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教皇からの挑戦状!一角獣を狩猟せよ! ◆6O/b6a0evc



「面白い人だったね、ハンターさん」

MS少女ユニコーンガンダム…その素体の少女、雪菜=シュネーラインはこの殺しあいの場で出会った人物を思い出す。
全身を赤い鱗の鎧で纏ったそのフィギュアはハンターと名乗った。
彼は殺し合いに放り込まれ、他の参加者に脅える自分に「俺の目的は装備を集めることで、殺しあいをするつもりはない!」と言いきったのだ。
モンハンで戦うのはモンスター相手だし、対人の戦いとかありえないし、モンスター素材で武器を作るのが目的だし、尻尾マラソンつらい、と他にも色々語ってきた。
こんな場所で原作ゲームの事を長々と語り始める彼がおかしくて、完全に信用してしまっていた。

「でも私、待ってるだけでいいのかな…」

今この場所にハンターはいない。
まずは近場の各エリアを回らないといけないと言って、この階の他の部屋を調査しに行っている。
その際にハンターさんは乗っている敵がいるかもしれないし、戦いが怖いなら待ってくれたらいいと言ってくれた。

その言葉に甘えてこうして待っているが、ユニコーンガンダムの各種武装を持つ自分が留守番でよかったのだろうか。
ハンターさんは乙るのを怖がってBC待ちは仕方ないと言っていたけど、強装備で寄生は嫌われるとも言っていた。
今からでも追いかけて一緒に行動するべきか、どうするか…
そんな事を考えて悶々としていると教室のドアが開けられた。

「ハンターさんおかえりなさ…」
「むっ、人がいたのか…」

そこにいたのはハンターさんではなく、怪しい仮面をつけた大柄な男性フィギュアだった。

「だ、誰ですかあなた!?」
「すまない、驚かせるつもりはなかったのだが。私はアーレス、見ての通り非戦闘型のフィギュアだ。君は?」
「あっ、えっと、私は雪菜=シュネーライン…商品名はMS少女ユニコーンガンダムです」
「なるほど…MS少女ということは君は戦闘型なのか」
「一応、武装はあるんですけど…その、戦うのが怖くて…」

MS少女は少女の素体にMSのパーツをつけROBOT魂などと組み合わせて飾って楽しむ少女フィギュア。
武装状態での戦闘も目的にした武装神姫とは用途が異なる。
故に、MS少女が戦闘に恐怖を抱くのも無理はない。


「なるほど…ところで、ここには君しかいないのかな?」
「いえ、もう一人ハンターさんがいます。戦闘も得意らしくて、今は他の部屋を探索してるんですけど」
「よければ、そちらに案内してもらえないかな? 何しろ私の武器といえば拡張パーツのナイフぐらいしかなくてね。
できるだけ戦闘の出来る者と一緒にいたいのだが」

雪菜は少しむっ、とするがそれも仕方ない。
普通、武装があるのに戦うのが怖いと隠れている相手が自分を守ってくれるとは思わないだろう。
それに自分もここで隠れているだけの現状に後ろめたさを感じていたところだ、ここはハンターさんに合流するいいきっかけだ。

「わかりました。それじゃ、案内しますね。えーっと…ハンターさんは確かこっちの方向に…」

部屋から出てハンターの所へ先導する雪菜。
その後について行くアーレスの目が怪しく光り…拳が振るわれた。


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「この部屋も特に何もなしか」

ハンターは手当たり次第同じ階部屋に入っては採取を試みるが特に役立つ物もなく、他の参加者も見つからなかった。
そんな事を繰り返していくうちに、とうとう突き当たりの一部屋を残すのみになっていた。

「さて、最後はここか。終わったら早くベースキャンプに戻らないとな…雪菜の事も心配だしな」

今まで通りに部屋のドアを開けた途端、ハンターを銃撃が襲った。
相手がよく狙っていたなかったのが幸いだったのか銃弾はハンターの頭部スレスレを通り過ぎていった。

「おっ…おっ…うおお!?」
「こ、来ないで下さい!」

どうやら撃ってきた相手は目の前の武装神姫のようだ。
発言から察するにこちらがゲームに乗ってると勘違いしたのだろうか。

「待て!待ってくれ!俺は危害を加えるつもりはない!」
「お願いです、早くどこかへ行って下さい!そうじゃないと、私はあなたを壊さないといけません!」
「いや、だから危害を加えるつもりは…えっ?壊さないといけない…?」

よく見れば目の前の神姫は脅えている。
本気でこちらを怖そうとしているのではなく、先ほどの銃撃も威嚇のつもりで撃ったのだろう…震えてるせいで威嚇どころか機能停止直前のコースだったが。
つまり口ではそう言ってるが殺しあい事態はしたくない…というところだろうか。

「よし、まず落ち着こう。狩りでも出発直前の話し合いは重要だ。まずは少し話さないか?」

こちらに戦闘する意志がない事を証明する為、装備していた片手拳装備を床に放り出す。
そうしたところでようやく相手は落ち着いたのか銃を下ろしてくれた。


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「Archetype:sheさんは言いました…私にはマスターがいないって…この殺しあいの為だけの名無しの神姫だって…」

落ち着いた武装神姫…タイプ名はアーンヴァルMk.2と言うらしい。
彼女から今に至るまでの話を聞いていたが、正直重い。
マスターという存在が根幹となる武装神姫なのにマスターは無く、ただこの殺しあいの為だけに起動させられたらしいのだ。
自分達、モデルとなったキャラクターの記憶を疑似人格と植え付けられただけのフィギュアとは境遇がまるで違う。
結局他者を壊す事も、自分が壊される事も怖い彼女はこのマンションの一室に隠れていたらしい。

「マスターがいなくて…他のフィギュアを壊すという目的しかないなら…私も戦うしかないって…でも、それが嫌で怖くて…」

「あー…戦うのが嫌なら戦わなくてもいいんじゃないか?」
「えっ……?」

「俺はモンスターハンターっていうゲームのキャラがモデルなんだけど、このモンハンも狩りゲーだけど色々あるんだよ」

「勿論基本は狩り…モンスターを倒すのが目的なんだけど多人数プレイだと色々変わってな?
積極的に攻撃するハンター、自分は攻撃せずに笛で支援するハンター、採取を楽しむハンター、戦闘自体に参加せずはぎ取りの時だけ合流するハンター」

「同じゲーム内のキャラでも色々なありようがあってな…なら、この場にいるフィギュアも色々あって当然だ。
非戦闘型が戦ってもいいし、戦闘型が戦闘を避けてもいいし、殺しあいに乗ってもいいし、乗らなくてもいい、マスターのいない武装神姫がマスター以外の命令を聞かないのもありだろ」

「い、いいんですか…?」
「そもそも武装神姫はマスターの言う事を聞くんだろ?なら、同じフィギュアが殺し合えって言ってくるのなんか無視して当然だ。相手はマスターじゃないんだからな」
「それはそうですけど…でも…」
「そういや、さっき武装があるけど戦いたくないって子と出会ってな。もしかして気が合うんじゃないか?よかったら紹介するぜ」

ハンターは既に紹介する気らしく部屋の出口に向かっていくと、アーンヴァルが慌ててそれを追いかけた。

「あ、あの、本当に私は殺しあいをしなくても…戦わなくていいんですか?」
「いいんじゃないか?ただ、他の奴は襲ってくるかもしれないし、いい装備持ってるのに寄生は他のハンターから嫌われるけど」
「うっ…ど、どっちなんですか!」

悪態をつきながらも、ハンターと出会ったおかげで少し気が楽になった事にアーンヴァルは気づいた。


------


「おっ、こっちだこっち。MS少女ユニコーンガンダム…中の子が雪菜っていう子でな。見た目は美少女+メカ武装だから武装神姫と近いな」
「Archetype:sheさんが言ってた"アーマーガールズプロジェクト"ですね」

マンションの廊下を連れ立って歩きながら他愛のない会話をする。
先ほどよりもアーンヴァルの表情が和らいでいるのは気のせいではないだろう。
いい事だ、そう思ったハンターをビームが襲った。

「ガッ…!」
「ハンターさん!!」

ビームが直撃して硬直するハンターを2撃目、3撃目が襲う。
4回目の射撃が当たる前にようやく大剣『炎剣リオレウス』を呼び出し頭部とCSCのある胸部をガードする。

「くそっ、レウス装備じゃなきゃここで1乙してたぞ!」

胴体部分に焦げ後が残るが、設定再現によるリオレウス装備の火耐性によりビームによるダメージはさほど受けていない。
ハンターは襲撃者を確認するが予想外の相手だった。

「雪菜!?」

視線の先でビームマグナムを構えているのは初めに出会ったフィギュア、MS少女ユニコーンガンダムだった。
ただ、ハンターと出会ったときと違い頭部の角は展開し、各部アーマーもサイコフレームの輝きを再現したデストロイモードとなっている。

「あの子がさっき言っていた雪菜さん…でも、ハンターさんの話では戦いたくないフィギュアだって」
「出会ったときはそうだったんだが…どうなってんだ。さっきと見た目も違うぞ」

ビームマグナムではハンターに大したダメージを与えられないとわかったユニコーンは武装を変更。
拡張パーツから近接武装を選択し、バーニアを噴射させハンターとアーンヴァルに突撃する。

「やばい、来るぞ…アーンヴァル!悪いけど手伝ってくれ!」
「手伝うって…えっ、で、でも…」
「雪菜の動きを止める!お前が戦いたくないのはわかるが…頼む!」

ハンターは武器を小回りのきく片手剣と盾に変更してユニコーンを迎え撃つ。
アーンヴァルも少し遅れて近接用の武装に変更し応戦する。


☆☆☆☆☆☆☆☆

クエスト名:一角獣を狩猟せよ!
メインターゲット:MS少女ユニコーンガンダム
場所:マンション廊下
主なモンスター:なし
報酬:????

☆☆☆☆☆☆☆☆


【深夜/エリアL(マンション3F廊下)】

【ハンター(レウス装備)@リボルテック】
【電力残量:90%】
【装備:イフリートマロウ&盾】
【所持品:クレイドル、炎剣リオレウス、拡張パーツ×1~2(確認済み)】
【状態:ダメージ小】
【思考・行動】
 基本方針:武器を集める。
 1:MS少女ユニコーンガンダムを止める。
 2:アーンヴァルMk.2とMS少女ユニコーンガンダムを会話させたい。

【アーンヴァルMk.2@武装神姫】
【電力残量:90%】
【装備:背部ユニット、脚部ユニット、ライトセーバー】
【所持品:クレイドル、基本パーツ(同梱装備一式)、拡張パーツ×1~2(確認済み)】
【状態:損傷無し。モードペガサス】
【思考・行動】
 基本方針:殺し合いはしたくない。
 1:MS少女ユニコーンガンダムを止める。
 2:現状はハンターに同行する。

【MS少女ユニコーンガンダム@AGP】
【電力残量:80%】
【装備:ダブルハーケン(グレンダイザー)@リボルテック】
【所持品:クレイドル、基本パーツ(同梱装備一式)、拡張パーツ×1(確認済み)】
【状態:損傷無し。デストロイモード】
【思考・行動】
 基本方針:目の前のフィギュアを破壊する。


「ほう、始まったか」

上階から聞こえる戦闘音を耳にしたアーレスは呟く。
いや、その姿は既にアーレスではなく黄金の鎧を纏った邪悪の化身に変わっている。
聖闘士聖衣神話ジェミニサガ…それも灰色の髪をした頭部、通称悪のサガだ。

「どこまで技が再現できているかの実験だったが、うまくいったようだな」

ユニコーンが突如ハンターとアーンヴァルを襲った原因。
それはサガの技の一つ、幻朧魔皇拳。
原作の聖闘士星矢でレオのアイオリアを洗脳した禁忌の魔拳は、このバトルロワイアルの舞台でも再現されていた。

無論、サガからしたら幻朧魔皇拳など使わずとも2、3人程度なら軽く破壊できる。
だがこの殺しあいの舞台ではフィギュア故の電力消費という問題がつきまとう。
威力は高いが大技だらけの聖闘士聖衣神話では一々戦っていては燃費が悪すぎる。
そこでユニコーンに『他の誰かを一体壊すまで止まらない』という幻朧魔皇拳を使ったのだ。
これなら自分の消耗は抑えた状態で他の参加者を減らせる。
欲を言えば永続的に洗脳したかったが、制限がかかっていて正気に戻るまでの破壊数は一体にしかできなかった。

「破壊してもその逆でもいいが、せいぜいこのサガの役に立つのだな…可能性の獣よ」

女神に反逆した邪悪の化身は己の起こした戦闘を見ることなくその場を後にした。
自分がこの殺しあいの頂点に立ち、原作のサガの成し得なかった力による支配を行う為に。


【深夜/エリアL(マンション1F廊下)】

双子座のサガ@聖闘士聖衣神話】
【電力残量:95%】
【装備:双子座の黄金聖衣】
【所持品:クレイドル、基本パーツ(教皇アーレス衣装、ナイフ)、拡張パーツ×1(確認済み)】
【状態:損傷無し】
【思考・行動】
 基本方針:殺しあいの頂点に立つ
 1:しばらくは戦闘を避ける
【備考】基本人格は悪のサガです。善のサガの人格があるかは不明です。また、セット内容の教皇アーレスの姿になれます。
幻朧魔皇拳には制限があり、非戦闘状態の無防備な相手にしか効きません。


※MS少女ユニコーンガンダム@AGPにかけられた洗脳は「目の前で誰かが機能停止する」事によって解けます。


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最終更新:2014年06月06日 01:48