オデュッセイアを読む@wiki内検索 / 「オデュッセイア22」で検索した結果

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  • オデュッセイア/オデュッセイア22
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第22歌 求婚者謀殺 オデュッセウスはアンティノオスを弓で討ち倒し、求婚者に正体を明かすと、テレマコスと二人の忠実な下僕を従えて求婚者と戦う。アテナの助けもあって、求婚者を全員誅殺した後、不忠の山羊飼や女中を処刑する。そして、惨劇の後を清掃する。 内容 オデュッセウス、アンティノオスを討つ オデュッセウスは着ていたぼろを捨て、敷居の上に躍り上がり、求婚者に向かって、「さあ、競技は終わったぞ。ではこれから、誰も当てたことのない的を、見事に射当てられるか試みるとしよう」といって、アンティノオスに矢を放つと、矢は咽喉を貫いて先へ抜けた。求婚者たちは騒然となり、椅子から躍り上がると、壁を見回したが、武器がひとつも見あたらなかった。彼らは、「他国者よ、とんでもない過ちを犯したな。お前の死は確実となった」と罵った。よもや、故意に殺したと...
  • オデュッセイア/オデュッセイア23
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第23歌 ペネロペ、乞食(オデュッセウス)の正体を知る ペネロペは老女から、オデュッセウスが帰国し、求婚者たちを討ち果たしたことを聞く。ペネロペは容易に信じようとしないが、二人だけが知る寝室の秘密をオデュッセウスが話したので、ようやく納得する。翌朝、オデュッセウス父子と二人の下僕は、ラエルテスの農園へ向かう。 内容 老女、ペネロペを起こす 老女エウリュクレイアは二階に上がった。「起きてください奥様。オデュッセウス様がご帰国なされ、求婚者どもを討ち果たされました。あの他国の客人がそうだったのです」ペネロペは最初本気にしなかったが、やがて喜んで起き上がった。多数の求婚者たちをたった一人でどうやって討ち果たしたのかと、妃は老女に訊ねた。老女は、「私は見ておりません。呼ばれて行ってみると、全てが終わった後でした。殿様は奥様をお呼びに...
  • オデュッセイア/オデュッセイア24
    前へ … オデュッセイア 第24歌 再び冥府の物語。和解 求婚者たちの霊はヘルメスに導かれて冥界へ降りていく。オデュッセウスは農園で老父ラエルテスに再会する。求婚者たちの親族は、エウペイテスに率いられて農園を襲うが、エウペイテスはラエルテスに討たれ、アテナの裁定によって両者は和解する。 内容 求婚者たちの霊、冥界へ降りる ヘルメスは求婚者たちの霊魂を導いて冥界へ降りた。冥界ではアキレウスの霊がアガメムノンの霊に会い、故国で妻と情夫に殺されるくらいなら、トロイアで死んだ方が名誉ある死だった、と語りかけた。アガメムノンは、トロイアで戦死して皆から悼まれたアキレウスを羨んだ。そこへヘルメスが求婚者らの霊を率いて近づいてきた。アガメムノンはそこにアンピメドンを見つけ、一体何があったのかとたずねた。アンピメドンは答えた。「われらはオデュッセウスの妻に言い寄っていたのです...
  • オデュッセイア/オデュッセイア20
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第20歌 求婚者謀殺前夜のこと 眠れぬオデュッセウスの枕許にアテネが現れ、援助を約束する。翌朝、成功を祈るオデュッセウスにゼウスが吉兆を示す。豚飼エウマイオス、山羊飼メランティオス、牛飼ピロイティオスが屋敷にやってくる。テレマコスは求婚者にきびしく対応する。アテナは、宴会中の求婚者を錯乱状態に陥れる。テオクリュメノスは彼らに訪れる災厄について予言する。 内容 アテナ、オデュッセウスの枕許に立つ オデュッセウスが広間の前部屋に毛皮を敷いて横たわっていると、求婚者らと情を通じていた女たちが、笑いながら女部屋から出てきた。オデュッセウスは激しい怒りを覚えたが、じっと耐えた。そこへアテナが天上から降りて、枕許に立ち、「どうして眠らないのか」といった。オデュッセウスは、「私は求婚者どもにいかにして痛撃を与え、その後はどこへ難を避けよう...
  • オデュッセイア
    オデュッセイア(odyssey)はイオニアの詩人ホメロスの作とされる、イリアスと並ぶ古代ギリシャの二大叙事詩の一つである。作品の成立は紀元前8世紀から6世紀とされる。イリアスの続編であるこの詩は、主にトロイア戦争終了後にギリシャの英雄オデュッセウスが故郷イタカへ帰還するまでの長い流浪の旅を描いている。西洋文化の基礎をなす作品である。 解説 元来の詩はアオイドスかラプソードスの口頭の語りによって作られた。 古代の詩がどのように歌われていたか、口伝の語りから著述された作品へどのように転換したか、などは古くから論議されている。 ダクテュロス調六脚韻で書かれた12,110行よりなる。 第1~4歌は「テレマキア(Telemachy)」として知られる。若者テレマコスの試練と旅を描いている。 第9歌は「キュクロペイア(Cyclopeia)」と呼ばれる。 第11歌は「ネキュイア(Nekuia)」...
  • オデュッセイア/オデュッセイア21
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第21歌 弓の引き競べ ペネロペは屋敷で弓の腕競べを開催し、オデュッセウスの弓を用いて、十二の並んだ斧を射通した者に嫁ぐことを約束する。求婚者は次々と弓を試みるが失敗する。オデュッセウスは豚飼と牛飼に正体を明かし、求婚者討伐の協力を求める。オデュッセウスは弓の腕競べに名乗り出て、弓を試みて成功する。 内容 ペネロペ、弓の腕競べを開催する ペネロペは女中たちを随えて、屋敷の外れにある倉庫に向かった。そこには弓と矢筒が置かれてあった。それはラケダイモンの勇士イピトスがオデュッセウスに贈ったものだった。妃は弓と矢筒を手に、求婚者の群がる広間に向かった。妃は柱の傍に立ち、求婚者にむかって、「一同よ、さあ、ご所望のものは、腕競べの賞品として賭けますから、試みられよ。ここに置いたオデュッセウスの弓を用いて、十二の斧を射通した人に私は随っ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア05
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第五歌   オデュッセウス、筏を作りカリュプソの島を出る ヘルメスによってオギュギアの島の女神カリュプソに、オデュッセウスを帰国させる神々の決定が伝えられた。オデュッセウスは筏を作り海へ出た。ポセイドンが大波を送って筏をバラバラに砕くが、彼は女神レウコテエに与えられたローブを着て泳ぎつづけ、なんとか陸を発見し上陸した。 内容 ヘルメスがカリュプソに会う  神々の会議でカリュプソの所に足留めされたオデュッセウスの帰国が決まった。ヘルメスはカリュプソの許へ遣わされ、その決定を伝えた。カリュプソは嘆くが、ゼウスの命なら是非もないと同意する。カリュプソはオデュッセウスに筏作りを勧め、五日間かけて筏が作られた。 (画像/オデュッセウスとカリュプソ) オデュッセウス故郷へ向け船出する  オデュッセウスは出発する。...
  • オデュッセイア/オデュッセイア13
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第十三歌 オデュッセウス、パイエケス人の国を発ち、イタケに帰還 オデュッセウスはパイエケス人の国を発ち、無事イタケの島へ着いた。ポセイドンは怒って、彼を送ったパイエケス人の船を石にして沈めた。オデュッセウスは海辺でアテナに会い、求婚者を討つ手立てを協議した後、乞食の姿に化けることになった。アテナはテレマコスを呼ぶためスパルタへ向かった。 内容 オデュッセウス故郷へ出発する  オデュッセウスが語り終えると広間は静まり返った。アルキノオスはさらなる贈物を一同に提案し、皆は就寝のため家に帰った。翌朝、皆は贈物を船に運びこむとアルキノオスの屋敷へ行き、宴を開いた。宴に一日は過ぎ、やがて日が沈んだ。オデュッセウスは海辺へ向かい、船に乗りこみ、出発した。 オデュッセウス故郷に着く  船は走り続け、夜が明ける頃、イタケの島に近づい...
  • オデュッセイアを読む
    オデュッセイアを読むのに役立つギリシャ神話の人名・地名の情報を集めるwikiです。 このwikiは誰でも項目の追加・編集ができます。 Wikiの書き方は初心者ガイドやご利用ガイドを参考にして下さい。書き込み練習帳でいろいろ試すこともできます。 オデュッセイアの内容 オデュッセイア全24歌の各歌ごとの内容紹介。 第01歌 テレマコス、父の消息を求める旅を決意する 第02歌 テレマコス、集会を催し、旅立つ 第03歌 テレマコス、ピュロスでネストルに会う 第04歌 テレマコス、スパルタでメネラオスに会う 第05歌 オデュッセウス、筏を作りカリュプソの島を出る 第06歌 オデュッセウス、パイエケス人の国に着きナウシカアに会う 第07歌 オデュッセウス、アルキノオスに対面する 第08歌 オデュッセウス、パイエケス人と交歓する 第09歌 巨人キュクロプスの国での冒険 第10歌 風神アイオロ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア07
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第七歌   オデュッセウス、アルキノオスに対面する アテナは少女の姿になってオデュッセウスをアルキノオスの屋敷まで導いた。彼が屋敷に入ると、貴族たちの宴の終わる所だったが、彼は妃アレテにすがって助けを求めた。オデュッセウスはそこで歓待を受けると、アレテに問われて、筏で海へ出て漂流の後ここに着くまでのいきさつを話した。 内容 オデュッセウス屋敷へ着く  ナウシカアは父アルキノオスの屋敷へ帰り着くと、自分の居間に入って休んだ。オデュッセウスは立ち上がって町へ向かった。アテナは水瓶を持った少女の姿になって彼と会った。オデュッセウスは少女に屋敷へ案内してもらい、やがて壮麗な屋敷に着いた。アテナは彼にアルキノオス王の家系を説明し、妃アレテの好意を得るようにと助言する。 オデュッセウス援助を求める  オデュッセウスは屋敷の前で立...
  • オデュッセイア/オデュッセイア06
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第六歌 オデュッセウス、パイエケス人の国に着きナウシカアに会う スケリア島の王女ナウシカアは川へ洗濯に行った。彼女は洗い場でオデュッセウスと出会い、食料と衣服を与えて彼を助けた。ナウシカアはオデュッセウスを町まで案内すると、人々から誤解されたくないので、しばらく待ってから町に入り王アルキノオスの屋敷を訪れるよう彼にいった。 内容 ナウシカア川へ洗濯に行く  アテナはアルキノオスの屋敷へ行き、ナウシカアの夢の中に現れて語りかけた。「年頃の娘らしく、明日は夜が明けたらすぐに河へ洗濯に出かけなさい」ナウシカアは父アルキノオスに頼んで馬車を出してもらい、洗濯に出かけた。洗い場で洗濯をして衣類を日に干すと、水を浴び、女中たちと毬遊びに興じた。 (画像/スケリア島のオデュッセウス) オデュッセウスとナウシカアが会...
  • オデュッセイア/オデュッセイア08
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第八歌 オデュッセウス、パイエケス人と交歓する 翌朝アルキノオスはパイエケス人の集会の席でオデュッセウスを故国に送ることを提案した。宴の席でデモドコスがトロイア戦争を歌い、オデュッセウスは落涙した。それから一同は外に出て競技をしたが、オデュッセウスは円盤投げで見事な腕を示した。デモドコスはアレスとアフロディテの恋物語を歌った。また宴になり、今度はトロイの木馬の物語が歌われたが、オデュッセウスは再び落涙したので、アルキノオスは彼に素性を訊ねた。 内容 (画像/アルキノオスの屋敷でのオデュッセウス) オデュッセウス歓待される  翌朝、パイエケス人たちの集会が催された。アルキノオスは一同にオデュッセウスを故郷へ送り届けることを提案した。それから宴がアルキノオスの屋敷で開かれた。楽人デモドコスが、オデュッセウスとアキ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア09
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第九歌 巨人キュクロプスの国での冒険 オデュッセウスは自分の名前と故国を語り、これまでの冒険を語り始めた。イスマロスの町を攻めたが、手痛い反撃にあったこと。ロートスを食するロトパゴイ族の国に行ったこと。さらにキュクロプス族の国に到り、ポリュペモスの洞窟に囚われたこと。そこで彼は部下を食われながら、策略によって巨人の眼を潰し、辛くも脱出した。 内容 キコネス族の町へ着く  オデュッセウスは自分の名前と故国がイタケであることを語り、これまでの冒険を語り始めた。「イリオスからキコネス族の町イスマロスに着いた。私は町を攻め落とした。キコネス族は奥地に住む仲間を援軍に呼んで逆襲してきたが、我らは辛くも船で死地を逃れた。故国に向かっていると船は潮流と風によってあらぬ方向に流された。 ロトパゴイ族の国へ着く  船はロトパゴイ族の国...
  • オデュッセイア/オデュッセイア14
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第14歌 オデュッセウス、豚飼エウマイオスに会う オデュッセウスは乞食姿で忠実な豚飼エウマイオスを訪ね、親切なもてなしを受けた。彼は身分を隠し、作り話の遍歴を語り、オデュッセウスが生きているという噂を語った。豚飼は主人が死んだと思っており、その噂を信用しなかった。 内容 オデュッセウス豚飼を訪ねる  オデュッセウスは豚飼エウマイオスを訪ねた。彼はオデュッセウスの下僕の中でも特に忠実に資産を守っていた者であった。エウマイオスは乞食姿のオデュッセウスを仔豚の肉と酒でもてなし、無礼な求婚者への愚痴をこぼした。彼は主人を慕っていたが、その生存はすでに絶望視していた。食事が済むとオデュッセウスはエウマイオスを励まし、自身の作り話の遍歴を語り始めた。 オデュッセウス嘘の遍歴を語る  「わしはクレタのカストルの庶子だ。わしは畑仕事...
  • オデュッセイア/オデュッセイア04
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第4歌   テレマコス、スパルタでメネラオスに会う テレマコスとペイシストラトスはスパルタでメネラオスと会った。メネラオスとヘレネが、戦場でのオデュッセウスの活躍を語った。メネラオスは海の翁プロテウスから聞いたオデュッセウスの消息を語った。そのころイタケの求婚者たちはテレマコスが旅に出たのを知り、殺害するために待ち伏せを企んだ。 内容 メネラオスに会う  テレマコスとペイシストラトスの二人はラケダイモンに着くと、メネラオスは息子と娘の婚礼を祝って宴を催していた。二人はメネラオスの広壮な屋敷で歓待を受けた。 メネラオスやヘレネと語らう  メネラオスがトロイア戦争での兄や戦友やオデュッセウスの悲運を嘆くと、テレマコスは急に泣き出し、メネラオスはこの若者は何者かと思いをめぐらせる。ヘレネが現れ、テレマコスがオデュッセウスに...
  • オデュッセイア/オデュッセイア01
    オデュッセイア … 次へ 第一歌  テレマコス、父の消息を求める旅を決意する 流浪のオデュッセウスを故郷イタケに帰国させることが神々の集会で決まった。アテナが賢者メンテスに扮してオデュッセウスの屋敷を訪ねると、彼の妻ペネロペへの求婚者たちが宴会に興じて屋敷の財産を食いつぶしていた。アテナはテレマコスに、集会を開催して求婚者の悪行を訴えることと、父の消息を尋ねて旅することを勧めた。テレマコスは求婚者たちに、明朝集会を開催して彼らを糾弾することを宣言した。 内容 神々の集会が開かれ、オデュッセウスの帰国が決まる さて、オデュッセウスは帰郷を望んでいたが、彼を愛する女神カリュプソの洞窟に引き止められていた。ある時、ポセイドンが留守の間に、神々はゼウスの屋敷で集会を開いた。ゼウスは、 「人間どもは非道な行いによって自ら苦難を招くものだ。このたび、アイギストスが...
  • オデュッセイア/オデュッセイア19
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第19歌 オデュッセウス、ペネロペとの出会い。足洗いの場 オデュッセウス父子は広間の武器を隠す。オデュッセウスはペネロペと初めて対面し、窮状を訴える妃に、うその身の上を語り、オデュッセウスが近く帰国するという。老女エウリュクレイアはオデュッセウスの足を洗う時、古い傷痕を見て、正体に気付くが、オデュッセウスに口止めされる。妃は結婚相手を選ぶため、翌日弓の競技を開催することを明かす。 内容 オデュッセウス、ペネロペと対面する 広間に残ったオデュッセウスはテレマコスに「武器をみな奥へ片付けよ」といった。二人は一緒に広間の武器を片付けた。テレマコスは寝室に去り、オデュッセウスは部屋に残っていた。そこへペネロペが降りてきて、炉の傍らに腰をおろした。この時女中メラントがオデュッセウスに「この乞食め、さっさと出ておいき」と毒づいた。オデュ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア16
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第16歌 テレマコス、乞食(オデュッセウス)の正体を知る テレマコスはエウマイオスを訪ねると、帰国をペネロペに知らせるため豚飼を町へ遣わした。アテナは乞食姿のオデュッセウスを元の姿に戻し、テレマコスと父子の再会をさせた。二人は求婚者殺害の策略を練った。求婚者はさらにテレマコス殺害を企てるが、ペネロペは彼らの非道を責めた。 内容 テレマコス豚飼を訪ねる  オデュッセウスとエウマイオスが小屋で朝食を済ませたところに、テレマコスがやってきて戸口に立った。エウマイオスは感動して泣きながらテレマコスの手や頭に接吻して出迎え、小屋の中へ招き入れた。テレマコスは乞食姿のオデュッセウスと顔を会わせたが、ただの客人だと思った。三人は食事をした。テレマコスが豚飼に客人の素性を訊ねると、豚飼は「この人はクレタ出身で、各地を放浪したそうですが、身柄...
  • オデュッセイア/オデュッセイア12
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第十二歌 セイレン、怪物スキュラ、魔の淵カリュプディス、ヘリオスの牛 オデュッセウスは冥府からキルケの島に戻り、故国へ出発した。セイレンの歌う海を通り、怪物スキュラとカリュブディスのいる岩を抜け、トリナキエの島に着いた。そこでヘリオス神の家畜を部下たちが殺したため、海上で嵐にあい部下たちは悉く死んだ。オデュッセウスは再びカリュブディスの場所へ戻されるがかろうじて逃れ、女神カリュプソの住む島へ着いた。オデュッセウスの冒険談はそこで終わった。 内容 キルケの島へ戻る  オデュッセウスの話は続いた。「冥府を出て船を進めアイアイエの島に着くと、我らは浜で一泊し、翌朝キルケの屋敷へ部下を送ってエルペノルの遺体を引き取って弔いをした。キルケは食事と酒を持参し我らは飲食してその日を過ごした。その夜キルケはこれからの進路について私に教えてく...
  • オデュッセイア/オデュッセイア18
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第18歌 オデュッセウス、イロスと格闘する 土地の乞食のイロスがやってきてオデュッセウスに喧嘩を挑んだが、叩きのめされた。ペネロペが求婚者たちの前に現れ、テレマコスの無力を咎め、求婚者たちから贈物を要求した。オデュッセウスはエウリュマコスと口論して、足台を投げつけられた。テレマコスが一同を諌め、アンピノモスがとりなして、求婚者は帰宅した。 内容 オデュッセウスと乞食のイロスが言い争う  そこへ乞食のイロスが現れた。意地汚いイロスはオデュッセウスに向かって出て行けと罵った。オデュッセウスは「わしはおぬしに害をなす気はない。屋敷はわれら二人を容れるのに十分な大きさであろう。わしに喧嘩をしかけて怒らせぬがよいぞ」と言った。イロスは怒ってさらに罵り挑発し、二人は激しく言い争った。アンティノオスは二人を見て笑い「面白い。この二人を戦わ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア17
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第17歌 テレマコス、帰館 テレマコスは屋敷に帰館し、母に会った。オデュッセウスと豚飼は後から屋敷へ向かった。オデュッセウスは屋敷の入り口で愛犬と再会した。オデュッセウスは広間で食物を乞うて求婚者の間を回ったが、アンティノオスに足台を投げつけられた。ペネロペは夫の消息を知るために、乞食姿のオデュッセウスと会う約束をした。 内容 テレマコス屋敷に帰館する  翌朝、テレマコスは豚飼に「わたしはこれから町へ行き母に顔を見せてくる。そなたはこの気の毒な客人を町へ連れて行き、食物を物乞いできるようにしてあげてほしい」と言って、町へ出かけていき、屋敷に着いた。乳母のエウリュクレイアが彼に気付き、嬉しさに泣きながら出迎えた。ペネロペは部屋を出て、我が子を抱きしめ、泣きながら旅先のことを訊いた。テレマコスは「さあ、あまり泣かないで下さい。わ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア10
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第十歌 風神アイオロス、ライストリュゴネス族、魔女キルケの物語 オデュッセウスはアイオロスの島で歓待を受け送り出されたが、帰国寸前に風の袋を部下が開けてしまいアイオロスの島に逆戻りした。次にライストリュゴネス族の国に着いて、多くの部下を失った。次に女神キルケの島で一年を過ごした。出発する時彼女は冥府に行ってテイレシアスの予言を聞いてくるよう指示した。 内容 アイオロスの島に着く  次に我らはアイオリアの島に着いた。ここにはアイオロスが住んでいた。一ヶ月そこで歓待を受けた後、帰国を願い出ると、彼は出発を手配してくれて、吹き荒れる風を封じこめた袋をくれた。我らは順調に船旅を続け故国の間近まで来たが、そこで私は眠ってしまった。部下たちは風の袋を宝物と思いこみ開いた。大風が起こり、船はアイオリアの島に逆戻りしてしまった。アイオロスを...
  • オデュッセイア/オデュッセイア15
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第15歌 テレマコス、エウマイオスを訪れる テレマコスはアテナに帰国するよう言われ、スパルタを発ち、ピュロスで船に乗ってイタカへ向かった。そのとき予言者テオクリュメノスという男を船に乗せた。アテナの指示に従い待伏せの求婚者を遠回りして避けた。翌朝テレマコスはイタカに着き、豚飼の農場に向かった。 内容 アテナはテレマコスに帰国をうながす  アテナはテレマコスに帰国をすすめにラケダイモンへやってきた。テレマコスは寝台に横になって眠れずにいた。アテナは言った。「テレマコスよ、今はもう帰国するべきです。屋敷の財産は求婚者たちに食いつぶされようとしており、そなたの母は親族からエウリュマコスに嫁ぐよう迫られている。それから求婚者がそなたを殺そうと待伏せしている。そなたは島々を遠く離れ夜中に船を進めなさい。そしてイタカへ着いたらまず豚飼のところ...
  • オデュッセイア/オデュッセイア11
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第11歌 冥府行 オデュッセウスの一行はキルケの島を発ち冥府に行き、そこで羊の血を地面の穴に注いで予言者テイレシアスを待った。血にひかれて寄ってくる亡霊たちを退けているとテイレシアスが来て、予言を語った。それから、伝説の時代の高貴な女たちや英雄たちの亡霊から話を聞いて、一行は冥府を後にした。 内容 冥府に着く  オデュッセウスの話は続いた。「我らは船でキルケの島を出発した。順風に送られて進むと、オケアノス河の涯に着いた。そこは決して日の射すことのないキンメリオイ族の国土であった。船を降り、河に沿って歩き、キルケに教わった場所についた。そこで供物と祈りを捧げ、生贄の羊の頚を切って血を地面の穴に注ぎ込むと、亡者たちの霊が集まってきた。私は非常に畏れ、部下たちにハデスとペルセポネに祈るよう命じると、剣を構えてテイレシアスが来るまで...
  • オデュッセイア/オデュッセイア02
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第2歌  テレマコス、集会を催し、旅立つ 翌朝、テレマコスはアカイア人の集会を催し、求婚者の悪行を訴えた。アンティノオスやエウリュマコスを中心とする求婚者たちは、ペネロペが求婚に応じないのが悪いと主張した。結局、求婚者の圧力の前に、集会の効果はなく散会となった。テレマコスはその晩、後見人メントルと共に船で旅に出発した。 内容 テレマコス、集会を開く 朝になりテレマコスはすぐに触れ役に命じて、アカイア人たちに集会所へ集まるよう触れさせた。集会所に一同が集まると、テレマコスは犬二頭を従えて広場に向かった。テレマコスが父親の座に座ると、長老たちも席を譲って脇へ退いた。 老雄アイギュプティオス、最初に発言する 最初に口を切ったのは老雄アイギュプティオスだった。老人は一同にいった。 「イタケに住む方々よ。オデュッセウス...
  • オデュッセイア/オデュッセイア03
    前へ … オデュッセイア … 次へ 第3歌   テレマコス、ピュロスでネストルに会う テレマコスはピュロスでネストルに会った。ネストルはトロイアからの帰還の様子を語ったが、オデュッセウスの消息は知らないという。ネストルはアガメムノンの最期を語り、メネラオスを訪ねるよう助言した。テレマコスはペイシストラトスとスパルタへ出発する。 内容 テレマコス、ピュロスへ着く 朝になって、一行はネレウスの城ピュロスに着いた。ちょうど海辺では、牡牛を何頭も屠ってポセイドンに献じているところだった。参列者は九組に分かれ、それぞれの組は500人だった。テレマコス一行は岸に船を泊め、上陸した。アテナはテレマコスにいった。 「テレマコスよ、さあ、ネストルのところへ行き、父親の消息について何か知っておられるか訊ねなさい。」 テレマコスは答えていった。 「でもメント...
  • オデュッセウス
    オデュッセウス(Odysseus)は狡猾さと機略によって名高いイタケの王である。ホメロスの叙事詩オデュッセイアの主人公であり、イリアスの重要人物である。トロイア戦争で数々の活躍をし、最後にはトロイの木馬の策略を考えて、ギリシャ軍を勝利に導いた。戦争後は、故郷に帰るまでに十年におよぶ波乱に満ちた放浪の旅をした。故郷へ帰ると、自分の屋敷に妻ペネロペへの求婚者たちが集まって、傍若無人にふるまっているのを見た。彼は息子のテレマコスと計って、正体を隠して屋敷にもぐりこみ、求婚者全員を謀殺した。 系譜 父はラエルテス、母はアンティクレイア。エウリピデス作「アウリスのイピゲネイア」では父はシシュポスとされる。 妻はペネロペ。子はテレマコス、ポリポルテス。 妻はカリュプソ。子はラティノス。 妻はキルケ。子はテレゴノス。 妻はカリディケ。子はポリュポイテス。 妻はトアスの娘。子はレオントポノス。 ...
  • アオイドス
    アオイドスは古代ギリシャの「楽人」を指す。現代のホメロス研究では、イリアスやオデュッセイアを含む伝統的な叙事詩の吟遊詩人を指す専門用語としてアオイドスの語を使う者もある。 イリアスとオデュッセイアにおける詩と歌 古代ギリシャでは、アオイドス(楽人)の語は動詞aodein(歌う)や名詞aode(歌)と関係する動作主名詞であり、イリアスやオデュッセイアでは詩の関連で何度も出てくる。イリアス 18.490-496: hymenaiosの結婚歌 オデュッセイア 23.133-135: ペミオスによる結婚歌。オデュッセウスの誅殺を隠すための。 イリアス 18.567-572: 子供の歌。 イリアス 18.593-606: 若い男女の歌と踊り。 オデュッセイア 8.250-385: デモドコスがアレスとアフロディテの愛を歌った。 イリアス 22.391-393:  イリアス 24.720-761: ...
  • レオデス
    レオデス(Leodes)はペネロペの求婚者の一人である。占い師で、部屋の最も奥の見事な混酒器の側に座するのが常だった。彼のみは他の求婚者らの不品行を憎んでいた。ペネロペを賭けたオデュッセウスの弓を一番に手にしたが弦を張ることが出来なかった。オデュッセウスに命乞いをしたが殺された。 系譜 父はオイノプス。 解説 別名、レイオーデース。 イタカの出身である。 オデュッセイアでのエピソード ペネロペが弓の腕競べを開催した時、最初に彼が試みたが、弓を張ることはできなかった。アンティノオスはその弱さを罵った。(第21歌) オデュッセウスが悉く求婚者を殺した時に、彼はオデュッセウスの膝にすがって命乞いをしたが、オデュッセウスは聞き入れず、剣で彼の首を切り落とした。(第22歌)
  • メンテス
    オデュッセイアの登場人物。タポスの王とされる。 オデュッセイア第一歌で、アテナはオデュッセウスの旧友メンテスに姿を変えて彼の息子のテレマコスを訪ねる。 タグ:オデュッセイア 人名 男
  • メラント
    メラント(Melantho)はオデュッセイアの登場人物で、オデュッセウスとその家族に不忠実な女中である。彼女は求婚者エウリュマコスと関係を持つ。山羊飼メランティオスの姉妹である。ペネロペが家族同様に扱う女中の一人である。彼女は乞食姿でやってきたオデュッセウスに無礼な口をきく。オデュッセウスが求婚者たちを討ち果たした後、テレマコスはメラントを他の不忠実な女中とともに首吊りに処した。 系譜 父はドリオス。兄弟はメランティオス。 解説 オデュッセイアでのエピソード 彼女は乞食姿でやってきたオデュッセウスを不快に思い、なぜ鍛冶屋(火があったので、流れ者が良く集まった)にでも行って寝ないのかと無礼に問うた。(第18歌) ペネロペに会いに来たオデュッセウスに、出て行けと口汚く罵る。(第19歌) オデュッセウスが求婚者たちを討ち果たした後、テレマコスは彼女を他の不忠実な女中とともに首吊りに...
  • アルキノオス
    アルキノオス(Alcinous)はスケリア島のパイエケス人の王であり、オデュッセイアやアルゴナウタイの伝説に現れる人物である。オデュッセイアでは、難破して海岸に流れ着いたオデュッセウスを歓待し、彼を故郷イタケへ送り届ける。オデュッセイアの多くの部分はオデュッセウスが王アルキノオスに語る冒険談で占められている。後に、オデュッセウスを恨むポセイドンの怒りによって、彼の町の周りは山々で囲まれてしまう。 系譜 父はナウシトオス。(異説)父はパイケアス * (ポセイドンとコルキュラの子) 。 妻はアレテ。子はハリウス、ラオダマス、娘はナウシカア。 解説 彼の名は「強い心」という意味である。 スケリア島はかつて現在のコルフ島と考えられていたが、現在の学者はそれは存在しないと考えている。 彼の娘ナウシカアはオデュッセウスに恋する。 彼の屋敷はヘパイストスが作った決して眠ら...
  • エウリュクレイア
    エウリュクレイア(Euryclea)はオデュッセイアの登場人物で、イタケのオデュッセウスの屋敷の女中頭であり、オデュッセウスとテレマコスの乳母である。トロイア戦争から帰還したオデュッセウスが、乞食に化けてペネロペの客として自分の屋敷に入った時に、彼の正体に気づく最初の人物である。 メモ エウリュクレイアは彼の足を洗った時、ひざの傷で彼に気づく。それは彼が祖父のアウトリュコスと狩りに行った時に猪から受けた傷だった。 オデュッセウスは妻ペネロペにも誰にも正体を明かさないよう命じた オデュッセウスの留守中、求婚者に協力したり、彼らの恋人になって、ペネロペに不忠実な侍女が何人かいた。彼女はオデュッセウスに、どの侍女が不忠実だったかを教えた。オデュッセウスはその報告によって十二人を吊るした。 エウリュクレイアは、本当にオデュッセウスが帰ってきたのかペネロペが確かめるのを手伝う。ペネロペは...
  • メランティオス
    メランティオス(Melanthius)はオデュッセイアの登場人物で、オデュッセウスに不忠実な山羊飼いである。彼は乞食姿でやってきたオデュッセウスを侮蔑する。彼は求婚者たちを手助けし、オデュッセウスを裏切る。オデュッセウスが勝った時、彼は引きずり出され、鼻と耳を切り落とされ、性器を抜かれ、手足を切断された。 系譜 父はドリオス。姉妹はメラント。 解説 (同名)メランティオスは紀元前4世紀のギリシャ人画家である。絵画で有名だったシキュオンの学校にいた。 (同名)メランティオスは土星の衛星上にある直径245kmのクレーターの名前である。 オデュッセイアでのエピソード オデュッセウスとエウマイオスが泉を通りかかったとき、乞食に変装していたオデュッセウスを馬鹿にした。(第17歌) 屋敷にきていたオデュッセウスを侮辱する。(第20歌) アンティノオスの命令で、弓を温めるため、暖炉に火...
  • エウマイオス
    エウマイオス(Eumaeus)はオデュッセウスに仕える豚飼であり、また友人である。オデュッセイアでは、エウマイオスはイタカに帰郷したオデュッセウスが最初に出会う人間である。彼は変装したオデュッセウスの正体に気付かなかったが、彼に食事と寝床を与え、温かくもてなした。そこへテレマコスが長旅から帰ってきたが、同様に歓待した。テレマコスも、はじめ父親の正体に気付かなかった。オデュッセウス不在の間、エウマイオスはテレマコスの父親がわりだった。 解説 エウマイオスはオデュッセイア作中で、語り手が「豚飼よ、おぬしはこういったな」と語りかける唯一の人物である。学者によると、おそらくホメロスはこのキャラクターに本当の親近感を感じていたのだろうという。
  • キルケ
    キルケ(Circe)はアイアイエ島に住む女神(またはニンフ、魔女)である。彼女は魔法の薬で、気に入らない者を動物に変えていた。彼女は薬品の知識で有名だった。オデュッセイアでは、オデュッセウスと島で一年間暮らした後、彼の帰郷を手助けする。 系譜 父はヘリオス。母はペルセ。 夫はオデュッセウス。子はテレゴノス、アグリオス、ロマノス、アンテイアス、アルデイアス。 夫はテレマコス。 (画像/系図/オデュッセウス) 解説 (画像/キルケ) ヘシオドスによると、オデュッセウスとキルケは三人の子をもうける。アグリオス、ラティノス、テレゴノスである。 オウィディウスによると、キルケは海神グラウコスに恋したが、グラウコスはニンフのスキュラに恋していた。キルケは嫉妬し、毒薬をスキュラの浴槽に注ぎ、彼女を恐ろしい怪物に変えたという。 オデュッセイアでのエピソード...
  • セイレン
    セイレン(Siren)は美しい歌で船乗りたちを死に誘いこむ、鳥の姿をした海のニンフたちである。彼女らの海にさしかかった時、オデュッセウスは自分の体を船のマストにくくりつけ、部下たちの耳はロウで栓をし、無事に通過した。 系譜 父はアケロオス(またはポルキュス)、母はメルポメネ(またはテレプシコラ、ステロペ、クトン)。 解説 (画像/オデュッセウスとセイレン) アルゴナウタイがセイレンに遭遇したとき、オルフェウスは竪琴で歌って彼女らの歌をかき消し、彼らは無事に通過した。オデュッセウスは自分の体を船のマストにくくりつけ、部下たちの耳はロウで栓をし、無事に通過した。彼女たちは自分たちの歌をきいて無事に通過する船を見ると、悲しんで海に身投げした。 元は女神ペルセポネの侍女だった。ペルセポネがハデスに誘拐された時、デメテルは彼女たちを鳥の姿にして、娘を探しに行かせた。や...
  • 画像
    アキレウスとヘクトル アルキノオスの屋敷でのオデュッセウス オデュッセイアの地理 オデュッセウスとカリュプソ オデュッセウスとカリュプソのいる幻想的な洞窟 オデュッセウスとセイレン オデュッセウスとテイレシアス オデュッセウスとテレマコスの再会 オデュッセウスに気付くエウリュクレイア キルケ ギリシャ地図 スキュラとカリュブディス スケリア島のオデュッセウス ディオメデス トロイの木馬 ナウシカア ネストルにつぼを渡すアキレウス ネストルのもとを発つテレマコス パリスとヘレネ パリスの審判 ヘレネとメネラオス ペネロペと求婚者 ライストリュゴネス族 ヴェレトリのアテナ 女中を罰するオデュッセウス 求婚者に歌うペミオス 系図 系図/アトレウス 系図/イドメネウス 系図/オデュッセウス 系図/カオス 系図/ゼウス1 系図/ゼウス2 系図/ディオメデス 系図/ネオプトレモス 系図/ネストル 系図...
  • クテシッポス
    ギリシャ神話で、クテシッポスという名称は何通りかある。 1. クテシッポス…オデュッセイアの登場人物で、ペネロペの求婚者の一人。 2. クテシッポス…ヘラクレスの同名の2人の息子。 クテシッポス(Ktesippos)はペネロペの求婚者の一人である。乞食の身なりをしたオデュッセウスに牛の脚を投げつけた。牛飼ピロイティオスに殺された。 系譜 父はポリュテルセス。 解説 別名、クテーシッポス。 サメの出身である。 オデュッセイアでのエピソード 乞食姿のオデュッセウスに牛の脚を投げつけた。(第20歌) 牛飼ピロイティオスに殺された。(第22歌) クテシッポス(Ktesippos)はヘラクレスの息子である。同名の息子が2人いる。一人の母はアステュダメイア、もう一人の母はデイアネイラ。 解説 別名、クテーシッポス。
  • ホメロス
    ホメロス(Homer)は古代ギリシャの叙事詩「イリアス」と「オデュッセイア」の作者と考えられている人物である。彼は盲目の歌人で、スミュルナのキオス島かイオニアの出身だったとされる。 解説 イリアスとオデュッセイアは紀元前8世紀ごろ、文盲のアオイドス(歌人)による口頭の語りで作られたものだと考えられている。その群を抜いた才能や、オデュッセイアの内容が意識的にイリアスを補っているという事実によって、両方の詩は一人の作者によるものと推定されている。 ホメロスという人物についてはっきりしたことは分かっておらず、そういう人物が存在していたという証拠もない。多くの古典ギリシャの詩文がホメロスについて言及しているが、記述は各人各様であり、身元を特定する根拠にならない。 ハドリアヌス帝がデルフォイの神官にホメロスは実際は何者かとたずねた時、神官は、「彼はイタカの人間で、エピカステとテレマコスの息...
  • テレマコス
    テレマコス(Telemachus)はオデュッセイアの主要人物で、オデュッセウスとペネロペの息子である。父が行方不明になって以来、屋敷に押しかけるペネロペの求婚者たちに悩まされていたが、やがて放浪から帰国した父とともに策略をめぐらし、屋敷の求婚者を討ち果たした。 系譜 父はオデュッセウス、母はペネロペ。 解説 オデュッセイア第一歌~第四歌までは特にTelemachyとして言及されることがある。 デルフォイの神官は、ハドリアヌス帝にホメロスが何者か訊かれた時、テレマコスをホメロスの父とした。 (画像/ネストルのもとを発つテレマコス) オデュッセイアでのエピソード アテナはテレマコスに、集会を開催して求婚者の悪行を訴えることと、父の消息を尋ねて旅することを勧めた。(第1歌) 集会を催し、求婚者の悪行を訴えたが、効果はなく散会となった。船で旅に出発した。(第2歌)...
  • ポリュペモス
    ポリュペモス(Polyphemus)はキュクロプス(一つ目の巨人)で、ポセイドンとトオサの子である。トロイアから帰還中のオデュッセウスが彼の目を潰したため、ポセイドンは怒り、オデュッセウスの帰国を妨害した。 系譜 父はポセイドン、母はトオサ。 解説 オウィディウス「変身物語」によると、ポリュペモスはガラテアという海のニンフに求愛する。彼は恋敵のアキスに、岩を投げつけて殺してしまう。 キュクロプス族のポリュペモスの他に、アルゴナウタイの一人にポリュペモスという人間がいる。 オデュッセイアでのエピソード トロイアから帰還中のオデュッセウスは、ポリュペモスに洞窟へ幽閉され、部下たちを食べられてしまった。オデュッセウスはポリュペモスの目を潰し、なんとか洞窟を脱出した。ポセイドンは我が子の目を潰されたことを怒り、オデュッセウスの帰還を妨害した。(第9歌)
  • ハリテルセス
    ハリテルセス(Halitherses)はオデュッセイアの登場人物で、イタカの予言者である。ゼウスの送った予兆を読み、オデュッセウスの帰国を予言したが、求婚者たちは聞く耳を持たなかった。 解説 オデュッセイアでのエピソード テレマコスが開いた集会中に、ゼウスは二羽の鷹を広場に送った。ハリテルセスはこれを見て、オデュッセウスの帰国と求婚者の身に迫る厄災を予言した。(第2歌) 旅から帰還したテレマコスは集会場で、メントル、アンティポス、ハリテルセスら親しい友人たちと会った。(第17歌)
  • プロテウス
    プロテウス(Proteus)は海神で、ホメロスが「海の老人」と呼んだ神々の一柱である。ナイル川近くのパロス島でアザラシの世話をしている。彼は未来を予言できるが、それをきこうとやってくる人間からは変身して逃れようとする。彼を捕まえることが出来た人間だけに、彼は予言を語った。 系譜 父はポントス、母はガイア。(異説)父はポセイドン。 (異説)父はネレウス、母はドリス。 (異説)父はオケアノス、母はあるナイアド。 子はポリュゴノス、テレゴノス、娘はエイドテア。 画像/系図/カオス 解説 オデュッセイアでのエピソード プロテウスはナイル川三角州の沖のパロス島に住んでおり、アザラシの世話をしていた。メネラオスはテレマコスにトロイアからの帰国談を語る。メネラオスはプロテウスの娘エイドテアに会い、プロテウスを捕らえることができれば帰国の方法がきけると教わった。メネラオスは待...
  • メントル
    メントル(Mentor)はオデュッセウスの友人である。オデュッセウスがトロイア戦争に出発する時、息子のテレマコスと屋敷の管理をメントルに託した。アテナがテレマコスを訪ねた時、求婚者に知られないようメントルの姿に扮した。帰国したオデュッセウスが、屋敷で求婚者と戦っている時、アテナはメントルの姿で現れて、彼を助けた。 系譜 父はアルキモス。 解説 現代では「メンター」という言葉は、「良き指導者」、精神的支援者、信頼のおける相談相手、助言者という意味で使われる。 オデュッセイアでのエピソード テレマコスが住民集会を開いて、求婚者と論争した時に、メントルに扮したアテナがテレマコスの味方をする。集会に敗れたテレマコスを励ます。テレマコスを船に案内して、共に出発する。(第2歌) 旅から帰国したテレマコスを出迎える。(第17歌) オデュッセウスと求婚者たちの戦いの場にメントルに扮したアテ...
  • エウリュノメ
    エウリュノメ(Eurynome)はオデュッセイアに登場するペネロペの侍女である。イタケの屋敷の女中頭である。 解説 オデュッセウスでのエピソード ペネロペが求婚者に出ようとした時、エウリュノメは肌を洗って顔に油をつけるようにと頼んだが、ペネロペは断った。(第18歌) 前部屋で横になったオデュッセウスに掛け布団をかけてやった。(第20歌) オデュッセウスに湯浴みをさせ、上衣を着せた。(第23歌)
  • ラエルテス
    ラエルテスはイタケの王で、オデュッセウスの父親である。妻アンティクレイアとの間にオデュッセウスをもうけた。だが、アンティクレイアを誘惑して交わったシシュポスが本当のオデュッセウスの父という説もある。彼はアルゴナウタイの一員であり、またカリュドンの猪狩りに参加した。 オデュッセイアでは晩年の彼の最後の戦いが描かれた。オデュッセウスによる求婚者謀殺の後、求婚者の親戚が攻めて来た。アテナが若さと活力を吹き込んだので、ラエルテスはアンティノオスの父エウペイセスを殺してオデュッセウスを助けた。 系譜 父はアルケイシオス、母はカルコメデュサ。 妻は盗賊アウトリュコスの娘アンティクレイア。子はオデュッセウスとクティメネ。異説では、彼はオデュッセウスの本当の父ではなく、アンティクレイアを誘惑したシシュポスが本当のオデュッセウスの父だという。      (画像/系図/オデュッセウス) ...
  • イロス(乞食)
    イロス(Irus)はイタカの乞食である。彼は意地汚さで評判の男だった。イタカの屋敷で、彼は乞食姿のオデュッセウスを挑発し、二人で殴り合うことになった。オデュッセウスは一発で、イロスを叩きのめした。 解説 本名はアルナイオスというが、求婚者たちの使い走りをしていたので、イリス(虹の女神、神々の伝令役)をもじってイロスと呼ばれていた。 オデュッセイアでのエピソード イロスはイタカの屋敷に物乞いにやってくると、そこにいた乞食姿のオデュッセウスを激しく罵った。二人で殴り合うことになった。オデュッセウスは一発で、イロスを叩きのめした。(第18歌)
  • アウトリュコス
    アウトリュコス(Autolycus)はヘルメスとキオネの息子で、有名な盗賊である。アンティクレイア、ポリュメデ、そして多くの息子たちの父である。息子たちのうち、名前が分かるのはアイシモスのみである。 系譜 父はヘルメス、母はキオネ。 妻はアンピテエ。子はアイシモス他多数、娘はアンティクレイア、ポリュメデ。 (画像/系図/オデュッセウス) 解説 有名な盗賊だった。盗賊の神である父から技術を受け継いでいた。 ヘラクレスに格闘を教えた。 シシュポスの牛を盗み、後にオデュッセウスがトロイア戦争で使った兜をアミュントールから盗んだ。また、彼がエウリュトスの牝馬を盗んで、イピトスがヘラクレスに殺される原因になった、と考えられている。 アルゴナウタイの一員だった。 オデュッセイアでのエピソード オデュッセウスの祖父であり、名付け親である。成長したオデュッセウスがパルナッ...
  • ペミオス
    オデュッセイアの登場人物で、イタケの詩人。 オデュッセウス不在の屋敷で物語詩を歌う。聴衆はペネロペへの求婚者 第一歌で彼はトロイアからの帰還を歌う(この詩は実在するが、多分後の世に書かれたもの) ペネロペはそれを聞いて夫の不在を思い出すので別の題にしてくれと言うが、息子のテレマコスに乱暴に却下される ペミオスはオデュッセウスの殺戮を上手く逃れた。叙事詩の終わり近く、オデュッセウスはペミオスに結婚歌を歌うことを命じる。求婚者の叫びが外に聞こえないように。 画像:      画像/求婚者に歌うペミオス
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