概要

【RMT】【不正アクセス】?【暴言】といった人間がかかわる問題を除けば
正規のゲーム内で起こっていた中でも一番有名な戦闘バランスの問題。
これはDQ10サービス開始の1.0から、追加パッケージ販売の2.0まで引きずっており、とても大きい規模のものだと分かるだろう。

ドラゴンクエスト10を語る上で欠かせない、ツメスキルの特技【タイガークロー】
この特技のあまりにもぶっ壊れた性能に、他の武器のスキルが追いついておらず武器格差が出てしまっていた。
武器が14種類もある中で強ボスや雑魚狩りなどあらゆる戦闘においてツメが火力のすべてを担当しており、それがバザー経済や戦闘バランスに大きな影響を与えてしまっていた。
簡単に言うと「ツメばかり強ボス・コインボスに誘われ、他の武器の出番がない」「弓・ムチのような火力が低い武器は作るメリットがなく、バザーの出品数が少ない」といった状況である。

なおタイガークローは初登場のDQ9では「0.75倍×2」のダメージだった。
そのため1.0時の「1.5倍×3」と明らかにおかしい数値は「製作者のミスなのでは?」と囁かれる(過去作でも、DQ8の双竜打ちなどが同じ事を言われていたのを覚えているプレイヤーもいるだろう)。
一応初期の頃からバランスブレイカーとして認識はされ、長い時間をかけて少しずつ弱体化されていたものの
基礎能力が高すぎたため、弱体化されたとしても十分強いレベルに留まっており、他の武器をメイン火力に…という風潮には長いこと至らなかった。

例外的に、両手剣での【天下無双】、ブーメランの【デュアルカッター】(但し相手が複数の場合のみ)などであればタイガークローをも凌駕する火力を出せる可能性があったため、辛うじてツメ一択の状況は免れていたと言えるが
ムチ、オノ、扇などその他の武器も不遇だという意見も上がってきはじめた。

このバランスに「タイガークローが強すぎたのではなく、他の両手武器が弱すぎた」という人もいる。
確かにツメには武器ガードができない、そもそも武器自体の攻撃力が低いという欠点もあるにはある。
両手剣や棍などは武器ガードが備わっており、攻撃力もツメの倍以上あり、範囲攻撃も備わっていたためまだ活躍ができていた。
不遇だったのはツメと同じく武器ガードができないのにいまいちパッとしない特技ばかりだったムチと弓、
それにせっかく武器自体の攻撃力が高いのに特技のダメージ倍率が悲惨だったオノあたりだろう。
ツメスキルの完成度と比べるとあまり使われる事のない、所謂「死に特技」が多すぎるまま、不人気武器種の汚名を覆すに至らなかったのである。

2chではこの戦闘バランスについて「DQ10の根源を誤らせたタイガークロー問題」とよく取り上げられている。
提案広場でも1.3以前では「勇者は一流ツメ使いなんですね・・・」「剣と魔法のRPGはどこいった」と
かなりの高頻度でこの環境を危惧する提案をする人間が後を絶たなかった。

にも関わらず、【たいあたり】【ばくれつけん】【さみだれうち】【天地のかまえ】などは素早い対応で弱体化の憂き目にあっているのに、タイガークローに関しては批判の数に反比例して対応が遅く、お茶を濁したような微量の弱体化が続いた。
さらにタイガークロー以外でも【必中拳】【ゴールドフィンガー】などツメには高倍率で有用な特技が多く、死に特技が全くなかったことが批判に拍車をかけている。

1.4で弱体化されたことによりいったんタイガー問題は収まったと思いきや、
他の武器の特技の上方修正がほとんどなかったことと、後期のコロシアムでのタイガー横行、
そして2.0ではツメ優遇とも言われる新職魔物使いと必殺技ビーストモードの実装、新たなコインボス【キングヒドラ】が依然ツメ武闘家の圧倒的有利という状況であったことなど、様々な原因で問題が再燃。
特にキングヒドラの実装は衝撃的であり2ちゃんねるのスキル修正スレや本スレは、今まで以上にゲームバランスを語る場所として多いに盛り上がった。

紆余曲折を経て、この問題が終着を迎えたのはVer2.1となった。
タイガークローには3度目の弱体化が施され、発動速度も下方修正。
同時に両手剣、オノ、短剣、ムチなどに大幅なテコ入れが入り
ツメに頼らずともそれを大きく上回る火力が出せるように調整がし直された。
ここにサービス開始から実に1年半を経て、タイガークロー一強の時代はようやく、本当にようやく終焉を迎えたのだった。

しかし弱体化されたとはいえまだまだタイガークローの火力は高水準と言えるレベルであり、燃費もオノの特技や天下無双ほどは悪くはないことから決して実用レベルでなくなったわけではない。
これからも重要なダメージソースとして、タイガークローが活躍し続けることに変わりはないだろう。

遍歴

β

スキル制限が35だったため、ベータテスター全員が取得不可能だった。
そのため「1.5倍×3」という壊れ性能が指摘されることはなかったと言われている。
実際、ツメの通常攻撃はβ開始直後は1倍×2回攻撃と強力だったので、ここで1+0.7倍に改められていた。

1.0

前期
爪がAペチだった時代、武闘家は戦士の完全劣化で、「舞踏家」などと言われていた。

中期
閃きタイガー「平田」が開発され、最強のレベリング技として浸透したが、MPの高い
盗賊平田の方が珍重され、武闘家は盗賊の完全劣化として「舞踏家」などと(ry

後期
竜おまパンキマ狩りの時代、即ち【走馬灯】の時代の幕開け。ボス戦においても、
芸人さえいれば火力になるものの、肝心の芸人が少なく、微妙な立場のまま……。

1.1

全体
走馬灯の全盛期、平田としてもまだまだ盗賊の劣化であり、舞踏家時代は続く。
盗賊も盗み終わってからの主な業務は盾を持ってのつっかえ棒であり、ボス戦に爪の席は存在しなかった。

1.2

前期
魔法戦士が来たものの、当時電池としての用法は浸透しておらず、爪電PTは殆ど無し。
強ボスのMP吸収体耐性が引き上げられ走馬灯は苦しくなるも、爪PTの時代は未だ来ず。

中期
魔法戦士のレベルが上がり、必殺の解禁と共にMP電池としての活動がスタート。
強ボス戦において、微妙必殺の代表扱いだった「一喝」の便利さが認知され、表舞台へ。
いつしか走馬灯は極一部のボスを除いて死に絶え、イッド、蜘蛛、姉妹の前に爪電PTが群がる時代に。
上級錬金の解禁とも合わせ一大まじゅうバブルが到来し、武器鍛冶を潤す。
レベリング面でも電池入りてなづけガルゴルが一般層にまで浸透、50代の主流狩り場に。

後期
アトラス、バズズの追加に伴い、火力、耐久、回復、そして何より一喝を持つ武の安定性が
高く評価され、武闘家の立場は揺るぎないものに。状態異常が3段判定される特性も+に働き、
爪は火力、デバフの双方を兼ね備えた神器として伝説に……。

1.3

全体
ファルコンクローの攻撃力上昇は微々たるものだったが、飛ぶように売れた。
闘魂のパッシブのちから上昇値が合計15と非常に微々たる物であったのはタイガーのせいと言われる。
闘魂の力、悟りのMPも加わりまさに全盛期、行く手を阻むものなど無いかに見えたが……。

1.4

前期
当然の弱体が入ったが、その度合いは爪の牙城を根底から崩す程ではなく、爪の時代は続く。
弱体と同時に爪の武器攻撃力も多めに上げられ、まじゅうに続いて冥獣バブルが到来。

後期
後期にドラゴンガイア、真災厄が追加されたが、その戦いでは爪の攻撃が通らない上、
範囲攻撃に巻き込まれ、席の確保が困難に……何でも爪で、という時代は終わりを告げる。

1.5

全体
仲間の支援が常にあるとは限らないコロシアムで、単体で火力、強化、回復が出来る武の力が評価され、
タイガーを振りまわして大暴れ。SHT薙ぎ払いも猛威を振るい、
コロシアムは武電PTに制圧された……。

2.0

前期
新職業の魔物使いも爪を使える職業でありタイガーを見ない場所はどこにもなくなった。
さらに必殺技のビーストモードはタイガークロー使ってくださいといわんばかりの性能。
ムチ、オノ、両手剣を使う魔物使いは希少種となった。
コロシアムでも相変わらずタイガーとなぎはらいの修正はないため、
武闘家がトップクラスの職業として鎮座。

後期
コインボスのキングヒドラ登場。
ドラゴンガイアとバラモスの前例から爪は有効ではないと思われていたが、
今回も初期コインボスの悪霊組と同じく爪爪僧僧で挑むのが最適解となり、提案広場や2ch、twitterにていっせいに不満が爆発した。
匿名掲示板の「真面目にスキル修正を考えるスレ」などでこの出来事は【ヒドラショック】と呼ばれている。

2.1

りっきーDが「強すぎた」と発言。
発動速度が若干遅くなって、2発目・3発目は威力が減衰するよう弱体化された。
他の武器の特技が高水準に調整し直され、ついにタイガークロー問題は一応の解決をみた。

最終更新:2014年03月22日 11:41