カズマたんの指をチュッパチュッパ!保管庫

いじめられっ子2※いじめネタ注意 ※オリキャラ登場注意

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匿名ユーザー

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 全ての計画はタクヤの思惑通りに運ばれた。佳主馬の身の動きを手際よく封じ込めることには成功したし、今まさに体育倉庫の中で繰り広げられている事はグラウンドに居る児童や先生の誰にも知られていない。これで佳主馬を自分達の好きなように出来る。煮ようが焼こうが、三人組の自由だ。
 勝利を確信したタクヤは、佳主馬に圧し掛かったままのケイタに「もうどいてやれ」と言った。ケイタの身体が佳主馬から離れ、ようやく物理的な重圧から開放された。佳主馬の平らな胸がゆっくりと大きく上下した。
「あのさあ、リーダー……」
 佳主馬の身体から離れたケイタが、タクヤにおずおずと声を掛けた。
「ん?どうしたんだ、ケイタ?」
「佳主馬君、さっきから痛そうな顔してたよ。多分、地面がザラザラしてるのが、いけないと思うんだ……」
「うーん、言われてみればそうだな……」
 実の所、タクヤも膝小僧に痛みを与えるコンクリートの感触が気になっていた。自分達としてもこのまま事を運ぶには環境が良くないと思い始めていた頃だった。
「下に柔らかい物を敷くことにしよう。えーと、何か適当な物はこの中に……」
 そう言いながら、タクヤは体育倉庫の中を見回した。跳び箱、ボールの入った篭、大小様々なポール、平均台、石灰の入ったライン引き……多種多様な運動用具が整然と並べられていた。体育の授業やレクリエーション等でよく使われていて見慣れたものもあれば、年に一回程度しか使われず、見た覚えが無いものもあった。
 その中で、緑色の大きなマットが目に入った。走り高跳びの時に使うウレタンマットだ。寝かせたままだと無駄に場所を取るので立てた状態で保管されていたが、数ある運動用具の中でも特に大きな物の部類に入るそれの存在感は圧倒的だった。
 幸い、今は運動会の練習中とあって様々な運動用具は使用中で、体育倉庫の中でウレタンマットを寝かせるのに十分なスペースがあった。タクヤ達はこの大きなマットを使うことにした。然し、小学生にとって幅三メートル、奥行き二メートル、厚さ四十センチメートル、重量五十キログラムにもなるウレタンマットを移動するのは大仕事である。これは三人掛かりで取組まなければならなかった。
 佳主馬のことなら、おそらく放置しても大丈夫だろう……タクヤはそう思ってケイタとシュウヘイに協力を仰いだ。
「あそこにある緑色の大きなマットを使おう。ケイタ、シュウヘイ、ちょっと手伝ってくれ」
 佳主馬の傍で様子を見ていたケイタとシュウヘイがその場を離れ、タクヤと三人掛かりでウレタンマットの移動を始めた。佳主馬はこの隙にここから逃げ出そうとしたが、手も足も縛られた状態ではせいぜい腹這いになって芋虫のような動きで匍匐前進する位しか出来ない。それでも佳主馬は一縷の望みに賭けたかった。これ以上訳が解らないまま理不尽な扱いを受けるのは、まっぴら御免だった。
「ぐぬ……ぐぬぬぅ……」
 仰向けのままでは微動だにすることも叶わない。佳主馬は顔を真っ赤にしながら頭頂部を支点にして、身体を捻って腹這いの状態になった。そして左右に身体をくねらせながら、アルミ製の開き戸が取り付けられている裏口に向かって少しずつ、少しずつ近付いていった。
「あっ、親びん!佳主馬が逃げようとしてるぜ!」
 ケイタと一緒にウレタンマットを押しているシュウヘイが佳主馬の様子に気付いて叫んだ。
「放っておけ。どうせここから逃げ出せやしないさ。無駄口叩いてる暇があったらもっと力入れろ!」
 タクヤは芋虫かシャクトリムシのようにじりじりと動く佳主馬には一瞥もくれず、ケイタとシュウヘイの反対側でウレタンマットをぐいぐいと引っ張り続けた。そうしている間に佳主馬は漸く裏口の側に辿り着いたが、手も足も縛られてしまっては上体を起こしてドアノブに口を近付けることすら不可能に等しい。
(どうしよう……ここから逃げ出す方法が無いよ)
 佳主馬は自らが置かれている状況に、絶望した。
 ボフッと鈍い音が倉庫中に響き渡り、砂埃が宙に舞った。三人組はやっとの思いでウレタンマットを横倒しにした。
「ふぅ……疲れた」
 この体育倉庫は窓が天井に近い所に取り付けられてあり、風通しを良くする為に開放されていた。それでも天井にも壁にも断熱処理の施されていないこの体育倉庫は、太陽の光を直接浴びせられてかなり暑い。全身の力を振り絞って脱出を試みた佳主馬も、力仕事に精を出していた三人組も、額に大粒の汗を浮かべていた。
「はぁ、はぁ……これで準備は出来た。佳主馬をここに運ぼう」
「ええー、リーダー、少し休もうよ……」
 ぜぇぜぇと呼吸を荒げて滝のような汗を流しながら、ケイタが弱音を上げた。
「我慢しろ。オレだって疲れてるんだ。それにグズグズしてたら誰かに見つかるかもしれないだろ?」
 タクヤにも、今自分が悪い事をしているという自覚はあった。何となれば、体育倉庫で彼等が取っている行動が実に計画的だからである。入口の裏に隠しておいたつっかえ棒やタクヤが用意してきた巾着袋は、それを如実に物語っていた。普段から三人仲良くつるんでいるだけあって、チームワークも良い。
 それにこれからタクヤ達が佳主馬にしようとしている事は、殴る蹴るといったごく普通の暴力とは少し趣の異なるものであった。無論、佳主馬はそんな彼らの企みなど知る由も無い。
(何してるんだあいつ等……?いつもみたいに殴ったり蹴ったりするんじゃないのか?)
 佳主馬は普段とは違う三人組の動きに不安を覚え始めていた。何故ボクを奇妙な形で縛り付けたのか?何故ウレタンマットを倉庫の中に敷いたのか?そもそもこれからボクに何をするつもりなのだろう?
 幾つもの疑問が頭の中をグルグル駆け巡っているうちに、佳主馬の身体は三人組の手によって腰の高さまで抱え上げられた。学年一小柄な佳主馬の身体を同い年の子供三人で抱えるのは容易かった。
「ムーッ!ムムーッ!」
(お願いだ、これ以上ボクに構わないでくれ!)
 抗う術が無いことを身を以て知らされた事により、佳主馬の不安はやがて恐怖に変わった。三人組に抱えられている事自体、佳主馬にとって耐え難いものだった。佳主馬は全身をバネにして六本腕の揺り駕籠から逃れようとした。
「うわぁ!」
「コイツ、暴れ出したぞ!」
「落ちるぅ……!」
 三人組が口々に悲鳴を上げた。
「ちょっと危ないよ、佳主馬君!」
「落ちたら痛い目を見るのはお前だぞ!」
 彼らの言う通り、佳主馬は手も足も拘束されていて受け身の姿勢を取ることは出来ない。この状態で頭から床に落下しようものなら、痛いどころの話では済まされないだろう。佳主馬はその事に気が付くと、三人組の腕の中で暴れるのを止めた。
 佳主馬が大人しくなったのを確認すると、タクヤ達は慎重に、然し素早く佳主馬をウレタンマットへ運んだ。そして佳主馬を即席の緑色のベッドへうつ伏せのまま降ろした。

「ふぅ、一丁上がり……お前達、ご苦労だったな」
 タクヤは一息つくと二人の部下に労いの言葉を掛けた。そして佳主馬の言葉の自由を奪っていた手拭いを外した。
「……お前ら、これは一体どういうつもりだ!いつもみたいに殴ったり蹴ったりしないのか?」
 やっと口をきけるようになった佳主馬は目の前で方膝を立てて座っているタクヤをギロリと睨み付けながら叫んだ。
「チッ、お前のそういう態度も気に食わねえな」
 タクヤは軽く舌打ちを鳴らすと、蔑むように佳主馬を睨み返した。
「佳主馬よ、確かにお前はデキる奴だ。だけど周りの意見はちゃんと聞いてるのか?」
「……」
「お前、自分の意見を押し通してる時のほうが多いだろ?」
「……!」
 タクヤが指摘した通り、佳主馬がいじめられている原因は彼の周囲に妥協を許さない性分にあった。然し、それによって佳主馬はタクヤの支配下に置かれるのを免れているのも事実だった。
 タクヤは学級のボスに君臨する存在として知られていた。彼は己の権力を振りかざして、クラスメートを次々と付き従えさせた。そして彼は自分に忠誠を誓った者には決して暴力を振るわず、いざという時は身を呈して庇うこともあった。
然しプライドの高い佳主馬がそれを潔しとする筈も無く、それがタクヤの反感を買って機嫌の悪い時などはしばしば暴力を振るうターゲットにされていた。そしてやり方はどうあれ、タクヤが大勢のクラスメートから支持を集めていたことがいじめに拍車を掛けていた。
「まったく、お前もオレに歯向かわなければこんな目に遭わなくて済んだのになあ」
 タクヤは不敵な笑みを浮かべながら、わざと勿体振った手つきで巾着袋の中をまさぐった。そして下着のような形をした紺色の布を一枚取り出し、佳主馬の目の前で広げて見せた。
「な、何だそれは……?」
 見馴れない形の布切れを見せられた佳主馬は、思わず目を見開いた。
「ああ、これか?これはだな、ブルマーという女子用の体操着だ」
 タクヤは佳主馬の質問を受けて得意気に答えた。
「何でも十年位前までは何処の学校でも普通に使われていたらしいんだが、最近は殆ど姿を消したそうだ。ところがだ、ウチの姉貴が女子高に通っててな、そういう所では割りと生き残っているらしいんだ」
「あのー、親びん……」
 シュウヘイがおずおずと口を挟んできた。何か気になる事でもあるらしい。
「どうしたんだシュウヘイ?トイレか?」
「違いますよ!そのー、親びんが持って来たブルマーとかいうのって、もしかして……」
「ああ、姉貴のタンスから勝手に持って来た」
 タクヤの大胆不敵な行動に、シュウヘイは眉を顰めずにはいられなかった。
「それってヤバいんじゃ……」
「まあ、バレたらフルボッコだろうな。ウチの姉貴、怖いから……だがそんな事は気にしなくていい。あくまでオレの問題だからな」
 確かに無断で持ち出した事が発覚したら痛い目に遭うのはタクヤであり、その点をシュウヘイが心配したところで何がどう変わるというものでもない。それはさておき、何故そのようなリスクを冒してまで面妖なアイテムを持ち出して来たのか?
「タクヤ……それを使ってこれから何をするつもりなんだ……?」
 佳主馬は不吉な気配を察し、たまりかねてタクヤに訊いてみた。
 タクヤは良くぞ訊いてくれたと言わんばかりに、嗜虐的な笑みを浮かべて答えた。
「こいつをこれから……お前に穿かせる」
「!!」
 タクヤが佳主馬を体育倉庫に誘き寄せた目的は凡そ次の通りである。まずは佳主馬にブルマーを無理矢理穿かせて携帯のカメラに収める。そしてそれをネタに「オレの子分になれ!さもなくば今撮った画像をOZにバラ撒くぞ」と脅しを掛けるつもりだ。ではそのような策略を練った動機とは何なのだろうか?
 タクヤという少年は支配欲の非常に強い人物である。そんな彼にとって、プライドが高いが故に反抗的な態度を取り続ける佳主馬の存在は目の上のたんこぶであった。タクヤは自分がより強い存在であることを示す為に、事ある毎に佳主馬に暴力を振るった。
 然し佳主馬は一向に折れなかった。佳主馬にしてみれば、己のちっぽけな自尊心を満たす為にそのような下卑た行動を取るタクヤこそ馬鹿馬鹿しく思えたのだ。実際にその旨を毅然と言い放って更なる反感を買い、上を下への大騒ぎになった事さえあった。
 然し、やがてタクヤも暴力を振るうだけでは何も解決しないという事に次第に気付き始めた。拳に訴えても駄目ならば……と、彼なりに知恵を働かせてみたのである。即ち、弱みに付け込めば良い。無ければ無理やり作れば良い、と。
 これはある意味非常にポジティブな考え方ではあるが、暴力的なまでに強引であるという点においては従来のやり方とさほど変わってないようにも見える。事実、佳主馬を体育倉庫に誘き寄せてから三人組が取った行動はかなり乱暴なものだった。
 然しタクヤはどのような手段に訴えてでも佳主馬を自分の支配下に置きたかった。自分こそがクラスで一番強い権力を持っている事を証明したかった。タクヤが佳主馬に固執する理由は実に身勝手で、佳主馬にとっては傍迷惑もいい所であった。
 一方、ブルマーを穿かせると聞かされた佳主馬の心中は穏やかな筈が無かった。ブルマーは女子用の体操着だとタクヤは言った。まさか彼が女物の衣服を人に無理矢理着させるなどという変態じみた行動に出るなどとは、夢にも思ってみなかった。
 佳主馬が先刻から感じていた不安や恐怖はいよいよ限界に達しようとしていた。佳主馬は猿轡が外れているのをいいことに喚き始めた。
「そんな事して、何が楽しいんだ!それにボクは男だよ、女物の下着みたいなもの着たって似合う訳が無いよ……」
「いや、案外似合うかも……ってそんな事はどうでもいい、とにかく今のお前は囚われの身だ、大人しくオレ達の言うことに従うしかないんだ。いい加減判れよ」
 タクヤはうっかり口を滑らせてしまった。佳主馬の目鼻立ちが整っていることはタクヤも認めていた。実の所、佳主馬ならかなりイイ線いくかも……という期待がタクヤの中に無いわけでもなかった。然し、「同性相手に欲情するなんて気色悪い事、あり得ないだろ」という一般的な常識が彼のアブノーマルな思考を押し留めていた。
 タクヤは佳主馬がまた騒ぎ出したので彼の口を再び手拭いで塞いだ。そして好奇心にも似た奇妙な感覚を押さえながら、佳主馬のハーフパンツにそろそろと手を掛けた。

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