「カナ……ちゃん?」
彼女は、あの日「おやすみ」と言ったそのパジャマ姿のままで、そこに眠っていた。
第2ラウンドが終了してからそろそろ1週間が経つ。
狭岐橋憂は今日もVRカードを確認してため息をついた。
既読は、無し。
「恋語さん、やっぱり出ないね」
隣に座る“スパンキング”翔こと尻手翔に、憂は話し掛ける。
VRカードの個別連絡機能。
それを通じて、憂は第1ラウンドの対戦相手である翔と再会した。
しかし、第2ラウンドの対戦相手である恋語ななせには『着信拒否』されているようだった。
憂は第2ラウンドにおいてななせから八百長試合を持ち掛けられていた。
この大会で『真の報酬』を得るためにはバトルを盛り上げる必要がある。
2人はできるだけ派手な戦いを演じ、最後にはななせが降参で終わるはずだった。
その途中、憂は「ななせが自分を裏切っているのでは」という疑念に駆られる。
しかし、ななせが『実際に裏切る』には、憂がその疑念をもって行動に移すことが必須条件であった。
結局憂はその条件を自分から満たしてしまい、ななせに敗北することとなる。
憂はその結果について罪悪感を覚え、ななせに謝ろうとしていたのだった。
彼女を恨んでいるわけではない。そもそもこれは戦いなのだから。
それに、別の心配もある。
バトルの最後、2人の他に誰もいない場所で憂の能力が発動しなかった。
ということは、ななせの体は今……。
「まあ、誰しも尻の届かねぇ範囲ってのはあるもんだ」
暗い顔の憂に翔は声を掛ける。
彼の方もななせに連絡を取ろうとはしてみたが、結果は憂と同様である。
「他の場所で会うことがあったら伝えといてやるからよぉ。
それより今は次の……っと」
翔がVRカードをひらひらさせる。
「噂をすれば、だ」
次の対戦相手の情報が伝わってくる。
翔の相手は野々美つくね。対戦場所は『異世界』である。
「『異世界』ってなんなの……」
つぶやきながら憂は自分のマッチングを確認する。
「対戦相手は稲葉白兎さん、場所は……シークレット?」
「なんだ?」
今までに経験のない事態に、翔も身を乗り出す。
「『注意・このVR戦場では特別措置としてスタート地点を指定できません』だって……」
それに、脳裏に浮かんでくるはずのマップの概要が今回は無かった。
不安に思う憂。
「でもそりゃあおそらく向こうだって同じ条件だろ?
大丈夫だって! 心配すんなよ!」
「……うん」
翔に激励を受けた憂は、特別措置のことを一旦脇に置き、白兎対策を練り始めた。
第3ラウンド当日。
C3ステーションサーバールームでは今大会の総合プロデューサー・鷹岡集一郎がチュロスを頬張りながら成り行きを見守る。
そこに秘書・進道美樹が後ろから声を掛けた。
「第4試合の戦場、前はあんな『措置』ありませんでしたよね」
集一郎は振り返らずに答える。
「第1ラウンドの時は2人ともその場所の意味に気付いていなかったからね。
今回はそういうわけにはいかないのさ。それに、」
口の中のチュロスを飲み込み、代わりに一口、かじる。
「今回はこうした方が、どう考えても面白いじゃないか」
稲葉白兎はセミダブルのベッドの上で目を覚ました。
彼は指名手配中の大泥棒であるが、大会期間中はC3ステーションに匿われている形となっている。
だが、C3ステーションに与えられた彼の寝室のベッドと今のベッドでは寝心地が違っていた。
つまりここはもうVR空間なのである。
広い部屋だった。
整然としていて、ほこり一つない。
大きな本棚には政治や経営や法律の参考書が所狭しと並べられている。
デスクの上にはスタンドライトと、参考書の中から特に重要な何冊かが立て掛けられている。
あとは来客用の何も乗っていないテーブル。
それが全て。
モノクロな、生活感の無い部屋。
「俺……っちにこの部屋を見せるなんて運営馬鹿じゃないかな、何考えてるの、また逃げるだけに決まってるじゃん」
独り言とは言えいつもの悪態も歯切れが悪い。
白兎の目が赤を帯びる。
それはまるで泣き腫らしたかのように。
彼は再びその部屋を逃げ出した。
最初に逃げ出した日のように、逃げるには適さない満月の光を浴びながら。
VR空間で憂を迎えたのは見慣れた景色だった。
学生寮の自分の部屋。
ただ、見回してみて少し違和感がある。
先月買った猫のマグカップが無い。
カーテンは春に掛け替えたはずだが、それより前のものだ。
そんな中でふと、カレンダーに目が留まる。
「あれ? 今日は日曜……」
曜日がひとつずれている。
しかしそれはVR空間だからといって決して架空のカレンダーではない。
正しい、1年前のカレンダーだった。
「っ!」
カーテンを開けると、満天の星空が広がっている。
まるで、あの日のように。
憂は無意識に左胸を押さえる。鼓動が早い。
「もし……もしも……」
今が『あの日』なら……。
憂は落ち着きのない足取りで部屋をうろうろする。
日付を確定できる手段はもちろんあったが、それを見てしまうのが怖かった。
ひとしきり悩んだ後、憂は決意する。
隣の、カナの部屋に行くことを。
そろり、そろりと、寮の誰も起こさないように一歩一歩。
ドアの前でもう一度、これを開けてしまっていいものか考える。
思いが変わらないことを確認すると、憂はドアノブに手をかけた。
「カナ……ちゃん?」
彼女は、あの日「おやすみ」と言ったそのパジャマ姿のままで、そこに眠っていた。
「なるほど、稲葉選手の生家と狭岐橋選手の寮は同じ街にあったんですね」
「おいおい、そんな偶然が何回もあるわけないだろう」
サーバールームでは、感心する美樹に対して集一郎が笑っていた。
「視聴者はきっと狭岐橋君の過去が気になっているだろうが……。
僕はね、あのいつも飄々とした稲葉君が動揺する様も見てみたいんだよね。
そこでVR技術だよ。
本来交わらない二つの街をドッキングさせた『この世界に無い街』でも、自由に造り出せるのさ」
社長として、自社の技術を誇らしげに語る。
たとえ相手が自身の秘書であっても、集一郎はご満悦そうだった。
憂は涙に濡れる目をこすりながらカナに近づいていく。
ずっと準備していた言葉があった。
だけどそれは途中で支離滅裂なものになってしまう。
「カナちゃんのバカ! 何が秘密……あっ、もう全国ネットで喋っちゃったけど、でも!」
カナはもぞもぞ動いて大声のする方を向く。
「ユウ、うるさい」
そして呆れ顔で続ける。
「あと落ち着いて」
その後、憂がカナから聞いた話はおおむね以下のとおりである。
ここがDSSバトル第3ラウンドの対戦場であること(「も、もちろん知ってるよ!」「忘れかけてたじゃん」)。
カナは今回のバトルのためにVRカードに登録された憂の記憶から造られたNPCであること。
そして彼女自身それを自覚しているということ。
当たり前のことながら、本物のカナが生き返ったわけではないのである。
「そう……」
一度は気落ちした憂だった。
しかし憂の肩に手を置いて心配そうに顔を覗き込むVRカナの仕草は、どこをどう見てもカナそのものであった。
憂はVRのカナを抱きしめてみる。
こんなに、ぬくもりだって感じるのに。
「いやー俺っち感動だね、これあれじゃん、第1ラウンドで出てた『出場選手に縁の深い場所』じゃんって思ってたら
街の様子が俺っちの知ってるのと違ったから探ってみたら知ってる名前の学生寮があるじゃん、
俺っち記憶力良いからプロフィールすぐに思い出せたわけよ、これ狭岐橋の嬢ちゃんのとこだよねーって、
で来てみたらこのシーンじゃん?」
突然の男の声に憂は心臓が跳ね上がる。
怖くて振り返れないが、後ろにいるのだ。対戦相手の白兎が。
「いやいいよ続けて続けて、それにしてもあれだね、上空20kmから狙撃できる腕とか怖すぎるから
いっそ近づいて無力化してやろうと思ったんだけど、この分だとそれも必要なかったかな、
なんせ嬢ちゃんはそのVRカナちゃんが愛おしくて仕方ないんじゃん?
いや分かるよ分かる、『私が生き返らせたいカナちゃんは別なんだー』って言いたいんでしょ、
でも実際対戦相手の俺っちがここにこうしているのに向かってこないわけだし?」
憂がカナの顔色をうかがうように見ると、カナは困ったような顔で微笑んだ。
「そうやっていつまでも記憶?過去?に逃げてればいいんじゃないの、俺は」
ここまでまくしたてるように喋り続けていた白兎はふと言葉を詰まらす。
苦虫を噛みつぶしたような表情も一瞬。憂は見ていない。
最後の一文を彼は自分に言い聞かせるように言った。
「俺っちは、未来に逃げるからよ」
憂は立ち上がった。
立ち上がらざるを得なかった。
確かにこの男の言う通り、ここにいるのは本物のカナではない。
憂は、本物のカナを救わないといけないのだ。
「カナちゃん、ちょっと外に出てて」
カナは心配そうに憂と白兎を見比べていたが、最後には憂に従った。
白兎はこの状況でどうやって憂が戦うのか興味津々だった。
憂の魔人能力『ジレンマインマ』。サキュバスに変身し強大な力を振るう。ただし男が見ていない限り。
白兎の目の前での発動はできない。
何かしらの仕掛けを打ってくると踏んで構えていた白兎に、憂は話し掛ける。
「困りました」
まさかの、打つ手無し宣言である。
「ドアの方は稲葉さんが塞いでますし、窓から逃げても稲葉さんの能力だと逃げきれませんよね」
白兎の能力『ラピッドラビット』は自身と触れているものを加速させる能力である。
白兎の視界から憂が逃げ切る術はない。
「そもそも稲葉さん、『逃げるしかしない』なんて自分で勝手に言ってるだけじゃないですか。
どこまでその信条を守ってくれるか怪しいものです。
魔人の稲葉さんが暴力に訴えたら、素の私なんてひとたまりもありませんし」
もしかして、無謀にも自分と舌戦でもしようというのだろうか。
「だから私、結構『ピンチ』なんです」
と、そこで白兎はある可能性に思い至る。
ピンチ、危機。
そして第1ラウンドの放送で憂の語りから得た情報。
それらが合わさる。
(確か……)
魔人能力『for you』。大切な人の危機を察知して、身代わりになることができる能力。
正確に言うと、自分と位置を入れ替える能力。
今、部屋の外に出ているカナの能力である。
現実世界では1回しか発動したことがないので『危機』というのがどの程度のものを表すのか分からない。
だが今のカナは憂の記憶から造りだされたものなので、憂が『危機』と認識したらそれは『危機』なのかもしれない。
「まさか!」
打ち合わせしている様子はなかった。
しかし彼女らは親友同士である。
何らかの方法、もしくは考えで通じ合ったのだろうか。
『ラピッドラビット』を発動し、ドアを開け、カナの様子を覗き見る。
果たしてカナは驚いた顔でまだ部屋の外で立っていた。
それこそが憂が欲していた隙。
白兎の頭の回転の速さを逆手にとったブラフだった。
ガラスを割って窓から飛び出した憂は、白兎に見られないうちにと全速力で星空へと逃げて行った。
いくら『ラピッドラビット』といえど、空へは追っていけない。
あとは狙撃を避けるため、動き続けるしかない。
それを認識すると、白兎も寮を後に走り去ってしまった。
最後に残されたカナは、静けさを取り戻した寮の中で独りごちる。
「ユウ、私じゃ、ダメだった?」
誰もいない夜の街を走りながら白兎は考える。
彼はこれまでの戦いを『逃げる』ことによって解決してきた。
それが彼の美学でありプライドであったからだ。
現在、憂が狙い、白兎が逃げるという形は一応だができている。
そう、さっき白兎が見せた隙はまさにこの形を作るためであり、実は憂を捕まえようと思えば本気の彼ならできたのである。
しかし、このまま時間切れまで粘ってそれで『逃げ切った』と言えるのだろうか。
ふと、白い屋敷が目に入る。
白兎の生まれ育った家。
それが彼の心をざわつかせる。
記憶に、過去に囚われているのは憂だけではない。
彼もまた同じなのだ。
あれこそ、本当に彼が逃げなければいけない相手。
しかしこの戦場内であの建物が目に入らない場所など無い。
この三年間、彼は逃げ続けた。
逃走を続けるための逃走をした。
逃げるために車を盗み、逃げるために金品を盗み、逃げるために魔人となった。
この日、彼が選んだ逃走手段は、『逃げるために逃げないこと』だった。
「カナちゃん……」
あの日と同じ空の下で、憂は『カナ』のことを考えていた。
本物のカナを救う。その思いは変わらない。
だけど、今日出会ったVRカナのことも気に掛かる。
憂の頭にはこの大会に参加する一人の選手のことが浮かんでいた。
狐薊イナリ。白兎の前回の対戦相手である。
彼女はAIでありながら一人の人格として「人間になりたい」という願いのためにこの戦いに身を投じている。
VRカナだって、『本物のカナ』ではないにしても、『偽物』というわけではないのかもしれない。
少なくとも、憂に対する気遣いは本物だった。
そのVRカナを、バトルが終われば自分がいなくなるこの世界に置き去りにしていく。
「あーもう!」
だが結局のところ、このバトルを終わらせないことには話は進まない。
今は集中するべき時だ。
憂は下腹部に手を這わせていく。
『ジレンマインマ』は、憂の「淫乱な自分=魔物」であるという認識のもと発現した能力である。
それゆえ、淫らになればなるほど、人間からかけ離れた力を使えるようになるのだ。
離れた場所から男性の位置を正確に探る能力についても、
憂がこの1年間愛液にまみれながら必死で身に着けた能力なのだ。
もうあんな悲劇を起こさないために。
「んっ……ぁあっ!」
憂の嗅覚が白兎の居場所を突き止める。
街の中心に位置する、大きな白い屋敷だった。
白兎は籠城するつもりらしい。
急いで屋敷の方に飛んでいくが、その間も動く気配は無い。
飛び道具は警戒しているようで、窓から直線で倒せる位置にはいない。
となると、これが一番手っ取り早い。
「ふふ……全部ぶっこわーす!」
上からの瓦礫に気付いて白兎は腰を上げた。
「おっ始まったじゃーん」
まずは小手調べとばかりに能力を使わず部屋の中を逃げ回る。
瓦礫が徐々に多くなってくるにつれ、能力の発動、解除を繰り返し、最適な『逃走経路』を構築していく。
天井の崩壊に合わせ、彼は次の部屋へ。
憂を『見つけないように』慎重に移動する。
「いやーまるでゴミがゴミのようだ」
軽口を叩きながら次の狭い部屋でも瓦礫を避けていく。
すると突然、目の前に大きな瓦礫が!
死角になっていた部分に自分から飛び込んだらしい。
「やっべ!」
念のため確保しておいた小さな瓦礫を、能力で加速した蹴りで目の前の瓦礫に当て、弾き飛ばした。
「ふー攻撃とか俺っちの流儀じゃないんだけど無機物相手だしまあセーフってことで」
誰にも聞かれない主張をしながらまた次の部屋へ移る。
最後の天井が崩れ落ちる。
その瞬間、白兎はひょいっと姿を現した。
流石に無傷というわけにはいかなかったが、大きな怪我もしていない。
逆に、攻撃を加えていたはずの憂の方が衰弱しきっていた。
屋敷1棟を瓦礫の山にするほどの力は、莫大な体力を消耗する。
ぺたんと座り込んだ憂に、白兎が近寄っていく。
「狭岐橋の嬢ちゃん、俺っちは『勝った』ぜ?この」
カナは走っていた。
2人が寮を出て行ってからしばらくは窓ガラスの片付けなどをしていたが、やがて居ても立ってもいられなくなったのだ。
それからいくらか街を走り回ったが、人っ子一人いない深夜の街である。
憂の方も白兎の方も、一向に足取りがつかめないでいた。
そこにあの大屋敷の崩壊だ。
間違いなく2人が絡んでいる。
カナは一直線にそこを目指した。
そしてちょうど屋敷が崩壊しきった頃、カナは2人の影を見つける。
遠くて顔は分からないけど、きっとへたり込んでいる方が憂に違いない。
そこへ白兎が声を掛けようとしている。
きっと勝利宣言に違いない。
憂が危ない!
『for you』、今こそ発動!
「『勝った』ぜ?この稲葉家の呪縛にアダーーーーッ!」
憂がカナと入れ替わった位置から残りの力を振り絞って投げたナイフは、見事に白兎の足を捉えていた。
「まったく人の話は最後まで聞こうねって小学校で習っただろ、俺っちはこの家が無くなったらもとからさっさと降参するつもりだったんだぜ、
俺っち逃げるしか能がないからさ、それをいらない傷を付けやがってこれだから最近の若いもんは、何?1歳しか違わないって?
あのね俺っち成年よ、君たち未成年、だから嬢ちゃんなわけ、分かる?DoYouUnderstand?
まあそれはともかく俺っちは颯爽と未来へ向かっておさらばするから君たちはせいぜい昔の思い出話とかに花を咲かせるといいよアディオース」
という逃げ文句を残して白兎は去っていった。
馬鹿にしながらも、彼の顔はつきものが落ちたように晴れやかであった。
後には女2人。
今さらながら夜風が冷たい。
沈黙を最初に破ったのは憂の方だった。
「私、彼を見習って『逃げる』ことにした」
「え?」
「本物がどうとか、VRがどうとか、そういうしがらみから一旦『逃げる』ことにしたの」
「うーん」
分かるような、分からないような。
カナがそう思っていると、憂はもっと直接的な言葉を向けてきた。
「だから、あなたは私が探していた人ではなかったけれど、あなたはあなたとして、私と親友になってください!」
それを聞いて、カナは泣きながら笑いながら怒りながら返す。
「なにそれ、こっちはとっくにそのつもりだったんだけど」
憂は軽く笑った。
そして彼女もまた、もとの世界へと帰ってゆく。
去り際に一つの約束をした。「カナにカナを会わせる」という約束。
きっと「こんなの私じゃない」とか言うのだろうが、憂はそれでいいと思っている。
それは2人が違う存在である証拠なのだから。
「はー、爽やかにまとめてくれちゃってまあ……」
C3ステーションサーバールームでは、集一郎が残念そうに肩を落としていた。
どうも彼はハッピーエンドを嫌う傾向にあるようだ。
だが。
「社長、顔がにやけていますよ」
「え? 嘘、嘘? 鏡どこ?」
日頃の恨みのつもりで仕返しをしてみると激しく動揺した。
この男、実は悪趣味なのではなく、ただのひねくれ者なのでは?
集一郎の慌てふためくさまを見て、そう思う美樹であった。