ゾーマ城…
光の中では決して見えず、闇の中で浮かんで見える。
誰もがその場所を知っているはずであるが、誰もがその場所を知らない場所。
余分なものを一切取り払った部屋。
あるのはゾーマのが鎮座する玉座とゾーマ自身。そして水晶玉である。
窓の外は地獄の雷が輝き、刹那の美しさを引き出す。
「この地はなかなかによい舞台だ…」
ホビット細工のグラスを片手にゾーマは水晶玉を眺めていた。
「…準備は抜かりないな…?」
傍らの部下に問う。
旅の扉を出現させた者と同様のようだ。
どう大きく見積もっていても人間の腰ほどの大きさしかない。
だが、ゾーマが絶対の信頼を置いている。その実力を問うのは愚問というものであろう。
「はっ…」
「…先ほどから
エビルマージが何かと飛び回っている…」
「万事問題なしだ。」
「…よろしい。ではやれ。」
聞くからに邪悪な声を持つもの。それが辺り一面に響き渡る。
「
参加者の諸君…
新たな地には慣れたか…?
慣れようが慣れまいが私の知ったことではないがな…
新たな
ルールについて説明する。
新たな禁止呪文の追加である。
…「ラナルータ」である。
この呪文を知らぬものもいよう。
そんなことはどうでもいいことであるがな。
闇に落ちし者の名前は日没時にゾーマ様が直々に発表なさる。
ゾーマ様のお声を聞ける機会だ。感謝するがいい。
最後に。ゾーマ様のお力でこの地に雨を降らせるとの事だ。
日没後に
雨が降ることであろう。
…以上だ…せいぜい楽しいゲームを我らに見せてくれ…」
「…エビルマージの仕事ではあるがご苦労であった。」
ゾーマはねぎらいの言葉をかける。
「…どうする?やつは放っておいてもいいのか?」
「しばらくは踊らされるのも悪くはないであろうな…」
「お手並み拝見ということか…」
「そういうことだ…」
【生存者に新ルールが伝わりました。ちなみに会話は参加者には聞こえてません】
最終更新:2011年07月18日 08:28