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タメを作る/オーバーラップ - (2007/11/05 (月) 08:03:18) の編集履歴(バックアップ)
タメを作る/オーバーラップ(overlap run)
タメを作るとは、一般にボールをキープすることにより、周りの選手が上がる時間を稼ぐことをいいます。
またオーバーラップとは、ボールの後方から、ボールを持っている選手の背後を通ってその選手を通り越し、前方のスペースへと飛び出す動きのことです。要は前の選手を追い越すことです。動く方向が重なることからこう呼ばれます。ちなみに逆の場合はクロスオーバーです。
左図ですが、まず(1)は前を向いてボールを持つことができました。ドリブルをしながら持ち上がります。たいてい約束事が浸透しているチームの場合、(1)はその間も、後から他の選手が上がって来ることを予想できています。
一方、(2)の選手も、「(1)は自分が上がってくることを期待しているだろう」と分かっており、その期待に応えて上がります。このような信頼関係ができてくると、(1)から(2)へのパスがスムーズにつながるようになります。もちろんそのためには(2)が労を惜しまず、追い越す動きをしなければなりません。
(1)がキープしているのを見て、相手DFもチェックに来ます。うまくやれば2人とも引き付けることができます。そして予想通り視界の中に(2)が上がってきたのを確認した(1)は…
…素早くパス。相手DFも(2)に追いすがりますが、(2)が走り出すのが早かった分だけスピードに乗っているため、(2)は相手DFを振り切ることができるでしょう。
前でキープする選手がいたら即、うしろから追い越すということが習慣化されると、視界に(2)が入ってきた瞬間に(1)はパスを出せるようになります。こうなればますます突破の可能性は高まるでしょう。上手くやればノールックで出すことも可能でしょう。そうすると相手の意表をつくこともできます。
他のパターン
パスをせずに、ドリブルを続けるという選択肢もあるでしょう。相手DFが(2)が上がってきているのに気付き、(2)をマークしに行く場合もあるからです。
いま(1)が前でキープしているのを見た(2)は、縦に追い越す動きをしましたが、相手DFもその意図に気付き、(2)をマークしに来ました。
それでもパスを出すという選択も無いわけではありませんが、DFが(2)に釣られたことによってできたスペースにドリブルするという選択肢も有りえます。
その場合は例えば(3)のように別の選手が上がってくることを期待できます。ただし、全体的に攻撃のスピードが鈍ってしまうというリスクもあるため、これは良し悪しでしょう。