この年の出来事
豊前青洞門が開通
曹洞宗の僧禅海が、豊前中津藩の山国川に面する難所に青洞門を掘削し開通する。(一説に宝暦十三年とも)(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
一月(1750/2/7-)
延喜式の古代染色法復興される
呉服所後藤縫殿助、徳川吉宗の命により吹上苑内において延喜式の古代染色法を復興する。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)(ちくま文芸文庫「武江年表」)
清国輸出の海産物、長崎俵物一手請方に独占
幕府、清国輸出の海産物を長崎俵物一手請方に独占させ、また増産のための諸国廻浦について通達する。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
一月七日
蔦屋重三郎生まれる
書物問屋の蔦屋重三郎、江戸新吉原に生まれる。名は柯理、耕書堂・薜羅館と号した。(朝日新聞出版「朝日日本歴史人物事典」)
一月十五日
讃岐寛延一揆勃発
讃岐丸亀藩、多度津藩の農民約二千人が、御用銀の返還や新規運上の停止などを求めて蜂起。(小学館「日本大百科全書」)(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
一月十六日
内の子騒動勃発
伊予大洲藩の百姓二千余人、庄屋宅を打ちこわし、減免を訴える。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
一月二十日
幕府、百姓一揆の取り締まり強化
幕府、百姓一揆の手段として行われていた強訴、逃散、打ちこわし、越訴などを改めて厳禁とする。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
二月(1750/3/8-)
陸奥白川郡で強訴勃発
陸奥白川郡の幕領で、年貢延納を求める強訴が起こる。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
二月十五日
江戸下谷高岩寺にて地蔵尊開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸高田感通寺にて毘沙門天開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
二月二十五日
幕府、人別改帳の提出を諸国に通達
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
三月(1750/4/7-)
三月十六日
江戸浅草新性院から出火
浅草新性院から出火し山谷に延焼する。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
三月十八日
江戸筋違橋御門外畾地にて観世太夫勧進能興行始まる
この日より晴天十五日間、筋違橋御門外畾地(俗に加賀原)にて観世太夫が勧進能興行を行う。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸浅草にて安房加茂村日蓮寺祖師の出開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
四月(1750/5/6-)
四月八日
江戸芝泉岳寺にて釈迦如来開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸日暮里本行寺に道灌丘の碑立つ
太田道灌が斥候台を築いたと伝わる日暮里の本行寺に、道灌丘の碑が立てられる。筑波山の人石正猗が文を撰す。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
四月十九日
幕府、浅草寺に仁王門再興のため市中托鉢を許可
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
四月二十三日
桜町上皇崩御
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
江戸に大霰降る
朝のうちは曇っていたが、八ツ過ぎから北西の大風とともに大霰が降る。本所ではおよそ三十~四十匁ほどが降り竜巻による家屋の被害も発生。小川町・番町では十匁ほど。筋違橋御門外畾地にてかねてから興行中の能勧進興行では舞台が竜巻により損傷。江戸近辺の道中では人馬に被害が発生した。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
五月(1750/6/4-)
江戸両国回向院にて甲斐信玄寺不動尊開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
六月(1750/7/4-)
七月(1750/8/2-)
大阪銅座廃止
幕府、大阪銅座を廃止し、長崎銅座に一本化。諸国産の銅を長崎直買い入れとする。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
江戸浅草寿松院にて越後西生寺弥陀如来・弘智法印像開帳始まる。
弘智法印は日本最古の即身仏として知られる。武江年表には西浄寺とあるが正しくは西生寺。(ちくま文芸文庫「武江年表」)(西生寺ウェブサイト)
七月七日
中尾広徳死去
儒者の中尾広徳死去。通称正蔵。江戸西窪天徳寺に葬られる。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
七月十七日
井戸甘谷死去
儒者で幕臣の井戸甘谷死去。室鳩巣の門人。通称勘右衛門、名は方憼、憼。江戸日暮里正運寺に葬られる。(ちくま文芸文庫「武江年表」)(講談社「デジタル版日本人名大辞典+Plus」)
七月十九日
甲斐八代郡・山梨郡打ちこわし勃発
甲斐八代郡・山梨郡の幕領で、煙草・蚕の新規運上に反対して農民二万人による名主宅打ちこわしが起こる。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
七月二十五日
幕府、武家従者による異風・無作法取り締まりを指示
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
八月(1750/9/1-)
八月三日
幕府、石灰業者の運上を廃止し、自由販売を許可
幕府、江戸市中で石灰高騰のため石灰業者の運上を廃止し、自由販売を許可する。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
八月十日
幕府、江戸町人の異風紛争を厳禁とする
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
八月二十六日
京二条城天守に落雷・焼失
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
九月(1750/9/30)
十月(1750/10/30-)
佐渡の幕領二百六ヶ村の農民、江戸へ越訴
佐渡雑太郡・加茂郡・羽茂郡の幕領二百六ヶ村の農民らが、増米免除を訴えて江戸へ越訴する。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十一月(1750/11/29-)
幕府、百姓の苗字帯刀を禁止
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十二月(1750/12/29-)
十二月八日
幕府、寺社の富突きを禁止
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十二月十八日
江戸に大雪が降る
未刻より強風を伴う大雪となり、三尺あまり降り積もる。八丁堀では吹雪により破船あり。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
十二月二十七日
江戸下谷茅町から出火。
江戸の下谷茅町から出火し、南側の約百五十軒ほど池の端の方へ焼き抜ける。
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
(ちくま文芸文庫「武江年表」)