最後の1人だけ

フラットレイは先程の戦いの場からできるだけ離れようと移動していた。ここまで来れば大丈夫か。
その瞬間突然体が重くなる。しまった。魔法を受けたのか?その瞬間、何かが飛んできた。
とっさに回避しようとするが体が思うように動かない。右肩に激痛がはしる。襲撃者はどこだ。
再び何かが飛んできた。とっさにジャンプして回避する。いた。敵は金髪の女性のようだ。
すばやい!狙いがつけられない。ジャンプ攻撃をあきらめて着地した瞬間を狙って
なにかが飛んでくる。それはまともに胸を直撃した。痛みと共に骨の砕ける嫌な音がする。
肋骨が何本かやられたらしい。激痛をこらえながら敵に接近しようとするが、
敵は自らにも魔法をかけているのか、異常な機動速度で接近を許さない。
逃げようとしても追いつかれてやられてしまう。相手を倒すしかない。また何かが飛んできた。
ならばカウンターでジャンプ攻撃だ。しかし起死回生の一撃は紙一重でかわされてしまった。
その直後、敵の魔法攻撃による黒い球体が直撃した。体から力が抜ける。気が遠くなる。

一瞬気を失っていたようだ。足跡が近づいてくる。とどめをさしにくるのか。最後のチャンスだ。
もっと近づいて来い。今までのお礼をしてやる。そうだ。もっと・・・・
足跡が大きくなる。フラットレイの体にあたる日差しがかげった。今だ!ダイヤソードを
相手に突き立てた。骨を砕き肉を貫くたしかな手ごたえ・・・おびただしい血が体に降りかかる。
敵は彼の脇に倒れた。やったぞ。俺は助かったのだ。しかしフラットレイは剣を引き抜こうとした時、
何かが違うことに気がついた。倒れていたのは女性だったが髪が黒髪だったのだ。
その時背後に気配を感じ振り返ろうとした瞬間、頭部に強い衝撃を受けて意識を失った。

アグリアスはねずみタイプの亜人の頭をラファが持っていたモーニングスターで砕くと、
ラファの死体からダイヤソードを引き抜いた。アグリアスは倒れた敵にとどめをさそうとした時
近づいてくる気配に気づきとっさに身を隠したのだ。その結果ラファは倒れていた敵に不用意に
近づき命を落としたのだ。彼女は私の変わりに死んだのだ。同僚として生死を共にしたラファの死は
アグリアスの心に動揺をもたらした。だが、彼女はオベリア様のもとへと戻るという使命があった。
最後の1人だけが元の世界へ戻れる。だからいずれは、彼女と殺し合いになったはずだ。
アグリアスは自分を無理やり納得させると、そのことを頭の隅に追いやった。

ヘイスト、スロウ、グラビガ・・精神の消耗が激しい。当分魔法は使えないだろう。
しかし、剣が手に入った。採算は十分とれた。
アグリアスは新たな敵を求めて、帝都の方へと移動を開始した。

【アグリアス@ホーリーナイト(アビリティ:時魔法)
 所持品:スリングショット ダイヤソード なべのふた
 基本行動方針:ゲームにのる
 最終行動方針:生き残る
【現在位置:封魔壁監視所付近】
※鉄扇とモーニングスターは放置

【ラファ 死亡】
【フラットレイ 死亡】
【残り 72人】


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最終更新:2011年07月17日 20:00
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