第4ラウンドSS・山岳地帯その2

【ミルカ・シュガー@オット】
ええ。スーツケースの中に入れられた後の事は音と衝撃でしかわかってないわ。
電車が横転し、力士達の悲鳴とあちこちにぶつかる音。ガラスの割れる音。
私とヨモギ(パソコン直っても変換できない)は頑丈なスーツケースに入れられて無事だったけど、
力士たちは酷い有様だったんでしょうね。

その後に何度かの戦闘の音、それからしばらくしたら勝利のアナウンスと共に私達は現実に帰って来た。
ゴメスがどうなったかは、試合映像を見ていた貴方たちの方が私よりよく知ってるでしょう?

えっ、スーツケースからどうやって出たか?もちろん、ラジオ局の人達にドライバーで地道にこじ開けてもらったのよ。

「出るのにゴ時間かかりました。私は間に合いましたけど、紅茶ガブ飲みしていたミルカさんは・・」

んにょーーー!!よ、余計な事は言わなくていいの!おのれゴメスペットボトル入りの2リットル紅茶なんて持ってきたせいで!

「コストコで売ってるものらしいです。私とゴメスさんがコップ一杯ずつ。残りは彼女の身体を通過しました」

私だけアウトみたいに言うなー!あんただって影に飲ませただけでしょ!



【看守リーダー猪木田】
ゴメスは戻ってきてねえ。最終試合の会場に生存反応はあるらしいがな。
鷹岡さん、アイツが事件の事を思い出し向き合いえたんだとしても、戻って来れなきゃ意味ねえんだ。
大丈夫だよな?あんたは例の相撲ナンタラって連中を利用しているつもりかもしれねえが、
本当に大会が終わればゴメスは帰って来るんだよな?
15年前の事件の再捜査と刑罰の見直しの為にもアイツは必要なんだよ。



【ゴメス】
やめろジョッカーぶっとばすぞー!俺を、俺のゴメスパロボをどうする気だー!




【野沢雅子】
オッスオラ悟空!皆、待たせてすまなかったなあ、代わりをしてくれた芸人さんサンキュー!
いっぺー休んだから、こっからのオラは出し惜しみなしだ。脇役拳20倍だー!!

(ゴ・メ・ス)



●AV系クソレズ(ゴセンチの見切り)
〇MJ系クソレズ(ゴメづくス)
●MC系クソレズ(リングアウト)
●おかみさん(おかみダイナマイツ)

ゴメスゴ番勝負最終試合、対戦相手、は・・・



「最悪のケースじゃねえか!」

ゴメスが謎の暗黒お相撲勢力に連れさらわれた事を知った刈谷くんは最悪のケースに初手からブチキレ。

「チクショーチクショー!能力さえ使えればー!」
「できねえモンは仕方ねえだろ、切り替えていこうぜ」
「お前のせいなんだぞ!」

ゴメスと口喧嘩しながら走り続ける刈谷くん。全力で二人は逃げていた。
山の中を山の様なゴメスパロボから逃げていた。
基礎体力の高い二人は飛んで来るミサイルや魔球を必死にかわし続けているが、このままではいずれ限界だろう。


「お前、何ゴメスパロボ奪われてるんだよ!」
「いやあゴメスパロボってコントローラー手にすれば誰でも操縦できるんだなあ。俺も初めて知った」、

ゴメスパロボは今おかみさんが操縦していた。しかし、所有権自体は能力者のゴメスにある。
つまり今のゴメスパロボは盗品かつ真の所有者が誰だか刈谷くんにもわかっている。
こういう場合借りる事が出来たりできん刈ったりするのだが、今回はできんケースなのだ!
ああ、借りる事が出来たならゴメスパロボの部品を奪って機能停止させて終わる話だったのに!

「何が『君なら世界の危機を止められる』だ鷹岡ぁ!こういうのはオスモウドライバーにやらせろよ!
というか、俺達がオスモウ編のボスっぽいの倒す事になっていいのか!!」

その点は心配ない。おかみさんはオスモウ組織のボス候補っぽい中の一人にすぎない。
最近のニチアサはボスっぽいのが何人もいて、視聴者にも誰がラスボスかわからん様になっている。
なのでここで刈谷くんがおかみさんを倒しても特に問題ないのである。
主人公が最後に倒したボス候補がラスボスと認定され、それ以外は他人が倒しちゃっても問題ない。
最近のニチアサはそんな風にできているのだ!

「お前さ、頭いいキャラなんだろ?何か秘策とかねえの?」
「俺は文明圏で輝くタイプなの!こんな何もない誰もいない山岳じゃ・・・」

その時ゴメス達は人の気配を感じた。正確には人では無かったが。

「何だ、人間か?」
「あのデカイ巨人はなんだー?」
「遂にゴブリーちんがアイドルとしてスカウトされる日が来たゴブ!」
「うわあああこの世の終わりじゃ」

岩の谷間からゴブリンがわらわらと出てきてこちらの様子を伺っている。このフィールドのNPCだろう。

「いきますか刈ちゃん」
「いかれますかゴメちゃん」

自分以外どうでもいいという基本スタンスのクズ二人の行動は早かった。
それぞれ近くにいたゴブリンに狙いを定め両手突きを放つ。

「虎!」
「ギャー」

ゴブリンAはゴメスの攻撃で目玉とキンタマを潰されて即死!

「虎!」
「ギャー」

ゴブリンBは刈谷くんの攻撃で目玉とキンタマを潰されて即死!

目玉とキンタマを一度に狙うこの技を『虎』と言う。
これは本来ならスパンカーとの対戦で使う切り札だった。
スパンカーに虎を放った場合、目玉とキンタマのどちらを尻でガードしてももう片方の手が後頭部を強打するのだ。
ゴメスと刈谷くんはスパンカー対策を考察した末に共に同じ結論に達していた。
その対策は今、こうしてゴブリンを手っ取り早く恐怖で支配する為に役経つとは!


「うわー、アクションスターかっこいいゴブ」
「ひいいいいい何でもするからワシは助けてくれえ」
「巨人は暴れてるしキチガイが侵入して来るしもうだめだ」」

ゴブリン達が抵抗する気力を無くしたのを確認すると一匹ずつゴメスパロボに向かって投げつけた。

ゴブリンAの死体はゴメスの魔球投法にとってゴメスパロボの胸元に直撃!トマトの様に潰れた!

「よし、なんか行けそうだぜ!」
「これならゴメスパロボのフロントガラスを汚して視界を奪える。岩とかじゃこうはいかねえしな。
さあ、おかみさんが音を上げるまでゴブリンの臓物で汚してやろうぜー!」


(ゴ・メ・ス)


[「うわー!」
べちゃ。

「助けてー!」
べちゃ。


潰れたゴブリン達で視界が奪われていく。


「ジャッ尻メントペナルティー「!」
ズガアアアン!

たまに混じっているレベルの高いゴブリンがダメージを与えて帰っていく。

「おのれおのれおのれちょこざいなー!」

おかみさんはゴメスの魔送球と刈谷くんの運動エネルギー捜査によって無茶苦茶な動きで迫るゴブリンに手こずっていた。

「私はもうこのゴメスパロボで現世に打って出るしかないのよ!何故かバーチャル支部に警察は来るし!」

警察が来たのはおかみさんが自分達の存在をテレビの前でバラしたからである、

「理事達にすっごい怒られたし!」

それもカメラの前で全部バラしたからである。

「だんだんお腹いたくなってきたし!モグモグ」

ゴメスイーツの食べ過ぎである。

「取りあえず視界を確保して現状を確認したいけど、どうすれば・・・。そうだ!」

フライングゴブリン作戦から僅か十五時間。
おかみさんはその頭脳により、その辺の岩山にフロントガラスをこすりつけるという手段を実行した。

「よし、これで綺麗になったわ。さて現状は・・・・」

おかみさんが周辺を確認すると、








    ゴブリン
     ↓↓↓ 

ゴブリン→ゴメスパロボ←ゴブリン
     ↓↓↓

     ゴメス&刈谷


「包囲されているですって!」
「気付くのが遅かったなあ、ババア。こうなったらもうこっちのもんだぜ」
「そう、この形になれば我々の勝ちは9割」
「我らの里を荒らす悪魔どもよ覚悟しろ!」
「クライマックスゴブー!」


CAST
ゴメス:ゴメス武人

ゴメ

















残り:野沢雅子




















(ゴ・メ・ス)




こうして、おかみさん(本名尾上サンジェルマン、性別男)の野望は潰えた。
包囲した側の被害はほとんどなく。正面を担当した人間二名が戦死しただけである。
だがこれで全ての悪が消えた訳ではない。行けオスモウドライバー!全ての取り組みを終えるその日まで


GK注:このSSの執筆者のキャラクター「ゴメス」
最終更新:2017年11月19日 01:46