優「ほほぉ…あれが親玉か!(ホワイト・ベオ・ウルフを見やる) 」
錬一「——————。 っは………(確かな手応え、喉笛を引き裂かれる寸前だったという感触の余韻、それらが過ぎ去り緊張が解れ腰をストンと落とす)………。兄さんならもっと上手くやったんだろうな………ごめんな………(心底申しわけなさそうな八字眉で首をひとなでし、丁度民家の前に立てかけてあった樽の上に放置されたロープを手に取る。手早く口、手足を縛り腰を上げ)複数同時攻撃、唐突が取れてるとは思ってたけど…… 」
ジュデア「(倒れ伏すホワイトウルフを見据え)なんとか……セーフ……?(同じく戦闘している面々を見回し)良かった、みんな無事……えぇ……?(ホワイトウルフの体躯が目に入り)いやあ、参った、あんなの居るんですねえ…… 」
陽彩「学校の訓練で習ったことがあります!「チームワーク」です!チームワークで攻め崩しましょう! 」
ネモ「 ズザァー…ッ…!! (大群を駆逐する最中、地響きと共に現れたその親狼を睨みつける) チャキンッ―――(ノールックで鞘へ納刀。その後、刀の鍔部を口元へ当てるように持ち上げ…) 『 017 』―――― ガ チ ャ ン ッ ! (ネモが手にしている鞘の上部先端が音を立てて開かれ、そこから仕込み刃が顕現) ズァンッ、ズァンッ、ズァンッ―――― ジ ャ キ ィ イ ン ッ ! ! (素早く抜刀しその場で刀と、刃を剥きだした鞘を振り回し、"二刀流"となる) 」
ネモ「――― "鳥ガ翔ブ型《コルニクス》" ―――(右手に刀、左手に鞘のグリップが握られる。少女のその姿はまさに翼を携えた鳥の如し―――) ニ ッ ―――― 合点!(陽彩の提案に口角を上げ、先人切って陽動を仕掛けに突撃する) 」
ネモ「 クルルルルッ―――― やああぁッ!!(宙へ傾倒しながら身を投げ出し、水平態勢のまま回転しながら親狼に迫り、遠心力をつけた二刀を振り下ろした) 」
ホワイト・ベオ・ウルフ「グルルルォォォオオオオオンッ!!!(衝撃波のような大きな遠吠えをあげ、ついにその巨体が動き出す) グゥンッ―――― ド ゴ オ オ ォ ッ ! ! ! (ネモが振り下ろす二つの刃と突き出した長く鋭い爪が衝突し、大気に僅かな衝撃が走った) 」
美優「…(この即席の学生騎士軍団でチームワークか…)やってみるっきゃねえ…! 」
陽彩「 行きます!(ネモへ続くように駆け出した) 居合―――――“谷折”ッ!! ド ゴ ォ ッ ! ! ! (ホワイト・ベオ・ウルフとの距離も詰めていない状態で地面に向けて叩きつけるような居合抜きを繰り出す。すると斬撃が地面を裂き、その直線状にいるウルフの足元の地盤を崩したのだった) 」
錬一「 ザシャァ ははは……っ。三男だったら泣いていたかもしれないね……(路地から勢いよく飛び出し再び街道へ。 怪獣映画にでも出てきそうな大狼に思わずたじろぐが)————— 。(鋼の翼を翻し、果敢に立ち向かうネモの背に目を奪われ、脳裏に
メトロとの会話が蘇り……) パンッ (頰を両手で挟んで自らを奮い立たせる)————頑張れ、頑張れ錬一……お前はできる、兄さんが認めてくれた……できる奴だッ!! 」
錬一「 ジジジ……(腕を前に突き出し握った拳を開く。瞳を閉ざし意識を研ぎ澄ませ、掌に火花が散り————) ゴ ォンッッ (何処からか、熱した鋼を打ち練磨する音が響いた。それを合図にカッと目を見開き)———— シュボ アッッ (硝子片が再び握られた拳に収束、熱を纏い『焼け焦げた無銘刀』を錬成した) 行ッッくぞオオオオオオォォォァァァ—————!!!!!!(ネモに続いて駆け出し、木箱を踏み台に飛翔。鍔迫り合いになるネモの二刀の峰に、駄目押しの一刀を振り下ろし押し切ろうとする) 」
ジュデア「チームワークね!烏合の衆になるより全員連携した方が良いって、正にその通りだわ……唸れ、”ヴァレンバーグ”!!(脚甲型の固有霊装、"ヴァレンバーグ"が唸りを上げ、魔力に反応して光り始める!)吹っ飛べェっ!!(ネモの剣戟に合わせ、ホワイト・べオ・ウルフに向かって駆け出し……勢いを十二分に込めた、強烈なドロップキックを放つ!) 」
ネモ「ッ゛…! くぁ…! (迸る衝撃に顔を歪ませ、小柄な少女はそのまま殴り飛ばされる) ズザザザァー…ッ…! 生半可な火力じゃあ押し通せない…だったら! 『 007 』 (三桁の数字を呟いた後、握られた刀の鍔部からカチャリと何かが外れたような音が鳴った) ス…―――― ガ チ ャ ン ッ !(その後鍔部に手を添えると、まるでショットガンを使用する際によく見られるポンプアクションで鍔をスライドさせた) ガチャンッ――ガチャンッ――ガチャンッ ! ! !(何度も鍔部をスライドさせる。まるで、何かを"チャージ"するかのように――――) 」
美優「………行くぞ!シャークファミリーハンズ!!!(サメの牙の如く鋭くギザギザした2本の刃が現れる)……ダディー・シャーク!!(足元の地盤が崩れたウルフに追い討ちをかけるようにその二つの刃でウルフの足を挟むように左右から攻撃。その刃はまるでサメの噛みつきのよう) 」
ホワイト・ベオ・ウルフ「グルオオオオォォンッ!!(ネモ、そして彼女の斬撃を助長する錬一さえも吹き飛ばした狼は異常なまでに発達した脚力で駆けだそうとするが―――)――――!?(陽彩が砕いた地盤にバランスを崩し、転倒しかける) ド グ ォ オ ン ッ ! ! ! ( ! ! ! )(
ジュデアの渾身のドロップキックが腹部に炸裂。体内部で骨がメキメキ折れる音が聞こえ、うめき声を上げる)グオオオオオォォオオンッ!!(腹部にめり込んだ
ジュデアの足を鷲掴み、豪快に振り回して投げ飛ばした)グギィイッ!!(直後、美憂が繰り出す鮫の歯の如き激痛が両足を捉え、痛みに悶えながら拘束される) 」
ネモ「(よしッ――――!!) 『010』 カチャンッ…(何かを感じ取った後、展開された仕込み刃が鞘へ元通りに折り畳まれる)―― 人ガ掴ム型《 ステラ 》 ――(納刀した刀を構え直し、居合の態勢へ) す ぅ ぅ … ―――――(目を瞑り、深く息を吸い込んでいく) 」
錬一「かっ… たァ……ッ!!(予想を遥かに上回る脚力で逆にゴリ押され飛び退く。着地の際に生じる隙を打たれるかと身構えるが、後続の追撃に沈む様を見僅かな安堵から笑みが灯る)即興だなんてとんでもない、助かった!(感謝の意を律儀に伝えると、今度は霊装・無銘刀の刃先を後方に向け。鞘無しで居合いに酷似した構えを取った)—————— (———覚悟を決めろ、これを逃せば相手ではない、仲間が死ぬ!当たり前の事実から目をそらすな!) 」
陽彩「……!(ネモと錬一が居合の態勢に入ったのを垣間見、美憂の拘束を解かれるわけにはいくまいと―――)―――っぇええええい!!!(狼の背後へ飛び出し、その長く伸びる尾に刀を突き刺した) 」
ジュデア「入っーーたぁっ……!?!?(ドロップキックの直撃、そして骨のきしむ音が聞こえた、その一瞬の気の緩みが仇となり)わっ、ちょっ……!!(まんまと足を掴まれ、遥か遠くまで投飛ばされてしまう) 」
ホワイト・ベオ・ウルフ「 グォォォオオオオオーーーーーーーンッ!!! (美憂と陽彩にがっちりと拘束されるも、極寒の環境で生まれ育った強靭な肉体がそれをほどくのも時間の問題だった――――) 」
美優「…!(陽彩の一撃を見て)なんとしても離してたまるか!サメの牙はしぶといんだぞ!(その見た目からは想像できないほどの力で手を離さない) 」
ネモ「―――― 決めるよッ!!(視線こそ向けてはいないが、その声は錬一、そしてここまで相手を追い込んだ共闘者たちへの掛け声だった―――) ダ ン ッ ――――――― (大地を強く蹴り上げ、水平に貫けるように飛び出す。極限まで振り被った居合の太刀を、今、振り抜いた――――) 」
錬一「 ————ああ!! ビギ ィ” ッッ ……・・ ・(ネモに短く答え前だけを見据える。袖口から覗く手首から指先まで、右腕が赤く染まり、血管が浮き出青白く発光。その変容には本人も気付かないが、内側に熱した鉄を注ぐような痛みに襲われそれを叫びにして吐き出すまいと歯を食い縛った。口から火花混じりの煙を吐き出し、技の銘を発する。それを合図に、『打ち立てたばかりの熱を帯びた』刃による下段の居合を放った) 」
―――――― “ 威 烈 ”/ " 陽 焔 " ―――――
ザ キ ィ ―――――――――――― ン … … ッ … ! ! (煌閃が狼を、雪を、空を、音を裂いた―――――)
ホワイト・ベオ・ウルフ「 ………… グ ラ リ …――――― ズ シ ャ ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ン ッ ! ! ! ( "剣"を刻まれた巨獣は、ついに地に倒れ伏した―――――) 」
ネモ「はぁ……はぁ……っ…――――― ス チ ャ ン ッ (息を切らしながら敵を完全に仕留めたことを確認すると、その刀を鞘へと納め込んだ)は、はぁぁぁぁー……っ……!(緊張が解かれ脱力してしまった) 」
錬一「シュウウウウゥゥ————… ヒュ…コヒュ……(居合を振りぬ切り、アンバランスに上体を前へ傾けたまま硬直。”灰”混じりの吐息が口から溢れ、居合を放った無銘刀は折れ、黒く焼け焦げて崩れてゆく)使”い”捨て”……相変らずの”鈍”……か………嫌になる、な…… (脱力し、糸が切れた人形のように片膝を突き倒れ伏した狼の前に首を垂らした) 」
ジュデア「(顔面血塗れで左手を抑えながらふらふらと歩いてくる)あー……終わりましたー……?みんな無事みたいで良かったですー…… 」
メトロ「……す、すごい……あのホワイトウルフの群れを…たった五人で……!あっ……!!(唖然と事態を見守っていたが我に返り、物陰から飛び出し錬一たちのもとへ駆け寄っていく) 」
美優「…ったぁー…(狼が倒れ伏したのを見て刀が手から離れる)もう手の感覚がないわ… 」
陽彩「はぁ…ふぅ……(深く呼吸し納刀する)よかった…何とか皆さん無事で…無事じゃないっ!?(ガーーン!)(顔面血まみれでやってきた
ジュデアにデフォ顔で絶叫する) 」
裏口入学医学生猫「全員無事……ヨシ! 」
医学生猫「(そんなバカで)どうして医大に入れたんですか…… 」
医学あおむし「(大学費を稼ぐためハロウィンのアルバイトをしている) 」
美優「…!?(顔面血塗れの
ジュデアを見て)大丈夫っすか…? 」
ジュデア「大丈夫大丈夫、ほら私固有霊装がさ、こんなだからさ、(脚甲型の固有霊装を指差し)ちょっと体は頑丈だから、ちょっと頭打っただけれれれr(最後まで言う前に白目を向きながらぶっ倒れる) 」
美優「あ、あぁー……(倒れた
ジュデアを見てあたふたする) 」
陽彩「ぎゃーーーー!!大変大変!急いで病院…いやその前にホテルにいる保健室の先生に診てもらわなきゃ!!(
ジュデアの型に腕を回し共にホテルの方へと歩き去っていった) 」
ネモ「ふぅー…………立てる?(錬一に手を差し伸べる) 」
美優「お、お大事にー…(ポカーンとしながら陽彩と
ジュデアを見送る) …(しっかしあの人たち強かったな…)(ネモと錬一を見て)帰ったらトレーニングしなきゃな…」
美優「…(しっかしあの人たち強かったな…)(ネモと錬一を見て)帰ったらトレーニングしなきゃな… 」
錬一「(肩で息をし疲労感、激痛の余韻で動けずにいたがそんな最中ネモの手が視界に現れ)————(ふとそれを手に取りそうになるが戸惑ったようにに引っ込め、さながらハイタッチのように掌を叩く)————立ちますよ。まだまだ格好つけたい年ですから(虚勢を張り、歯を覗かせてエ笑みよろけながらも立ち上がってみせる) 」
ザビーダ「―――――――――――――――フッ………あの数を、まさかここまでやり遂げちまうたぁ……。最近の若ぇのは、なんつーか………侮れねえな。(終始陰で窺っており、小さく呟く) 」
メトロ「ネモちゃん、錬一さん!やりましたね…!(二人の間に割って入るように現れ、労いの笑みを浮かべた)お二人とも、とってもとってもすごくてかっこよかったです!私、伐刀者の戦いを直接目にしたのは初めてです~!( *´꒳`*) 」
美優「………?(ザビーダがいる方向を振り向く)…いや、気のせいか… 」
ネモ「……?(「そう…」と微笑み返す)あれ、いつの間に…?…そ、そうかな…?(照れくさそうに鼻元を人差し指で摩る) 」
民間人たち『あの若い子たちが狼の群れを倒したのか…? ひょっとして、今噂の学生騎士じゃない? ありがとう!本当に助かったよ! サツよりも頼りがいがあったな! 神に感謝 ありがとう~~!!(やがて、狼の群れから逃げていた人々が次々と顔を出し、事件を収束させた五人の若い剣士たちに称賛を送った)』
錬一「おわっと……ああ、
メトロさんもいらっしゃったんですね。そっかぁ、頑張ってよかったなぁ……(緩みきった糸目で笑い疲労感からから仰け反った勢いのまま上体がゆらゆらと揺れる)……。(ふと、町の外の方向を見やり何かを訝しむようにして目を細めた) 」
メトロ「っとと…!(咄嗟に錬一の身体を支える)二人ともお疲れのようですね。ホテルまでお見送りしますよ!……な、なるはやで行きましょうか…//(民間人たちの視線が恥ずかしくて居たたまれない気持ちになっている) 」
美優「……ハハ…(民間人たちの視線に対して静かに手を上げる) 」
ネモ「……!(人々の歓声に振り返る。ステージに立って大勢の目にさらされることはあれど、こうして称賛されたのは生まれて初めてかもしれないと嬉々たる笑みを浮かべた)……だねっ。(やがて自分もその初めての感情に恥ずかしさを覚えたのか、
メトロに苦笑を飛ばしながらその場を後にしようとする) 」
錬一「わぁいみなさんご無事で何よりです~~(特に照れる様子もなく手をひらひらと振りなるはやで引っ張られて行った) 」
ザビーダ「ほぉ……『学生騎士』っつーのか。なるほどねぇ……そいつらがいりゃあここいらは安泰、ってか。―――――――――――――――(陰ながらそう呟いた後、その場から消える) 」
ォ ォ ォ ォ ォ ォォ ォ ――――――
ペルシカ「――――――――(高く聳え立つ時計台から、何かをじっと鳥瞰していた少女がそこにいた) 」
カ コ ン ――――― (時計塔の針が、一つ時を刻む)
フ ォ ン … ――――――(針が進んだと同時にあの少女の姿は消えていなくなった――――)
~ ??? ~
ザビーダ「……ご所望通り、見てきてやったぜ。――――――――魔王さんよ。 」
オーマジオウ「――――――――ご苦労。 ……して、どうであった。 」
ザビーダ「ん、あぁ……若ぇ連中がきっちり片付けていきやがったみてぇだぜ。……ま、そいつらも、どこまで持つやら…。 」
オーマジオウ「ほう………この世界にはまだ、そのような芽が出ていようとは。フッ……面白い。 」
ザビーダ「つーか…そんなに気になんならよ、いっそのことてめえで見にいきゃいいんじゃねえのか? 」
オーマジオウ「いや……今はまだその時ではない。だからこそ、他ならぬお前に頼んでいるのだ。 さて………時間だ。(タイムゲートを出現させる) 」
ザビーダ「はいはい、ったく……相変わらず人使ぇの荒ぇ王様だな。(タイムゲートの奥へ消える) 」
オーマジオウ「―――――――――――〝お前達〟にもな。 」
ミファー「………………。 」
ダルケル「………………。 」
ウルボザ「………………。 」
リーバル「………フン…。 」
― ソロモン公国・市街地 ―
緊急事態発生ー!! 一体何ごとだ!?こんな非常時に!! 市街地にて爆発事故が発生!至急、魔導騎士国際連盟に連絡を! 爆発だと!?まさか…例の事件か!? わかりませぇん!!我々も大至急現場へ向かいましょう!
衛兵『ダッダッダッダッ…!!!(大勢の武装兵が隊列を組むことなく慌てて現場へと向かう様が街中で目撃される)』 」
ある建物の上に男がいた。
男はステージの中心で指揮棒を振るコンダクターの様に高らかに腕を振り回していた。
胸ポケットにしまわれた、最大限までボリュームが上げられたスマホからはクラシックミュージックが流れている。
男は自分の世界に酔い痴れていた。だがしかし…
ド オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ オ オ ン ッ ! ! ! ! (男の視界に映る街のあちこちで、次々と爆発が引き起こされていた)
寒空に轟く爆音、そして下部から聞こえてくる人々の断末魔を心地よさそうに聞き惚れている男は身を捩りながら更にその指揮の手を振り回し続ける。
トニー・スコッチマン「 ♪~ (身軽な軽装に装着された時限爆弾。その物騒なものを身に纏う男は、軽快な手捌きで指揮棒の手を豪快に振り抜いた) 」
オーディエンスはいない。いや、いるとすればそれは指揮を執る彼自身… 爆発も、それに叫ぶ人々も、彼が奏でる「音楽」の一部でしかない。彼自身を悦ばせる為の「メロディー」が次第に高鳴っていく。 」
トニー・スコッチマン「WAAAAAAHAHAHAHAHAHA!!!(指揮棒を振る様に高らかに腕を振り回しながら奇声にも近い笑い声を発している) 」
ド ガ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! ! (噴水が爆発で吹き飛ぶ)
トニー・スコッチマン「AAAAAAAHAHAHAHAHAHAHA!!! 」
ボ ッ カ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! ! (交番が爆発で吹き飛ぶ)
トニー・スコッチマン「 ブチブチブチィ…!スンスンスン…(感情昂るあまり後頭部の髪の毛を豪快に引き千切り、握られた毛束を嗅ぐ) 」
トニー・スコッチマン「――――― B E A U T I F O O O O O O O O O O O O O O O O ! ! ! ! ( ボ ギ ャ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァア ア ア ン ッ ! ! ! ! ) (街中で上がる火柱と黒煙をバックに両腕を広げて狂喜乱舞) 」
男の名は「
トニー・スコッチマン」。爆音と人々の断末魔で音楽を奏でる狂演者の彼を、人は"爆芸家"と呼ぶ。 」
[140861] 「 衛兵『現場へ到着!通報があったのはこのエリアか! 被害は甚大だ…急いで負傷者を避難させろ! 逃げてくださあい!!』 」
警察官『おい、あそこに人がいるぞ! あの形相……まさか…!奴は、S級犯罪者!"爆芸家"の「
トニー・スコッチマン」じゃないか!!? 何故指名手配犯がこんなところに!? 」
トニー・スコッチマン「 Good to see you,guys. If you enjoyed yourself even for a little bit, it makes me happy!Joy!!カチリ…―――― ブ ォ ン ッ ! (ホルダーから卵型の時限爆弾を一つ抜き取り、それを真下にいる衛兵たちに向けて投げ落とした) 」
ヌマクロー「……(燃える自宅の前に佇んでいる) 」
泉北「えー、魔導騎士国際連盟、泉北牧乃現着しました。状況報告は………いや必要なさそうかなあ、これ……(双剣型の固有霊装を現界させ、人混みをかき分けて現れる)……テロリストは予想外だわ 」
衛兵『 ぐわあああああああああああぁぁぁぁっ!!!! (束になっていた武装兵たちが、時限爆弾の爆発により人形のようにいとも容易く吹き飛ばされていく)』
ハルバー「よッッッ……・・・・ ・ シァァァ————ッッッ!!!!!(束なっても地雷原という壁の前に跳ね返る兵士達、それとは一線を画し、爆炎を『螺旋状に回転する突撃槍』で払いのけ突貫する男が居た)へッ 温い、軽い、ちょろいぜ!俺の熱く燃える正義の闘魂と比べりゃなァ!!(突貫した勢いのまま飛翔し、ビル上に降り立って自身を親指で指差す。外見年齢20代前半、頭髪は黒、赤のライダージャケットを羽織り身の丈ほどの突撃槍を肩に提げる。この男————)B級魔導騎士、『ハルバー・B・フェザリオン』只今参上!!応援の程どうぞよろしくぅ!!(———(残念ながら)魔導騎士である) 」
トニー・スコッチマン「 …………Ah ha!Come on boy! It will be more fun from now on!! パチンッ☆ (次々と集まる魔導騎士の面々に、男は愉悦に嗤う。異国人である男にも、彼らが何者であるのか周知しているようだった。ただの衛兵や警察官とは格の違う歴戦者たちを前に、男は指を鳴らした) 」
ブワサァッ―――― ブ ワ サ ァ ッ ―――― ブ ワ サ ァ ッ ! ! ! (何かがやってくる。羽搏くような大きな音を立てながら。そしてその音の正体は、巨大な影となって彼らの前に姿を現わす――――)
キャバリーワイバーン「 ブ ワ サ ァ ッ ! ! ! (突然、空を覆った巨大な影―― 翼竜 ――が、下界の人間たちの前に降臨する)―――― スギャアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!(咆哮は衝撃となりてレンガ造りの建物に罅を入れ、力なき者たちを吹き飛ばしていく) 」
トニー・スコッチマン「 バ ッ (男は自らが呼び出したその翼竜の背へ飛び乗った) Now, now, now! It's ―――― Showtaaaaaaaaaaaaaaaime!!! 」
――― Vs. "爆芸家" ト二ー・スコッチマン&キャバリーワイバーン ―――
キャバリーワイバーン「 ゴギャアアアアアアアッ!!!(先日街へ侵攻してきた狼たちとは桁外れの体躯と凶暴性を兼ね備える翼竜がついに翼をはためかせ、動き出す。) グ ゥ ン ッ ――――― ズシャアアアアアアアアアアアアアァァァァアアアアアンッ ! ! ! ! (斜め下へと滑空し、そのこん棒の如き太い尾で地上の人間たちを薙ぎ払う。その余波だけで路面は抉れ吹き飛び、建物のガラス窓が瞬く間に砕け散っていく) 」
泉北「警察も消防も機能停止させられる勢いだな……とにかくその辺りは向こうの人に頑張ってもらうしかないか……(無線機に手を添え)えー、聞こえます、警察本部?主犯とと思しき男と交戦します!!とにかく其方は警察、消防の皆さんと連携して被害の収拾に! ……あっ増援来た!こっちも向こうも!!えー、ハルバ―さん!?援護お願いしまァー……す!!(翼竜に向かって双剣型の固有霊装――雷纏イシ漆黒ノ双縛剣――の一振りを弾丸の様な勢いで投げつける) 」
ハルバー「お前がS級の悪党だな!!!!成敗してやるぜッッッッ!!!!!(ガラスに亀裂が走る程の声量で宣言しトニー・ズコッチマンを指差す)う”お”お”お”オ”オ”オ”オ”オ”オ”ォ”ォ”ォ”ォ”ブッチ切れエエエェェェァァァァ『バァァーニングハアアァァァァー——ッッツ!!!!!!!!』(耳をつん裂かんばかりの雄叫びをあげ、突撃槍をドリル同然に回転させワイバーン達へ突貫する。空中を文字通り『走り』、次々と翼竜の首を捻り、貫き、一直線にトニー・スコッチマンを貫きにかかった)俺の魂が叫ぶ!!!!相棒の心が唸る!!!!みんなを守れと!!!!お前を倒せと叫ぶんだぜ!!!!! 」
トニー・スコッチマン「 Bullshit! カチリ――ブォンッ―――ボッガアアアアァァンッ ! ! ! (即座に取り出し――起動――泉北の投げつけた剣に向けて爆弾を投げ飛ばし――起爆し、剣を相殺する) 」
辻村「うーーーーん……なにこの……ニチアサアニメ見せられてるようなあれ……(両耳に耳栓を突っ込み気だるげに誘導棒を降って住民の避難誘導に務める) パチン (ワイバーンの内一匹が飛来すると指を鳴らし————) ゴンッッッ (『炎刃』を生成、垂直落下させノールックで首を串刺しにした)ほらほらさっさといけ野次馬共。お前らのせいじゃぞ、わしが全力出すとなんかこう……霊圧的な意味でお前らソウルソサエティ送りじゃからなマジで 」
トニー・スコッチマン「Hold your tongue!!!!!(竜を横切り眼前まで迫ってきたハルバ―を睨みつけながら上半身を仰向けに沿って攻撃を回避)They should've escaped. You think you can fight me!? HA!! (その回避と同時に春バーの胸倉を両手でつかみ上げ、竜の背から巴投げを繰り出した) I'll crush you! (投げざまに時限爆弾を宙に浮かされたハルバー目掛け投げつけ、起爆させる) 」
キャバリーワイバーン「フギャァアアアアアアアア!!!(ハルバーのドリル、続く辻村の刺突に首から流血。しかし、そこは人間の皮膚の数百倍の硬さを誇る竜。首に受けた刃はぐっさりとはいかず、浅く留まった)ズッバアアアアアアアァァアアアアッ!!!!(全身を激しく捻り、尾で辻村を薙ぎ払った) 」
泉北「狙いはズレたけど……B級の芸当舐められちゃあ困るわ!(爆風によって吹き飛ばされ、高く吹っ飛んだ固有礼装……の許に瞬間移動し、固有礼装をキャッチ。そのまま身体ごと回転させて勢いを付け……再びワイバーンの首元目掛けて固有礼装を投げ付ける!!) 」
ハルバー「なにいいいィィィィィィィィ————!!!!!!!????この俺の『正義★火炎流星葬<ジャスティスコメットドライバー>』を難なく受け流しやがったァァァァァァアアア了了了ッッッ!!!!!!(巴投げされ突貫の勢いも合間ってそれこそ流星のごとく落下。だめ押しと言わんばかりに目の前に爆弾が迫り)—————つ、、、強過ぎる!!!!まさかこいつが……!!!!復活した超特化型
マイテイ人!!!!
ロバート!!!!!!倒せん!!!!俺がダメじゃ……もうダメだ!!!俺がここでやられたら誰がこいつを倒すn >> バッグォォォ————z______ン << (空中で爆炎に飲み込まれる) 」
トニー・スコッチマン「 You poor, simple fools, thinking you could defeat me…!(両手に卵型爆弾を握りしめ、泉北へ投げ飛ばした) 」
キャバリーワイバーン「 ザシュッ――――グギャアァァアアァァッ!!(再び飛んでくる泉北の固有霊装に首元に深い一閃が刻まれ、その痛みに悶えるように叫ぶ) 」
辻村「なにこいつのアイアンテール命中率高すぎない?(薙ぎ払いが直撃。軽く中空に放り投げられ落下——————)————トリプルアクセルからの華麗な着地、ツッジーならではの芸当なのじゃ。はい拍手~~~~~(『炎刃』を空中に生成し固定、それを足場にタイタニック立ちし誇らしげな澄まし顔)—————はっ、丁度雑務で退屈しとったところじゃ。竜退治とは面白い趣向よな(軍帽を指で整え不敵に笑む) 」
泉北「うわっ、ナイスコントロール……!!間に合えっ……!(卵型爆弾が迫るが、キャバリーワイバーンの首元に刺さった固有礼装の許に再び瞬間移動して爆風から間一髪の所で逃れ)……先ずは、乗り物から……っ!!(キャバリーワイバーンの首元に刺さった固有礼装を握り、抉る様に切り裂きながら引き抜き……そのまま自由落下する) 」
キャバリーワイバーン「ズギャアアァァアァッ!!(傷元を抉られる度に顔を左右に激しく振り回す)ブワサッ―――ブワサッ――――!!(身の危険を察した竜は一旦空へと舞い上がった) 」
トニー・スコッチマン「Now you're going to die―――――― カ チ リ ッ (手にした起爆スイッチを見せつけるように、押した) 」
ボォンッ―――ドォオオンッ―――ズボオァンッ――――ボギャアアァンッ――――ドッギャアアアアアアアアアアアァァァァアアアアンッ ! ! ! ! (男が事前に仕掛けたであろう時限爆弾が一斉起爆。触れる者の身を焼き尽くさん勢いで街中に爆炎が広がっていく)
トニー・スコッチマン「WONDERFOOOOOOOOOOOOOOO!!!!! (爆炎に飲み込まれていく街を眼下に狂ったように笑う) Eventually, we'll burn it all!!! 」
ヒュッ…!(卵形爆弾に大量のマシンガンの如く小さい弾が放たれる)
リーバル「――――――――――そうはいかないよ!(キャバリーワイバーンが空へ舞い上がった直後、同じく空を舞うように飛び回っていた鳥人が弓矢を構え、キャバリーワイバーンめがけて複数の爆弾矢を放つ) 」
トニー・スコッチマン「What!?(マシンガンの銃撃音に眉を顰める) 」
キャバリーワイバーン「 !? ( ボギャアアアアァァアアンッ ! ! )(突如現れたリーバルの爆弾矢が全身に次々と炸裂する)――― ゴギュゴバアアァァアアアアアッ!!!!(怒り狂った形相を露わに衝撃波の如き咆哮を上げる) 」
辻村「げぇ……!?いつ仕掛けたんじゃこんな量……っ 普通に今後の参考に聞いておきたいんじゃが!(足場にした炎刃を浮上させ爆炎から逃れ)作家先生は……まぁ何とかなるじゃろ……!(『発火しない』刀を泉北の落下予測地点に生成、足場としてその場に固定する) ボタン一つで街を焼けるとか便利な時代になったもんじゃ全く……お主もボタン一つで消し飛ばんか……のうッ!(片腕を空へ振り上げ号令のような仕草、続け様に腕を振り下ろし……) ギュ オッ (彼女の背後に複数の火炎球が灯り、それが『炎刃』の形を成してミサイルの如くキャバリーワイバーンへ向かう) 」
ミファー「――――――――――はぁっ!(一方、地上では魚人の少女が自らの水の力により鎮炎活動に当たっていた) 」
トニー・スコッチマン「―――― Get out!!!(辻村から解き放たれた無数の火球へ対抗するように、両手に有り余るほど鷲掴んだ爆弾を投げつけ、相殺を試みる) 」
ズボボボボボボッギャアアアアアアアアァァァァァァアアアアアアンッ ! ! ! (辻村と爆弾魔の攻撃が衝突し合い――――空中に花火の如き爆発の嵐が咲き誇った)
ヒロ「…………遅くなったな(ヌッと現れる。マシンガンの音の主) 」
リーバル「うおっと…… おや、怒ったのかい?フン…まさかね。(衝撃波のような咆哮によって煽られながらも態勢を立て直し、挑発的な態度を見せる) 」
鱗滝左近次「救援が遅い!(ヒロにビンタ) 」
泉北「着地地点どうも……っと!(辻村が用意した刀の上で着地し、再び体制を整えて
トニーを見据え)まだ爆弾が残ってた……か……あーでも増援!ありがたい! 」
辻村「はっはっはいやなんじゃこれ四次元ポケットでもあんのかって量持っておるわ此奴!(両腕を広げ爆発の余波を一身に浴び、黒髪を靡かせて愉悦に浸り高笑いする)————だが要らぬな、有限の火薬なぞ今更わしには不要物よ(足場にした炎刃をジェット機よろしく
トニーを中心に円を描くようにして旋回させ) ┣¨ ド ドドドドドドド……!!!!(触れれば爆発する発火した刃を次から次へと絶え間なく生成、機関銃よろしく乱射してゆく) 」
トニー・スコッチマン「……!? Oooooooooooouch!!! (辻村の接近を許し、放たれる爆撃を一身に浴び続ける。だが、流石は爆弾を巧みに操る男といったところか…あの爆発を受けても尚、焼け焦げながらも未だ意識を保っていた)…Oh, my gosh……! Oh dear, what an awkward situation.(気が付けば敵に包囲されている我が身に、思わず額に手を添える)―――― You’re such a shitbag!!! 」
キャバリーワイバーン「―――― ゴギャアァアアアァァアアァァアアアッ!!!(男の叫びに反応した翼竜が雄叫びを上げる)メラメラメラァ…―――――ズボアアアアアアアァァァァアアアアアッ !!!!(口内に熱が溜まり、灼熱の息吹を放射状に解き放った) 」
リーバル「うわっ!あちちっ…(咄嗟に避けるものの、灼熱の息吹が掠る)アイツ……まさか、連動しているのか!だとしたら、人間のほうも厄介みたいだね。 」
ヒロ「ぐはあっ!(ビンタされる)…あいつか(
トニーを見て泉北に) 」
辻村「ひょうぁッ!?なにこれツッジーのウェルダン是非もなし!?(目尻に雫が吹き出素っ頓狂な悲鳴を上げた。咄嗟に足場にしていた炎刃を消し) ヒューーーン (自由落下、それでも回避はし切れず上体を捻ることで直撃を避けるも肩を焼き抉られる)あぢぢぢぢ!焦げ臭い!油の匂いだこれ戦場以来なんじゃが!!(乱雑に肩を叩き火を揉み消しつつ、再度ジェット機のように移動する炎刃を足元に出現させ空中を旋回し始める) 」
トニー・スコッチマン「Faaaaaaaaaaaaaantastic!! A marvelous display, no?In this situation, the only alternative left is to play my trump card!(背負っているバックパックへ片手を突っ込み、中から新たな爆弾を取り出す。それは今まで投げてきたものとは見た目が異なるものであった)カチリ…―――ピッ、ピッ、ピッ、ピッ…♪(スイッチ起動後、赤い発光とサイレンを繰り返すその爆弾こそ、男のとっておきの切り札。おそらく今までの比ではない火力を秘めているだろう) 」
トニー・スコッチマン「 Let's finish this ――― Die slow deaths!!(その爆弾を、頭上天高く投げ飛ばす。男の計算によれば、爆弾が天を折り返し地上へ落下する直前で翼竜の残火が残る街の中へ溶け込み、予想以上の大爆発を引き起こすだろう。爆弾魔は悪魔の形相で大胆不敵に嗤った) 」
泉北「あんまりポンポン使う物でも無いんだけ……どっ!!(真上に固有礼装を投げ、すぐさま固有礼装の許に瞬間移動して息吹を回避し)向こうも多分余裕が無いと思うんですよね、この辺で退場願いましょうか(固有礼装を空中でキャッチし、
トニーの貌を見据え) 」
トニー・スコッチマン「 Erase everything!!FoooooooooooooooOOOOOOOOOOOOOOOーーーーーー!!!!! 」
ヒロ「………任せとけ(土を拳に集中させる)……鉄より硬い拳、とくと食らえ!(そのまま
トニーに殴りかかる) 」
――――――――――――――― パ チ ン ッ ! ! (男が爆弾を投げ飛ばした直後、誰かが指を鳴らす)――――――――――――――― ズ シ ャ ァ ァ ァ ァ ァ ン ッ ! ! (そして指が鳴らされた直後、爆弾を狙ったような激しい落雷がひとつ発生)
辻村「あ、これが今週の金曜ロードSHOW!時計仕掛けの魔天楼かぁ……わしコナンあんま好きじゃないんじゃよねー…… じゃねえ!?(
トニーの死角を狙おうと旋回していたが直角に向きを変え、足場の刀を急発進。腕をしきりに伸ばし落下する爆弾を掴もうとするが)——————フッ (虚を掴んでしまう)あああぁぁぁァァァァァァ———————!!!!(ファウルしたぁぁぁぁーーーー!!!) 」
―――― フ ッ (どういった理屈なのか、落下していた爆弾が文字通り”消滅”する)
トニー・スコッチマン「―――――!!?!?!?(勝機を確信した男の笑い声が鎮まる。自らが投げ飛ばしたはずの爆弾が消え、酷く仰天したのだ) 」
白装束の人物「 ト ン (亡霊、身に纏う民族衣装めいた装束、肌色、頭髪に至るまで”純白”であったそれを見ればまさに『亡霊』であった。そいつは何お前触れもなく、
トニーが投げ捨てた爆弾を手に持って彼の目と鼻の先まで顔を近づけていた)——————— 落 し 物 。 (殴りつけるようにしてその爆弾を
トニーの顔面に押し付けつつ、誰かが放った『雷』が直撃するより前に竜の頭に蹴りを入れ飛び退く) 」
泉北「いやちょっと!?あんな爆弾まだ隠してぇっ……!いやちょっと待っ、落ち……!?(空中で爆弾が消滅する一部始終を見届け)……なんだかしらんが、とにかく……ヨシ!!(双剣型の固有礼装、両手に握ったそれを二本とも
トニーに向かって投げつける) 」
ウルボザ「……! 外れちまったか………ん?何だい、あれは……。 」
――――――― ┣¨ グ ゥ ォ ン ッ ! ! ! ! (空を飛ぶ翼竜とその背に立つ男を中心に、街の上空でそれはそれは大きな花火が咲き誇ったのだった―――――) 」
トニー・スコッチマン「―――――( A…… Art is an ……"EXPLOSION"…――――――)(白目を向き、口から黒い煙を蒸かしながら、同様に気絶した翼竜と共に地上へ真っ逆さまに落下した) 」
キャバリーワイバーン「―――――― ズシャアアアアアアアアァァァアアアアアアンッ ! ! ! ! (全身黒焦げの翼竜が墜落。以降、竜は音を上げることもなく静かに眠ったのだった…) 」
リーバル「…………チッ……獲物を持ってかれたか……。(些か不服そうに地上へ降り立つ) 」
白装束の人物「 トッ ト ッ (ビルの窓枠、焼け焦げた街道と順に降り立ち裾の誇りを叩いて払う) コツ コツ ……(落下する爆弾魔や負傷した人々には一瞥もやらずある曲がり角へ歩を進め)—————おおよしよし、厄介ごとに巻き込まれて災難でしたねぇ(物陰に腰を屈めていた子狼を一匹を軽々と抱き上げ首をあやすようにして撫でる)さ、帰りましょ。 」
泉北「よーいー………しょ…っと!(空中から
トニーの真後ろに着地し、
トニーの首を強引に抱える)えー……皆さん無事ですかー……?さっきの吹っ飛んだ…えーと、そう、ハルバーも回収しないと……あとこのテロリスト何処に引き渡すか… 」
辻村「おっすわし辻村!撮り逃して落ちてったはずの爆弾がなんか上で爆発して全部解決していたんでわしゃぁびっくらこいたぞぉ!なんかとんでもエスパーパワーが窮地で発動しちゃったんじゃな。ぜひもなぁ~~(ちゃっかり地上に戻り腕を組んで何度も頷く) 」
ラタティム「カツ、カツ…(衛兵を引き連れ遅れて馳せ参じる)遅れに遅れを取ってすまないごめんなさい。(戦況後の現場を目にし、泉北が捕らえた
トニーに目を光らせる)…主犯は取り押さえて拘束し捕縛して本部へ連行だー。後始末は俺たちがやるからお前たちは先に本部へ戻って帰還して退却しやがれ。 」
ヒロ「……俺は無事だ(泉北たちに) 」
柳生但馬「我が身も無事(聞いてない) 」
ミュウツー「私はなぜ無事なのか……(その場にいない) 」
はらぺこあおむし「(無事なのでハロウィンのアルバイトをしている) 」
アドルフ・ヒトラー「俺は無事だバァカ!!(そんな史実はない) 」
電話猫「どうして私だけ無事じゃないんですか?どうして…プスプス…(全身真っ黒こげ) 」
泉北「なんか実際上手く行ってくれた感あるなあ……私も人の事言えないわぁ(
トニーの首を抱えたままぐっ、と勢いを付け……プロレス技の様なノリで、ラタティムに向かって
トニーを投げ飛ばし)全員無事でよかった、いや本当に……あと疲れた……胡桃パシろうかな… 」
辻村「うん、わしも大変にめちゃくちゃ疲れて疲労困憊だからお言葉に甘えて任せたく存じ上げて存じ上げるのじゃ……(飲み友達にやるように手をひらっとふってラクティムへ(強引に)ハイタッチし肩透かしに歩き出す)つうかこんな時に限ってマジでなにやってるんじゃ
クロイツの坊ちゃんは…… 」
衛兵『しかし、流石は魔導騎士連盟だな…あのS級 者とワイバーンの両方を相手に… ああ…しかし、これでテロリストの犯人は捕まえた。後は本部で事情聴取だ。 さあ、各自作業に入れ~!』
泉北「私達は多分上澄みの方だと思いたいですけど、もっと規格外の連中が居ますしそいつらはもっと凄いですよ、いや本当……その辺の規格外勢は何やってるのやら……(少々うんざりしたような顔で)あー……
ジュデアのバカも来てたんだっけ、連絡入れるかあ…… 」
ラタティム「おう、上がれ上がれ。ゆっくりまったり茶でも飲んで傷を癒して回復して治療しとけ。(擦れ違いざまに辻村に)…こいつが主犯で犯人で黒幕か?話は後で聞かせてもらうかー。(頭の上に乗せられた、「く」の字に曲がった
トニーを上目に無表情を貫く)…………。(爆撃を受けた街の様子を静かに伺い、そのまま現場を後にした) 」
ヒロ「魔道騎士連盟、ねぇ(両腕を頭に組み)お疲れーっす(ラタティムに) 」
泉北「お互い暇なときにまた会いましょ、それじゃー………ホテル無事かな……(重い足取りで去って行く) 」
最終更新:2021年06月09日 11:06