この年の出来事
江戸吉原に女芸者が出始める
この頃、それまではもっぱら男の幇間が行っていた吉原芸者の仕事を女も行うようになる。扇屋の歌仙という芸者がその始まりという。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)(ちくま文芸文庫「武江年表」)
一月(1751/1/27-)
信濃善光寺から出火
信濃善光寺から出火し、方丈・坊舎などを焼失する。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
一月一日
初代坂本彦三郎死去
歌舞伎役者の初代委坂本彦三郎死去。五十九歳。大坂の立役篠塚次郎左衛門の甥。享保十四年に江戸へ下り、江戸の四天王と呼ばれた。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
二月(1751/2/26-)
二月十八日
江戸護国寺にて観世音開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
二月二十九日
京で大地震発生
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
三月(1751/3/27-)
三月十日
石腸子死去
俳人の石腸子死去。江戸深川六間堀長慶寺に葬られる。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
三月十八日
江戸浅草浅草寺観世音開帳始まる
三十三年に一度の御開帳(前回は享保四年)として寺内神仏残らずすべて公開された。吉原玉屋の遊女花紫が十二張りの提灯へ鶴の丸の紋をつけてはじめて奉納する。以降、十二提灯の花紫として有名になり、小唄にも唄われるようになる。 (ちくま文芸文庫「武江年表」)
三月二十一日
江戸木下川浄光寺にて薬師如来開帳始まる
江戸木下川浄光寺にて薬師如来開帳始まる。四月五日まで。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
三月二十二日
江戸近郊の平井村燈明寺にて成田不動尊開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
三月二十九日
豊後火事発生
出羽庄内藩酒田にて大火発生。二千四百余戸に延焼し、米十万俵以上を焼失した。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
四月(1751/4/26-)
四月一日
江戸浅草法恩寺にて親鸞上人の唯物の一般公開始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸浅草寺町の正福寺にて柳稲荷・鎌倉永谷貞昌院天満宮の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸両国回向院にて、甲斐善光寺の阿弥陀如来・灯篭仏の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸谷中妙法寺にて、京都本満寺祖師の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸芝金杉円珠寺にて、七面大明神の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
川崎の大師河原平間寺にて、大師開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸待乳山聖天宮にて開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸浅草寺町にて、佐渡塚原根本寺祖師の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸御蔵前八幡宮にて、伊豆加茂郡最勝院釈迦如来の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸湯島社地にて、秩父子ノ権現の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸谷中妙林寺不動尊の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
江戸上野不忍弁才天にて、常陸水戸玉里妙円寺不動尊の開帳始まる
(ちくま文芸文庫「武江年表」)
四月二十三日
江戸に雹が降る
江戸に強風を伴う雹が降る。本所では竜巻が発生し、家屋が倒壊して死傷者が出た。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
四月二十六日
宝暦高田地震発生
丑の刻、越後高田一帯を強い地震が襲い、城下町では火災も発生した。被害家屋は一万六千戸、死者は千五百人を超えたという。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
四月二十六日
宝暦高田地震の余震発生
早朝、前日に続いて越後高田一帯を強い地震が発生。海岸沿いの村を海からの津波と山からの土石流が押し寄せ、被害が拡大。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
四月二十七日
越後高田藩、復興資金貸与を開始
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
五月(1751/5/25-)
徳川吉宗、五月末から病に伏せる
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
六月(1751/6/23-)
六月三日
益田鶴楼死去
江戸本町四丁目五美香薬店の店主で漢詩人の益田鶴楼死去。字は伯隣、名は助、通称助右衛門。新井白石の門人。(ちくま文芸文庫「武江年表」)(講談社「デジタル版日本人名大辞典+Plus」)
六月十九日
徳川吉宗、危篤
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
六月二十日
徳川吉宗、薨去
将軍徳川吉宗、江戸城西の丸にて薨去。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
閏六月(1751/7/23-)
閏六月十日
徳川吉宗、上野寛永寺に葬られる
徳川吉宗の葬儀が上野寛永寺で行われる。(江戸時代265年ニュース事典には七月十日とあるが誤り)(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
閏六月二十九日
故徳川吉宗、正一位太政大臣に
故徳川吉宗に正一位太政大臣が追贈され、有徳院の諡号が贈られる。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
七月(1751/8/21-)
七月九日
幕府、徳川吉宗死去に伴う鳴物停止の解除を布告
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
七月十八日
田沼意次、側用取次に就任
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
七月十九日
幕府、旅人宿以外での旅人の宿泊を禁止
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
七月二十八日
江戸大伝馬町組木綿問屋、白子組木綿問屋を訴える
江戸大伝馬町組木綿問屋が、入津の木綿独占を狙い白子組木綿問屋を訴える(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
八月(1751/9/20-)
八月四日
荷田在満死去
国学者の荷田在満、江戸で亡くなる。四十六歳。通称東之進。浅草金龍寺に葬られる。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)(ちくま文芸文庫「武江年表」)
八月八日
田村騒動勃発
信濃松代藩七十二ヶ村の百姓が、年貢増徴に反対して強訴を行う。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
九月(1751/10/19-)
九月七日
並木宗輔死去
浄瑠璃・歌舞妓作者の並木宗輔亡くなる。享年五十七。並木姓の祖。「夏祭浪花鑑」「仮名手本忠臣蔵」等を二代竹田出雲・三好出雲と合作したことで知られる。「一谷嫰軍記」の三段目までを書いて亡くなる。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
九月八日
祇園南海死去
儒学者・漢詩人で文人画家としても知られる祇園南海亡くなる。享年七十六。名は瑜、字は伯玉。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
九月十一日
西川祐信死去
浮世絵師の西川祐信亡くなる。享年八十一。通称宇右衛門、号は丹青・文華堂。京で活躍し、鈴木春信ら江戸浮世絵界に影響を与えた。一説に寛延三年七月十九日とも。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
九月三十日
小沢卜尺死去
俳人の小沢卜尺死去。江戸浅草誓願寺に葬られる。本船町の名主であった。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
注:松尾芭蕉の門人小沢卜尺は元禄年間に亡くなっている。誤記か。
注:松尾芭蕉の門人小沢卜尺は元禄年間に亡くなっている。誤記か。
十月(1751/11/18-)
十月二日
幕府、農作のため代官に租税増徴を指示
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十月十一日
市野光業死去
儒学者の市野光業亡くなる。字は子曄。江戸浅草の東本願寺中真福寺に葬られる。(ちくま文芸文庫「武江年表」)
十月十三日
幕府、江戸の定火消十五組を十組に削減
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十月二十七日
改元。寛延から宝暦へ
十一月(1751/12/18-)
十一月二日
大岡忠相、病気のため寺社奉行を辞職
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十一月十一日
三河岡崎藩主水野忠辰、座敷牢に幽閉される
三河岡崎藩主の水野忠辰、生母の墓参りへ向かう途中に家臣により刀を取り上げられ座敷牢に押し込められる。藩政改革を進めようとする忠辰と家臣たちとの間で緊張状態が続いていた。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十二月(1752/1/16-)
十二月七日
側衆大岡忠光、五千石の加増を受けて大名に列せられる
(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)
十二月十九日
大岡忠相死去
大岡忠相、死去。前月に病気のため寺社奉行を辞職していた。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)