書「失われた記憶」@サイレントヒルシリーズ

この町やその近辺の伝承や歴史について書かれている。
サイレントヒル2ではRebirthエンドを見る為の必須アイテム。
サイレントヒル2・マリア編やサイレントヒル3にも同アイテムが登場する。



【一】
その名前は、この土地を奪われ、そして追われた彼らの伝承に由来する。

『静かなる精霊眠る場所』、ここでいう精霊とは自然世界における構成要素であり、同時に死者であり、崇めるべき存在だという。
そしてこの伝承は、そう呼ばれるこの土地が、神聖な祭祀のための場であったと語る。

しかし最初に彼らからこの土地を奪い、移住したのは、今この町に住んでいる人々の祖先ではない。それより前にも、移住者たちはいた。
その時は、この町は別の名前であった。だが、それが何という名前なのかは、記録はなく、知る者もいない。
わかっているのは、その名前があったということ、そしてこの町が何らかの原因により、一度は放棄されたということだけである。


【二】
根強く期待――それは信仰と言い換えても良い――されているのは、『死者の復活』という奇跡である。

光落ちた丘の上で獣は歌う
その言葉は血に、
その滴は霧に、
その器は夜に
かくして墓は、ただの野に変わり
すべての民は再会の怖れと喜びにふける
スチェルパバの救いの下に
私は迷わず

古い伝承の中にもそれは語られる。
元々、この宗教では必ずしも死は終わりではなく、死者は過去の存在ではない。
死は人を精霊あるいは自然へと帰す通過点でしかない。それも可逆な変化である。

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最終更新:2012年08月29日 23:11