桜場コハル作品エロパロスレ・新保管庫

学芸会(カズミ編)

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coharu

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あれから何のトラブルもなく劇は進み、無事に終えることができた。
しかし、リョータは自分達の劇が終わってしまって残念に思っていた。
他のクラスの劇を見ているよりも、体を動かしていた方が楽しかったというのもあるが、何より…
「あっ 佐藤くん!」
ナツミがリョータを見つけ、歩み寄ってきた。
「もう! 劇の間ずっと怖かったんだからぁ!」
「仕方ないだろ。仕事やらないわけにもいかないんだからさ。」
またあの妙なスリルを味わう羽目になるからだ。
ナツミも裏方だったのだが、暗闇を怖がっていて、あまり戦力にならなかった。
まさか手をつなぎながら作業をするわけにもいかなかったし、メグミのこともあったので、ナツミのことまでは気が回すことはできなかった。
だから、そんな胸をポカポカ叩かれても困るだけである。
案の定、残りのクラスの劇を見ている間ずっとナツミはリョータの手を握っていた。
自分達の劇の間はリョータがそばにいなかったせいか、先程よりも力が込められていた。
(もう少しだ! 残りは3組と6年生のだけだ!)
などと自分を励ましていたが、その残りのクラスの劇は1日目よりもずっと長く感じた。

「あ~、もうおしまいかぁ。案外終わるの早かったねぇ~。」
何をあっけらかんと言ってるのか。リョータにとってはとてつもなく長い時間だった。
人間嫌な時間は長く感じるものだと認識させられた。
「ホント言うと、ボク学芸会って嫌だったんだぁ。暗い状態が長く続くんだもん。昨日も本当は嫌で嫌で学校に来たくなかったんだけど、佐藤くんのおかげで何ともなかったよ。」
「あぁ、そうかい。それは良かったな…。」
「うん! 今日はボク達の番の時は怖かったけど、さすがにそれはしょうがないよね。」
「…人の胸を散々叩いてくれたじゃないか。」
「あははは…。とにかく、佐藤くんのおかげで助かったよ、本当にありがとう!」
とびきりの笑顔でそんなことを言ってきた。
とんだ羞恥プレイを強制されたものだが、感謝されることは悪い気分ではなかった。

無事に学芸会2日目を終え、HRのために生徒達は一旦教室へ戻る。
体育館の出口にあっという間に人だかりができ、中々前へ進むことはできない。
リョータもその人だかりに混ざってしまいギュウギュウな状態の中、いきなり手を掴まれた。
「…相原よ、これは何のつもりだ?」
「……別に。」
横を見るとカズミがいた。しかし、何故手を掴まれなければならないのか理解できない。
ナツミみたいに暗闇が怖いわけではないだろうに。というか、今は暗闇じゃない。
「もしかして、人ごみが怖いのか?」
「違うよ。」
「なら離してくれ。正直落ち着かないんだ。」
「…ナツミちゃんやメグミちゃんとは手をつないでたのに?」
「げっ! 見てたのかよ!?」
思わず大きな声を出してしまう。そんな所を見られていたと知ったら、恥ずかしさで顔が熱くなっていた。
「…いいの?」
「何が!?」
「バレちゃうかもしれないよ?」
大声を出してしまったために、周りがリョータに注目していた。
非常にまずい状態だ。今カズミと手をつないでる状態をコウジやツバサに知られたら、
何を言われるかわかったものじゃない。
いや、もしかしたらそのことだけを言っているのではないのかもしれない。
「…わかったよ。」
仕方がなく、カズミのやりたいようにやらせることにした。周りにバレて冷やかされるのは避けたかった。
何で今日はこんなことばかりなのだろう、しかもナツミやメグミの時と違って今回はわけがわからない。

まさか学芸会が終わってからも、こんなことになるとは思わなかった。
ただ、今回は人ごみの中であるため、手をつないでいるのはバレにくい。だが、
「あのさ相原、暑くないのか?」
「暑くない。」
密集されていて、周りに押し潰される形になるため、暑苦しい。あっさり否定されたはしたが。
「いや、手も汗でびしょびしょになってるだろ?」
「それとこれとは話は別。」
「それに顔も赤いし。」
「…うん、暑い。」
「なら…。」
「ナツミちゃん達の時は自分から手をつないだくせに。」
「すみません、生意気言いました。」
説得を試みようと思ったが、その前に見破られて失敗に終わった。

やがて集団が進みだし、人ごみもなくなる兆しを見せるとカズミは手を離し、自分だけさっさと教室に向かっていった。
(全く、何だったんだろうね?)
などと考えても、答えを出せるわけがなかった。


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