邂逅 -武原式-


「あら、いらっしゃい」

図書室に入ると、カウンターに掛けている女の子に声をかけられた。

「新しい図鑑、入ってるわ」

彼女は武原式さん。図書委員として貸し出しの手続きとかをしてくれる。優しい。
文芸部っぽさを体現しているのか、大人しそうに見えるが、制服の下には良質な筋肉がスタンバイしているのが私には判る。

「……今日は勉強じゃないの?」

イリーナが、たまには私が持ってないような本も読みなさいって。お薦めの本を教えて?

「それは責任重大ね。待ってて、腕によりをかけて探してくる」

そう言って書庫に潜っていった武原さんは心なしかうれしそうで。
とっても可愛らしかったのです。


最終更新:2018年08月14日 11:11