アデュレリア


【種族】 魔道人形の付喪神(元はゴーレム)
【性別】 女性型
【属性】 ,
【所属】 逢魔ヶ丘横丁の組合メンバー

概要


シスネの手により、月宮堂に持ち込まれ(保護され)た付喪神化したアンティークドールのような姿をしたゴーレム。
卓越したハッキング技術に加え霊子により魔法絡みの道具や兵器に侵入出来る特異な機能を持つ。
元はシャリム大陸滅亡直後の歴史に残らぬ暗黒時代に製作された骨董品で、廃墟・遺跡化した宗教施設の制御コアの役目を果たすゴーレムであった。

容姿


淡い青緑がかった美しいストレートロングの銀髪に澄んだ青空の色のアイパーツ。
髪の毛は左側の一部だけを束ね、サイドテールにしている。
病的な程白い肌色に、古の女神を真似た精巧な人形そのもので整った神秘的かつ儚げな少女の顔立ち、折れそうなくらい華奢な体格。
人型をしているが人形といった方が適切で、各関節部は球体関節になっており、足首の関節は可動しない。

服装は落ち着いた色合いのドール用の愛らしい衣装。
青いバラと黒レースのコサージュ型ヘッドドレスに黒いレースと細いリボンのついたヘアバンド。
白いフリルブラウス、深紅のビスチェベスト。首元には深い茶色のリボンつきのブローチ。
ボトムはフリルたっぷりのパニエで膨らませた茶色のロングスカート。下着はドロワーズ派。見えても平気。
白いソックスに赤いエナメル仕立ての革靴。

なおこれらは保護されてから横丁の住人達に見立てて貰ったものである。

身長120cmほど、体重は14kgくらい。


性格


儚げで神秘的な見た目とは打って変わって高飛車で強気。天邪鬼で意地っ張り。その癖妙に愛嬌のある憎めないかしまし少女。
心を開いたものにはデレるが、慣れない相手には威圧的になりがち。子供故の怖いもの知らずさに加え、妙な逞しさを持つ。

難しい言葉はよく知っているが、精神年齢は幼く、ょぅι゛ょの見た目通りの中身。基本的にお子さま全開。
だがしかし、時折母性のような暖かな包容力を見せることもあり、他人の世話を焼きたいお年頃。

根は寂しがりで、気にしたがり。自身が古く製作されたゴーレムであること、ゴーレムだった当時の記憶がまるでないことを気にしている。
高飛車で天邪鬼なのはその裏返しと言っても良く、内面はコンプレックスの多い少女である。
一人前のレディになりたがり、服装や振る舞いも本人からしてみれば大人っぽいものを好むのもそのため。

物事の好き嫌いも子供らしくはっきりとしており、優しいシアたちへの好感度は高いが、何でもすぐ煙に巻く上に子ども扱いしてくるシスネは嫌い。

口調


上品で古風で高圧的。「~ですわ」とはあまりいわないものの、育ちのいいお嬢様みたいな口調。
現代の聖域で使われている言葉に慣れておらず、傍目から見れば幼子のようなたどたどしい言葉遣いをする。

「わたくしはアデュレリア!そこな、子供!このまちを案内なさい!」
「シアお姉さま!スズお姉さま!ごきげんうるわしゅうございます!えへへ……わたくし、ちゃんとごあいさつできたかしら?」
「あなたまたわたくしにホラを吹いたわね!?おかげで赤っ恥をかいてしまったわ!せきにんとりなさい!!!」
「ふええええええ~~~ばかあああぁ~~~!!これだからおとなのおとこはキライなのよ!!」
「ひとりで寂しいってわけじゃないもの!わたくしは、立派なレディ!ひとりでもだいじょうぶなのよ!!」
「うわあああうるさいうるさい!わたくしに口応えするならせっかんよ!そうするんだから!!」
「口元に御飯粒がついているわ。じっとしてなさい。……はい、とれたわよ」
「もう、あなたたち、わたくしがいないとだめね」
「ふ、ふんっ なかなか気が利くじゃない。ほら、ほうびよ!ありがたくうけとりなさい!」
「なにをするの!野蛮人!!」
「わたくしを護りなさい!『ネフィリム・セフィラ』!!!」
「おーっほほほ!この程度のプロテクト、わたくしの敵ではないわ!」
「一見難解そうに見えるこのプログラムだけど、よーく見ると抜け道があるの。そこをすかさず、こうすると……ほらね」


経歴


シャリム大陸滅亡から数十年、ステルディアの歴史に残らぬ暗黒時代に製作されたアンティーク・ドール型の古いゴーレム。
現在では遺跡化した暗黒時代の宗教施設のガーディアンにして施設の制御コアの役割を担うゴーレムであった。
何らかの理由で研究施設が放棄され、エネルギー切れで長い眠りについていたが、数百年経った後、近年の遺跡調査により発見された。

詳細を記述すると、彼女が眠っていた遺跡は実は相次ぐ混乱からの暴走で人々から迫害され、邪教として滅ぼされた「古代樹木信仰」過激派残党により築かれた宗教施設。
彼女の役割は、施設のガーディアンにしてシャリム大陸を滅ぼした大陸戦争によって死亡した(と思われていた)神のうちの一人の代理。
神を失い、暴走する信者達をまとめ、戦争により墜ちきった神の威光を取り戻す為のツールとして製作された。

しかし、邪教狩りの憂いに合い、ゴーレムであった頃の彼女は侵入者との戦いで彼らと刺し違える形でコアを破損し機能を停止する。
その後追っ手から逃げる為、施設は放棄され、残骸となった彼女のボディも持ち運ぶことはできず、その場に残され続けることとなる。
放棄され、忘れ去られた施設は無念と悲哀、狂気が渦巻く遺跡となり、遺跡に漂う念から長い年月をかけて霊魂を構築。
即ち付喪神となることで古の女神の模造品である彼女は全くの別人として復活を果たした。

近年の調査による付喪神・アデュレリア発見後は暗黒時代の珍妙な骨董品として、(見た目がかわいい人形のため)密かに修復。
ゴーレムボディではなくアンティークドールとして美術商の手を渡り歩き、ちょうど数ヶ月前にある富豪「エルトマン」家に引き取られることとなる。
そして、エルトマン氏の妻であるアーデルハイト夫人が最近不信な行動が目立つ夫の素行調査の為に私立探偵であるシスネを雇ったのが事の始まりである。

詳しい依頼内容はここでは割愛するものの、彼はこのアンティークドールがただの魔道人形ではないことを知っていた。
この人形はまるで命を持った生物であるかのような、魂を持つ人形。即ち付喪神となった存在であったのだ。

報酬としてこの人形を受け取った彼は、人形を背にこう呟く。「人形の真似をするのもいい加減疲れただろう」と。
「どうかしら」。彼女、後にアデュレリアと名づけられることとなる人形はその問いにぶっきらぼうに答えると、珍妙な容姿をしたいかにも間抜けそうな探偵に底知れぬ闇を見た。
探偵と人形。この奇妙な二人組はその後も幾度か言葉を交わし、短い旅の末に探偵の馴染みの店である「月宮堂」なる骨董品店にたどり着く。

小奇麗な店内から迎えたのは店主を名乗る若い女だった。
シアと名乗る彼女は、人形を見やるとシア自身が付喪神であることを明かし、人間社会に馴染めない同族の保護活動を行っていると語った。

「最初からこれが目的だったの?」

人形は振り向き、探偵に尋ねる。探偵はただ微笑むだけで、その問いに答えることはなかった。
探偵への追求を逸らすかのようにシアの言葉が遮る。人形は、面白くないと頬を膨らませながらも自分と同じ仲間と共に過ごすのも悪くないとシアに従うことに決めた。

そんな中、くすくすと笑いながらシアが告げる。

「理由あって人間のフリをしていますが、彼もあなたと同じ、付喪神なのですよ。ちょっと、無愛想なだけで」

その言葉に一瞬目を丸くするもすぐに不機嫌な顔に戻る。
そして、どこまでも面白くない。人形は不機嫌そうに呟いた。


主な技・魔法


元研究所のガーディアンであったものの、アデュレリア自身に戦闘能力はほぼ皆無。
能力や技能も優秀ではあるものの、他の付喪神のような白兵戦ができるようなものではない。

そんな彼女の戦闘スタイルは、自身の強化外骨格代わりの下半身のない純白の鎧騎士、ゴーレム「ネフィリム・セフィラ」を召喚、搭乗し戦うというもの。
ネフィリム・セフィラはアデュレリアの機能を使用できる他、自家発電により無尽蔵の魔力を生み出すエネルギー精製機能を持つ。
戦闘では尽きることのない豊富な魔力を生かした攻守共に優れた魔術戦及び電子戦を得意とする。


施設防衛ガーディアンユニット「ネフィリム・セフィラ」


アデュレリアが召喚・搭乗する横に広い上半身、下半身のない浮遊型という奇怪な姿をした純白の鎧騎士。流線で丸みを帯びた美しい天使のようなフォルム。
全長2m弱(大体青年サイプレスと同じくらい)、重量はゴーレムなのですごく重たい。小柄な少女であるアデュレリアからすれば巨人のように映る。
ステルディア暗黒時代に製作され、シャリム滅亡以前に廃棄された防衛用ゴーレムの開発データを参考に製作されたシロモノ。

搭乗者であり、制御ユニットであるアデュレリアの機能を使用できる他、自家発電により無尽蔵に魔力を精製する能力を持つ。
主武装は樹木の蔦のように見える淡緑色の魔力精製ビーム・ウィップ。

「魔力精製ビーム・ウィップ シャイネン・ツヴァイク」
ネフィリム・セフィラの主武装。両腕から伸びる魔力で構築されたビームウィップ。
樹木の蔦のようなフォルムをしており、相手を絡めとり、打ち倒し、焼き払う。
出力は触れた人を蒸発させ、機体を焼き溶かすものから相手を絡めとって身動きを封じる程度まで自由に変更可能。
なお、ビームウィップを伝って特殊な術式を送り込むことでハッキングが可能。

「高密度霊子レーザー群 ヘヴンズレイン」
ネフィリム・セフィラの主力遠隔武装となる攻撃術式。
機体下部(下半身)から放たれる細い魔力レーザーの雨。
レーザーの方向、威力、範囲はある程度自由に変更可能だが、威力を絞っても人間を容易に殺害出来る火力は保障される。

「霊子追跡針 ミステル・ナーデル」
ネフィリム・セフィラの主力遠隔武装となる攻撃術式。
両指から放たれる光の針の形をした自動追尾魔術ミサイル。よりも火力は低いが、こちらもある程度の融通が効く。
主な使用方法は牽制。

「局地破壊兵器 ブルームーン・クリシス」
ネフィリム・セフィラが所有する『奥の手』。人工的に再現された『青薔薇の女神の怒り』。
その正体は触れた物質の風化・砂化効果を持つナノマシンで、弱点のない瘴気のようなもの。人間の目には輝く金色の霧として映る。
攻撃に使えば、またたく間に都市を滅ぼし、防御に使えば殆どの攻撃を通さぬ障壁となる。
現在では解除の仕方が解らないプロテクトがかかっており、限定使用しか出来ないらしい。

なお、このナノマシンは元はアルテアリスにより開発された技術であった。
他にも様々な大魔術を自在に操る。

その他の技

アデュレリア自身が所有する技とか魔法とか機能とか。

「エーテルロジックコンセンス」
アデュレイア本体及びの両掌から発せられる淡紫色の細かい樹木の蔓のような魔力の鞭。
鞭には特殊な術式が組み込まれており、捕捉した機械や兵器、魔道兵器や魔道具のプログラムに侵入することが可能にする。
しょくしゅ

随時更新


主な特殊能力・技能


「魔物」
魔物に特別な効果のある技・魔法・能力の影響を受ける。
魔物特効のほか、物質系特効の対象にも入っている。
かなりしぶとい魔物であり、霊魂が完全に浄化されるか本体が木っ端微塵になるかしないとくたばらない。
ちなみに通常の食事を必要としない彼女の主食は霊力である。

「無機物」
その肉体構造は生物と大きく異なり、ゴーレムやアンデッドに近い。
視覚、聴覚、触覚を持ち痛覚も存在するが、嗅覚や味覚は存在しない。
しかし生物における睡眠や休息行動は霊力回復、霊魂の調子を整える効果を伴う為、特殊な身の上である彼にとっても必要な行為である。
痛覚が存在する以上負傷すれば痛みを伴い、修復が終わるまでそれに苛まれ続ける。

「ハッキング」
ハッキング技術に非常に優れ、プロ顔負けというとんでもない腕前を誇る。
特殊な霊子波動を用いることで通常のハッキングのみならず魔術回路への侵入も可能であり、ゴーレムや魔道兵器のハッキングも可能。
自我や意思を持つモノ(擬似的なもの)へのハッキングは相手との知恵比べになる。
制御コアとしての機能を応用(悪用)したもの。

「情報処理」
非常に優れた情報処理能力を有する。現代のコンピューター相手でも衰えることは全く無い。
まるで思考をダイレクトに反映しているかの如くの凄まじいタイピング速度を持つ他事務処理にもお役立ち。

「電子解析」
かなり精巧かつ高性能な解析機能の所有者。
解析にはハッキングを初めとして数々のデータ収集が必要となる為少々の時間を有する。

「機械操作」
機械の扱いが得意。

「操縦」
ゴーレムからロボット、乗り物に至るまであれこれ操縦可能。
元の宗教施設の制御コアとしての機能を応用(悪用)したもの。

「回復無効」
通常の回復を受け付けない。
治療には物体を修復する術や能力を使用しなくてはならない。

「肉体系状態異常無効化」
能力値低下、凍結、石化以外の肉体系状態異常を完全無効化する。

「記憶障害?」
どうにも古代の研究施設でガーディアンをしていた記憶が殆どないらしい。
これは既にコア(人格プログラム)を破壊されたゴーレムという存在が付喪神化したことで起こった現象。

能力


本体


体力:概念なし
 精神力:C++
 精神防御:C++
魔力:S
 魔法攻撃力:S
 魔法防御力:B+
腕力:D
 物理攻撃力:D
 物理防御力:B
知力:A
素早さ:C
命中:B

機体


体力:概念なし
魔力:S++
 魔法攻撃力:S++
 魔法防御力:A
腕力:A+
 物理攻撃力:A+
 物理防御力:A
知力:E
素早さ:B+
命中:S

ちなみに


1: ツクモレンジャイを増員しようということで作成。データ有りのキャラの中ではリンに続く女性隊員。ょぅι゛ょ。
  元は寸劇でぱっと出来た「かしましお人形さん」から派生したもの。

2: 高圧的だけどあざとくポンコツ可愛いツンデレお嬢を目指したキャラ。ガチのヒールにならない按配がなかなかむつかしい。

3: ちなみに操縦式ゴーレムやロボット、乗り物なら大体操縦出来る。地味にハイスペック。ょぅι゛ょのくせに。

4: 凄腕ハッカーなのは忍殺のハッカーの影響が大。他にも東方projectのメディスン、鉄のラインバレルの大場真来梓&ラヴバレルの影響も多々。

5: アデュレリア⇒氷長石の意味。シアに保護されてからつけてもらった名前。ゴーレムだった頃の名前はメルキゼデク。
  ネフィリム・セフィラ⇒ネフィリム(旧約聖書に登場する巨人。一般的には「巨人」とされ、「(天から)落ちてきた者達」の意味を持つ)+セフィロトの樹(旧約聖書の生命の樹)から。

6: ブルーヘヴンとの関係は本人も覚えていないものの、見る人が見ればそっくりであることが解るレベルにそっくりさん。
  シセラとちびプレスみたいなもの。ちなみにブルーヘヴンの能力は再現不可能だった為、能力に関しては別のモデルがいる模様。


最終更新:2016年05月13日 01:04