(独白──根原啓子)
また死んでしまったのだろうか、しばらく死んでいなかったけれどこの暗闇を懐かしく感じる。ああそうだ。クリスちゃんに殺されてしまったのだった。式は大丈夫だろうか、仇を取ろうとして死んではいないだろうか。もしそうなら式だけでも言葉ちゃんは蘇生して欲しい。
「ああ、またこちらに来たんだね啓子。君が望むなら僕が直接···」
「いいわ、それはどうしようも無くなってからにして、私は言葉ちゃんやカグメちゃんが傷つくところを見たくないもの」
ここにくるといつも神様が話し掛けてくる。私と繋がって私を通して現世を見るのが好きだと言っていた。その代わりに私に神を降ろす力をくれている。それはいろいろ不便で苦しいこともたくさんあって絶望もたくさんしかけたけど、それでも神様は好きだ。式の次くらいに。
「はは、そういう君だから好きなんだ。式の魂ももちろん保護しているよ。君の好きな人だからね」
「そう、それは良かった。ありがとう神様」
「式には僕も感謝してるんだ。彼女のお陰で君が壊れずに済んだから。それで、本当に良いのかい? 君には資格があるというのに」
「今のままで十分よ。それにそうなってしまったら今のままの関係ではいられなくなってしまうから、それはきっと良くないことよ」
「ああ、君呼ばれてるね。言葉ちゃんは君をいちはやく蘇生しようとしてくれてるみたいだ。少し遅くなってしまったけどこれは僕のせいかな。じゃあまた話そうね。これは約束だよ。神様の」
そういって神様は笑っていた。そろそろこの時間も終わりらしい。言葉ちゃんにはお礼を言わないと···あとそれと······。
最終更新:2018年08月19日 15:30