まとめwiki ~ 「♀29匹のボックスに♂1匹を入れてみた」
04話 - 鼻デカ姐さん
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f29m1
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オレが意識を取り戻したのは翌朝、救護室だった。
ダイノーズ
「大丈夫?」
ゴウカザル
「ッポワァーオ!!」
思わずトリトドンみてーな叫び声をあげちまった。それくらいダイノーズの顔は寝起きの心臓に悪い。
ダイノーズ
「よかった、大丈夫みたいね。ウフッ」
文字通り、身の毛もよだつ思いだ。看病してくれたのは有り難いが、救護役ならラッキーかハピナスだろ常考。なんの因果で岩タイプがオレの看病をしてるんだ。心なしか熱い視線も感じる。オレは視線を逸らしながらダイノーズに尋ねた。
ゴウカザル
「なあ、クサイハナは何時からあの部屋にいるんだ?」
ダイノーズ
「……さぁ、……わからないわ。私がボックスに入った時には、あの子はもうあそこにいたもの」
ゴウカザル
「そう、か……」
ダイノーズ
「ねえ、あなたはスグにトレーナーさんの所に帰っちゃうんでしょう?
だったら、それまで何も考えないでゆっくりしていればいいじゃない」
だったら、それまで何も考えないでゆっくりしていればいいじゃない」
オレは何も言えなかった。たしかにダイノーズの言うとおりかもしれねー。けど、なんか違うぜ。同じトレーナーの元に集まった仲間じゃねーか。このままじゃあダメに決まってる。
スカンプー
「ハナちゃ~ん、火傷しちゃったぁ」
ダイノーズ
「あらあら、プーちゃん大丈夫? ……ごめんね、ゴウカザルさん。私、行かなきゃ」
ダイノーズはウインクをしてスカンプーの方へ行った。……鼻がでかいからハナちゃんか? ヤツの名付けのセンスは最悪だ。オレなんて猿ってだけで『ひでよし』だからな。
オレは意を決してゴリ子の元へ向かった。