テノリライオン

06-12-16

最終更新:

corelli

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尖。


休みの日はいつも、12時過ぎを狙って近所のパン屋へ朝昼飯を買いに行きます。
このパン屋は火山岩で作った石窯とやらで焼いている本格派で、もうどれを食べても神がかった美味さなのです。12時の焼き上がりを逃したくないくらいに。

で、そのパン屋へ向かう途中、一台の軽バン(って言うのかな)が小さな看板を出して停まっているのに出くわしました。

「包丁研ぎます 一本500円」

相場とか全然知らないんですが、そう言えばうちの三本の包丁はもうどれもこれも鈍りまくっており。
ここは一つ、と思って、パンを買って帰ってから改めて包丁を持って出、三本全部お願いしてみました。
職人肌っぽいおじちゃんが、私が差し出した包丁を「ああ、これは鋼をセラミックでコーティングしてある奴ですね、奥さんぎっちょじゃない? ならこれ片刃ですから、よければちょっとだけ反対側も研いでみましょうか。 あと二本はヘンケルスですね、多分こっちのがいい奴――ほら、人のマークが一人と二人でしょう。二人の方がいい奴なんですよ」と、一本一本検分しながら受け取ってくれました。

数時間後、研ぎ終わった包丁を持ったおじちゃんがやって来ました。
玄関先で三本それぞれ、おじちゃんが持参した広告の紙に刃を当ててみせます。
紙の縁を滑りもせず、しゅうっ、と、当てた所からやすやすと紙を割いていく包丁。見事です。
特に最後の一本、人のマークが二人のヘンケルスは、紙に入っていく時の音が他の二本と明らかに違いました。
紙の繊維でざらつくような音がほとんどなく、ぴぃ……ん、という響きが、走る刀身からかすかに聞こえるくらい。

三本しめて千五百円。 刃物の緊張感というものを久々に味わい、同時にソッチ方面の描写が甘かったこと(笑)に気づけた事を思えば、こりゃ安いもんだと思いました。
とりあえずニンジンがすんごく薄く切れましたヨ!(笑)


カテゴリ: [雑記] - &trackback() - 2006年12月16日 19:26:15
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